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お念仏を申す生活法話

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白河の関越えの悲願達成

2022-08-23
 昨日全国高校野球選手権甲子園大会の決勝戦があり
仙台育英高校が下関国際高校を破って
東北勢で初めて全国制覇を果たしたというニュースです。

 大正時代から始まる104回目の大会です。
春の選抜大会を合わしても
初めて甲子園の優勝旗が白河の関を越えるという言い方で
長い間の悲願達成を意味します。

 福島県の南部栃木県との県境近くに
白河の関はあり
平安時代から人やものの交通の関所があって
白河の関を越えて東北に入るということです。

 人の通行や物流を管理する関所は全国各地にあり
箱根の関所は有名です。
 東国と西国を結ぶ箱根山は
天下の嶮といわれるほどの難所でもあり
親鸞聖人が62歳の頃関東から京都に帰られる途中を描く
『御絵伝』の「箱根権現の段」を思い出します。

 1957年王貞治投手の早稲田実業が選抜大会で優勝し
初めて箱根越を果たしたこともいつか聞いたことです。

 関門海峡を越えて九州に
津軽海峡を超えて北海道に優勝旗がもたらされたのは
2004年夏の大会の駒大苫小牧高校でした。

 この越という字は
関所を越える峠を越えるということで
陸路を歩いて越えるという意味です。

 今は超えるということでしょう。
今回の優勝旗も飛行機か新幹線で
すっと一足飛びに超えて行くのでしょうね。
 白河越といって白河の関を実際に歩いて越えて
東北に入るということではないと思います。

 親鸞聖人の当時そして江戸時代の最近までは
人の交通は陸路であり船の航路でした。

 人が歩いて道を越えて行ったのです。
私たちのお念仏のみ教えも
道を越えて人から人へと伝えられ
南無阿弥陀仏のおはたらきが時間と空間を超えて
今ここ私のところに届けられたということです。

 白河の関越という悲願達成の歴史的な出来事に接し
阿弥陀仏の本願成就の真実を
南無阿弥陀仏とお念仏申して思います。

ご一緒に、お念仏申しましょう。(2022.8.23)


7日ぶりのお朝事のご縁です。

2022-08-22
 7日ぶりのお朝事のご縁です。
お盆参りの疲れが出たのでしょう。
寄る歳には勝てないということです。

 一週間お休みをいただいて
昨日から心の準備というかちょっと気合を入れて
今朝はいつもの時間に起きて洗面をし
お仏飯をお供えして
6時の梵鐘を撞いてお朝事のご縁です。

 今日皆さんがお参りされるチャイムの音が
いつもにまして心強く有難かったです。

 こうして皆さんと一緒にお朝事のお勤めができて
お念仏申して今日の一日を始めさせていただけることを
本当に有難く思います。

 いつもの時間阿弥陀さまの御仏前で
私一人ではありません。
 皆さんがご一緒です。
元気をいただきます。
生きる力をいただけます。

 阿弥陀如来さまの本願力です。
「我にまかせよ必ず救う」と
南無阿弥陀仏のいのちのつながりおはたらきに
生かされてあるということです。

 今日も一日皆さんそれぞれ生活ぶりは違います。
いろんなことがあるでしょう。
 ただどんなことがあっても
阿弥陀さまがご一緒です。
「あなたの命そのまま引き受けたから大丈夫」と
南無阿弥陀仏とお念仏を申して
生きて往ける有難さ尊さを重ねて思います。

ご一緒に、お念仏申しましょう。(2022.8.22)


<本場鶴崎踊り大会>復活!

2022-08-21
 昨夜<本場鶴崎踊り大会>が三年ぶりに
復活開催されました。

 コロナ禍で通常二日の大会が
一日だけの短縮時間開催になったということです。

 大友宗麟の時代から450年以上続く伝統芸能で
地元鶴崎を中心に老若男女が多数参加する
毎年盆明けの一大風物詩で
円光寺からもこれまで数回参加しました。

 囃子手が陣取る大きなやぐらを囲んで
踊りの輪が何重にもできます。

 鶴崎踊り『猿丸太夫』の歌詞です。
一、来ませ見せましょ 鶴崎踊り
  いづれおとらぬ 花ばかり
二、咲いた咲いたよ 踊りの花が
  里のかおりを とめて咲く

  親鸞聖人の御和讃『現世利益和讃』の
「南無阿弥陀仏をとなふれば 十方無量の諸仏は
 百重千重囲繞して よろこびまもりたもふなり」
(南無阿弥陀仏を称える身になると
 すべての世界の数限りない仏がたは
 百重にも千重にも取りかこみ
 喜んでお護りになるのである)
に重ねて思います。

 南無阿弥陀仏のおはたらきで
この私がお念仏申す身になると
仏さま方が何重にも取り囲むように
私のことをいつも思い護り導いてくださり
そのことが仏さまの喜びであるというのです。

 その仏さまの大本は阿弥陀如来さまです。
生きとし生けるすべてのものを
分け隔てなく必ずそのまま救うと
ご本願を建て南無阿弥陀仏と成就されて
いつでもどこでもおはたらきの仏さまです。

 ちょうど踊りの輪の中心のやぐらにあって
南無阿弥陀仏のお念仏の声で喚んでくださっています。
 そのお喚び声に促されて
お念仏の踊りの花が幾重にも咲いていくのです。

 お浄土の里のかおりを放つ
お念仏の踊りの花です。

 先にお浄土に生まれたご先祖有縁の仏さまが
仏さまのご縁ご縁に私のところに還ってみえて
お念仏のご縁に遇わせてくださり
お念仏申す身にお育てくださるのです。

 鶴崎踊り大会の最後に
恒例の花火がいつもの年より長く上がりました。
 光と音の花火のはたらきです。
「まかせよ救う」の南無阿弥陀仏のおはたらきに
重ねて見上げたことです。

ご一緒に、お念仏申しましょう。(2022.8.21)

 

お家お家のご法事の雰囲気(2010年アーカイブ)

2022-08-21
 皆さんのお家にお参りをすると
お家お家で雰囲気というのがあります。

 特にご法事にお参りしますと
ご法事にお参りされるご親族の方を含めて
仏間に入った時の雰囲気です。
 あたたかくお迎えしてくれる雰囲気もあるし
さらーっとした冷めた雰囲気もあります。

 ご一緒にお正信偈さまのお勤めをしますが
部屋が割れんばかりの大きな声で
お勤めをされるお家もあれば
お配りした聖典をめくる音が微妙に聞こえてくるような
シーンと静まり返った雰囲気のお家もあります。

 ご法事の主役です。
ご法事にはいろんな主役がありますが
主役の一人が施主です。
 ご法事を取り仕切る大事なお役目の方で
そのお家の中心人物です。

 その施主という方の心構え心得というものが
大きくご法事の雰囲気を良くも悪くも醸し出します。

 お勤めの後ご法話をさせていただきますが
お聴聞の姿勢をみても
そのお家お家で雰囲気が違います。

 ご法事は仏法聴聞の大切なご縁ですと
仏さまのみ教えを聞いていただきたいのですが
何かざわざわ気ぜわしい雰囲気を感じます。

 次のお斎の準備ということもあるのでしょうか
施主の方が立って奥の方に行っただけでも気になるのに
お配りした聖典を回収し始める
お茶を持ってくる御布施を持ってくると
立ったり座ったりを繰り返す始末です。

 御布施はあらかじめ仏さまにお供えして
お勤めが終わった後に施主から僧侶に
お礼の言葉を添えて手渡しで差し上げるものです。

 何かそわそわざわざわして
ゆっくりゆったりお聴聞する気配がありません。

 一方で本当によくお聴聞できているなあと
感心するお家もあります。

 僧侶と門徒ということで
僧侶が読経する人話す人で
門徒はただじっと聞くだけの人ということではありません。

 僧侶門徒の区別なく
私たちは同じ如来さまのお弟子です。
 如来の本願念仏の救いの法を聞かせていただく
お互いであると
皆さんどうぞ心に入れて
ご法事のご縁に共に遇わせていただきたいものです。

 南無阿弥陀仏とお念仏を申すなかに
日頃から仏さまの素敵な雰囲気をいただけるような
お念仏よろこび申す私にさせていただきましょう。

ご一緒に、お念仏申しましょう。(2010.8.21)

朝飯前のお朝事のご縁です」(2009年アーカイブ)

2022-08-20
 朝飯前という言葉があります。
朝ご飯を食べる前ということですが
朝食をとる前のわずかな時間でもできるような
たやすい簡単なことという意味で
「そういうことは朝飯前だ」などと
使われます。

 学生の勉強時間に夜型と朝型があるといいます。
夜勉強する方がいいのか朝する方が効果的かということで
夜の方が勉強ができる否朝の方が勉強が進むといわれます。

 私たちの一日の生活をみると
段々と歳を重ねるなかで
夜は早く寝るようになり朝早く目が覚めるようになります。

 それが自然の摂理であり
ご飯を食べた後は眠たくなるのもそうで
昼ご飯を食べた後のお寺のお聴聞のご縁で
こっくりこっくり気持ちよさそうに
居眠りをされる方がいらっしゃいますが
これも自然の摂理なのでしょう。

 ご飯を食べて満腹になると
血の循環がよくなって
こっくりこっくり眠たくなるそうです。

 自然の摂理からいうと
昼は目を覚ませはたらいて夜は眠る時間であって
夜物事を考えたりするより
夜十分睡眠をとって朝ご飯の前に物事を考える方が
いい考えが浮かぶのではと思います。

 そういうことは朝飯前だというのは
どうやこうやと思い悩み考えていたことが
朝目が覚めて朝ご飯を食べる前に
ふっと思い浮かぶ思い当たるというように
いただけます。

 このお朝事のご縁も
いってみたら朝飯前です。
 じゃあ簡単なことかというと
いやいやこれは大変なことです。

 でもこの大変なことが
朝飯前に簡単なことになるところに
仏さまの大きな大きなおはたらきを思います。
 本当に有難いことです。

ご一緒に、お念仏申しましょう。(2009・8・20)
円光寺
〒870-0108
大分県大分市三佐3丁目15番18号
TEL.097-527-6916
FAX.097-527-6949
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