本文へ移動

お念仏を申す生活法話

RSS(別ウィンドウで開きます) 

6434人の方々それぞれのお命日

2018-01-17
 今日1月17日は阪神淡路大震災が発生して23年という日です。
 
 朝5時46分、今もその日から時間が止まったまんまという被災者の声を聞きます。
何で助け出せなかったのか、何で自分一人が助かったのだろうか等々、
亡くなった家族を思い、友人を思い、今も懺悔苦悩して生きている人がたくさんいらっしゃいます。
 
 周囲は「いつまでも引きずっていたら駄目よ、頑張って」と励ましてくれても、
頑張れない、空しい思いにさいなまれ、死のうとさえ思ったということです。
 
 6434人の方が亡くなりました。その一人一人に人生があったということです。その人ひとに家族、友人がいました。
 
 大震災によって人生が大きく変わったという方もたくさんいらっしゃいます。
大きな悲しみの中に、やりきれなさの中に、多くの人たちがこの23年間を生きてこられました。
 
 そして、今、ここに、この私が生きています。
 
 阿弥陀さまのお慈悲のお救いは、すべてのいのちあるもの一人一人に寄り添うお救いであると聞かせていただきます。
私たちはどうかしますと、何人の方が亡くなった、何十人、何百人と、数字でもってその悲しみの大きさをはかります。
逆に亡くなった方が一人、二人という災害事件事故は、いつのまにか忘れ去られてしまうことがあるということです。
 
 数字では到底はかり知れない、一人の人間がこの世に生まれ生きて命を終えていくことは、まさに一大事なのです。
それは実は自分自身のことなのですが、私たちは生きることに精いっぱいで、いのちの一大事に中々気づきません。
 
 そういう私だからこその南無阿弥陀仏のみ教えといただきます。
 
 今から23年前の1995年平成17年1月17日が、6434人の方々のお命日になりました。
お命日はいのちの日、いのちをたずねていく日です。
 
 先にゆかれた大切なお方を思うてください。この日はできたらずっと思うてください。
仏さまはいつでもどこでも私のことを忘れずこれからもずっと思うてくださいます。
 大きないのちのおはたらきに生かされて、生きてまいりましょう。
 
 ご一緒に、お念仏申しましょう。(2018.1.17)

親鸞聖人の祥月の御命日です。

2018-01-16
 今日1月16日は親鸞聖人の祥月の御命日です。
京都の西本願寺では9日からお勤まりの御正忌報恩講が、今日の10時からの日中の法要でご満座になります。
 
 今はインターネットで法要の模様がライブで中継されます。
パブリックビューイングといって、お寺さんによっては10時にご門徒衆にお参りいただき
ご本山の法要にあわせてご一緒にお勤めし、ご門主さまのご親教(ご法話)を聴聞されるところも増えてきたと聞きます。
 
 円光寺では月命日の16日の10時から常例法座をお勤めし、毎年1月16日は親鸞聖人の祥月御命日法要をお勤めしています。
 
 そういうことで、京都のご本山までお参りできませんが、この円光寺、日本全国約一万カ寺のお寺から
親鸞聖人の祥月御命日のご縁に聖人のお遺徳をしのび、いよいよお念仏を申す身にさせていただく
尊いご縁に遇わせていただきます。
 
 ご一緒に、お念仏申しましょう。(2018.1.16)

寒い中暗い中をようこそお参りです

2018-01-14
 この時期、ご本山京都西本願寺では1月9日から16日まで、親鸞聖人の御正忌報恩講(ごしょうきほうおんこう)がお勤まりです。
 
 この時間もお晨朝(じんじょう)というお朝事のお勤めがあって、全国各地から多くのご門徒衆がお参りさせていることです。京の底冷えといいます。京都の冬は寒いというか痛い、冷たい、足元から冷える体のしんまで冷える厳しさです。
そんな中をお同行が気持ちをもってお参りされるということです。
 
 今日お参りの皆さんです。今日は日曜日で、ゆっくりしたい。寒いし、もっと温かい布団の中にいたいですよね。
それを今日は仏教壮年会の例会があるということで、お寺のお朝事にお参りしようと昨日から心の準備をして、
気持ちをもってお参りされました。ようこそのお参りです。
 皆さんのお寺への思い、浄土真宗門徒の心意気を感じます。
 
 本願寺には二つの大きなお堂があって正面向かって右に阿弥陀堂、左に御影堂があります。
阿弥陀堂にはご本尊の阿弥陀如来像がご安置され、御影堂には宗祖親鸞聖人の御真影(ごしんねい)さまをご安置です
 
 御影堂で毎朝お正信偈(しょうしんげ)さまのお勤めがあります。
正信偈は親鸞さまが書かれた、私たちへのお手紙です。
毎朝拝読して、親鸞さまのお心、阿弥陀さまの救いの法を讃嘆させていただきます。
 
 ご門徒同行皆さんのご本山への思いは、まさに親鸞さまのみもとに馳せ参じるあつい気持ちいっぱいです。
親鸞さまのみ教えを一堂に声に出して聞かせていただきます。皆さんの思いがすーっと一つに寄せられます。
 
 このお寺がそうです。皆さんの思いが一つになるところです。この思いは阿弥陀さまの願いに発します。
親鸞さまは重ねておっしゃいます。お寺参りしてくれよ。仏法聴聞してくれよ。お念仏を申す身になってくれよと。
 
 今日の皆さんです。大きな声でお正信偈さまのお勤めができました。お念仏申せました。
その心は、私たちのいのちの古里、阿弥陀さまのお浄土に馳せ参じる、思いを致すということです。
 
 今日は寒い中暗い中をようこそお参りでしたと、親鸞さまが私たちに声をかけてくださっています。
 
 ご一緒に、お念仏申しましょう。(2018.1.14)

仏さまをお迎えする

2018-01-13
 昨日は入仏式(入仏法要)のご縁をいただきました。
大切なお方とお別れをして、初めて仏さまのご縁をいただくお家での仏事です。
 
 入仏というのは仏さまをお迎えするということで、浄土真宗のご本尊の仏さま、
阿弥陀如来さまをお家の中心にご安置させていただく、慶びの仏事といいます。
 
 一般には、お仏壇を申すということで受け止められていますが、
お仏壇は阿弥陀さまのお浄土を表し、その中心に阿弥陀さまをお迎えするということが大事なのです。
 
 お家の中心です。お家の中心にお仏壇、その中心に阿弥陀さまです。
お家の人が一同に手を合わせお礼をさせていただく仏さまです。家族の中心です。
家族一人一人の生きる依りどころです。生活の中心です。
 
 悲しみのご縁ですが、そのまま仏さまのご縁といただきます。
 先に往かれた大切なお方は、今は阿弥陀さまのお浄土の仏さまとなって、
阿弥陀さまの「まかせよ救う」の南無阿弥陀仏のおはたらきをお手伝いしてくださり、
後に遺した私たちに仏法聴聞してくれよ、お念仏申す身になってくれよと、仏さまのご縁をお勧めです。
 
 いつでもどこでも「私がいるよ、大丈夫だよ」とお念仏の声となって、
私たちのことを思い護り導いてくださる仏さまのご縁です。
 仏さまに手が合わさる、ナンマンダブツとお念仏申して、これからもご一緒に生きていけます。
 
 慶びの仏事ということで、お仏飯は赤飯、赤いおろうそく、お包みも紅白ののしでとお勧めし、
その通りにしてくださいました。
 
 きれいにお荘厳されたお仏壇のご尊前でご家族有縁の皆さんご一緒にお勤めができました。
 
 ご一緒に、お念仏申しましょう。(2018.1.13)

詩の世界・死の世界

2018-01-12
 急に冷え込んできました。室内温度でいいますと、3日前より7度も低いです。寒いというより冷たいですね。
南国九州といいますが、九州各地軒並み氷点下の朝で、山間部だけでなく平野部でも大変な積雪というニュースです。
 
 積雪というと、北国の冬の風景を思います。
雪にあまり縁のない外から見ると、雪の世界は詩の世界です。きれいな雪景色に、夢をみロマンを感じます。
 
 ただ雪の世界で生きる方々の現実生活は厳しく、雪は厄介ものとさえいわれます。
これもニュースでしか見聞きしないことですが、70歳80歳のおばあちゃんがせっせせっせと雪かきをしています。
背丈ほどの大きな雪を家の屋根から下している人がいます。大変だなと思います。
雪下ろしで亡くなる方が何人もいらっしゃるといいます。
 まさに生死をかけた、命がけの生活をされているということです。
 
 外から見ると美しい詩の世界も、その内に生きる人には、死の世界です。
 
 外から見る人は、雪がない所に住んだらいいのにと思いますが。
その内に生きる人は、厳しい自然環境の中でも先人が培い伝えてくれた生活の知恵をたよりに生き抜いてきたのです。
外からでは分からない、そこに暮らす人の楽しみがあるということではないのでしょうか。
 先人の知恵が息づくなかで、詩の世界が護られてきたともいえます。
 
 今日のお朝事も、こんな暗い中寒い冷たい中でお勤めしないといけないのかと、外から見る人は思うかもしれません。
ただこうして御仏前にご一緒にお念仏申して、今日の一日も始めさせていただけることを本当に有難く思います。
 
 ご一緒に、お念仏申しましょう。(2018.1.12)
円光寺
〒870-0108
大分県大分市三佐3丁目15番18号
TEL.097-527-6916
FAX.097-527-6949
0
5
4
9
1
3
TOPへ戻る