仏事のことはお寺さんに相談しましょう!
2023-12-21
初めての方から突然のお電話で
隣県に住んでいる実家のお母さんが認知症になり
仏壇じまいをするのに
どうしたらいいかというご相談です。
私方が浄土真宗のお寺ということで
お電話したといいます。
一通りご相談の要件をお聞きして
一般的な回答をしたうえで
具体的にはお手次ぎのお寺さんに相談したら
丁寧に教えてくださいますよとご返事しました。
就職をされ実家を離れて
ずっと他所で生活されていたということでしょう。
仏事のことお寺のことについて
今回はじめて向き合うようなことです。
分からないことばかりで
お電話いただいたということです。
もっと個別に具体的に
聞きたいこともあったと思いますが
実際にお会いしてお話する機会があればと思います。
仏事のことは誰に何を聞いていいのか
ということからして
分からないことばかりといいますし
何か差し迫って困ることがないと
聞けないことのようです。
若いうちはともかく歳を重ねるなかで
仏事に会うことも多くなります。
その時のご縁ということですが
日頃からお寺とのご縁があればと思います。
お寺も日頃から仏事の相談に対応できるように
広く門戸を開けておくことが大切です。
仏事に仏法聴聞のご縁をいただいて
一人でも多くの方が
お念仏を申す身にお育ていただきたいと思います。
ご一緒に、お念仏申しましょう。(2023.12.21)
お念仏が口ぐせになる
2023-12-20
年齢とともに動作が鈍くなってきました。
そんなに俊敏に動く必要もない日常生活ですが
座っている状態から立ち上がろうとするとき
「よいしょ」と自然に声が出るようになりました。
私がまだ若い時分に
周りの年輩の方が同じように
「よいしょ」と言っていたことが思い出されて
苦笑いします。
自然に口から声が漏れるって
お念仏もそんなことがいえるのではないでしょうか。
私の口から出てくださる
「南無阿弥陀仏」のお念仏です。
阿弥陀如来の「我にまかせよ必ず救う」と
この私を喚んでくださるおよび声です。
いつでもどこでも
阿弥陀さまは私のところに来てくださり
今こここの私とご一緒くださっているのです。
阿弥陀如来のお喚び声が
お念仏の先人の声となって
私のところに届けられ
私の口からお念仏が出てくださるのです。
「よいしょ」と言って立ち上がるとき
声の力をいただいているのでしょう。
お念仏の声の力おはたらきをいただいて
今日一日も生きて往ける
お念仏が口ぐせになりました。
ご一緒に、お念仏申しましょう。(2023.12.20)
私の居場所
2023-12-19
「あなたが一番安心できる場所ってどこですか?」
と問われて
あなたはどう答えますか。
就職している間は
仕事に行く所がありましたが
退職をされて家に居る時間が多くなると
どうでしょう。
自分の家が一番安心できるといって
何をするのでもなくテレビの前に座り込んでいては
周りからは疎んじられ
自分自身「こんなことでいいのだろうか」と
疑心暗鬼に不安になることもあります。
今日行くところがあるで「教育」
今日用事があることで「教養」
というお話を思い出します。
教育も教養も「教」の字が入っています。
人間幾つになっても退職しても
この人生を生きるなかで
教えていただくことがまだまだたくさんあります。
仏教は仏さまの教えです。
迷いの私がさとりの仏に成る成仏道を
説いてくださる教えです。
仏さまの教えを聞いて
「成仏道を共に歩ませていただきましょう」と
いつでもどこでも私に寄り添ってくださる仏さまです。
私たちは仏さまの教えを聞いて
仏さまの大きなお心に生かされて
今こここの私を生きて往けるのです。
今日行くところがあるで「共育」
今日用事があることで「共養」です。
仏さまの教えを聞かせていただいて
仏さまとご一緒に共に育てられ共に養われて
今日一日も生かされて生きてまいりましょう。
ご一緒に、お念仏申しましょう。(2023.12.19)
みんなのお寺
2023-12-18
人生100年時代を迎えて
どう生きるのかというテーマで
一人暮らしの高齢者を孤立させないと
高齢者から子どもまで<ごちゃまぜ>をキーワードに
多世代交流で孤立対策のユニークな試みが
テレビで紹介されていました。
地域サロンの「みんなの家」を中心に
半径100m以内に障がい者グループホームや学童保育
食堂など空き家を活用した7つの施設で
色々な世代さまざまな人たちが交流して
何が起こるかということで
対話が生まれ人それぞれに支え合うなかで
安らぎ生きがいを感じるといいます。
代表の方は「空き家も高齢者も
今の社会は資源があふれている。
世の中にあふれている資源を見直し活用していくことが
ポイント」とお話されていました。
これからのお寺のあり方を重ねて思います。
広い空間に皆さんが集う資源があります。
世代を超えてお寺にご縁のある方も
たくさんいらっしゃいます。
お寺は昔から安心できるところです。
お寺には人が集う条件が整っていますが
現状はどうかというと
何か近寄りがたい雰囲気があるのでしょうか
お参りされる方が決まった方を中心に
少なくなってきているように思います。
待っていては人は集まりません。
お寺から積極的に出会いの場づくりを進めて
皆さんに声かけをしていきたいものです。
番組の最後に話された
「今ないものできないことを嘆くよりも
今あるものできることに注目し気づくことで
生きるヒントになる」との言葉を糧に
何とか工夫をして
「みんなのお寺」になっていきましょう。
ご一緒に、お念仏申しましょう。(2023.12.18)
「宗派を問いません」
2023-12-17
新聞に葬儀の広告チラシとともに
納骨堂の広告がよく入ります。
最近は昔からある墓地霊園のお墓をしまって
新たに納骨堂を求める人が多いようです。
そのチラシに
「宗派を問いません」の文字が目立ちます。
広く遺骨の納骨所を募集することですから
どの宗派であってもいいということですが
お寺が管理する納骨堂のケースです。
納骨堂にご安置する納骨壇はお仏壇の形式で
宗派によってご本尊が違います。
浄土真宗のご本尊は阿弥陀如来で
他の宗派とは異なります。
お家の宗派とは異なる
他宗のお寺が管理する納骨堂に入る場合のことですが
それぞれお家の宗派のご本尊を
ご安置されるということです。
お寺によっては「門徒(檀家)であること」が
納骨堂に入る条件になっているところもあります。
大切なお方のお遺骨を
預かっていただくお寺との関係です。
お寺と門徒檀家の関係は
仏教それぞれの宗派のご縁つながりです。
浄土真宗でいえば
ご本尊の阿弥陀如来のお念仏のご縁つながりです。
お寺の納骨堂にご縁をいただくことで
お寺にお参りして仏法聴聞させていただき
お念仏申す身にお育ていただくのです。
ご一緒に、お念仏申しましょう。(2023.12.17)