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お念仏を申す生活法話

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出来の悪い子こそ心配で放っておけない阿弥陀さま

 御正忌報恩講も今日は三日間の中日ということになります。
昨日の夜は子ども報恩講ということで毎年この日にご縁をいただいています。
 昨日も子どもさんがたくさん集まってくれました。
そのなかでお母さんが4、5人一緒にお参りされていました。
夜の時間で暗くて寒いということもあって親子一緒にということです。
 
 「牛にひかれて善光寺詣り」という言葉があります。
子どもさんの寺参りですが、子どもに手を引かれて親御さんも一緒にお参りしてほしいという
仏さまの思し召しといただきます。
 
 大人と子どもという言い方をしますが、私たちはみんな仏の子どもなのです。
仏の子どもというとき親は阿弥陀仏さまです。
お念仏の先人は阿弥陀さまのことを親さまといって慕ってまいりました。
 
 よく阿弥陀さまのお慈悲のおはたらきを親子の譬えでお取り次ぎいただきます。
親はどんな出来の悪い子どもでも放っておけない、出来の悪い子どもほど心配で心配でたまらないといいます。
逆に言えば出来の良い子は放っておいてもいいんです。
 出来の悪い子だから親がいつも寄り添うように、子どもからいったら口やかましいうっとうしい親ですよ。
ただ親だからこそ子どもにどんなに嫌われても口やかましく厳しく接するのです。
 隣のお父さんお母さんには関係ないんです。他人事です。
どこまでもうちの子が中心です。よその子は関係ないのです。
 
 阿弥陀さまは「うちの子も よその子もない みんな仏の子」と私たち一人一人を見てくださっています。
すべてのものを我が子と見られた親さまがスーッとお立ちになって
私のところに来てくださってあるおすがたが南無阿弥陀仏なのです。
 
 ナンマンダブツとこの口からお念仏が出てくださいます。
「いつも私が一緒だよ」と寄り添ってくださる親さま阿弥陀如来さまなのです。
 
 お念仏を申すなかに今日のお昼はお講のお斎があり夜は大逮夜という親鸞さまのお通夜のご縁をいただきます。
どうぞお誘い合わせお参りしてください。
 
 ご一緒に、お念仏申しましょう。(2018.11.27)

私一人のための仏さまのご縁です

 昨日ご法事がありましたが、施主の方が急に用事ができてお勤めができないということで
子どもさんが施主に代わってお勤めをされました。
 お勤めの後でご法話をさせていただきますが、本当によく聞いてらっしゃるということが手に取るようにわかります。
20歳代の青年です。仏さまのご縁に遇うということは本当に難しいことですが、お父さんの代役でできました。
 
 ただ仏さまのご縁はその人人を選びません。
阿弥陀さまはどんな人も分け隔てなく必ず救うとおはたらきの仏さまに成ってくださいました。
施主だから何々だからということではありません。
 
 今日の皆さんと同じように仏さまのご縁に遇うということは
そのまま救うまかせよの南無阿弥陀仏のおはたらきのなかにあることを聞かせていただくことなのです。
 それはお家のご法事や明日からお勤まりの御正忌報恩講などのお寺のご縁でしか聞かれないということではありません。
私たちの日々の生活のなかで阿弥陀さまの大きな大きな南無阿弥陀仏のお慈悲のおはたらきは
今こここの私を目当てにはたらいてくださってあるのです。
 
 どうぞそのこと一つ心に入れてこのたびの御正忌報恩講のご縁を私一人のためのご縁としていただいてください。
皆さんの隣の方に声をかけられて一人でも多くの方にご縁に遇っていただきたいと思います。
 
 ご一緒に、お念仏申しましょう。(2018.11.25)

イチョウの木の思い出

 朝が寒くなりました。今朝はこの冬一番の寒さということですが、これから益々寒くなってまいります。
先ほど6時の鐘をつくとき西の空に大きなまん丸いお月さんが鮮やかに光を放っていました。
星もたくさんきれいに輝いていました。澄んだ冬の夜空です。
 
 今紅葉のシーズンですが、イチョウも黄色く紅葉して鮮やかです。
この前テレビで「何故神社仏閣にイチョウの木が多いのか」ということが話題になっていました。
 円光寺にもかつて大きなイチョウの木がありました。
黄色く色づいたイチョウはきれいですが、落葉し実が落ちると掃除をし始末に困るといった良くない思い出があります。
銀杏の実のあの独特なにおいです。それを一つ一つ拾って剥いて乾かし食べるまでが中々厄介なことでした。
そして何かべとーっとまとわりつくような葉っぱの感触です。箒で集め掃除をするのに困りました。
 
 実はイチョウには水分が豊富に含まれているのです。
それで防火のために神社仏閣や学校など人の多く集まるところに植えられたということです。
 
 熊本城にも大きなイチョウの木があるそうです。
加藤清正が植えたと伝えられますが、西南戦争の際に起きた熊本城の火災で一度は枯れたものが
残った根元から芽が出て現在まで成長しているとのことです。
水分を保って命をつないできたことでしょう。生命力の強さを思います。
 
 円光寺もイチョウをはじめ大きな木がなくなりました。
鎮守の森といわれるお宮も開発事業などで昔のすがたがなくなりつつあります。
 大宇宙の月も星もそうですが、大自然のなかに私たちは生かされてあることを殊更思います。
人間の都合に合わせて自然のものに手を加え切ったり除いたり変えたりしていくことも一理あるところですが
私たちの仏さまのご法義です
あるがままそのままに生きよそのまま救うと南無阿弥陀仏のご法義に生かされて
日々の生活、お念仏を申す日暮しを今日も一日させていただきましょう。
 
 ご一緒に、お念仏申しましょう。(2018.11.24)

11月23日はお飾りつきおみがきの日です

 今日は勤労感謝の日で祝日です。
円光寺では毎年この日に御正忌報恩講に向けてお飾りつきとおみがきをします。
 
 私が子どもの頃は円光寺の御正忌は12月28日をご満座とするもので
年の暮れの本当に忙しいときにお飾りつきをして御正忌をお勤めし慌ただしく正月を迎えるということでした。
 
 前住職の時に1か月前の11月に移しましたが、勤労感謝の日の祝日をお飾りつきの日にしたのです。
当時も今もそうですがお勤めの方が多いということで仕事がお休みの日に
一人でも多くの方にご加勢いただきたいということでした。
 26、27、28日の御正忌の日程から逆算してお飾りのお餅がちょうど串もりできる日ということでもあります。
 
 今日はお宮さんの行事もあってお寺とお役が重なっている方もいるようです。
京都の東本願寺では21日から28日までの御正忌報恩講の期間に入っています。
西本願寺でもこの日は毎年秋の法要といって全国から多くのお同行がお参りする大きな行事があります。
 
 各地でいろんな催し物があり紅葉のいい時節ということで観光に行かれる方も多いと思います。
その人人のこの日の過ごし方は様々ですが、こうして円光寺にご門徒皆さんが気持ちをもってお手伝いしてくださるなかに
私たちのお寺の営みがあることを住職として本当に有難く思うことです。
 
 ご一緒に、お念仏申しましょう。(2018.11.23)

いい夫婦の日

 今日11月22日は「いい夫婦の日」だそうです。
今日だけいい夫婦ということではないのでしょうが
夫婦という二人の生活です、互いに自分の都合のいいことばかりではありません。
 
 私たちの浄土真宗の仏教は家庭生活を営むなかでお念仏を申す仏道を歩ませていただく在家の仏教といわれます。
在家に対して出家といいます。捨家ともいって家を捨てるというのです。
 出家の仏道は家を捨て家庭をもたず独り自分の力で厳しい学問修行を積んで悟りを開くという仏道です。
家庭をもつことは仏道修行の妨げになるのです。
夫婦、親子、兄弟、友人という人間関係つながりを断つことから仏道修行がはじまります。
 
 私たちの生活は在家にあって人と人との関係つながりのなかに生きています。
人との関係で自分の思い通りにいかないことも多くあり苦しみ悩み迷うこともしばしばです。
 自分一人で自由自在に生きていければ本当に気楽なことだと思いますが
自分一人では決して生きていけないことも私たちは知っています。
 
 思い通りにならないこの人間社会にあって不自由不自在に生きる私をちゃんと見て取り
そのまま必ず救うとおはたらきの南無阿弥陀仏のみ教えが私たちの浄土真宗なのです。
 
 ナンマンダブツとお念仏を申してくれよといわれます。
お念仏を申す生活をさせていただきましょう。
 ああやこうやとはからいとらわれのなかに生きる私ですが
お念仏申すなかに阿弥陀さまにご相談して今日も一日
自分一人が頑張るのではなくすぐ隣にいるあなたと共に生かされて生きてまいりましょう。
 
 ご一緒に、お念仏申しましょう。(2018.11.22)
円光寺
〒870-0108
大分県大分市三佐3丁目15番18号
TEL.097-527-6916
FAX.097-527-6949
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