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お念仏を申す生活法話

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お墓と仏さまのご縁

2023-11-14
 <墓じまい>についてお話をするなかで
お同行が「墓じまいするとお寺さんとのご縁がなくなって
仏法聴聞の機会がなくなる」と言われました。

 お墓とお寺のご縁が
つながっているという受け止めです。

 「おたくのお寺には納骨堂がありますか?」
という問い合わせがこれまでに数件ありました。
「はい」と答えると
「門徒にならないといけないのですか」と聞かれ
「はい、そうです。どうぞお寺にご相談にきてください」
と言うと「わかりました」と電話が切れます。

 名前も連絡先も聞きませんが
その後お寺を訪ねて来られる方はいらっしゃいません。

 納骨堂に入りたいが
お寺の門徒にはなりたくないということで
お墓がお寺のご縁につながっていないのです。

 大切な方のお遺骨をお寺で預かってもらうことと
門徒になることについてご理解いただけないのでしょう。

 お寺は葬儀や法事など
人が死んでから後に用事のあるところであって
お寺は死んでから後のことで
生きている私には関係ないということなのでしょう。

 大切な方が亡くなってお遺骨が残ります。
そのお遺骨をお墓に納めます。
 私たちはお墓にお参りして手を合わせ
先にお浄土に往かれた方を偲び
お念仏を申しお礼をします。

 南無阿弥陀仏のお念仏の声です。
お浄土の仏さまが後に遺った私たちをいつも見守り
「まかせよ救う」と喚んでくださるおはたらきです。
 
 ご先祖のお遺骨が仏さまのご縁を促してくださるのです。
先に往かれた仏さまが
この私にお寺参りのご縁をつくってくださり
仏法を聞いてお念仏を申す身になっておくれと
願われているのです。

 「お寺に納骨堂を求めることで
仏さまのご縁をいただくことができました」と言われる
お念仏のお同行になっていただきたいと思います。

ご一緒に、お念仏申しましょう。(2023.11.14)

急に寒くなりました

2023-11-13
 急に寒くなりました。
今朝は大分市で8.3度の今季最低気温だそうです。

 つい先日まで25度以上の夏日が続いていましたが
ぐっと冷え込んで一気に冬が来たといった感じです。

 地球温暖化がずっと言われ続けて
地球規模で気象環境全般が
おかしく変わってきているといわれます。

 日本は春夏秋冬の四季があり
季節の変わり目の自然の趣と佇まいがありましたが
今は二季といわれ、暑い夏から寒い冬へそして夏へと
温かい春や涼しい秋の風情が
少なくなってきているようです。

 自然現象は人間が変えられるものではなく
私たちは自然のはたらきにまかせて
生きるしかないのですが
地球温暖化は実は私たち人間が
日々の生活の中でつくりだしたものだとの指摘です。

 今日お参りしたお家の仏間に暖房が入っていました。
あたたかい心遣いで本当に有難かったのですが
こうしたことが積み重ねられて
地球温暖化の原因にもなっているといわれます。

 科学技術の進歩は私たちに
便利で快適な生活をもたらしましたが
それが自然の営みを破壊するような
事態になっているというのです。

 私たちは自然の大きな恵みの中に
生かされて生きています。
 一方で自然は私たちの生活に
災害をもたらす脅威でもあります。

 自然との共生がいわれます。
良くも悪くも自然と共に生きる私たちの日々の生活です。

 お念仏のご法義は
南無阿弥陀仏のおはたらきでいつでもどこでも
どんな人にもどんなことがあっても
阿弥陀さまがご一緒くださって
今こここの私と共に生きてくださる
と聞かせていただきます。

 暑いときも寒いときも
どんなに厳しい環境の中にも
阿弥陀さまがご一緒です。

 同じ地球の自然のなかに生きる私たちです。
お念仏を申して
南無阿弥陀仏の大きないのちのつながりの中に
共々に生かされてあると聞かせていただき
日々の生活の中で地球環境について考え
できることをさせていただきましょう。

ご一緒に、お念仏申しましょう。(2023.11.13)

日曜日の朝の光景

2023-11-12
 最近<朝活>といって日曜日の朝
近くのファーストフード店で朝食を摂り
ウォーキングをしたりします。

 日曜日の朝の光景です。
人それぞれの朝活です。

 朝7時過ぎのファーストフード店で
だんだんとお客さんが来店して
注文しては席について食事をしています。

 大人数のグループではなく
殆どが1人か2人です。

 新聞を読んでいる年配の方がいます。
読書をする方も。
 1人の方は殆どが若い方でスマホをあつかったり
パソコンを持ち込んで何やら忙しく手を動かしています。
マーカーペンを持って資料に目を通す人もいます。

 二人連れは中年の夫婦が多く
おしゃべりするわけでもなく
黙々と朝食の様子です。

 町中のお店で外の通りは
車が何台も行き交っています。
 どこに行くのでしょうか。
天気もいいので行楽でしょうか。

 数人の作業服を着た若い方々が来店です。
これからお仕事に行くのでしょう。
色々と買い込んでは
現場に行く途中で食べて英気を養うのでしょう。

 いろんな方々がいらっしゃいます。
皆さんそれぞれにまず朝食を摂って
今日一日の始まりです。

 食べることは生きることであり
仏法聴聞することだと聞かせていただきます。
 聞くことが生きることと
仏法聴聞するために生きているといわれるのです。

 お念仏を申して今日一日も
南無阿弥陀仏のお慈悲の中に
生かされて生きてまいりましょう。

ご一緒に、お念仏申しましょう。(2023.11.12)


ボランティアの精神

2023-11-11
 昨日に続いてボランティアのお話です。

 11月23日の勤労感謝の祝日に
プロ野球日本シリーズを戦った阪神とオリックスが
それぞれ地元の大阪と神戸の2会場で二回
優勝パレードを行うそうです。

 熱狂的なファンなど多くの市民が押しかけることが
予想され警備も大々的なものになると思われます。

 その対策として大阪府大阪市・兵庫県神戸市の職員が
来場者の誘導案内に当たるということですが
大阪と神戸の対応で大きな違いが分かり
問題になっています。

 オリックスはパリーグ三連覇で
去年も優勝パレードの経験があり
兵庫県神戸市はこれまで通り
職員の公務とするということですが
大阪府大阪市の対応は
職員にボランティアを募るということです。

 大阪府と大阪市の職員でそれぞれ1500人
合わせて3000人のボランティアです。
「ボランティアの精神で自ら手を挙げていただくことで
強制ではなく交通費や手当の支給はない」といわれます。

 これに対し職員組合は
「上司からのボランティアの通達は命令と同じであり
当然日常勤務のように手当を支給してほしい」といいます。

 皆さんはどう思いますか?

 見返りを求めない自主的な
ボランティアの精神からいうと
大阪府・市の見解はもっともなことのように聞こえますが
元々ボランティアは広く一般に呼びかけられるものであり
組織内での上司からの通達はそのまま要請命令に等しく
それに反した者への罰則までもが
想起されるようなことです。

 何かボランティアということを隠れ蓑にした
狡猾な権力の乱用にも思えます。
 世のため人のため国のためにと
権力者が部下を縛る構図です。

 実際のところは
できるだけ経費を抑えたいとの
行政の長の思惑があることのようですが
ここでボランティアの精神を持ち出すのは
それこそボランティアの精神を蔑ろにしているように
思えて残念です。

 関西あげてのまたとない祝賀パレードです。
運営する人も参加する人も皆さんが
個々にできることをさせていただいて
楽しく盛り上がればと思います。

ご一緒に、お念仏申しましょう。(2023.11.11)

さわやかにボランティア

2023-11-10
 この前の日曜日に
市内の公園にウォーキングに出かけました。
 朝まだ早い時間でそんなに人はいませんでしたが
海辺の公園で多くの人が利用される人気のスポットです。

 ゴミ拾いをしている数人のグループを見かけました。
お揃いの服装で手ばさみと袋を持って
手際よく作業をしています。
 一見ボランティアの方だなと気づきました。

 本当に有難いことですが
自分の時間を割いて日曜日に遠くまで来てとなると
今の時代「何か良いことでもあるのかな」と
思ったりする人もいるのではないでしょうか。

 何も見返りがないのにする意味がないとでも思う人の
ものの見方考え方が見え隠れします。

 仏教では布施行といい
見返りを求めないことが原則です。

 同じこの世に生きる者同士が
お互いに困ったときに助け合うことの尊さです。

 私のすぐ傍で困っている人に
すっと私にできることを
させていただければよいのでしょうが
いろんな思いはからいが交錯して中々思い立てない私です。

 お金や物で見返りを求めることは
ギブアンドテイクの相互扶助の論理で
一方的に奉仕するボランティアの精神に違います。

 今は地震や豪雨災害の救援活動について
行政や民間でボランティアの支援システムができており
思い立って被災地に行って活動ができますが
交通費もそこでの食事も一切自己負担が原則です。
 自らこの身を運んでそのまま帰るです。

 ボランティアはあくまで自分にできることです。
どんな小さなことでもいいから
私にできることをさせていただく精神です。

 仏教の布施行を学ぶ中で
「善いことをしたと思ったら忘れましょう」と
お話いただいたことを思い出します。

 私たちは自分がしてあげた善いことは忘れないが
周りの人からしてもらった善いことはすぐ忘れます。

 本当に自分の都合で生きているんだなと思いつつ
何度も何度もそんなことを繰り返している私です   
 
 「自利利他円満」は大乗仏教の菩薩の精神です。
「あなたが救われることで私が救われる」です。
 あなたと私が共に本当につながりあって生きる世界こそ
南無阿弥陀仏のお念仏の世界です。

 自他ともに心豊かに生きることのできる社会をめざして
今こここの私にできることをさせていただきましょう。

ご一緒に、お念仏申しましょう。(2023.11.10)

円光寺
〒870-0108
大分県大分市三佐3丁目15番18号
TEL.097-527-6916
FAX.097-527-6949
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