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お念仏を申す生活法話

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成人と成仏(2018年アーカイブ)

2023-01-08
 今日は成人の日です。
私たちの頃は1月15日でしたが
今は1月の第二月曜日ということです。

 いつも連休になりますので
昨日の日曜日に成人式があったところが多いようです。

 20歳の同窓会といった
自分たちの身内の会の雰囲気で
明日がお休みということでもあり
ゆっくり交友を深めお酒も飲めるということです

 一部の地域では成人式で派手な服装をした集団が
お酒を飲んで騒いで式典を妨害してと
救急車を呼んだり警察に逮捕されるといった
異様な事態にまでなることが報道されています。

 成人とは人に成ると書きますが
どういうことでしょうか。

 社会的に責任ある人に成るということで
今は選挙権が20歳から18歳になったことで
成人の年齢も18歳にしようという動きがあります。

 ただ成人の年齢を20歳にしようと18歳にしようと
法律で決められても
その人人に成人の自覚がなかったら
社会的に迷惑な成人が増えるということに
なりかねません。

 成人は責任と自覚をもった人に成るということですが
仏教の目的は成仏といって仏に成ることをいいます。
 仏とは覚者ともいい
この世の真理を覚った方のことです。
 仏教の教えに聞くと
私たち人間は迷いの世界に生きる凡夫で
仏道修行することで覚りの仏に成るといわれます。

 私たち浄土真宗の仏道は
この世で仏に成るという教えではありません。
 年齢が幾つになったからといって
お寺参りを何回したから
仏教の知識が増えたから
仏に成るということではありません。

 仏道修行の一つもできず仏に成ることができない
救われようのないこの私がいることを見て取って
阿弥陀という仏さまが
この私をこそ救わずにはおかないと願いを建て
その願いを成就されて
お立ち姿の仏さまになってくださり
「われにまかせよ必ず救う」と
南無阿弥陀仏のお喚び声になって
私のところに来てくださって
命終わる時にお浄土に生まれさせ
仏に成らせていただく仏道なのです。

 命終わって死んだら仏と約束された仏道だったら
今は関係ない何をしても救ってくださるのだったら
今は何をしてもいいと聞き違う人がいますが
この私をこそ必ず救うという
南無阿弥陀仏のお心おはたらきを
今聞かせていただくことが肝要です。

 仏に成らせていただく尊い命を
今こここの私が生きていることを
聞かせていただくのです。

 この私をこそ救うと願われ成就された
南無阿弥陀仏のお心おはたらきを
聞けば聞くほどに
身を慎み言行を慎んで
私にできる精いっぱいの
御恩報謝の営みをさせていただくのが
お念仏に生きる者の生き方であります。

 成人といいます。
成仏といいます。
 同じ成るといって
この私のことです。

 仏法聴聞させていただきお念仏申す身に成って
お浄土への人生をいよいよ歩ませていただきましょう。

ご一緒に、お念仏申しましょう。(2018.1.8)


声に出してお念仏申しましょう(2014年アーカイブ)

2023-01-07
 今朝の大分合同新聞のコラム『東西南北』を読んで
はっとしました。
 声を出して読む音読のことが
書かれていました。

 私たちは本や新聞を読むときは
黙読といって黙って文字を読んでいますが
音読の効用といって
声に出すことでそのまま耳に入ってくるという
新しい発見があるというコラムでした。

 今日もお朝事のご縁で
声に出してお勤めをしました。
 声に出してお念仏申しましょうと
常々申しています。

 お正信偈も南無阿弥陀仏のお念仏も
いつも同じことの繰り返しです。
 でも日々の生活の中で声に出して音読することで
その時どきの聞こえ方味わい方が違うというのでしょうか
いつも南無阿弥陀仏の音声は変わりませんが
今こここの私に届けられる
南無阿弥陀仏のお心おはたらきを
味わわさせていただけることの有難さです。

 音読の効用です。
声に出すと私だけではなく周りの人にも
お念仏の声が聞こえます。

 人それぞれに聞こえ方は違いますが
いつも阿弥陀さまがご一緒してくださる安心です。

 黙読というと何か自分一人でわかったような
気持ちになりますが
声に出すことで阿弥陀さまのお救いの頼もしさを
聞かせていただきます。

 こうして毎朝一番に声に出して
お正信偈のお勤めをさせていただくことは
健康面でもいいのではないでしょうか。

 南無阿弥陀仏とお念仏申してくれよとの
阿弥陀さまそしてお念仏の先人のご催促にあって
お念仏申す身にさせていただいたことです。

 私が申すお念仏ですが
実は阿弥陀さまが長い長い時間をかけて
私の口からお念仏が出てくださるように
お育てをいただいたのです。

 日々の生活の中で声に出してお念仏申しましょう。
この耳に聞こえるほどで結構ですから
お念仏を申すなかに
今日一日も日暮しさせていただきましょう。

ご一緒に、お念仏申しましょう。(2014.1.7)

いつも見守ってご一緒くださる仏さま

2023-01-06
 臨終勤行のご縁にお参りしました。
お勤めの後で通夜葬儀これからの仏事について
一通りご相談した後で
いろんな話になりました。

 ご高齢のお方です。
娘さんがぽつんと
「こんなにお母さんが歳をとって
向こうに行ったら
お父さんびっくりするやろうね」と
言われました。

 お父さんは40代でご往生されていますから
子どもさんには若い時のお父さんのままです。

 すぐ私の口から「大丈夫ですよ。
いつも見守ってくださっていたのですから」と
申していました。

 私たちが生きるこの娑婆世間のことは
良くも悪くも色んなことがありますし
この身は老いていきますから
昔の若い時のままというわけにはいきません。

 浄土真宗のお念仏のお救いのご法義は
南無阿弥陀仏のおはたらき一つで
どんな人も分け隔てなく
阿弥陀さまのお浄土に往生させていただき
仏に成らせていただくと聞かせていただきます。

 人の命は終えますから
遺った私たちのこの目に懐かしいお姿を
見ることはかないませんが
南無阿弥陀仏の仏さまと成って
いつでもどこでも私たちを見て護り
導いてくださっているのです。

 お父さんの仏さまは
お母さんだけでなく皆さんを
ありのままに見てくださりそのまま救うと
南無阿弥陀仏とおはたらきだったのです。

 先に往く人もお浄土ならば
後に遺った私たちも同じお浄土に
生まれさせていただけるのです。

 大丈夫心配ありません。
先に往かれたお母さんは
阿弥陀さまのお浄土でお父さんと再会されて
これからもお念仏の声となって
遺った私たちを導いてくださいます。

 私たちが日々生きる生老病死の苦悩の現場に
先に往かれた仏さまがご一緒くださってあることを
南無阿弥陀仏とお念仏申して
有難く聞かせていただきます。

ご一緒に、お念仏申しましょう。(2023.1.6)


フィッシュレザー

2023-01-05
 今朝のニュースで
フィッシュレザーの話題を知りました。

 革製品というと
牛やワニを思い浮かべますが
魚の皮でできた製品と聞いて
ギョギョギョッです。

 中々思いつかないものですが
高知の水産加工会社の方が
魚の身を取ってできた皮に着目して
研究に研究を重ねてできたものといいます。

 作業の様子が紹介されていました。
魚を三枚おろしにしてできる骨付きの身や皮を
機械的にアルミ函に分別していきます。
 廃棄物といわれていました。

 魚のアラです。
もったいない
何か活かす手立てはないかと
皮製品を思い立ったといいます。

 私はその映像を観た時に
「美味しそう」とアラの煮つけを思いました。

 小さい頃ご門徒の漁師さんから
魚をもらって料理して
アラまで食べたものです。

 何といっても皮と身の間の脂分に
うま味があるということで
今も時々魚屋さんでアラを買ってきては
料理してもらって美味しくいただいています。

 もったいないということで
再活用にして革製品に生まれ変わるということですが
それまでの作業の工程が大変です。

 皮のうま味成分の油と臭いを取ることに
何年も研究工夫されて
作業にも大変な時間と手間がかかるということで
うろこ模様の独特な財布やキーホルダーは
大変高価なものになるということです。

 確かに面白い興味深いことですが
私たちの生活の中で重宝されるかどうかは
買い手それぞれのものの見方です。

 これまでも私たち人間は魚を食べて
生きてきました。
 廃棄されたといって
私たちの目に見えない形で
私のいのちを支えてくださってあるのです。

 今は環境問題が地球規模の大きな課題になっています。
もののいのちを活かす術は
これからもたくさん考え出されるでしょう。

 ただ廃棄するのは人間の都合であり
廃棄されるいのちは一つもない
すべては南無阿弥陀仏の
大きないのちのつながりのなかに
これまでもこれからも共々に
生かされて生き続けていくことを
十方衆生をそのまま救う
阿弥陀さまのご本願のみ教えに聞かせていただきます。

ご一緒に、お念仏申しましょう。(2023.1.5)

新年の始動です

2023-01-04
 正月三が日が開けて
今日から新年の始動です。

 昨日は故郷からの帰省ラッシュや
お正月を海外で過ごした人の帰国のニュースで
いっぱいでした。

 この二年はコロナ禍で行動制限がなされ
思うようなお正月にならなかったことですが
今年は三年ぶりのいつもの景色です。

 一昨日昨日の箱根駅伝も
今までの憂さを一気に晴らすように
沿道にたんさんの人が出て応援していました。

 物価高が生活に直撃する中で
今年は一体どんな年になるのでしょうか。
 
 いろんなことがあるでしょうが
いつでもどこでも阿弥陀さまがご一緒です。

 お念仏申して
「われにまかせよ 必ず救う」の
南無阿弥陀仏のお喚び声に励まされ支えられて
この一年も
往生浄土のお念仏の道を
共々に歩ませていただきましょう。

ご一緒に、お念仏申しましょう。(2023.1.4)

円光寺
〒870-0108
大分県大分市三佐3丁目15番18号
TEL.097-527-6916
FAX.097-527-6949
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