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お念仏を申す生活法話

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孤独死の報道に(2009年アーカイブ)

2022-08-28
 孤独死の報道です。
独りで亡くなって一週間も10日も1か月も経って
ご遺体が発見されるということです。

 何とも寂しい悲しいことですが
今65歳以上の方で一人暮らしの方は
男性に比べて女性の方が多く
5人に1人という割合だそうです。

 男性に比べてというのは
男性より女性の方が長生きをするということですが
この孤独死という社会現象は
日頃の人と人とのつながりが
今の社会生活の中で薄くなった
無くなってきているということを意味します。

 私たちの住んでいる三佐は
昔からの地域の行事も多く残っていて
日頃から人と人とが声をかけ合ったりして
つながりがあることで
孤独死と聞いてえっと思うかもしれませんが
ちょっと町の方に行きますと
隣にどんな人が住んでいるのか
近くに一人暮らしの高齢者がいても
知らないという状況があります。

 同じ地域に近くに住んでいながら
お互いに知り合うことがない
日頃からのつながりがないということですが
お寺はというと昔から
人と人のつながりの場だったと思います。

 今は公民館をはじめいろんな集会場の施設がありますが
ちょっと前まではお寺は公民館であり
いろんな人のたまり場集まる場所だったわけです。

 お寺にいつもお参りする人が来ていないと
一体どうしたんだろう
病気にでもなったのではないかと
心配にもなります。

 そうした社会のコミュニテイ
お念仏の共同体です。
 お寺を中心にお念仏のつながりのなかに
共同社会があったというのは
随分昔の話ではなくて
つい最近の話なのです。

 そんなことに思いをはせながら
昔の通りにはできませんが
お寺が人と人とのつながりの場になっていくような
お寺のあり方をまた考えさせていただきます。

ご一緒に、お念仏申しましょう。(2009・8・28)


私のいのちの古里(2011年アーカイブ)

2022-08-27
 福島の原発事故で避難をされている
3キロ以内居住の方が
昨日一時帰宅されたというニュースです。

 防護服に身をまとい非日常の異様な姿で
3月11日の震災以来初めて
懐かしいお家に帰ったということです。

 その時の様子がテレビに映し出されていましたが
家の周囲は草が茫々で
家の中はあらゆる物が散乱し
ひっくり返ったような無残な状態でした。

 ある方は「古里に帰りたいという思いを強くした」と
言っていましたが
大方の方は「もう帰れる状態じゃない
もう帰れる所ではない」という思いをしたといいます。

 古里といいます。
皆さんの古里、私たちの古里はどこでしょうかね。

 古里に帰る家に帰るといって当り前のようですが
帰る家はあるけれども
家に帰ることは許されないということです。

 そして昨日やっと帰ったけれども
もう帰る所じゃないというわけです。

 帰るところじゃないといっても
帰るところがないと私たちは生きていけません。
 そうした私たちが生きる大きな依りどころが
帰るところなのです。

 今避難所にいらっしゃる方
仮設住宅にいらっしゃる方
他県に出ていかれて借り住まいをされている方
皆さんそれぞれですが
早く今後のことを決めたいという思いです。

 避難指示や避難解除は行政が決めて実施することです。
私の思いでできることではありません。
 この社会全体の政治の問題になってきます。
大丈夫だよという声かけとともに
具体的な安心できる政策こそが必要です。

 私たちは「私がしっかりしていれば大丈夫」という
思いをもって生きていますが
私がといって
本当に弱いもので
それこそ生活そのものがぶち壊されると
どこに身を置いていいのか
大きな不安に襲われ苦しみ悩み迷うのが私たちです。

 そういう私たちのすがたを見てとられたのが
阿弥陀仏仏さまなのです。

 阿弥陀さまはこの私を必ず救うとご本願をおこし
南無阿弥陀仏と成就して「まかせよそのまま救う」と
お念仏の声となっておはたらきです。

 私のいのちの古里を
阿弥陀さまはお浄土と用意してくださり
「わが古里に帰って来いよ」と喚び続けているのです。

 私のいのちの古里といわれて
お浄土に私は行ったことはありませんが
お浄土には阿弥陀さまがいらっしゃる
私のご先祖有縁の仏さま方がいらっしゃる古里と
聞かせていただき帰らせていただくのです。

 私たちが生きる人生には色んなことがあります。
思い通りにならないことでいつも不安がつきまとい
苦しみ悩み多い人生ですが
南無阿弥陀仏に安心してお念仏申しつつ
お浄土への人生を今日も一日歩ませていただきましょう。

ご一緒に、お念仏申しましょう。(2011.8.27)

お念仏は私のいのちのき点です

2022-08-26
 朝が大分涼しくなりました。
今も風が入ってきていますが
今朝起きて暗くなったことに気づき
ちょっとひやっと感じました。

 いつもの時間に本堂正面の戸を開けると
すーっといい風が入ってきます。
 秋だなあと思いますが
今日の最高気温は32度の予想でまだまだ夏です。

 昨日から学校が始まったといいます。
今は夏休みが一週間前倒しで
8月25日が二学期の始業式になったそうです。

 コロナ下での始業式はリモートで
校長先生が二学期は運動会や社会見学など
楽しみな行事がいっぱいありますが
コロナに気をつけてとの一言を忘れず
がんばりましょうとお話です。

 コロナが続きます。
いつ収束するかということですが
季節は廻り時間は経って行きます。

 今日の御和讃にもありましたが
無常の理です。
 あらゆるものごとに常がない
すべてが刻々と変わって行くというのです。

 変わり行く無常の世にあって
無常の身を生きる私たちは
私たちは真実変わらないお念仏のみ教えに
遇わせていただきました。

 お念仏申して生きよと仰せです。
お念仏は無常の身を生きる私のきてんです。

 基点です。
私の生きる依りどころ
まん真ん中の基点です。

 起点です。
お念仏申して今日一日を始めさせていただく
私の生きる起点です。

 帰点です。
お念仏申して生きて帰るところ
帰点です。

 こうしてお朝事のご縁で
阿弥陀さまの御仏前に座らせていただき
お念仏申して「まかせよ救う」の
南無阿弥陀仏のお念仏の声に励まされて
今日一日も生かされて生きてまいりましょう。

ご一緒に、お念仏申しましょう。(2022.8.26)


お別れの言葉

2022-08-25
 昨日98歳のご門徒さんのお葬儀でした。
連れ合いの奥さんが喪主で
子どもさん二人のご家族が
遠方から帰ってお参りでした。

 長男さんのお別れの言葉がありました。
決まり文句の弔辞の文章を読むのではなく
お父さんに語りかけるように言われました、

 関東大震災が起こった大正12年に生まれて
大正昭和平成令和と四世代にわたって生き抜いて
私たち家族を育ててくださって
ありがとうございましたと
戦前戦中戦後の苦しい時代生活がありました
高度経済成長時代オイルショックもバブルも色々あって
今はコロナですねというお話です。

 私の人生に重ねて聞いていました。
人人の生活ぶりはそれぞれ違います。
 同じ時代を生きて
親子夫婦兄弟のつながりのなかに
同じ屋根の下で生活していても
私たちの生活ぶりは違います。

 その私たち一人一人が
この世に生まれて生きて人生を終える時に
いろんなことがあったなあと振り返ります。

 良いことも悪いこともあったといって
自分にとって都合の良いことも悪いこともと
いうことかもしれません。

 良くも悪くも生きてきたんですね。
良くも悪くもの人生のなかで
周りの人たちの支えがあって多くのいのちのおかげで
生かされて生きてきたと
人生を振り返ることができたら有難いなと思います。

 良いことも悪いこともあったけれども
人間に生まれてよかったあなたにあえてよかった
お念仏のみ教えに遇えて本当によかったと
この人生の命終えて往きたいものです。

 南無阿弥陀仏おおはたらきにまかせて
私たちは阿弥陀仏のお浄土に往生させていただくのです。
 
 葬送です。
送る者も送られる者も
送り送られるところがわかっているから
南無阿弥陀仏とお念仏申して送られるのです。

 南無阿弥陀仏の大きないのちのつながりのなかに
私たちは共々に生かされて生きていると
聞かせていただきます。

 人生は長さではない目覚めだと言われます。
恵まれた人生の道行きのご縁に
目覚めよとお念仏のおはたらきです。

 真実本当のことです。
お念仏のみ教えに聞かせていただきます。

 大切な人との出会いがあって別れがあります。
大切な方とお別れする悲しみのご縁ですが
そのまま仏さまのご縁といただける有難さ尊さです。

 南無阿弥陀仏とお念仏申して
先に往かれた仏さまとこれからもずっとご一緒に
この人生を生き抜かせていただける頼もしさを思います。

ご一緒に、お念仏申しましょう。(2022.8.25)


車の定期点検です

2022-08-24
 一昨日昨日と車の定期点検でした。
二年に一回の点検で
この前は令和2年でコロナの中でした。

 そして今もコロナの中です。
コロナの中の日常を
車も私たちも生きてきたのです。

 車の点検です。
これで大丈夫かと点検し悪い所を直して
安心安全運転です。

 私たちも点検です。
これで大丈夫かと点検して
安心して生きて往きますといって
あれこれ直すところだらけで
後から後から次ぎ次ぎと
不備なところが出てくる始末です。

 そんな私をすでに見通した阿弥陀仏さまが
南無阿弥陀仏のおはたらきで
不備なところもそのままで救うてくださる
本願念仏の浄土真宗のご法義です。

 「まかせよ救う」のお念仏のお喚び声に
「はい」とそのまままかせて安心して
往生浄土の今日の道行きを
共々に生かされて生きてまいりましょう。

ご一緒に、お念仏申しましょう。(2022.8.24)
円光寺
〒870-0108
大分県大分市三佐3丁目15番18号
TEL.097-527-6916
FAX.097-527-6949
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