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お念仏を申す生活法話

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「私にまかせてください」(2011年アーカイブ)

2024-02-16
 昨日タレントの間寛平さんが出演された
テレビ番組を観ました。

 二年かかって一日50キロの行程で地球を一周する
アースマラソンに挑戦する企画で
つい先日日本にゴール帰ってきたということですが
その最中、前立腺がんという重い病気に罹って
アメリカで手術をされたことが話題になっていました。

 異郷の地で不安な中での大手術です。
再々「嫁さんが」と奥さんのことを話されていましたが
「嫁さんが治してくれる」と信じていたと言われます。
 勿論奥さんはお医者さんではありませんが
間平さんのことをいつも心配してそばに寄り添ってくれた
奥さんの存在の大きさです。

 もう一つ言われたことは
これまで病気一つしたことがない寛平さんが
がんという重い病気を宣告され入院手術することで
100%うまくいくかどうか不安でいっぱいだったなかで
執刀医のお医者さんに初めて会ったときに
「私にまかせてください」と言われたといいます。
「私にまかせてください」
その言葉を聞いた時に本当に安心できたといいます。

 「私にまかせてください」
そうです、私たちの阿弥陀さまの南無阿弥陀仏のお心です。
「私にまかせてください」といって
阿弥陀さまが阿弥陀さまの声で
私に言うことではありません。

 お念仏は阿弥陀さまのお喚び声といいます。
今日もお念仏が私の口から出てくださいましたね。
 南無阿弥陀仏「私にまかせよ」「私にまかせよ」と
何度も何度も「私にまかせよ」と喚び続けてくださいますが
喚ばれる私はどうでしょうか。

 どうかすると阿弥陀さまに背中を向けているような
私たちの日々の生活ぶりではないでしょうか。
 そんな私に阿弥陀さまは
「言うことを聞かない者はもう知らない」と
あきらめるのではなく
いよいよ飽くことなく何度も何度も
「私にまかせよ」「私にまかせよ」と喚び続け
「必ず救う」とはたらき続けてくださっているのです。

 南無阿弥陀仏とお念仏を申せるようになったのは
私の手柄ではありません。
 阿弥陀さまのおはたらきがこの私に至り届いた
すがたなのです。

 南無阿弥陀仏の大きなお慈悲の中に生かされるなかに
今日も色んなことがあるでしょうが
「われにまかせよ 必ず救う」の
南無阿弥陀仏のお心おはたらき一ついただいて
生き抜かせていただくことができるのです。
 これほど頼もしい、これほど力強い、これほど有難い
お念仏のご法義に今遇わせていただいているのです。

ご一緒に、お念仏申しましょう。(2011.2.16)

寒い中も阿弥陀さまがご一緒です(2011年アーカイブ)

2024-02-15
 今朝は本当に寒さが厳しいですね。
冷たいというか、肌を刺すような寒さです。

 昨日は大分の各地でも
大雪が降ったニュースがありました。
 日本列島もすっかり寒気に覆われて
寒い寒い一日でした。

 ただ朝は次第に明るくなってまいりました。
寒い中にももうすぐ春の訪れです。
 温かい春もこの寒さを経なければ
来ないということなのでしょう。

 そうした寒い中にも今日もこうして
皆さんお朝事のご縁にお参りくださいました。
本当に有難いことです。

 毎朝皆さんとご一緒にお朝事のお勤めをして
阿弥陀さまに御礼をさせていただきます。
 阿弥陀さまを見ると
本当に寒そうですね。
 毎日毎晩ずっと
冬の寒い中も夏の暑い中も
ずっとお立ちになってくださっています。

 薄着の格好で本当に寒そうですが
お顔を拝見させていただくと
にこやかに笑ってらっしゃいます。

 「いつも私が一緒だよ」と
寒い中も、厳しい人生の道すがらも
私と一緒に歩いてくださる阿弥陀さまの頼もしさに
毎朝お朝事のご縁に遇わせていただく有難さ思います。

ご一緒に、お念仏申しましょう。(2011.2.15)

50回忌のご法事の醍醐味(2011年アーカイブ)

2024-02-14
昨日は日曜日でご法事がありました。
50回忌のご縁でした。

 50回忌を迎える先に往かれた方の
玄孫にあたる子どもさんが3人
私のすぐ後ろに座ってお参りでした。

 子どもって本当にすごいなと思います。
聖典を配りますと
一所懸命大きな声で一緒にお勤めをしてくれます。

 ご法事の有難さです。
今はご法事も何でも簡素化の流れの中に
身内だけ家族の方数人でお勤めをするケースが
目立って多くなりました。

 それぞれのお家のご事情もあると思いますが
お家に子どもさんがいても
ご法事のご縁に子どもさんがお参りしていない
ところが殆どです。

 子どもさんにご法事やお葬儀のご縁に
遇ってもらうことの大切さを思います。

 50回忌といいますと
子どもさんが生まれた時には
ご法事のお方はもうすでに亡くなっていますから
この世で現実に会ったことはありません。

 でもそのお方がいて
子どもさんの命があるということですから
会ったことがないけれども
<私の命の大恩人>のご法事なのです。

 ご法事は故人を偲ぶということで
そのお方のお話をするということですから
「今日はひいひいおじいちゃんのご法事ですから
いろんなお話を聞いてくださいね」とお話しました。

 ご先祖から続く大きないのちのつながりのなかに
私たちは今日だけではなく
昨日も一昨日もそうでしたし
明日も明後日もこれからも
生かされて生きていることを
本当に思っていただけたら
これがご法事をお勤めする醍醐味だと思います。

ご一緒に、お念仏申しましょう。(2011.2.14)

あなたの苦悩は私の苦悩です ※転載

2024-02-13
 元旦に発生した能登半島地震から
一か月余り経ちました。

 愛しい人を亡くされたり
自宅が壊滅的で長期の避難生活を余儀なくされ
生活物資も十分に届かず、断水も続き…と
思い巡らすだけでも胸が張り裂けそうになり
当たり前のように過ごしている自分に罪悪感を覚えます。

 なぜ、罪悪感を持つのでしょう。

 それは、被災されている方の悲しみやつらさを
完全に同じようには抱けないからです。

 今回の言葉「あなたの苦悩は私の苦悩です」は
『維摩経』の「衆生病めばすなわち菩薩病む」からです。

 相手と同じ悲しみに立つのが菩薩や仏さまで
私たちは同じようにはできないので思い悩むのです。

 今の私にできることはないか
少し考えてみました。

 一つは忘れないことです。
忘れずにいれば
義援金や物資支援など
思い出した時に何かできることをさがせます。

 また「阿弥陀如来の智慧と慈悲を伝える」ことです。
阿弥陀さまの智慧と慈悲をお伝えすれば
それがその人の力になります。

 たとえ一人では微力だとしても
今回の言葉を味わいながら
行動して参りたいと思います。

  ※満井秀城 師 著「本願寺インスタ倶楽部」
     『本願寺新報』2024年2月10日号より

ご一緒に、お念仏申しましょう。(2024.2.14)

五七日のご縁です

2024-02-13
 母が往生して五七日のご縁です。
大切な人とお別れする悲しみのご縁ですが
そのまま仏さまのご縁といただける有難さです。
 
 先にお浄土に往かれた方は
今は仏さまとなって私たちの迷いの世界に還って来て
私たちを護り救う
南無阿弥陀仏のおはたらきをしてくださっていると
浄土真宗のみ教えを聞かせていただきます。

 七日七日のご縁にお仏壇のお話をしてまいりましたが
このお仏壇は阿弥陀さまのお浄土を表しており
浄土真宗のみ教えの教科書です。

 お仏壇の御仏前に座ることで
お念仏の救いの法を聞かせていただきます。
 どんな人も南無阿弥陀仏のおはたらき一つで
お浄土に往生し仏に成らせていただくみ教えです。

 浄土真宗のお仏壇の特徴は
真中のご本尊阿弥陀如来さまを取り囲むように
左右にお坊さんの絵のお姿をご安置していることです。
 向かって右側が宗祖親鸞聖人で
左側が本願寺八代宗主の蓮如上人です。

 浄土真宗を開かれた親鸞さまを
お念仏の先人は「ご開山さま」とお慕いしてきました。

 山を開くということで
仏教の一宗一派を開くという意味です。
 「山は動かぬ」といって
身も心も日々その時どきで変わり行く
私の有り様に対して
山はどっしりと動かない変わらない象徴として
真実変わらない仏教の教えそのものを表します。
(※実は山も日々刻々と変わり行く
  諸行無常の真理のなかにあるのですが)
 それで教えを開くことを山を開くといい
教えを開いたお方を「ご開山」というのです。

 ただ親鸞さまには自ら浄土真宗を開いたという
意識はありませんでした。

 御和讃(高僧和讃)に
「智慧光のちからより 本師源空あらはれて
   浄土真宗をひらきつつ 選択本願のべたまふ」
(阿弥陀仏の智慧光のはたらきにより
 源空聖人がこの世に現れて
 浄土の真実の教えを開き示し
 往生の行として念仏を選び取られた
 阿弥陀仏の本願を説いてくださった)とあります。

 歎異抄(第二条)には
「親鸞におきては
 ただ念仏して弥陀にたすけられまゐらすべしと
 よきひと(法然)の仰せをかぶりて信ずるほかに
 別の子細なきなり」
(親鸞においては
 「ただ念仏して、阿弥陀仏に救われ
 往生させていただくのである」という
 法然聖人のお言葉をいただき
 それを信じているだけで
 他に何かがあるわけではありません)とあります。

 親鸞さまは法然さまにお出いすることで
本願念仏の浄土真宗のみ教えに遇わせていただき
阿弥陀如来に救われる身となって
私たちにもお念仏を勧められるのです。

 先に往かれた仏さまのご縁に
御仏前に集い共々にお念仏申して
往生浄土の道をたずねてまいりましょう。

ご一緒に、お念仏申しましょう。(2024.2.13)


円光寺
〒870-0108
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