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お念仏を申す生活法話

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M1に重ねてご法話のあり方を考える

2023-12-25
 年末恒例イベントの一つ
M1の決勝戦が昨日ありました。

 2001年から19回続く
M1日本一の若手漫才師を決める大会で
漫才人気が年々高まり広がるなかで
今年はプロアマを問わず
約8千組がエントリーしたそうです。

 毎年次々と新しいコンビが出てきます。
この中でわずか一部しか生き残れない厳しい世界ですが
漫才好きのお互いが切磋琢磨して面白いネタをつくり
常に新しい漫才のスタイルを考え「笑わす」話芸は
どんな世代にも受け入れられるものです。

 M1は4分間の時間制限内に
話のネタから展開に至るまで
全て自分たちのオリジナルです。

 ネタ帳というものがあるそうです。
常に時どきの流行話題にアンテナを張って
笑いに引き込む話のネタにするのです。

 すごく勉強されていることが伝わってきます。
ただ知識の受け売りでは笑いを取ることはできません。
笑いを取る工夫です。

 M1の漫才に重ねて
今宗派を超えて「H1法話グランプリ」という
お坊さんの法話共演会があるそうです。
 お坊さんが取り次ぐお経のお話
ご法話です。

 仏さまのご法話をいかに現代の一般大衆に届けるのか
ご法話のあり方が問い直されます。

 今のコスパタイパという時代にあって
お寺のご法話はちょっと長いように思われます。
 御仏前に座りゆっくりゆったり
ご法話を聴聞していただきたいということですが
「話の要点は何!」
「そんな時間があったら
自分の好きな事をした方がまし!」
などと思っている人が多いのではないでしょうか。

 これは若い人に限らず年輩の方も
ただ本堂に座っているだけで
何かもったいないと思うようです。

 そこで提案です。
時間制限をしてその時間内で
話す内容要旨を考えるということです。
 テーマを決めてもらうということも
一つのアイデアです。

 以前「テレフォン法話」が
たくさんのお寺から発信されました。
 3分間のお話です。
3分間で話の要点を伝えるということは
大変ですが
それをいくつも積み重ねることで
少し長めのご法話になるのでないでしょうか。

 長くても40分が限度です。
小学校の1時限の時間です。
30分、20分でも十分お話はできると思います

 次に漫才は聴衆の「笑い」を取ることで
話し手と受け手が一体になりますが
ご法話することで聴衆と何が一体になるのか
お念仏です。
 お念仏を促すのではありません。
お話を聞かせていただくなかに
「そやね」っと頷きふと口から洩れるお念仏です。

 お念仏のおはたらきが
話し手聞き手を超えて皆さんに届き
南無阿弥陀仏につながって一つになるのです。

 お寺の御本尊の御尊前という
仏法聴聞の場がそのままお念仏の道場になるのです。

ご一緒に、お念仏申しましょう。(2023.12.25)

「浄土真宗は大乗のなかの至極なり」]

2023-12-24
 「浄土真宗は大乗のなかの至極なり」と
親鸞聖人は『末燈鈔』のなかで述べられています。

 浄土真宗というのは単なる宗派の名前ではなく
「浄土を真実の宗(依りどころ)とする教え」という
浄土を中心に据えた仏教そのものを表したものです。
 
 仏教はインドから中国そして日本に入ってまいります。
こうして伝播した仏教を北伝の仏教といい
大乗仏教といわれます。
 大乗とは大きな乗り物という意味です。

 大乗に対して小乗といいますが
上座部仏教といわれインドからセイロン(スリランカ)を経て
タイ、ビルマ(ミャンマー)、カンボジアという
インドシナ半島に伝わった南伝の仏教があります。
 
 大乗仏教はすべてのものが救われていく
仏さまの教えを大きな乗り物に譬えていいます。

 浄土真宗は阿弥陀如来の本願念仏の教え
南無阿弥陀仏のお救いの法です。
 いつでもどこでも誰もが
救われていく教えです。
 
 仏教というと
出家して山に籠り修行を積んで
さとりを開くという仏道を思いうかべます。
 厳しい戒律を守って
難しい行を修める仏道です。
 
 ただ私たち一般大衆が
容易に修めることができる仏道ではありません。
 家庭をもち仕事をして日々生活している
私たちが救われていく仏道は
大乗の教え浄土真宗の仏教なんだよと
親鸞聖人は「浄土真宗は大乗のなかの至極なり」
といわれたのです。
 
 至極とはこれ以上ない極みということです。
親鸞聖人が私たちに明らかにしてくださった
お念仏のみ教えを聞かせていただき
お念仏を申す生活をさせていただきましょう。

 お念仏を申すなかに
今こここの私をこそ必ず救うという
南無阿弥陀仏のおはたらき
阿弥陀さまのお慈悲の中に
今日の一日も日暮しさせていただきましょう。

          ※2018.11.13アーカイブ
 
ご一緒に、お念仏申しましょう。(2023.12.24)


人生100年時代の仏教

2023-12-23
 周囲を見ても
今は若々しいお年寄りが多くなりました。
 新聞の「おくやみ」欄も90歳代の方が多くなり
これからは100歳の方が増えてくるのでしょう。

 つい最近まで人生80年といわれていたことが
今や人生100年時代といいます。

 元気なお年寄りが増えていくことで
自分に重ねてみると何か良いことのようですが
どうなんでしょうか。

 長生きするようになっても
老病死の問題は
私のこととしてどこまでも付いてまいります。

 老病死の苦悩の解決こそが
仏法の根本的な命題ですが
長寿のお年寄りが多くなった反面
お寺にお参りされる方が少なくなったように思います。
 自分の趣味が多くなり行く所ができて
お寺に参らずじまいに仏法を聞くこともなく
老いて病んで命終えていくということです。

 仏法にご縁がないままにというと
何かもったいない
何のために人間に生まれてきたのかと
いうことですが
自分の趣味や楽しみに夢中の人には
そうした声は聞こえてきません。

 人間歳をとって楽しみも広がり増えますが
老い病むなかで思い通りにならないことに直面し
腹を立て苦しみ悩むことが多くなって
「長生きはするものではない」という人もいます。

 「人生は長さではない目覚めだ」と言われても
中々自分のことと聞けない私がいます。

ご一緒に、お念仏申しましょう。(2023.12.23)

ノルマということ

2023-12-22
 最近の色んな事件報道に接して
ノルマということを思います。

 ノルマをネット検索すると
「一定時間、期間内にこなすべき仕事、数値目標」
とありました。

 会社の営業などで
個々に課せられる目標で
営業成績となってその人の評価になり
給与や昇進につながるということです。

 ノルマを目標として仕事に頑張るのですが
ノルマを課せられる負担は大きく重いものがあります。

 今回のパーティ券問題です。
自民党の各派閥が活動資金を稼ぐ仕組みです。
 派閥の各議員に当選回数や役職歴などで
パーティ券がノルマとして割り当てられるといいます。

 当選回数の少ない議員には大変ですが
大物議員になると後援会を通じて
地方議員や支持する企業個人に買ってもらう
ということです。

 購入を依頼された方は
半ばお付き合いの体で買わされます。
 一枚2万円です。
パーティで2万円分の料理接待があるわけではなく
大半はプールされて巨額の活動資金になるとのことで
いってみれば企業団体献金です。

 今回のキックバックの妙味は
ノルマ以上の売り上げは個人に還流するということで
皆さん必死に頑張るんでしょうね。

 ここが政治家さんの頑張りどころかと言いたいですが
まさかパーティ券を数多く売った議員に
次のポストが用意されている
ということではないでしょうね。

 このノルマの問題は
私たちの身近な社会生活の中にも見え隠れしています。
 金銭が動くものから人が動くものまで
営業成績を競うことや人の動員です。

 何でも多いほうがいいのです。
互いを競い合わせ結果を比べるなかに
勝者をつくり敗者をつくっていきます。
 一体何のためにといって
内容を吟味すれば無益なことが多くあります。

 人が多く集まる
お金がたくさん集まる
単にそのことが目的化してしまう意味のなさです。

 蓮如上人のお言葉
「一宗の繁昌と申すは、人のおほくあつまり、
 威のおほきなることにてはなく候ふ。
 一人なりとも、人の信をとるが、
 一宗の繁昌に候ふ」
を今一度いただいて
お念仏のご法義繁盛のために
私にできるお手伝いをさせていただきましょう。

ご一緒に、お念仏申しましょう。(2023.12.22)

仏事のことはお寺さんに相談しましょう!

2023-12-21
 
 初めての方から突然のお電話で
隣県に住んでいる実家のお母さんが認知症になり
仏壇じまいをするのに
どうしたらいいかというご相談です。

 私方が浄土真宗のお寺ということで
お電話したといいます。

 一通りご相談の要件をお聞きして
一般的な回答をしたうえで
具体的にはお手次ぎのお寺さんに相談したら
丁寧に教えてくださいますよとご返事しました。

 就職をされ実家を離れて
ずっと他所で生活されていたということでしょう。
 仏事のことお寺のことについて
今回はじめて向き合うようなことです。

 分からないことばかりで
お電話いただいたということです。
 もっと個別に具体的に
聞きたいこともあったと思いますが
実際にお会いしてお話する機会があればと思います。

 仏事のことは誰に何を聞いていいのか
ということからして
分からないことばかりといいますし
何か差し迫って困ることがないと
聞けないことのようです。

 若いうちはともかく歳を重ねるなかで
仏事に会うことも多くなります。
 その時のご縁ということですが
日頃からお寺とのご縁があればと思います。

 お寺も日頃から仏事の相談に対応できるように
広く門戸を開けておくことが大切です。

 仏事に仏法聴聞のご縁をいただいて
一人でも多くの方が
お念仏を申す身にお育ていただきたいと思います。

ご一緒に、お念仏申しましょう。(2023.12.21)

円光寺
〒870-0108
大分県大分市三佐3丁目15番18号
TEL.097-527-6916
FAX.097-527-6949
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