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お念仏を申す生活法話

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そろそろ何か始めましょう

2022-12-14
 昨日今日と二日間
近くのお寺さんの「御正忌報恩講」のご縁に
ご法話お取り次ぎをさせていただきます。

 コロナ禍でこの三年間は
どこのお寺もいつもの法要行事をお休みしたり
内容を変えてお勤めしていますが
浄土真宗のお寺にとって
親鸞聖人のご法事のご縁は
欠かすことができない大事です。

 それでも従来通りのことはできず
うちのお寺でいうと
お菓子作りやお飾りつきそしてお斎は
今年もできませんでした。

 ご縁をいただいたお寺さんは
お斎はずっとできていないということですが
今年は三年ぶりにお飾りつきをしたということで
お内陣の仏さまにきれいに盛られたお飾りが
お供えされてありました。

 コロナ感染者はまだ多いですが
感染対策に十分気を付けて
できることから少しずつ
やり始める時期になったということでしょうか。

 コロナが収束した後
コロナ前と同じことができるかというと
難しい状況ですが
これまでやってきたことを見直すチャンスと心得て
新たなことに取り組むのも有りかなと思います。

 そのためにもそろそろ何か始めることが
大事になってきました。
 ご門徒さんの声が反映されるようなことで
お寺が変わって行こうとすることです。

ご一緒に、お念仏申しましょう。(2022.12.14)

コロナ禍の中にもお念仏申す生活です

2022-12-13
 門徒報恩講でお参りしたお家にあがると
ピアノの音が聞こえてきました。

 お勤めの後でお茶をいただきながら
お家の人とお話をする中で
小学4年生の孫がコロナによる学級閉鎖で
学校がお休みですということです。
 私を迎えてくれたピアノは
そのお孫さんが弾いていたものでした。

 またコロナ感染者が増えています。
大分県でもこの数日1000人台が続き
昨日は前の週の2倍だったそうです。

 ただ町の風情は皆さんマスクをしているものの
一時に比べたら多くの人がクリスマスソングの中を闊歩し
家族や友人でショッピングを楽しんでいます。

 世界各地の状況も
サッカーW杯を観てもマスク無しで声援するなど
中国もゼロコロナ政策から一変するなかで
身近なところではコロナ対策が続きます。

 何とも厄介な生活ですが
この12月も門徒報恩講のご縁をいただいて
お念仏申す生活をさせていただけることを
本当に有難く思います。

ご一緒に、お念仏申しましょう。(2022.12.13)


「ただ念仏のみぞまこと」

2022-12-12
 日曜日の夜NHKの大河ドラマ『鎌倉殿の13人』を
楽しみに観ています。
 あっという間に一年が経って
来週が最終回という大詰めの展開です。

 昨日は承久の乱の起こりです。
朝廷と幕府の最初で最後の戦いで
結果鎌倉幕府が勝って
幕府優位の武家政権が江戸時代まで続くことになります。

 1221年朝廷は鎌倉幕府の執権北条義時討伐の
勅命を全国に出します。

 混乱する鎌倉幕府の御家人衆を前に
尼将軍北条政子が有名な演説をします。

 鎌倉幕府を樹立した源頼朝の功績を讃え
今こそ「山よりも高く海よりも深い」
鎌倉殿の御恩に報いる時ぞと鼓舞し
御家人衆の心をまとめて
後鳥羽上皇の朝廷との一戦に踏み切るのです。

 親鸞聖人のご一生と重なるドラマの展開です。
承久の乱は親鸞さまが49歳の時のことで
関東の常陸の国茨城県にあって
お念仏のみ教えを方々に説いてまわっていた頃です。

 不安定な世情にあって
「ただ念仏のみぞまこと」と
一層深く心に入れての思いだったのではないでしょうか。

 親鸞さまの当時のご事績は定かではありませんが
民衆と共にお念仏の日暮らしをされていたことでしょう。

 その後52歳の時に『教行信証』を撰述されます。
この時をもって浄土真宗立教開宗の時とされる
大きな出来事でしたが
教行信証の後序には「承元の法難」念仏禁制のことが
詳細に書かれています。

 この念仏禁制の勅命を出されたのが後鳥羽上皇です。
振り返って承久の乱と教行信証撰述の関係を思います。

 現代に重ねればロシアのウクライナ侵攻による戦争が続き
コロナ禍も未だに収束しない中で
自然災害も後を絶ちません。

 まさにカオス混沌の社会を私たちは生きています。
鎌倉時代と違って事実を伝える情報網は発達し
今起こっていることを知ってはいるが
何もできないなかに
真実が見えない時代です。

 今だからこそただ「念仏のみぞまこと」の
浄土真宗のみ教えに聞かせていただきましょう。

ご一緒に、お念仏申しましょう。(2022.12.12)

同じ中心をいただく(2010年アーカイブ)

2022-12-11
 今は門徒報恩講ということで
夜は地域法座をお勤めさせていただいています。

 夜の時間です。
殆どの方は早い食事を済ませて
お参りされるということですが
お家お家で生活時間が異なり
本当に大変だと思います。

 暗くて寒い中でのご縁ですが
それぞれ地域法座の雰囲気が違って
それが楽しみでもあります。

 皆さんとご一緒にお正信偈のお勤めをし
ご法話お取り次ぎをさせていただきます。
 その後にお茶をいただきますが
いろんなものを用意してくださっているのです。

 当番のお家の負担にならないように
お茶だけでいいですよと言っているのですが
座元の方が朝から作ってくださったものや
近所の方が持ち寄ったものです。

 食事を済ませてこの時間は食べないという方もいますが
殆どの方は「せっかくだからいただこうか」と
別腹などといったりして
私も一口二口いただきます。

 実はこの時間が皆さんの一番の楽しみなのです。
黙って食べるのではありません。
 食べたら食べたで出されたお料理のこととか
次々に話が弾みます。

 今は同じ屋根の下で暮らす家族も
食事の時間がそれぞれ違うと聞きますが
共食といって
家族や友人で同じものを一緒に食べる
食事の楽しみです。

 食べると胃が満足し身体が温まって
和やかな雰囲気が自然と醸し出されるなかに
地域法座のご縁をいただきます。

 阿弥陀さまを中心に御仏前に
それぞれ生活ぶりが違う皆さんが一堂に会して
南無阿弥陀仏とお念仏を申すご縁です。

 同じ中心をいただいていることを
また有難く思うことです。

ご一緒に、お念仏申しましょう。(2010.12.11)


夜の御座(2009年アーカイブ)

2022-12-10
 門徒報恩講のご縁で
日中はご門徒のお家にお参りし
夜は地域法座のご縁をいただきます。

 12月の夜は暗くて寒いです。
よほど思いをもってご縁をいただかないと
夜は家でゆっくりしたいのが私たちの素直な気持ちです。

 以前はお寺の夜のご法座も度々あって
お参りする方も段々といましたが
今は夜の法座自体が減ってきました。

 お参りする人が少なくなって
布教使さんにご出講いただいても
少ない人数では失礼だし
経費も係るという理由です。

 今国の政治の現場では
事業仕分けといって
こうした事業は止めましょう見直しましょうという
議論が盛んに行われています。

 効率の悪いこと無駄なことは
極力なくしていこうという
合理的なものの見方考え方です。

 お寺の御座も効率といった見方では
どう見られるのでしょうか。

 対価効率が悪く採算が合わないことで
特に夜の御座は止めるべきだという
見方になるのでしょうか。

 確かにこういうことは止めた方がいい
見直すべきだということは
私たちの身近な生活のなかにもありますが
仏さまのものの見方は違います。

 すべてのものを分け隔てなく必ず救うという
阿弥陀さまの南無阿弥陀仏のお心おはたらきを
聞かせていただきます。

 夜の御座にお参りする方が少なくなったといって
一人もいなくなったということではありません。
 日中はお仕事とかの都合でお参りできなくても
夜だったらお参りできるという思いをもった方です。

 お寺のご法座が少なくなる現状で
「お参りが少なくなった」と
ため息ばかりついて嘆くのではなく
思いをもった人に一人でもお参りしてもらえるように
ご門徒の方も一緒に考え工夫して
できることから実践していきたいものです。

 阿弥陀さまはその人人のありのままを見抜かれて
そのまま救うとおはたらきです。

 南無阿弥陀仏の大きなお慈悲の中に
お念仏申す身にお育ていただいて
人それぞれの人生を豊かに生かされて生きるのです。

 効率ばかりで見られると
お寺の将来は悲観的なものばかりになってしまいます。

 効率が悪い無駄なことであっても
お念仏のご縁を相続していくことの大事です。

 少人数の地域法座のご縁ですが
生活ぶりの違う者同士が阿弥陀仏の御仏前にご一緒し
お念仏のみ教えに遇わせていただく有難さ尊さです。

ご一緒に、お念仏申しましょう。(2009.12.10)


円光寺
〒870-0108
大分県大分市三佐3丁目15番18号
TEL.097-527-6916
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