「よいお年を・・・」
2017-12-30
年末のご挨拶の定番といいますか、「今年も一年大変お世話になりました。よいお年をお迎えください」と、
昨日もご挨拶したお家で、「よいお年をと言ってもいいんですか」という言葉が返ってきました。
実は今年そのお家のおばあちゃんが亡くなられたのです。
いつの頃からか、「喪中につき新年のご挨拶はご遠慮させていただきます」という
年賀状にかわる便りが届くようになりました。
年賀状の定番は「新年明けましてあめでとうございます」です。
大切な方とお別れして悲しみの中にあるのに何がめでたいのかということでしょうが、
悲しみの中にも新年を迎えます。
近況とともに御礼の言葉を添えることで新年のご挨拶にかえたらとも思います。
さて、「いいんですか」と言われて、以前聞いたお話を思い出しました。
「よい」は英語でグッドです。このグッドは神という言葉ゴッドからきているといいます。
別れるときにグッドバイといいますが、
これはゴッドがバイ、いつも神さまがそばにましますようにという祝福の言葉だそうです。
このことを仏教的にいうと、私たちにとっては仏さま、ブッダということで、
私たち仏教徒はグッドバイではなくてブッドバイだというお話です。
私たちのブッダは阿弥陀さま、阿弥陀さまがいつもご一緒ですと聞かせていただきます。
私たちの人生、日々の生活は出会いと別れの繰り返しです。
そして死別の時が来ます。会ったものはいつか必ず別れなければなりません。
悲しいご縁です。
そのときにブッドバイ。いつも、これからもずっと阿弥陀さまがご一緒ですよと、
お互いに「また会おうね」と声をかけ合える。
南無阿弥陀仏のお心おはたらきをいただきます。
お念仏申すなかに、私たちは日々生活させていただけるのです。
自分の都合でいえば、善いことも悪いこともあるでしょう。
でもね、善くても悪くてもどんな時でも南無阿弥陀仏、阿弥陀さまがご一緒ですと聞かせていただき、
今日もブッドバイの日暮しをさせていただきましょう。
ご一緒に、お念仏申しましょう。(2017.12.30)