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お念仏を申す生活法話

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心が形となりすがたとなって表れる

2018-05-06
 心が形となって表れる、形から心を知らせていただきます。
心といってこの目には見えません、わかりません。
人の心、いや自分の心さえもわかりません。
ただその心が形となって表れるとき、その心もちを知らされます。
 
 お念仏の心、私たちが申す称名念仏の心を聞かせていただきます。
浄土真宗、阿弥陀さまの本願念仏のお救いのご法義は、ナンマンダブツとお念仏申したから救われる、
お念仏を申すことが救いの条件というご法義ではありません。
 
 このお念仏は私が申す、私の口から出るお念仏ですが、元々は南無阿弥陀仏、阿弥陀さまのお心です。
阿弥陀さまのお心から発せられるおはたらきなのです。
そのお心を聞かせていただきます。「まかせよ必ず救う」の南無阿弥陀仏のお心おはたらきです。
 
 迷いのなかにありながら迷いを迷いと気づかず朝から晩まで私が私がと自分を中心に
欲の心怒りの心愚痴の心という煩悩を燃やし罪悪深重の救われ難い凡夫の身を生きる
この私をこそ救わずにはおかないとすっとお立ちになった阿弥陀さまが
その大きなお心から南無阿弥陀仏の名号となって私のところに至り届きはたらいてくださるおすがたが
私の口から南無阿弥陀仏と出てくださるお念仏の声と聞かせていただきます。
 
 ナンマンダブツナンマンダブツとお念仏申しましょうと言います。
何かそういうと、お念仏申すところに力が入りお念仏が救いの条件になるように思われますが、
ナンマンダブツとお念仏申すとそのまんま南無阿弥陀仏のお心が聞こえてまいります。
 
 今朝はここに7人のお同行がご一緒にお参りです。
ナンマンダブツとお念仏申す私の声ですが、7人7様の声となって聞こえてきます。
わが身に聞こえるその声は阿弥陀さまの声であり諸仏諸菩薩、親鸞聖人、蓮如上人の声であり、
そして皆さん私たちのご先祖有縁の仏さま方の声であるといただきます。
 
 称名念仏と申します。どうぞナンマンダブツ、声に出してお念仏を申させていただきましょう。
お念仏のなかに今日の一日も日暮しさせていただきましょう。
 
 ご一緒に、お念仏申しましょう。(2018.5.6)

アメリカ大リーグマリナーズのイチロー選手

2018-05-05
 大リーグマリナーズのイチロー選手が今シーズンの試合に出場しないという会見がありました。
現役引退かということですが、来シーズン以降も選手を続けるという契約でもあるといいます。
前代未聞のことですが、球団側の思いとイチロー選手の希望が合致して
「これほどハッピーなことはない」と球団のこれ以上ないリスペクト、尊敬のはからいに
イチロー選手は感極まるほどに喜んでいました。
 
 イチロー選手はこの3月マリナーズへの移籍が決まった時の会見で
「50歳になっても野球選手を続けたい」と語っていました。
 昨日の会見では「私は野球の研究者だ」とも言っていました。
研究とは試み究めるということで、仏教でいう求道、修行者のような感じさえしました。
 
 よくイチロー選手は孤高の野武士にたとえられます。
会見に同席した球団の会長が「イチローはダライ・ラマのような存在だ」と言っていました。
 ダライ・ラマはチベット仏教の最高位の高僧です。
ロッカールームでイチローの周りにチームメイトが自然と集まり話を聞くといった光景がうかびます。
 
 今年は球団会長補佐として試合には出場しませんが、チームに帯同してアドバイスするほか
野球の練習も今まで通りに積んで来シーズン以降に備えるといいます。
 ただ44歳ということで、今後選手として出場できるかどうかですが、
そこのところを聞かれ「わかりません」と答えていました。
実際どうなるかは想像できませんが、「そういう自分を見てみたい」と言うのもイチローです。
 
 本当にすごいですね。まさに道を究めるということです。
これまでもイチローだからこそ究めてきたことですから楽しみです。
 
 誰もができることではありませんが、ある意味私たちの今日一日も道を究めるということではないでしょうか。
ただ新たな道を私が切り開くということではありません。
阿弥陀さまがこの私のために開いてくださった南無阿弥陀仏のお念仏の道です。
 お念仏申して今日一日もこの道を歩ませていただきます。
 
 ご一緒に、お念仏申しましょう。(2018.5.5)

念仏者の生き方

2018-05-04
 最近「念仏者の生き方」というテーマでの研修会が多くなりました。
ご門主さまが伝灯奉告法要にあたって「念仏者の生き方」というお手紙をだされたことによります。
 
 先日届いた『仏教こども新聞』に三人のレンガ職人のお話がありました。
同じようにレンガを積む仕事をする三人ですが、仕事ぶりがそれぞれ違います。
一人は、レンガを積むことは誰にでもできるくだらない仕事だと仕方なく嫌そうに仕事をします。
一人は、言われたように自分なりに一生懸命仕事をします。
もう一人は、楽しそうに仕事をします。
 
 皆さんだったらどの職人でしょうか。
嫌そうにしますか?一生懸命しますか?楽しんでしますか?
 どの職人が念仏者かといっているわけではありません。
私のことでいえば、嫌そうにすることもあるし、一生懸命することもあるし、楽しんですることもあります。
 
 できたら楽しんでしたいと思います。
同じ仕事をするについても、その仕事に意味をもたせることで仕事ぶりが違ってくるということです。
 
 ただ言われた仕事を言われたままに淡々とする、頑張ってするということですが、
その仕事に誇りをもち夢をもって、周りの人から認められ喜んでもらえたらいいなと思います。 
 
 同じ仕事をするについても三者三様です。私たちの生き方にもつながります。
それぞれ生き方は違いますが、お念仏のなかに生きる人を念仏者といただきます。
 
 お念仏申して生きるということは、阿弥陀さまの大きな大きな南無阿弥陀仏のお心を聞かせていただき
「まかせよ救う」のおはたらきにまかせて生きるということです。
 
 浄土真宗の教章に「自他ともに心豊かに生きる」という文言があります。
念仏者の生き方のヒントがあるように思います。
 
 ご一緒に、お念仏申しましょう。(2018.5.4)

憲法と仏法

2018-05-03
 今日は憲法記念日です。昭和22年に今の日本国憲法が施行されて71年になります。
国民の関心はもう一つですが、この十数年ずっと憲法の改憲論議が聞かれます。
 
 憲法は日本の国だけでなく、その国のかたち、根幹を定める主軸の法律で、
法治国家の屋台骨として様々な法律が施行されこの国を円滑に運営していくということです。
 
 私たちの仏教は元々は仏法といっていました。
仏の教えというと何か教科書みたいなもののように感じですが、仏法とは仏さまのおはたらきそのものをいいます。
 仏教を学ぼうが学ばまいが、どんな人も仏法という仏さまのおはたらきのなかにあるという教えなのです。
 
 親鸞聖人は88歳の頃「自然法爾(じねんほうに)章」というお手紙を書かれました。
私たちの世界の人間だけでなく自然という全てのものがら、いのちあるものすべては
自然法爾という「おのずからしからしむというおはたらきのなかに生かされてある」と示されています。
 
 私たちがどのように抗うが頑張ろうが、このいのちを私たちの思うようにする、変えることはできないのです。
自然の法である仏法はそのまま変わることのない変えることのできない真実ありのままの法といただくのです。
 
 憲法と仏法の大きな違いは、憲法はじめいろんな法律はすべて人間がつくったものです。
その人間も国々によって違います。習俗習慣から歴史まで、人間がつくったものですから色んな意味で違うのです。
 これは不完全極まりないもので、完全なものはありません。真実なものってないのです。
大方の国民がこれでいいと決めたものか、権力者が一方的に決めたものかです。
だから憲法が180度変わってそれこそ私たちの生活ぶりが一変するような事態にもなりうるのです。
変わるということは不安です。安心して生きたいですね。
 
 本当の安心は真実の法である仏法に依るといただきます。
南無阿弥陀仏のお念仏の仏法を依りどころに生きてくれよと教えてくださったのが親鸞聖人です。
 
 ナンマンダブツとお念仏を申して、病気が治るとか金回りがよくなるとか、
自分の思い通りになるということではありません。
 ナンマンダブツとお念仏申しても、老いていきます、病んでいきます、命終えていきます。
ただお念仏申すなかに私たちの真実の依りどころ、いのち帰るところを聞かせていただけます。
 
 仏法という真実自然の法、仏さまの大きな大きなお心おはたらきをいっぱいいっぱいいただいて
今日一日もいのち輝かせて生きてまいりましょう。
 
 ご一緒に、お念仏申しましょう。(2018.5.3)

天気予報もいろいろです

2018-05-02
 今日は朝から雨になりました。
この連休中テレビの情報番組では天気予報のコーナーがいつもより大きく取り上げられています。
 
 東京から発信される予報では、3日まで雨が残るという予報でしたが、
九州では2日いっぱいは雨で3日は朝から晴れるという予報です。
 日本列島も広くて、それぞれ予報が違います。
このゴールデンウィークの天気はどうしても雨は嫌われます。良い悪いでいえば、雨は悪い天気です。
 
 20年ほど前、鹿児島の指宿で仏教壮年会の全国大会がありました
ちょうど九州に台風が接近していて、前日から風雨が強くなり大会が中止になるのではと思っていたら、
大会当日の次の日に何と晴れたのです。台風は四国の方に行ったということでした。
 
 その時のご講師、ノーベル賞作家の大江健三郎さんが講演の冒頭で
「皆さんは台風が来なくてよかったと思っているかもしれませんが、
今台風が来ている四国の方々にとっては大変迷惑なことで、困っている方がいるということを思ってください」
とお話されました。
 何か仏さまのものの見方を教えられたような気がしました。
 
 私たちはどこまでも自分を中心にものごとを見て、自分の都合で良いとか悪いとかいっています。
台風が発生すると自分のところでなくてもどこかで被害がおこります。
自分のことで精いっぱいの私ですが、被害に遭われた方々に思いを寄せることを忘れないでいたいですね。
 
 この連休中、仕事がお休みで日頃できないことを計画されている方もいらっしゃるでしょう。
休みではなくてかえって忙しい方、日頃とあまり変わらない生活ぶりの方もいると思います。
 それぞれの生活ぶりですが、お念仏を申すなかに過ごさせていただきたいと思います。
 
 ご一緒に、お念仏申しましょう。(2018.5.2)
円光寺
〒870-0108
大分県大分市三佐3丁目15番18号
TEL.097-527-6916
FAX.097-527-6949
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