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お念仏を申す生活法話

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さんと呼びますか、君ですか、それとも……

2018-11-02
 今国会が開催中で昨日は衆議院の予算委員会がテレビで中継されていました。
委員長の野田聖子さんが発言する委員や答弁する大臣を「○○さん」とさん付で呼んだことが
今朝の新聞各紙で取り上げられていました。
 
 思い出すのは1993年といいますからもう25年前のことですが
当時女性初の衆議院議長になった土井たか子さんが国会議員をさん付で呼んだことが大きな話題になりました。
 それまでは男性も女性も「○○君」でした。
何か新鮮な感じがして国会のあり方も新しく変わるのかなという期待もあったのですが
土井議長が替わるとまた元のようにずっと「○○君」のままでした。
 
 これまでの慣例とはいえ男の人も女の人も君付けで呼ぶことに何か違和感をもつ人もあったと思いますが
それをみんな等しくさん付けで呼んだのです。
 一般に男女の別なくさん付けで呼ぶのは自然な言い方ということで、さん付で呼びましたと野田さんは言っています。
 
 あらためて皆さんだったら相手の方をどう呼びますか。
人人によってその呼び方は違うと思います。
 昔からの旧知の人仲のよい気心が知れた人には「〇○ちゃん」と愛称で呼んだり呼び捨てにしたりということですが
公衆の面前でどう呼ぶかというと、ちょっと考えますよね。
 通常○○君と呼ぶのは自分より年齢が若い人に対してのようです。先輩に君付で呼ぶことはとてもできません。
そこは○○さんであったり、ちょっと肩書きがつく人になると○○先生になったりします。
一般的には○○さんが自然で無難なような気がします。
 
 浄土真宗のお寺の住職はご院家さんと呼ばれます。
坊守さん、新院さんと、さん付で呼ばれると何か親近感をおぼえます。
先生と呼ばれることもありますが、何か違う世界にいるように勘違いしたりするようなこともあるのではないでしょうか。
 
 今回女性が女性の見方で国会議員の先生方を等しくさん付で呼ぶことの大きな意味を思います。
ただ25年経ってもこうした同じことが話題になるということ、25年経っても女性議員が少ない女性大臣が一人だけという
日本の政界の現実を見るにつけ、私たちのお寺の社会のなかにもまだまだ男女の格差があるように思います。
 あらゆるいのちを分け隔てなく救う阿弥陀さまのご本願のお心にまた聞かせていただきます。
 
 ご一緒に、お念仏申しましょう。(2018.11.2)

前住職祥月命日のご縁です

2018-11-01
 今日11月1日は昭然前住職の祥月のお命日です。
いつもお話していることですが、19年前の今日ちょうどお朝事の喚鐘を打ち終わった頃に亡くなったとの連絡が入りました。 
 先ほど喚鐘を打ちながら19年前もこういう空だったかなこういう空気だったかな寒さだったかなと思いました。
何年経っても年に一度の祥月命日は特別な日としてこれからも当時のことをいろいろと思い起こすことだと思います。
 
 こうしてお朝事のお勤めを皆さんと共々に毎日ずっとさせていただいております。
念仏相続、念仏を続けるということですが、これは私が続けようと続けようと思って続いているお念仏ではありません。
阿弥陀さまのおはたらき「念仏申せよ、念仏申してくれよ」の南無阿弥陀仏のおよび声につられて
私の口からお念仏が出てくださるということであります。
 
 念仏相続させていただくなかにお念仏の先人がいたということです。
今日のご縁でいうと前住職ですが、前々住職も前々坊守もこのお寺を護ってくださったご門徒衆皆さんのおかげご縁で
今こうしてこの御仏前に座ることができてご一緒にお勤めができてご一緒に手が合わさって
ご一緒にお念仏申して阿弥陀さまに御礼ができたということであります。
 
 今日は10時から祥月命日のご法座のお勤めをさせていただきます。
どうぞご縁の方お誘いあわせお参りください。
 
 ご一緒に、お念仏申しましょう。(2018.11.1)

ハロウィーン

2018-10-31
 今日はハロウィーンの日だそうです。
アメリカから入ってきた風習で近年はこの時期仮装したりして楽しむ人が日本でも急増しています。
 
 昨日偶々聞いたおじさんたちの会話です。
何でもかんでもハロウィーンとかいって騒いでいるが、何のことかさっぱりわからん
かぼちゃのお化けとかいうが、冬至にかぼちゃを食べる習慣だったらわかるんだが・・・
 
 本来は米英社会での悪霊を退治し秋の収穫を祝う宗教的な行事に起源があるとのことです。
子どもたちが仮装して各お家を回り「お菓子をくれないといたずらするぞ」と言ってお菓子をもらう習慣もあるそうです。
 日本のおせったいを思い起こします。
日本各地に伝わる弘法大師信仰をもとに、弘法さんのお木像をご安置してその功徳にみんなで感謝する民間の宗教行事です。子どもたちに広く声かけをして弘法さんに手を合わせお礼をして
お供えしたお菓子のおさがりをいただくという風習です。
 
 先週土曜日に東京の新宿で大勢の人が集まり大きなニュースになりました。
ハロウィーンということで若い人を中心に仮装した人もいましたが
大勢の方が集まりお酒を飲んで騒ぎ立て群集心理も手伝ってトラックを倒すなどしてまた大騒ぎをするといった具合です。
 商店街の人は迷惑千万と憤慨しています。
人がたくさん集まることで商売にとっては書き入れ時ですが
31日はお店を早く締めシャッターを閉めて安全対策を講じますと言われます。
 本来は皆が一緒に楽しむことが、被害を蒙る方がいるのです。被害を及ぼす習慣ってよくありません。
 
 ハロウィーンの元々の意味を訪ねていくなかに日本的なハロウィーンが出来ればと思いますし
私たちの仏事、仏教に関するいろんな風習言い伝えにも大事な意味があることを訪ねていくなかに
先人の心もちを受け入れ聞いて次代の人に伝えていくという私たちの使命をまた思います。
 
 ご一緒に、お念仏申しましょう。(2018.10.31)

親子のご法事のご縁に遇いました

2018-10-30
 昨日50回忌と17回忌のご法事をお勤めさせていただきました。
親と子のご縁です。33年の時間が経っています。過去帳を見せていただいたら同じ70歳前のご往生でした。
 
 およそ30年が一世代ということです。
子どもが親になる。親になって子どもを見ると、子どもの時に見ていた親の苦労が分かるということです。
親というのはどこまでも子どものことを思うて行くものですが
じゃあ私が子どもだった頃親の心が少しでも分かっていたかというと
全くと言っていいほど分かっていなかった、分かろうともせず親に甘えて日暮しをしていた私ではなかったかなと思います。
 
 「親孝行したいときには親はなし」といいます。
 恩返しです。恩返ししようにも恩をいただいたその人が亡くなっていたらできないのではありません。
恩送りといいます。その人には直接できなくても周りの有縁の方々に恩返しする恩送りをさせていただくというのです。
 私にできる精いっぱいのことをさせていただくことです。
 
 私たちの仏さまのご縁でいうならば、一人でも多くの方にこのお念仏のみ教えを伝えていくということです。
伝えていくというと何か私に力が入りますが
ナンマンダブナンマンダブとお念仏を申す身にこの私がさせていただくことが
そのまんま隣の人有縁の方にその姿が声と共に伝わっていくということで
そのことが先に往かれた仏さまが一番喜ばれることであります。
 
 ご一緒に、お念仏申しましょう。(2018.10.30)

仏壇に位牌を並べて置かなくてもいいんですか?

2018-10-29
 同じ仏教でも宗派宗派でお仏壇のお飾り(お荘厳)が違います。
「仏壇に位牌を並べて置かなくてもいいんですか?」という質問がありました
 浄土真宗のお仏壇には繰り位牌といって何枚か法名を書いた板をまとめたものか過去帳を置いています。
以前は繰り位牌が殆どでしたが、今は何かのご縁に過去帳にしましょうとお勧めしています。
 
 今は余裕があっても何十年か経つと繰り位牌がいっぱいになります。
50回忌が終わったら供養が済んだということで位牌を処分しているお家もあるという話を以前聞いたことがあります。
 もったいないというかその位牌一つが一人のご先祖の記録なのです。
ご先祖がいて私のこの命があるということですから
過去帳に順々に書き留めていけばその過去帳は私のいのちの歴史ということにもなるわけです。
 
 あるお家で仏壇に繰り位牌が二つあって見せていただくと、何と江戸時代末期の文久年間のものがありました。
その人に会ったわけでも知ってるわけでも顔も知らない名前も分からない人ですが、私のいのちの大恩人なのです。
それでこのご縁に過去帳にまとめたらどうですかとお話させていただきました。
 これって中々思い立つことではありません。
仏事のことは学校では教えてくれないし書店の本には全く正反対のことが書かれていることがあって迷うことにもなります。
 えっと疑問に思うことは思ったときにどうぞお寺に私にたずねてください。
それから一つ一つできることをさせていただきましょうとお話させていただいたことです。
 
 ご一緒に、お念仏申しましょう。(2018.10.29)
円光寺
〒870-0108
大分県大分市三佐3丁目15番18号
TEL.097-527-6916
FAX.097-527-6949
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