「智慧と慈悲」
2022-12-27
大阪の津村別院発行の
『御堂さん』1月号が届きました。
毎回楽しみに読んでいます
「仏事の小箱」ですが
今回は特にタイムリーな話題でしたので
そのまま転載させていただきます。
「智慧と慈悲」
いつかの法語カレンダーに
「バチやタタリで脅すのは、宗教の名を借りた脅迫」
といった言葉が書かれてありました。
昨年は、社会的に問題のある宗教団体と
政治との癒着が明るみに出て
驚くことばかりでしたが
一体「宗教」のホンモノとニセモノの境目は
どこにあるのでしょう。
一番分かり易いのは
「バチがあたる」とか「タタリがある」とか言って
不安を煽る宗教は
間違いなくニセモノです。
人間として生きていく上で
誰しもが何らかの心配があり
悩みを抱えています。
本当の教えとは
どんなときにも不安を除き
安らぎを与えていこうとするものです。
何かと言えば
「地獄に堕ちる」と、恐怖を植えつける宗教もあるようで
話題となった宗教団体も
「先祖が地獄で苦しんでいるが、これを買えば救われる」と
高額の物品を売りつけていたと聞きます。
「火の車 作る大工はなけれども 己が作りて 己が乗りゆく」
という、よく知られた歌がありますが
地獄とは誰かによって
バチとして堕とされる世界ではなく
欲や怒りという
自分の心が作り出す世界だということを表しています。
例えば
食べ物一つとっても
この私は
自分が生きるために
どれほどの命を犠牲にしていることでしょうか。
地獄が罪の結果なら
日々数限りない地獄を作り出している私なのです。
仏さまの智慧は
そうした私たちの罪深さを教え
仏さまの慈悲は
地獄を免れない私を
そのまま救い取っていこうとされるのです。
ご一緒に、お念仏申しましょう。(2022.12.27)
大分の町中でお念仏
2022-12-26
昨日は妻と二人でふらっと
大分の町中に出かけました。
日曜日でクリスマスということでしょうか
人出が結構ありました。
お昼にしようと
いつもは行かない商店街の居酒屋に入りました。
私たちは昼食の定食ものを注文しましたが
周りのお客の殆どが一杯やっていました。
他にも居酒屋さんが増えている通りで
「昼飲みOK」の看板が出ています。
何かいいですね。
若い女性がハイボール片手に
ニコニコ話がつきません。
座敷ではもうちょっとした宴会で
盛り上がっています。
お寺もこんな感じの
空間時間ができないものかと
ふと思います。
お酒をいただいて南無阿弥陀仏
話が弾んで南無阿弥陀仏
いつでもどこでもどんな状況の中にも
阿弥陀さまは私に付いて離れず
ご一緒です。
ご一緒に、お念仏申しましょう。(2022.12.26)
お葬儀のご縁で「よかったですね」
2022-12-25
昨日のお葬儀のご縁のことです。
住職を継職して私は前住職となり
新住職が臨終勤行お通夜から
葬儀のお勤めの導師をします。
私はというと
葬儀のご縁で初めてお勤めするということで
葬儀の直前に御仏前にお参りして
ご尊顔を拝し喪主のご家族にお悔やみを申します。
穏やかなきれいなお顔でした。
有り難かったのは門徒式章をかけていたことです。
「式章をかけてくださってよかったです」
と申しあげました。
「よかったんでしょうか」と言われて
「皆さんに式章をかけていただきたいのですが
よくかけてくださいました」と言いました。
お寺参りには念珠と聖典を持って
そして門徒式章をつけてお参りしましょうと
いつもお話していることですが
よくお寺参りされる方はお家のお参りでも
そのことが身についていて
そのいつものお参りのお姿を
お家の方が見ていたのでしょう。
お寺参りはお浄土参りの習いです
というお取り次ぎです。
「いつもの式章をつけられて
いよいよお浄土参りですね」
と心の中で声をかけて
「悲しいご縁ですがよかったですね」
とご遺族に申しました。
ご一緒に、お念仏申しましょう。(2022.12.25)
クリスマスイブにお念仏
2022-12-24
朝から大雪のニュースです。
大分県も昨日は日田や中津が風まじりの降雪で
道路にたくさん雪が積もっていましたが
南国高知市内もすっぽり雪に覆われ
今朝の名古屋の映像は雪国を思わせるものでした。
今日は12月24日のクリスマスイブで
雪を降らせる低気圧もクリスマス寒波などと
ネーミングされて何かロマンチックですが
こんなに雪が降ると直接生活に支障をきたし大変です。
クリスマスソングの定番で
山下達郎が歌う『クリスマスイブ』は
イブの夜の恋人たちの素敵な出会いを映像化した
JRのCMで有名になり
この日を楽しみに思い描いて
外に出られる方が多いと思いますが
雪の降る日は温かいお家で過ごすのもいいですね。
クリスマスイブの過ごし方も人それぞれですが
お念仏申させていただきましょう。
阿弥陀さまの
「いつも私が一緒だよ。
どんなことがあっても大丈夫安心して
あなたの命輝かせて一緒に生きて往こう」と
南無阿弥陀仏のお喚び声が聞こえてきます。
ご一緒に、お念仏申しましょう。(2022.12.24)
十畳一間の下宿生活です
2022-12-23
住職継職の機会に
これまで溜まった資料の整理もあり
部屋を片付けることになりました。
たくさんの本や資料の数々です。
あたりだしたら切りが無くなり
大変なことになりました。
今まで日常生活で使っていた部屋の床を
補強することもあって
荷物を大移動させることで
普段使う部屋を変えることになりました。
お寺の家は一般のご家庭と違って
来客用の部屋がいくつかあります。
日頃は空き部屋になっていますが
十畳一間の部屋を当分の間
私の書斎がわりに使わせてもらうことになりました。
高校時代を思い出します。
自分の部屋はありましたが
特別な来客用の広い部屋を占領して
大きな机に教科書参考書ノートをいっぱい広げて
勉強したり布団を敷いて横になったりして
自分の思うように使ったものです。
大学時代の下宿生活の体です。
エアコンもテレビも備わっています。
何か新たな楽しみができたようで
うきうき気に入っています。
70歳のいい歳になり
住職を退任して
さあこれからどうしようかなと
十畳一間の下宿で
これまでのことを整理しつつ
若い頃に戻ったように
夢を追いかけ楽しんでいきたいと思います。
ご一緒に、お念仏申しましょう。(2022.12.23)