ノルマということ
2023-12-22
最近の色んな事件報道に接して
ノルマということを思います。
ノルマをネット検索すると
「一定時間、期間内にこなすべき仕事、数値目標」
とありました。
会社の営業などで
個々に課せられる目標で
営業成績となってその人の評価になり
給与や昇進につながるということです。
ノルマを目標として仕事に頑張るのですが
ノルマを課せられる負担は大きく重いものがあります。
今回のパーティ券問題です。
自民党の各派閥が活動資金を稼ぐ仕組みです。
派閥の各議員に当選回数や役職歴などで
パーティ券がノルマとして割り当てられるといいます。
当選回数の少ない議員には大変ですが
大物議員になると後援会を通じて
地方議員や支持する企業個人に買ってもらう
ということです。
購入を依頼された方は
半ばお付き合いの体で買わされます。
一枚2万円です。
パーティで2万円分の料理接待があるわけではなく
大半はプールされて巨額の活動資金になるとのことで
いってみれば企業団体献金です。
今回のキックバックの妙味は
ノルマ以上の売り上げは個人に還流するということで
皆さん必死に頑張るんでしょうね。
ここが政治家さんの頑張りどころかと言いたいですが
まさかパーティ券を数多く売った議員に
次のポストが用意されている
ということではないでしょうね。
このノルマの問題は
私たちの身近な社会生活の中にも見え隠れしています。
金銭が動くものから人が動くものまで
営業成績を競うことや人の動員です。
何でも多いほうがいいのです。
互いを競い合わせ結果を比べるなかに
勝者をつくり敗者をつくっていきます。
一体何のためにといって
内容を吟味すれば無益なことが多くあります。
人が多く集まる
お金がたくさん集まる
単にそのことが目的化してしまう意味のなさです。
蓮如上人のお言葉
「一宗の繁昌と申すは、人のおほくあつまり、
威のおほきなることにてはなく候ふ。
一人なりとも、人の信をとるが、
一宗の繁昌に候ふ」
を今一度いただいて
お念仏のご法義繁盛のために
私にできるお手伝いをさせていただきましょう。
ご一緒に、お念仏申しましょう。(2023.12.22)
仏事のことはお寺さんに相談しましょう!
2023-12-21
初めての方から突然のお電話で
隣県に住んでいる実家のお母さんが認知症になり
仏壇じまいをするのに
どうしたらいいかというご相談です。
私方が浄土真宗のお寺ということで
お電話したといいます。
一通りご相談の要件をお聞きして
一般的な回答をしたうえで
具体的にはお手次ぎのお寺さんに相談したら
丁寧に教えてくださいますよとご返事しました。
就職をされ実家を離れて
ずっと他所で生活されていたということでしょう。
仏事のことお寺のことについて
今回はじめて向き合うようなことです。
分からないことばかりで
お電話いただいたということです。
もっと個別に具体的に
聞きたいこともあったと思いますが
実際にお会いしてお話する機会があればと思います。
仏事のことは誰に何を聞いていいのか
ということからして
分からないことばかりといいますし
何か差し迫って困ることがないと
聞けないことのようです。
若いうちはともかく歳を重ねるなかで
仏事に会うことも多くなります。
その時のご縁ということですが
日頃からお寺とのご縁があればと思います。
お寺も日頃から仏事の相談に対応できるように
広く門戸を開けておくことが大切です。
仏事に仏法聴聞のご縁をいただいて
一人でも多くの方が
お念仏を申す身にお育ていただきたいと思います。
ご一緒に、お念仏申しましょう。(2023.12.21)
お念仏が口ぐせになる
2023-12-20
年齢とともに動作が鈍くなってきました。
そんなに俊敏に動く必要もない日常生活ですが
座っている状態から立ち上がろうとするとき
「よいしょ」と自然に声が出るようになりました。
私がまだ若い時分に
周りの年輩の方が同じように
「よいしょ」と言っていたことが思い出されて
苦笑いします。
自然に口から声が漏れるって
お念仏もそんなことがいえるのではないでしょうか。
私の口から出てくださる
「南無阿弥陀仏」のお念仏です。
阿弥陀如来の「我にまかせよ必ず救う」と
この私を喚んでくださるおよび声です。
いつでもどこでも
阿弥陀さまは私のところに来てくださり
今こここの私とご一緒くださっているのです。
阿弥陀如来のお喚び声が
お念仏の先人の声となって
私のところに届けられ
私の口からお念仏が出てくださるのです。
「よいしょ」と言って立ち上がるとき
声の力をいただいているのでしょう。
お念仏の声の力おはたらきをいただいて
今日一日も生きて往ける
お念仏が口ぐせになりました。
ご一緒に、お念仏申しましょう。(2023.12.20)
私の居場所
2023-12-19
「あなたが一番安心できる場所ってどこですか?」
と問われて
あなたはどう答えますか。
就職している間は
仕事に行く所がありましたが
退職をされて家に居る時間が多くなると
どうでしょう。
自分の家が一番安心できるといって
何をするのでもなくテレビの前に座り込んでいては
周りからは疎んじられ
自分自身「こんなことでいいのだろうか」と
疑心暗鬼に不安になることもあります。
今日行くところがあるで「教育」
今日用事があることで「教養」
というお話を思い出します。
教育も教養も「教」の字が入っています。
人間幾つになっても退職しても
この人生を生きるなかで
教えていただくことがまだまだたくさんあります。
仏教は仏さまの教えです。
迷いの私がさとりの仏に成る成仏道を
説いてくださる教えです。
仏さまの教えを聞いて
「成仏道を共に歩ませていただきましょう」と
いつでもどこでも私に寄り添ってくださる仏さまです。
私たちは仏さまの教えを聞いて
仏さまの大きなお心に生かされて
今こここの私を生きて往けるのです。
今日行くところがあるで「共育」
今日用事があることで「共養」です。
仏さまの教えを聞かせていただいて
仏さまとご一緒に共に育てられ共に養われて
今日一日も生かされて生きてまいりましょう。
ご一緒に、お念仏申しましょう。(2023.12.19)
みんなのお寺
2023-12-18
人生100年時代を迎えて
どう生きるのかというテーマで
一人暮らしの高齢者を孤立させないと
高齢者から子どもまで<ごちゃまぜ>をキーワードに
多世代交流で孤立対策のユニークな試みが
テレビで紹介されていました。
地域サロンの「みんなの家」を中心に
半径100m以内に障がい者グループホームや学童保育
食堂など空き家を活用した7つの施設で
色々な世代さまざまな人たちが交流して
何が起こるかということで
対話が生まれ人それぞれに支え合うなかで
安らぎ生きがいを感じるといいます。
代表の方は「空き家も高齢者も
今の社会は資源があふれている。
世の中にあふれている資源を見直し活用していくことが
ポイント」とお話されていました。
これからのお寺のあり方を重ねて思います。
広い空間に皆さんが集う資源があります。
世代を超えてお寺にご縁のある方も
たくさんいらっしゃいます。
お寺は昔から安心できるところです。
お寺には人が集う条件が整っていますが
現状はどうかというと
何か近寄りがたい雰囲気があるのでしょうか
お参りされる方が決まった方を中心に
少なくなってきているように思います。
待っていては人は集まりません。
お寺から積極的に出会いの場づくりを進めて
皆さんに声かけをしていきたいものです。
番組の最後に話された
「今ないものできないことを嘆くよりも
今あるものできることに注目し気づくことで
生きるヒントになる」との言葉を糧に
何とか工夫をして
「みんなのお寺」になっていきましょう。
ご一緒に、お念仏申しましょう。(2023.12.18)