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お念仏を申す生活法話

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「かかりつけ僧」のお坊さん

2023-01-18
 十数年間月に一度の
かかりつけ病院の定期健診で
血圧の薬を処方されることになりました。

 前々から血圧がずっと高い数値で推移しており
先日の大分市の健診で要診断と指摘され
いよいよ私も覚悟を決めてのことでした。

 ここは日頃から私の体の健康状態がわかっている
主治医の先生のご指導に従うばかりです。
 あまり薬に頼りたくないと言ってきた私ですが
今回は「わかりました」と素直に受け入れました。

 70歳になりました。
実は父も高血圧症で
病院に行かないままに
70歳を過ぎて脳梗塞を発症し
74歳で亡くなりました。

 私の心配もありましたし
かかりつけの医師の判断が決め手になりました。

 かかりつけ医ならぬ
かかりつけ僧といって
日頃中々聞けない仏事のことや広く心の悩みについて
相談できるお坊さんのことをいうそうです。

 所属寺があるなら
お寺の住職や坊守に相談すればいいことだと思いますが
かえって気軽に相談できないといいます。

 お寺に日頃のご縁がないということでもあります。
葬儀や法事のお勤めはその時どきに相談できるのですが
それ以外のことは
お寺には用事がないということでしょうか。
 お寺と門徒檀家の皆さんとのつながりが
特別な事務的なものになっているように思います。

 何かの時のお寺さんお坊さんです。
お寺の経営ということではそれでいいのでしょうが
私たち浄土真宗のお寺はお念仏の道場といい
僧侶も門徒も同じお念仏のみ教えにつながって
仏法聴聞こそが肝要と聞かせていただきます。

 平生業成の南無阿弥陀仏のご法義だからこそ
常日頃からいつでも何でも相談できる
かかりつけ僧のお坊さんでありたいと思います。

ご一緒に、お念仏申しましょう。(2023.1.18)

阪神淡路大震災から28年

2023-01-17
 阪神淡路大震災から
28年が経ちました。

 6434人の方がお亡くなりになり
ご法事でいうと今年が29回忌です。

 お寺からご通知しお勤めする
25回忌や33回忌のご法事は
親子の関係でいえば
施主の子どもの歳が大方
親の亡くなった歳前後になります。

 大震災委で70代のお父さんお母さんを亡くされた
今70代の娘さんのお話です。

 刺繍が得意だったお母さんの姿を見て育って
震災後お母さんの刺繍教室に通われて
今は同じように刺繍を楽しんでいるという
エピソードです。

 突然のお別れで辛い悲しい日々を
過ごされたことだと思います。
 刺繍という同じ趣味に生きるなかに
お母さんそしてお父さんがいつも一緒なのですね。

 ご法事のご縁で皆さんご一緒にお勤めをし
お念仏申させていただきます。
 南無阿弥陀仏のお念仏のおはたらきで
先にお浄土に往かれた方を
お念仏申して偲び
後に遺った私も同じお浄土に往生させていただけると
お念仏のお救いのご法義に遇わせていただきます。

 南無阿弥陀仏の大きないのちのつながりのなかに
共々に生かされて生きて往ける
お念仏のこの道を今日もご一緒させていただきましょう。

ご一緒に、お念仏申しましょう。(2023.1.17)

ずっと待っていてくださる仏さま

2023-01-16
 大腸がんの検診で
検査容器を提出に行きました。

 所定の時間場所に行きましたが
回収者らしき方がいなく
少し待ったものの不安になって
家に帰って確かめようと引き返しました。

 後の日程が入っており
何かバタバタしてのとっさの行動でしたが
途中でスマホで確認の電話をすることに気づいて
連絡すると間違いないということで
再び所定の場所に戻ると
回収者がいて検査キットを渡すことができました。

 数分ほど待ったことですが
「何で来ていないのか」とイライラして
「せっかく準備して来たのにどうしてくれる」と
少し苛立つ始末でした。

 何のことはない
しばらくそこで待っておればよかったことですが
待てない私がいました。

 自分の思い通りに
すべてできればよかったのですが
どこまでも自分中心に生きている私を
見せてもらいました。

 阿弥陀如来さまは
ずっと私を待っていてくださる仏さまです。

 南無阿弥陀仏のみ名となり
「われにまかせよ必ず救う」とこの私を喚びつつ
私が気づくまで待ってくださっているのです。

 待たせた私を叱るどころか
「ようこそようこそ」と
そのまま引き受けてくださるのです。

 この目で見える阿弥陀さまは
お仏壇の中でじっとしているようですが
昼夜を問わず私がこの世に生まれるずっと前から
すっとお立ちになって南無阿弥陀仏のおはたらきで
この私を御仏前に迎えてくださるのです。

 ここに座って仏法を聞いて
お念仏を申す身にお育てくださった
阿弥陀さまの御身を拝して
今日も一日お念仏申して始めさせていただきます。

ご一緒に、お念仏申しましょう。(2023.1.16)

大雪の中もお念仏(2013年アーカイブ)

2023-01-15
 昨日は全国的に大雪で
特に首都圏といわれる東京を中心にした関東地方は
ものすごい大雪になりました。

 爆弾低気圧というそうです。
何か不気味な表現ですが
昨日の朝の「昼から雪になるでしょう」の予報も
急速に気温が下がって
突然の降雪になったということです。

 昨日は全国高校サッカー大会の決勝戦が
国立競技場で行われる予定が中止になって
19日に延期ということです。
 宮崎と京都の高校のチームが
一旦帰郷してまた上京するということで大変です。

 これまでも雪の中のサッカーやラグビーの試合もあって
何とかできないものかと思いましたが
ニュースの映像を観たら
とてもサッカーができるような状況ではない
と思うような大雪です。

 今朝の新聞のコラムにも書いていましたが
何メートルも積もる雪国の人からみると
ちょっと滑稽にさえ思うかもしれないが
日頃雪に縁遠い首都圏や九州ではちょっと雪が降っただけで
歩行者はすってんころりを繰り返し
車は交通渋滞を引き起こして生活に大きな影響がでます。

 私たちは物が豊かで便利な生活をしていますが
生活の基本は大自然の中に生きているということです。

 いつもは当たり前に思っていることですが
自然からいただく大きな恵みです。
 大自然の恵みの中に生かされていることが当たり前で
爆弾低気圧まではいかなくても
ちょっとでも思い通りにいかないことがあると
「えっ、何で、どうして」と思うのが私たちです。

 これは自然のことだけではなくて
私たちのこれまでの人生の歩みを振り返ってみても
これからも「えっ、どうして何で」ということが
たくさん起こります。

 そういうなかにあって
私たちの阿弥陀さまの本願念仏のご法義です。
 「えっ、どうして何で」と戸惑う私をそのまま
「ようこそ、ようこそ」と引き受けてくださるご法義です。

 南無阿弥陀仏の生死の帰依処をいただくことで
迷う私がそのままナンマンダブツとお念仏を申して
生きて往けるのです。

 南無阿弥陀仏のお救いのご法義に生かされている私です。
一人でも多くの方にお念仏のご法義に遇ってほしいものです。
 その願い一つにこうして今日も
お朝事のお勤めをさせていただきました。

 寒い中ですがどうぞ続いてお参りください。

ご一緒に、お念仏申しましょう。(2013.1.15)


遺品整理(2012年アーカイブ)

2023-01-14
 昨日テレビで遺品整理をテーマにした
番組を観ました。

 遺品整理といいますと
一人暮らしの高齢者の方がお亡くなりになって
数日数十日数カ月と長い間見つからず発見されて
遺されたものを整理することですが
今は生前に遺品整理の予約をする人が
多くなったという話題です。

 アンケートで高齢者の4人に3人が
遺品整理を考えているということでした。

 今は家族の形態が大きく変わって
昔は二世代三世代で暮らす家族が一般的で
おじいちゃんおばあちゃんがいて
お父さんお母さんがいて
子どもがいるという大家族でしたが
今は高齢になって夫婦二人で暮らす
家族の形態が多くなりました。

 段々と歳を重ねて
夫婦の一方が亡くなって一人になると
いよいよ終活です。
死後のことを考えるといいます。

 そこで遺品の整理です。
今私が持っている物品を
亡くなった後で家族の手を煩わせることなく
第三者に頼んで整理してもらうといいます。

 家族がいるのにです。
大方事務的な遺品整理になって
再利用できるものがあっても
殆どは焼却廃棄処分されるものです。

 遺った家族が遺品を整理することも大変ですが
先に逝かれた家族が大事にしていた遺品を手に取ることで
家族のつながりを思うこともあるのではないでしょうか。

 家族は互いに支え合って生きる
最小単位の私たちの社会横のつながりです。

 親がいて子がいて孫がいてと
同居していなくても深いいのちのつながりがあります。
 そこに親から子へ孫へと
伝えていくもの遺していくものがあり
子は親から伝えられ遺されたものを通して
親の心情をいただいていくのです。

 お遺骨をどうするという話もありました。
今は納骨しなくていいという方が増えてきたといいます。
 お墓も夫婦連れ合いだけが納骨できるもの
一人暮らしの方は一人であるいは友人と一緒にと
とにかく子や家族に迷惑をかけたくないというのです。

 遺品ということで
皆さんは子や孫に何を遺していきますか。

 私が大事と思って遺すものも
子どもにとっては迷惑なことかもしれませんし
どう処分していいか分からないことも
たくさんあると思います。

 仏法聴聞させていただいて
私たちが子や孫に遺していけるものは
ただ一つお念仏ですと聞かせていただきます。

 私たちが申すお念仏です。
お念仏の先人が遺し伝えてくださいました。
 このたびはこの私がお念仏を次の世代に遺し
伝えていくことの肝要です。

 私が頑張って伝えるのではありません。
お念仏のおはたらきで私がお念仏申すそのままが
子や孫に周りの方々に伝わっていくのです。

ご一緒に、お念仏申しましょう。(2012.1.14)
円光寺
〒870-0108
大分県大分市三佐3丁目15番18号
TEL.097-527-6916
FAX.097-527-6949
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