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お念仏を申す生活法話

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篤い思いをもってご法事のご縁に遇わせていただきましょう

2020-08-20
 電話でご法事の申し込みがあります。
何日がよろしいですかと日時を決めますが
「お経だけお願いします」「家族だけです」と
言われるところが最近多くなったように思います。
 
 今はコロナ禍で家族だけでお勤めをし
お斎も控えるということはよくわかります。
 ただお葬式を家族葬でといわれるようなことで
ご法事も家族だけでお経だけということには
少し考えさせられます。
 
 先日も家族だけというご法事にお参りしましたら
家族の代表一人だけのお参りで
普段のお参りのような様子でした。
 
 僧侶の私は普段の布袍(ふほう)輪袈裟(わげさ)から
ご法事の時の黒衣(こくえ)五条袈裟(ごじょうげさ)
僧衣を着替え正してお勤めをします。
 
 ご法事をお勤めさせていただく気持ちが
伝わってきません。
 何かお坊さんにお経をあげてもらえば
それで事足れりといった感じです。
 
 ご法事はお家の施主が思い立ってお勤めする
大事な仏さまのご縁なのです。
 ご法事を迎えるにあたって案内等の準備から
お仏壇をきれいにお荘厳して
お参りされる親族ご縁の方への対応など
施主の役割は大変重要です。
 
 家族だけのお勤めといっても
僧侶への対応はどんなご法事でも同じです。
 ご法事によってお経が違うとかではなく
僧侶は同じようにお勤めをします。
 
 今は親族とのつながりが疎遠になっています。
だからこそご法事のご縁はその関係を結ぶものです。
 
 そしてご法事は何といっても仏さまのご縁です。
先に往かれた方が今はお浄土の仏さまとなって
ご法事のご縁をつくってくださったのです。
 私一人ではなく家族親族有縁の方に一人でも多く
仏さまのご縁に遇っていただきたいというのが
施主の思いであり仏さまの願いなのです。
 
 仏法に遇ってお念仏申す身になってくれよと
仏さまの大きな願いお慈悲のなかに生かされてあるという
浄土真宗のご法義が発揮されるのがご法事のご縁なのです。
 
 各々のお家でできることもできないこともありますが
私にできる精いっぱいのことをさせていただこうとする
施主の篤い思い心意気です。
 
 これは仏事だけのことではなく
世間のいろんなことにもつながることだと思います。
 お念仏のご縁に生かされていると聞かせていただき
今日の一日も共々に生きてまいりましょう。
 
ご一緒に、お念仏申しましょう。(2020.8.20)

お念仏申してほっと一息つきます

2020-08-19
 8月は盆月でお盆参りがありました。
お葬儀のご縁が続きました。
 猛暑の中のことでした。
そして昨日一息ついたということです。
 
 ただ今お朝事のお勤めをしながら
本当にしみじみ有難く思うのは
朝一番に本堂の戸を開けるといい風が入ってきます。
 「清風宝樹をふくときは」と御和讃をいただきますが
お参りの皆さんとご一緒にお勤めができて
清らかな風が吹いてお浄土の宝の樹を揺らすように
さわやかに枝葉の音がするようです。
 
 何かほっとします。
大きな安心のなかに今日の一日を始めさせていただきます。
 皆さんそれぞれの生活ぶりは違います。
今日も一日色んなことがあるでしょう。
 楽しみに待っていたことも
心配なこともあるかもしれません。
 
 いろんな思いをもって
お念仏を申すなかに始めさせていただきます。
 楽しいことも苦しいことも喜びごとも悲しいご縁も
すべて阿弥陀さまがご一緒の日暮らしです。
 
 お念仏申す生活お浄土への人生を
共々に歩ませていただける有難さです。
 
ご一緒に、お念仏申しましょう。(2020.8.19)

山門を超えてお浄土参り

2020-08-18
 昨日はUHさんのお葬式にご参列お手伝いいただいて
有難うございました。
 大変大きなお葬式になりました。
お葬儀はわが身にとって一世一代一度きりの一大事です。
有縁の皆さんのお支えお手伝いがあってできることです。
 
 昨日のお葬式にお参りされたほとんどの方が
お寺のお葬儀にびっくりされたと思います。
 まずお寺の本堂ご本尊の阿弥陀さまのご尊前で
ご門徒の葬儀をすることは一般的ではありません。
 お寺の寺族の葬儀は本堂のご尊前で行う習いですが
ご門徒の葬儀のあり方は異なります。
 浄土真宗の門徒としてご本尊を中心としたお葬儀です。
人生最後の御礼のお勤めをさせていただくのです。
 
 昨日は僧侶がたくさんお参りでした。
UHさんの人生の歩みご縁つながりということで
私たちも知らないことがたくさんあります。
 雅楽の演奏の中でお葬式が進行し
最後は道楽で本堂から出棺山門まで送りました。
 何とも荘厳で初めて体験された方も多く
感動されたのではないでしょうか。
 
 山門から出棺します。
お寺の門はお浄土への門であり世間との通用門です。
山門からお寺に仏さまのお浄土の世界に入るのです。
 
 今日も皆さんお寺にお参りですが
山門からお寺に入るということは今は少ないと思います。
 門から入らないといけないということではありませんが
門から入って門から出るというその人人の人生の歩みです。
 
 その人人の人生の歩みがお葬儀のすがたに凝縮されます。
今は家族葬ということでお参りを断るところがありますが
有縁の方が自然な形でお参りされる
お葬儀でいいのではないでしょうか。
 
 人数が多い少ないというのではなく
いろんな人とのご縁つながりのなかにこんなことがあった
こういうこともあったと思いをはせて
お浄土に往く者もそして見送る者もお互いに
同じご本尊の阿弥陀さまにご一緒にナンマンダブツと
お念仏申しお礼ができるのが浄土真宗のいいところです。
 
 いつかはこの私もこの命を終えていかねばなりません。
その時に有縁の皆さんから見送られご一緒に阿弥陀さまに
御礼のお念仏が申せすぐさま南無阿弥陀仏のおはたらきで
この世に還って来てと
これからご一緒に唱和します
「浄土真宗の教義」そのままに
今日も一日お念仏申す生活をさせていただきます。
 
ご一緒に、お念仏申しましょう。(2020.8.18)

猛暑の中でお葬儀のご縁です

2020-08-17
 昨日はUHさんのお通夜で今日はお葬式ということで
このお寺の本堂でお勤めさせていただきます。
 
 それにしても暑いです。
猛暑を通り越して酷暑とでもいいましょうか。
40度超えの所もあってとんでもない暑さですが
今日も最高気温36度の予報です。
 まさに命の危険が迫る危ない暑さです。
 
 お念仏申してこの暑さが和らぐことではありません。
私たちの思い通りにならないことです。
 お念仏申して私の思い通りになることはありません。
この暑さの中を生きていかねばなりません。
 
 お念仏申して生きていけるという教えです。
阿弥陀さまのお救いはこの暑さも妨げになりません。
 お念仏申して生きるとは
阿弥陀さまの大きなお慈悲に生かされて生きることです。
 
 私を決して見捨てないというおはたらきです。
いつでもどこでもご一緒くださる
南無阿弥陀仏のおはたらきひとつで
日々生かされて老いて病んでそして命終えていきます。
 阿弥陀さまがご一緒くださるなかに
老いて病んで死んでいけるのです。
 それはそのままお浄土へお念仏申して往く道と
聞かせていただいて今日のお葬儀のご縁です。
 
 諸行無常の厳しいお説法お取り次ぎですが
ご縁をいただいて阿弥陀さまのお浄土に
先に往かれた方を送っていただきたいと思います。
 
ご一緒に、お念仏申しましょう。(2020.8.17)

東海道五十三次終着点の京都三条大橋です

2020-08-16
 東海道五十三次の旅を終えて
終着点の京都三条大橋に入ります。
 広重の絵には三条大橋を行き交う人々が
生き生きと描かれています。
 下に鴨川が流れて遠く東の方を見ると東山連山があり
建物の中に清水寺が見えます。後ろには比叡山が見えます。
 
 今晩はUHさんのお通夜のご縁です。
今日は日曜日で毎週日曜日にお朝事にお参りされ
自分の席に正座してご一緒にお勤めされたことを思い出し
今日もご一緒されているのかなと思います。
 
 本当に急なことで皆さんもビックリされたと思いますが
これも仏さまのご縁といただきましょう。
 お通夜のご縁で皆さんご一緒にお正信偈さまをお勤めし
今日のお朝事でいただいた最初のご和讃をいただきます。
「弥陀成仏のこのかたは」で始まります。
 
 東海道五十三次は京都三条大橋が終着点ですが
この後大阪までの京街道がつながっています。
 今は東海道は東京大阪間をいいます。
大阪までの道のりが残っています。
 大津宿の次は伏見宿そして淀枚方守口宿とつながって
大阪の終着が京橋高麗橋です。
東海道五十七次ということになります。
 
 私たちにとって京都はご本山西本願寺です。
今日は16日で親鸞聖人の月命日です。
 お命日のご縁にご一緒にご本山にお参りすることで
今日のお朝事もまた特に有り難く思います。
 
ご一緒に、お念仏申しましょう。(2020.8.16)
円光寺
〒870-0108
大分県大分市三佐3丁目15番18号
TEL.097-527-6916
FAX.097-527-6949
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