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お念仏を申す生活法話

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あなたと私の仏さまのご縁です

 急に寒くなりました。
今朝は一つ上着を重ね着して朝の支度をしたことです。
 
 昨日お通夜のご縁がありました。
葬儀社に行きますと係の方が早速みえて「お参りの方は3人です。お話はどうしますか」と聞かれました。
「いつものようにお勤めをさせていただきます。ご法話をして御文章をいただきます」と言いました。
 
 3人というとこれまで経験したことがない最も少ない人数です。
ただお通夜のお勤めは先に往かれた方が阿弥陀さまに最後のお礼をさせていただくという尊いご縁です。
お参りされる方の人数の問題ではありません。
 そしてお参りされた方が仏さまのご縁をいただく仏法聴聞の場でもあります。
仏さまのご縁に遇うことは難中の難ですがお通夜お葬式はまさに待ったなしのご縁です。
ていねいにお勤めさせていただきお念仏のみ教えを精いっぱいお取り次ぎさせていただきます。
 
 仏法をお取り次ぎするご縁はお寺のご縁ご門徒皆さんのお家のご縁葬儀社のご縁とそれぞれで
大人数のご縁もあれば一人のご縁もあるでしょうが
すべてがご本尊の阿弥陀如来さまを中心としたご縁なのです。
 
 南無阿弥陀仏の救いの法をお取り次ぎ聞かせていただきます。
人数の問題ではなくお聴聞の場にいらっしゃるその人人の問題なのです。
 阿弥陀さまと私です。
この私一人のために開かれた南無阿弥陀仏の救いの法なのです。
 
 「ようこそ あなたと 南無阿弥陀仏」です。
私が住職になってずっと皆さんにお伝えしている言葉そのお心です。
 ようこそようこそ阿弥陀さまのお慈悲南無阿弥陀仏の救いの法に遇わせていただきました。
いつでもどこでも阿弥陀さまあなたがご一緒してくださり安心です。
 そしてすぐそばには同じお念仏の友のあなたがご一緒です。
あなたとご一緒にナムアミダブツお念仏を申すなかに共々に日暮しをさせていただきます。
 
 どんな状況にあっても私一人じゃないということです。
阿弥陀さまがご一緒です。親鸞さまがご一緒です。
 そしてあなたがご一緒です。
そのあなたが二人三人四人と増えて私たちです。
 私たちが共にご一緒できるお念仏の仏道なのです。
 
 今日はお葬儀のご縁です。
精いっぱいていねいにお勤めをさせていただきます。
 
 ご一緒に、お念仏申しましょう。(2019.11.6)

すべてがご法座のご縁です

 お朝事のご縁です。ご法座です。
仏法の座に座るということ仏法に遇わせていただくご縁です。
 南無阿弥陀仏のお心を聞かせていただく私たちのご法座です。
 
 昨日一昨日と妙蓮寺さんの住職継職法要にお参りさせていただきました。
大きな法要もまたご法座のご縁です。
 各地から有縁のお坊さんはじめ多くの方々がお参りでした。
それこそ何年も前から準備をしてくださってできる法要です。
 ご門徒皆さんが施主となって一つの目標に向かい心を一つにして取り組まれることです。
総代さんはじめご門徒幹部の方々にはいろんな役割を担い連日ご加勢をいただくことです。
 
 法要が無事円成して
関係の方々は本当にお疲れになったことだと思います。
 おかげさまで尊い南無阿弥陀仏のご縁に遇うことができました。
 
 ご法座は私たち皆さんが施主です。
布施の主です。
 このお朝事もそうです。
皆さんが施主になってお朝事を毎朝ご一緒にお勤めさせていただける有難さです。
 
 大きな法要もあれば小さなご縁もあります。
すべてはご法座のご縁です。
 南無阿弥陀仏の仏法に遇わせていただきお念仏申す身にさせていただくご法座のご縁なのです。
今日もこうして皆さんとお念仏のご縁をいただくなかに一日を始めさせていただきます。
 
 ご一緒に、お念仏申しましょう。(2019.11.5)

仏さまのご縁に遇わせていただく有難さです

 昨日今日と坂ノ市里の妙蓮寺さんの住職継職法要がお勤まりです。
今日は稚児行列があります。お祝いのお勤めです。
 
 昨日お参りしますと後ろから声がかかって振り向くと私の小中学校の同級生でした。家島の人です。
妙蓮寺さんのある里は昔の臼杵藩で三佐小学校区でも家島は同じ臼杵藩で元々浄土真宗の妙蓮寺さんのご門徒です。
 
 ただ今までお寺にご縁があったかというと今回初めてお寺で会いました。
地区のお世話人から声をかけられてこのたびの法要のお手伝いをすることになったということです。
 
 大きなご縁です。
自分から進んでお寺参りするご縁って本当に少ないですね。
お寺参りしたい思いがあっても声がかからなかったらずっとご縁に遇わずじまいで命終えるということにもなります。
 
 声をかけてくださるその大本は南無阿弥陀仏阿弥陀さまのお喚び声です。
人間に生まれて空しく過ごすのではなくどうかどうか阿弥陀さまのご本願の教えに遇うてほしい
お念仏申す身になってほしいというのが私たちの浄土真宗を開かれた親鸞さまのお心であります。
 
 今日拝読のご和讃に
「曠劫多生のあいだにも 出離の強縁しらざりき 本師源空いまさずは このたびむなしくすぎなまし」とありました。
 
 本師源空とは親鸞さまのお師匠さん法然さまのことです。
法然さまに遇うことがなかったらこの私親鸞はまた生まれては死に生まれては死にと
迷いの境涯を繰り返していかねばならなかったが
法然さまに遇って阿弥陀さまの本願念仏のお救いの法に遇うことによって
空しい人生を過ごすことなく本当によかったと喜ばれたことです。
 
 皆さんもご縁があって今日この本堂阿弥陀さまのご尊前にお参りです。
大きな大きな南無阿弥陀仏のいのちのおはたらきのなかに今日も一日生かされて生きてまいりましょう。
 
 ご一緒に、お念仏申しましょう。(2019.11.4)

南無阿弥陀仏のワンチームです

 ラグビーワールドカップ日本大会が昨日南アフリカの優勝で終わりました。
44日間日本中が大変熱狂しました。
 
 私もその中の一人ですが日本の大健闘が大きな要因です。
ワンチームを合言葉に初のベスト8進出という快進撃でした。
 外国国籍の選手が半分のチームですが
日本代表の熱い思いをもって一致団結し体を張ったプレーで
私たちにラグビーのすばらしさと感動をあたえてくれました。
 
 南アフリカの主将は初めての黒人選手です。
南アフリカはアパルトヘイトという人種差別の長い辛酸な歴史をもつ国です。
 いろんな人種と言語生活環境が異なる選手が集まって
一つの目標をめざし一つになることでこの優勝を勝ち得たと誇らしげに言っていました。
 
 ワンチームです。
私たちのお念仏の営みお寺の営みもまたワンチームということを思います。
 この後で掲示伝道今月の言葉を配って頂きますが今月はいつもより少し遅れました。
毎月板屋町のHさんに書いていただくのですがお家を留守にするということで遅くなることは聞いていました。
 一昨日帰ってみえて早速書いてくださり昨日お寺に届けてくださったのです。
そして今日皆さんのところにお届けできるということです。
 
 町角伝道掲示板です。
どんな人が足を止めて見てくれるか読んでくれるか分かりませんが
お念仏のおはたらきのお手伝いをご門徒皆さんでさせていただけるということです。
 
 南無阿弥陀仏のワンチームです。
ワンチームといって私が私がと私たちが力を入れてつくりあげていくチームではありません。
 
 南無阿弥陀仏の大きないのちのおはたらきのなかに
あなたも私もみんなつながってあるというのです。
 私たちの全てをご存知で「必ず救うまかせよ」と
阿弥陀さまがつくってくださった南無阿弥陀仏というワンチームなのです。
 
 お念仏を申す私たちの生活ぶりは皆さんそれぞれ違いますが
この口から出てくださる南無阿弥陀仏は同じです。
 お念仏申して往生浄土の同じ道を歩ませていただけるのです。
ナンマンダブツとお念仏を申すなかにお念仏のお心を聞いていきましょう。
一人でも多くの方にお念仏を届けてまいりましょう。
 
 ご一緒に、お念仏申しましょう。(2019.11.3)

火宅無常の世界にあってただ念仏のみぞまことといただきます

 沖縄の首里城がメラメラと炎をあげて燃え上がり焼け落ちる様子をテレビで観ました。
何も為す術もなくただ茫然とながめるしかない沖縄の人たちの悲痛な思いが伝わってきます。
 
 諸行無常すべてのものは止まることなく日々移り変わり必ず滅していくと聞かせていただきます。
火宅無常と燃えさかるわが家に譬えて火事は私が今まで大事にしてきたもの全てを焼き尽くします。
 
 私たちのこの身の上のことです。
私たちは日頃いろんなものを当て頼りにして生きています。
 それは健康であったりお金であったり家族であったりですが
私たちは命終わる時にそれまで大事に握りしめていた一切を手放していかねばなりません。
 私の命の依りどころと大事に思っていたものが何も役に立たないというほどに
本当のところ当て頼りにならないものを私たちは当て頼りにして生きているのではないでしょうか。
 
 歎異抄に「煩悩具足の凡夫 火宅無常の世界は よろづのこと みなもつてそらごとたはごと まことあることなきに
ただ念仏のみぞ まことにておはします」という御文があります。
 
 この身この世の中のことはすべてそらごとたわごとばかりで何一つ真実なるものはない無常のなかにあって
ただ念仏だけが真実まこと変わらないものですとの仰せです。
 無常の世に凡夫の身を生きる私もお念仏ひとつで救われていくんだよとの教えです。
 
 昨日は前住職の21年回のご法座をご門徒皆さんとお勤めしました。
往生して20年になります。
 前住職のみならず阿弥陀さまのお浄土に先に往かれた私たちのお念仏の先人の遺徳です。
私たちに真実変わらない南無阿弥陀仏の法を遺してくださっているのです。
 
 南無阿弥陀仏を遺してくださったおかげで昨日のご縁ができました。
皆さんが今日こうしてお朝事にお参りされているのも先人が遺してくれた南無阿弥陀仏のお徳おはたらきです。
 
 先人たちが遺し伝えてくださった南無阿弥陀仏はこれからもずっと遺っていくのです。
私の口から出てくださるお念仏となって遺ってくださいます。
 確かに健康は大事です。お金がないと日々の生活がおぼつかないです。家族は大きな大きな支えです。
人と人とのつながりのなかにこの世を生きる私たちですが
南無阿弥陀仏の大きないのちに抱かれてお互いに生かされて生きていると聞かせていただきます。
 
 ご一緒に、お念仏申しましょう。(2019.11.2)
円光寺
〒870-0108
大分県大分市三佐3丁目15番18号
TEL.097-527-6916
FAX.097-527-6949
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