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お念仏を申す生活法話

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25年後の私

2025-04-14
 テレビの情報番組は
昨日開幕した大阪・関西万博の話題でもちきりです。

 初日はあいにくの雨に見舞われ
来場者は各パビリオンや食事処そしてトイレと
長蛇の列に待たされて大変だったそうです。

 話題のパビリオンが紹介されるなかで
「25年後の自分に出会う旅」に注目です。
 現在の自分のデータを基に
25年後の自分の姿を映し出すものです。
 見たいですか?
見たくないですか?

 25年後という設定が微妙です。
5年10年後では明日の私を想像してしまいますが
大方一世代先ということで
子どもが親の世代になるということです。

 さて私は今72歳で
25年後は97歳になります。
 そこではたと
「果たして生きとるやろか」と思いました。
 今は人生100年時代といいますから
ちょっと楽しみに見ておきましょうか。

 そして次に思ったのは
25年後に100歳を遥かに超える
今80歳以上の方はどう受け止めるのか
果たしてどんな画像が映し出されるのでしょうか?
 「そんなもの見ても仕様がない」と
25年後の私を思い浮かべて
見ない人も出てくるかもしれません。

 その前に穿ったものの見方ですが
この企画は80歳以上の来場者を想定したものかと
思った次第です。

 25年後の私を仏法に聞くと
どう答えてくれるでしょうか。
 「人の命の生死はわかりませんが
生きても死んでも阿弥陀さまのお慈悲の中に
ずっとこれからもありますよ」と
お念仏のお喚び声が
年齢を超えてどの人にも等しく聞こえてきます。

 今こここの私をそのまま救うと
南無阿弥陀仏のおはたらきに安心します。

ご一緒に、お念仏申しましょう。(2025.4.14)

大阪・関西万博開幕

2025-04-13
 施設工事が進まず前売り券も売れずと
果たして大丈夫かと心配していた
大阪・関西万国博覧会が
いよいよ開幕しました。

 1970年に日本初の万博が
同じ大阪で開かれました。
 当時の日本は高度経済成長の真っ只中にあって
国内外から6000万人の入場者があり
1964年の東京オリンピックとともに
戦後の焼け野原からの日本の復興を
世界中に広く知らしめる
一大イベントになりました。

 三波春夫さんが歌うテーマソング
『世界の国からこんにちは』に
当時の万博の意義を重ねて思います。
 万博という世界の国の人々との交流があって
日本人が広く世界に目を開く
大きな機会になったといわれます。

 服装や食べ物に至るまで
それまでの生活様式に変化をもたらし
また日本の良さが見直されたともいいます。

 これまで経験したことのない
異なる世界に触れ合うことで
新たな発見気づきがあるということです。

 小さな世界に生まれて生きて
これが全てと思っていたことが
違う世界がすぐ隣にあって交流することで
新たな世界に生きることになるのです。

 お念仏の世界を重ねて思います。
「私が私が」と自己中心の世界に生きて
苦しみ悩み迷う私に
「大きな世界に生まれて来いよ」と
喚んでくださる
南無阿弥陀仏のおはたらきです。

 私の思いはからいにとらわれ
固く閉ざされた世界から解き放たれて
あなたも私も自他皆共に
南無阿弥陀仏の大きないのちにつながって
阿弥陀さまのお慈悲の中に生かされて
往生浄土のお念仏の道往きを
ご一緒させていただきましょう。

ご一緒に、お念仏申しましょう。(2025.4.13)

「わたしの敵はだいたいワタシ」※転載

2025-04-12
 釈尊にまつわるお話の中に
「降魔成道(ごうまじょうどう)」といわれるものがあります。

 釈尊がさとりを開く直前
それを邪魔しようと悪魔の軍勢が襲来します。
 これに対して釈尊は動ずることなく
悪魔の正体を看破されるのですが
その正体は「欲望」や「嫌悪」など
醜い部分を併せ持つ自分の心であった
というお話です。

 ちなみにその中には
「自己をほめたたえて他人を軽蔑する」
心もありました。

 近年、インスタグラムなどのSNSは
近況報告や情報発信・収集に便利なものとして
多くの人が利用しています。

 一方で、自分と他人の投稿を比較することで
劣等感や不安感が生じ
苦しみや生きづらさを抱えてしまうという
問題もあります。

 この「他社との比較による苦しみ」の根底には
「他人を下に見る心」があるという
調査報告があるそうです。

 まさに釈尊が看破された
「自己をほめたたえて他人を軽蔑する」
心による苦しみの実例のように思います。

 自分を苦しめているものは何なのか
自分の心と向き合うことでその正体が見えてくる。
 そのことを釈尊は教えてくださっているのです。

 ※『本願寺インスタ倶楽部』
    (芝原弘記 本願寺派総合研究所研究員)より転載
      ー本願寺新報2025年4月10日号ー

ご一緒に、お念仏申しましょう。(2025.4.12)

トランプ関税

2025-04-11
 トランプ関税に世界中が振り回されて
ここ数日は特に大変不安な状況に困惑しています。

 各国一律に全品目10%の関税をかけ
次に各国ごとに新たな関税を上乗せして
いよいよ実施してすぐさま
今度は90日間の猶予を発表するなど
まさに勝手し放題の様で
各国の株式市場は大幅な乱高下の状態です。
 これからどこでどんな形で落ち着くのか
毎日かたずをのんで
トランプ氏の言動を注視していく状況が続きます。

 トランプ氏一流の関税政策は
アメリカがこれまで他国に搾取されたものを
奪い返すといった論調ですが
そもそも世界のリーダーとして
これまで自由貿易を推進してきたのは
アメリカ自身だったことは
これまでの歴史が明らかに証明するものです。

 アメリカ第一主義という
自分たちに都合のいいことばかりに固執して
周りを振り回し混乱に陥れることで
自分の立ち位置が
わからなくなってしまっているのではないでしょうか。

 私たちは今グローバルな世界に共に生きて
国境を超えて情報が瞬時に世界中を駆け巡り
人やモノの交流を一国の利害で一方的に
操作することなど全く考えられないことです。

 仏教の諸行無常諸法無我、縁起の理法です。
この世の中のことは何一つとして
単独で存在するものはなく
さまざまなものが縁り合い支え合って
あらゆるいのちのご縁つながりのなかに
あなたも私も自他皆共に生かされて生きているという
仏教の根底に流れる真実真理の法です。

 世界一の経済軍事超大国であるアメリカの力で
当面は自分たちに都合の良い展開に
なるのかもしれませんが
この世の中のことは刻一刻と移り変わることで
良いことがあれば悪いこともあり
自分たちが良かったと喜ぶときは
すぐ傍で泣いている人がいるということです。

 自国の利益を求める大統領の職務はそれとして
他国があっての自国というつながり関係でいったら
自国の事ばかりいうのではなく
他国のことも思いやる柔軟な対応こそが
大国の大統領に求められることです。

 トランプさんにぜひ仏法を聞いてほしいと思います。

ご一緒に、お念仏申しましょう。(2025.4.11)

「仏さまが見てござる」

2025-04-10
 学校の教室に監視カメラをつけることが
ある県で検討されているとの報道です。

 今は人出の多い町や店舗の至る所で
監視カメラが作動しています。
 私がいつも監視されているように意識すると
何か嫌な感じがしますが
事故や事件が起こるとカメラの映像が確たる証拠となり
事故の原因究明や事件の犯人逮捕につながって
安心安全な生活環境に貢献するものとして
社会的に大方皆さんに受け入れられていることです。

 ただ学校の教室という場所です。
普段子どもたちが学校生活を送る所で
いじめや盗難などの被害の発見や
予防処置としての効果はあるとしても
「学校は子どもたちの自由な学びの場であり
監視カメラの設置はふさわしくない」などと
早速反対する声があがっているそうです。

 報道番組の中で70代の元教師の
「人に見られているという
意識を持つことは大事なことで
今の時代学校現場にあって然るべき」との意見には
ちょっと首を傾げます。

 学校で教師こそが子どもたちを見守る
役目を担っている人だと思うのですが
「人に見られている」という見る人のものの見方が
管理者の頑なで事務的なものの見方に思えて
何か嫌悪感をもちます。

 お念仏の先人は「仏さまが見てござる」と
言い伝えてくださっています。

 悪いことをして誰も見ていないと思っても
仏さまはちゃんと見ているからねと
日頃の行動をやわらかく抑止してくださり
「一人じゃないよ。私がいるよ大丈夫だよ」と
いつでもどこでもどんなことがあっても
私に寄り添い見守ってくださる心強さを思います。

 日々の生活の中に
 「仏さまが見てござる」と
南無阿弥陀仏のお心おはたらきを聞かせていただき
今日一日もお念仏申して
阿弥陀さまのお慈悲の中に
生かされて生きてまいりましょう。

ご一緒に、お念仏申しましょう。(2025.4.10)

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円光寺
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