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お念仏を申す生活法話

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8年ぶりにお寺でお葬儀のお勤めをさせていただきます

 昨日の夜週に一度このお朝事にお参りされるHさんのお父さんが亡くなったという電話を受けました。
お家で亡くなってすぐお寺に連絡したということです。
 急なことでまだ葬儀社も決めていないといいます。
お母さんのときにお願いした葬儀社は今は営業していないというのです。
 
 この前円光寺通信にお寺でお葬儀をしましょうということを書かせていただきました。
それを読んでくれていたんだと思います。
またお朝事のご縁にお話を聞くなかでお寺でお葬儀をという思いがあったのではないでしょうか。
 それで早速葬儀社に私から連絡し、臨終勤行にお参りしてお話をさせていただき
お寺でお葬儀をさせていただくことになりました。
 
 お寺でのお葬儀です。
お寺の本堂のお荘厳は御本尊の阿弥陀さまのお浄土を表します。
この阿弥陀さまのお浄土に往生させていただくご縁が私たちの浄土真宗のお葬儀なのです。
 
 南無阿弥陀仏のお心おはたらきを聞かせていただきます。
私たちはどんな人も必ずこの命を終えていかねばなりません。
 人の命終わって死んだらお終いではなくて
この私をお浄土にそのまま必ず救い仏にさせると阿弥陀さまがおはたらきなのです。
 
 今日のご和讃です。「南無阿弥陀仏をとなふれば」と何度もでてきました。
お念仏を申すとは私が生まれ往くところをお浄土と決めてくださった南無阿弥陀仏のお心を聞かせていただくことなのです。
 
 お葬儀は大切な方とお別れする悲しいご縁ですがそのまま仏さまのご縁といただきます。
先に往く人もお浄土ならば後に遺るこの私も同じお浄土に生まれさせていただくことができると
日頃からご縁のあるお寺で共々にお念仏のみ教えを聞かせていただきます。
 
 8年ぶりのお寺でのお葬式です。
前のことはすっかり忘れてしまって昨日から前回はどうだったかなと思い出しながらのことですが
皆さんにもご加勢いただいて精いっぱいお葬儀のお勤めをさせていただきたいと思います。
 
 ご一緒に、お念仏申しましょう。(2019.5.5)

「南無阿弥陀仏をとなふれば〜夜昼つねにまもるなり」

 今日明日のご和讃は『現世利益和讃』といって両日とも「南無阿弥陀仏をとなふれば」で始まります。
今日の六首の中の五首に「夜昼つねにまもるなり」という文言が出てきました。
 
 御利益ということをいわない宗教はありません。
ただ御利益というと、例えば病気が治るとか金回りがよくなるとか
自分の都合に合わせて自分の思いがかなうことを御利益といっているようですが
南無阿弥陀仏の御利益は夜昼つねに護られるという御利益なのです。
 
 どなたに護られるのか護られているのかというと
この真ん真ん中のご本尊の仏さま阿弥陀さまですが
阿弥陀さまのお徳をほめ讃える十方世界の諸仏方でもありそして仏法を護る諸神方でもあります。
 
 今日の最後の和讃に炎魔法王と出てきました。
地獄の炎魔さまからも護られるのです。
 その前の和讃には龍神とありました。
昨日今日と海原のお祭りですが、御旅所新町の龍神さまです。
水の神さまです。
 
 地の神から水の神から天神天の神からも護られるという
大きな大きな御利益をお念仏を申す私たちはいただいているというのです。
 
 この目に見えないことより今日の生活目に見える御利益をいただきたいというのが私たちですが
生老病死の迷いのなかに苦悩する身を見捨てることなくいつでもどこでも寄り添って
そのまま救う必ず救うと阿弥陀さまがおはたらきくださり
諸仏諸菩薩諸神方がいつも護ってくださってあると
南無阿弥陀仏とお念仏申すなかに聞かせていただきます。
 
 この目には見えないけれども大きな大きなおはたらきのなかに生かされてあることを
今日のご和讃をいただきながらまたお味わいさせていただきます。
 
 ご一緒に、お念仏申しましょう。(2019.5.4)

南無阿弥陀仏の仏法は私たちみんなの憲法です

 10連休でお休みが続くとふと今日は何日か何曜日かということを思い返すことがしばしばあります。
今日は5月3日の金曜日で憲法記念日で祝日です。
 
 天皇陛下が新しく即位され朝見の儀で私たち国民にお言葉を述べられました。
憲法にのっとり象徴としての天皇の務めを果たしていかれるという決意のお言葉でした。
 30年前の前天皇の時と同じような内容ですが、前回は憲法を守りという言葉でした。
憲法を守るということと憲法にのっとるということはどう違うのかという論調が早くも聞かれます。
 国民主権を柱とする日本国憲法にあって象徴天皇は憲法に規定されたことで
天皇は憲法を守り国及び国民統合の象徴としての務めを果たしていくということです。
 
 私たちの仏法を重ねて思います。
仏法に帰依するものが仏教徒です。仏法僧の三宝に帰依することをもって仏教徒になるのです。
 私たち浄土真宗の門徒がいただく仏法は南無阿弥陀仏の本願他力の救いの法です。
南無阿弥陀仏の仏法を依りどころに生きるということです。
 
 憲法は人間がつくったものです。
このような国になっていこうと国民の総意でつくったその国の最高法規が憲法です。
 憲法は不変のものではなく時代と共に国を取り巻く世界社会の状況が変わるなかで
憲法は国民の総意で改変することもできるのです。
 
 一方仏法はというと、人間のはからいを超えて仏さまが私たちすべての人間の幸せを願って
つくってくださった普遍の法なのです。
 だから人間の都合によって変えられるものではなく仏法はどこまでも仏法であり続け
仏法を依りどころに生きるかどうかは私たち一人一人のはからいなのです。
 
 仏法は元々自然の法です。親鸞聖人は自然法爾(じねんほうに)とお示しです。
あるがままそのままの真実の法なのです。
 その真実の法をお経という言葉にして私たち人間に明らかにされたのが仏法なのです。
仏法は言葉によって人から人へと受け伝えられてきたのです。
 
 ただ人間が使う言葉ですからその言葉に固執したり受け取り方を間違うと
仏さまのお心とはかけ離れたようなことにもなってきます。
 南無阿弥陀仏の仏法は念仏一つで救われると聞かせていただきます。
「我にまかせよ必ず救う」の阿弥陀さまの仰せに信順することです。
人間の私の思いをさしはさむことなくそのまま聞けよとの仰せです。
 
 南無阿弥陀仏の仏法は私たちみんなの憲法です。
この私を必ず救うと今ここにおはたらきの阿弥陀さまの真実まことの救いの法です。
そのこと一つまた聞かせていただきます。
 
 ご一緒に、お念仏申しましょう。(2019.5.3)

ご法事は大切なお方が仏さまとなってくださったご縁です

 年回法要のご法事のご縁をいただきます。
仏さまになってくださったご先祖有縁の仏さまのご縁です。
 
 私たちの浄土真宗のご本尊の仏さまは阿弥陀如来さまですが
この阿弥陀さまの「必ず救うまかせよ」の南無阿弥陀仏のおはたらきを伝えてくださるご縁です。
 
 今生で親子であり兄弟であり連れ合いであり親戚であり友人であった
大切な方とお別れする悲しいご縁をそのまんま仏さまのご縁といただけるのがご法事のご縁です。
 
 ご法事を丁寧にお勤めさせていただきましょうと常々申し上げています。
年回法要のご法事は毎年勤めるということではありません。何年かに一度というご縁です。
 だからこその仏さまからいただいたご縁です。
お仏壇をきれいにお荘厳させていただきましょう。
御仏前に有縁の皆さんが心を一つにしてこの身を寄せるはこぶということです。
 
 お家の中心にお仏壇をご安置させていただくことの有難さです。
お仏壇は阿弥陀さまのお浄土を表します。
 ご先祖有縁の仏さまが往ってらっしゃるお浄土です。
お浄土があってよかったですね。
 
 私は今人間の身を生きていますがいずれこの命を終えていきます。
ただ死んだら終いではなくて南無阿弥陀仏のおはたらき一つで阿弥陀さまのお浄土に往生させていただき
仏となって懐かしいご先祖有縁の仏さま方と再会させていただけると聞かせていただきます。
 
 御仏前で仏さまのご縁を皆さんご一緒にいただけるのです。
南無阿弥陀仏の大きな大きないのちのつながりのなかに
私たちはこれからもずっとずっと共々に生かされてあるということを聞かせていただき
御仏前にナンマンダブツナンマンダブツとお礼のお念仏を申させていただきます。
 
 ご一緒に、お念仏申しましょう。(2019.5.2)

令和元年の元日です

 元号が変わって今日は令和元年の元日です。
平成から令和へということでテレビや新聞等で皇室のことが報道されています。
 
 皇室という特別な世界に民間から初めて入られた美智子皇后さまのご苦労を慮ります。
独特な伝統しきたりのなかにあって天皇陛下と共に新しい皇室のあり方を模索し
自ら家事をし子育てをして家庭生活を営まれてこられました。
 憲法に定める象徴天皇の務めを果たされる天皇のすぐそばにいつも寄り添い
お二人で歩まれるおすがたに多くの国民が親しみを感じていました。
 
 戦前までの天皇は現人神でした。
戦争に負けGHQの占領下で昭和天皇は人間宣言をされました。
 人間宣言しなくても人間なのです。
私たちと同じように生身の人間を生き苦しみ悩みもたくさんあったことだと思います。
 
 天皇陛下だからといって一人で生きてきたわけではありません。
私たちも誰一人みんなそうです。
 多くの方々に支えられ大きないのちの営みのなかに生かされてあることをまた思います。
 
 新天皇が即位され令和の時代が始まります。
自分中心にそれぞれが生きてお互いに顔が見えないという人間関係が益々希薄になっていくなかで
どういうかたちで国民に寄り添っていくのか、お互いに支え合う社会になっていけるのか
大きな重い課題を抱えるなかで象徴天皇のあり方が注目されます。
 
 私たちは南無阿弥陀仏のお念仏のみ教えをいただいて生きています。
平成が令和に変わろうとも日々移り変わるこの世の営みのなかにあっても
変わらない真実まことのお念仏のみ教えをいただいている有難さを思います。
 今日一日もお念仏を申すなかにこのいのち輝かせて生かされて生きてまいりましょう。
 
 ご一緒に、お念仏申しましょう。(2019.5.1)
円光寺
〒870-0108
大分県大分市三佐3丁目15番18号
TEL.097-527-6916
FAX.097-527-6949
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