本文へ移動

お念仏を申す生活法話

RSS(別ウィンドウで開きます) 

報恩講に向けて円光寺がワンチームになります

 昨日は天皇陛下の即位をお祝いする「祝賀御列の儀」祝賀パレードがあってテレビで観ました。
今朝の新聞の見出しで11万9千人の方が沿道でお祝いしたということです。
 大変な思いをしてその場に行かなくてもテレビの方がよく見えるのですが
先のラグビーの試合観戦のように臨場感を楽しむ人が多いということです。
 
 沿道の人に「見えましたか」との質問に
「人の後ろ姿ばかりで少しも見れなかった」と笑顔で答えていました。
 
 テレビを観ていて沿道の人の殆どがスマホを高くかざしていた様子が大変印象的でした。
前回の平成天皇の祝賀パレードでは日の丸の小旗を振る人が多かったと思いますが
今は日の丸ではなくスマホです。
 
 時代の流れです。
めまぐるしく移り変わる時代の変遷のなかにあって一連の皇位継承の儀式を思います。
 日本は天照大御神以来の神の国と言われます。
今も日本には天皇はじめ皇族方がいらっしゃってそれぞれお役目をつとめていますが
時代の変遷とともにそのあり方は大きく変わってきました。
 
 戦後日本国憲法のもとで天皇は象徴天皇として公務をつとめています。
「大変だなあ」とテレビに出演の天皇陛下のお友だちがつい漏らしていました。
 大勢の周知の中で30分間沿道の人々に手を振り微笑みかけ続けるのです。
まさに行です。大変な難行苦行です。
 
 昭和の暗い戦争の歴史から平成天皇になって各地で地震台風などの大災害が続きましたが
被災地を何度もまわり被災された方々に寄り添う天皇皇后両陛下のお姿に
皇室への親しみ感が増しているように思います。
 
 昨日は天気に恵まれて日本各地でも多くの行事がありました。
三佐公民館では恒例の校区ふるさとまつりの行事もありました。
 
 お寺も11月は月末の親鸞聖人御正忌報恩講という一年で最も大事な法要行事に向けて準備に入り
先日8日にはお菓子(落雁)つくりをしました。
 14日は大掃除16日はお菓子色付け23日はお飾りつきおみがきと続きます。
大変な大行事ですがご門徒皆さんにご協力いただきできることです。
 円光寺がワンチームになります。
寺を預かる住職としてこれほど有難く嬉しいことはありません。
 
 ご一緒に、お念仏申しましょう。(2019.11.11)

大きな安心のなかに生かされて生きる

 昨日二人の男性の方がお寺にお参りにみえました。
初めてお会いする方です。
二つのお骨をもってお参りされました。
 
 二人は兄弟で弟さんの子どもさんのお遺骨です。
長男の方が17年前に次男の方が昨年亡くなったということです。
 お二人の歳格好からいいますと70代半ばの方のようにお見受けします。
 
 お遺骨を持ってらっしゃったのはお家にずっとお遺骨を置いていたということです。
お墓は遠方にあるということですが納骨できないままに今日まできたといいます。
 
 これまでに浄土真宗のご縁があったということですが
何で円光寺でしたかと聞きますとネットで見ましたと言われます。
 円光寺のホームページを開設していることで円光寺のことを知ったということです。
 
 本堂のご尊前でご一緒にお勤めをさせていただきました。
聖典をお配りし声を出してお勤めされていました。
 お勤めの後いつものようにご法話お取り次ぎをさせていただきました。
「三日前のお電話からのご縁ですが何か今ご一緒にお勤めをしていると
ずっとずっと以前からご縁をいただきつながっているような思いがします」とお話しました。
 仏さまのご縁、南無阿弥陀仏のつながりです。
 
 これからのことお遺骨をどうされるのかご法事をどうお勤めされるのかはわかりませんが
これも仏さまのご縁です、どうぞ何でもご相談してくださいと言ってお別れしました。
 
 今はお葬儀をしないところが増えていると聞きます。
決まったお寺さんにお葬儀を頼まない、お葬儀の時だけお坊さんにお勤めしてもらうところもあるそうです。
 ただお遺骨が残りどこに納骨するかご法事のお勤めをどうするかと
後になっていろんな不安を抱えることになり困ってらっしゃる方があると思います。
 
 皆さんよかったですね。
浄土真宗円光寺のご門徒であることの有難さです。
 今日もこうしてお寺の本堂阿弥陀さまのご尊前でご一緒にお勤めができているということです。
そばにはお念仏のお友だちがたくさんいらっしゃいます。
 
 皆さん南無阿弥陀仏のご縁につながって
私たちは今も安心先も安心これからもずっとずっと大きな安心のなかに生かされて
今日一日もお念仏を申すなかに過ごさせていただけるのです。
 
 ご一緒に、お念仏申しましょう。(2019.11.10)

ここはお念仏? それとも拍手?

 昨日は中津の扇城学園の創立120周年の記念式典に出席しました。
前の扇城高校今は東九州龍谷高校で女子バレーの強豪としで全国的に有名です。
大学も幼稚園もあって全体で扇城学園といいます。
 
 明治32年1899年の創立で大分県の私学で最も古い歴史をもつ伝統ある学校で
地域の方々にもずっと親しまれてきていることから
昨日は大分県知事から中津市長、国会議員県会議員市会議員大分県中津市内の学校関係者
そして地元の方と幅広い分野からたくさんの人が体育館に集まっての式典でした。
 
 浄土真宗本願寺派(お西)の宗門校といって親鸞聖人の開かれたみ教えを建学の精神にする学校です。
献灯献花に始まる仏式の式典でした。
 一般の出席者にも親しみやすい音楽礼拝のお勤めでした。
その後挨拶が続きましたがちょっと戸惑うことがありました。
 
 まず理事長の式辞そして京都の本願寺からご出向されたご門主さまからお言葉がありました。
お二人とも僧侶お坊さんです。
スーツにネクタイの上から布袍というお衣と輪袈裟を着けています。
 終わって会場は拍手はなく私や周囲の方々はお礼をしました。
 
 一般の会ではここは拍手だと思いますが
私たちのお寺の社会お寺で行われる会のご縁では
会が始まる前に「ご法話の後は拍手ではなくお念仏でお礼をしましょう」とアナウンスがあります。
 そのことが徹底されてというか挨拶の後もお念仏申すことが当たり前のようになっています。
ただそれはお寺のなかのことで皆さんご縁の方の会ということです。
 
 さて次に来賓挨拶になりました。
 まず大分県知事さんです。
終わって一斉に拍手があったかというと周りを見て促されるようなワンテンポ遅れの拍手になりました。
 次に袈裟衣を着けた来賓の方の挨拶です。
終わって拍手はありましたが疎らなものでした。
 
 宗門校とはいえ一般の方々が多くいらっしゃる中でのそれも挨拶です。
何か変な感じでした。
 これって本当に戸惑いますよね。
遠方から来られた来賓の方に何か失礼なような気もします。
 
 拍手をしようがしまいがありがとうございますというお礼の気持ちを伝えるということです。
何か皆さんがすっと受け入れられることができないものかと思ったりしました。
 
 このたびのご縁をいただいて宗教教育の大切さを思います。
公立学校ではできないことも私学だからこそできることがあるということです。
 お寺という場もまた仏さまのみ教えを聞かせていただく宗教教育の場です。
昨日も龍谷学園の若い生徒学生さんの口からお念仏の声が出てくださっていました。
 120年の歴史先人が伝えてくださった尊いお念仏のみ教えを
次の人たちに送っていくことの大切さをまた思いました。
 
 ご一緒に、お念仏申しましょう。(2019.11.9)

「お遺骨にお経をあげてほしいのですが…」

 昨日電話がありまして初めての方からです。
お遺骨を家にずっと置いていてお経をあげてほしいということです。
 電話では詳しい事情まで分かりませんが
お寺に何日の何時に来てくださいお勤めをしましょうということで電話を切りました。
 
 それから私が留守をしてその間にその方が直接お寺に訪ねてみえて30分ばかり話をして帰ったということです。
坊守が対応したのですが後で話を聞けば聞くほどややっこしいお家の事情があって
その後また私の方から先方にお電話をしました。
 
 前にお約束した時間に来てください、お勤めをしてお話もさせていただきます
そしてこれからのことについてもご相談させていただきますという内容です。
 
 お家にお遺骨があるということで何か深いご事情があるのかなと思ったりします。
家族の方の最も大切なお方のお遺骨です。
 供養です。お経をあげて供養をしてもらうといいます。
供養してもらわないと故人が浮かばれないとか後に遺った者に禍を引きおこすというような話も聞きます。
 追善供養といって亡き人のために善根功徳を追加しようとする行為です。
 
 仏教では讃嘆供養ということで
お遺骨にお経をあげて供養するのではなくて
先に往かれた方を仏さまと敬うなかにこの私が仏法を聞かせていただくことが肝要なのです。
 私が供養するのではなく仏さまから供養されているということです。
南無阿弥陀仏のおはたらきで養われ護られお育てをいただくのです。
 
 有縁の大切なお方とお別れする悲しいご縁ですが
私たちの阿弥陀さまは深い悲しみのなかに沈む私を必ず救うと南無阿弥陀仏のおはたらきとなって
仏さまのご縁としてくださるのです。
 
 仏法を聞いてくれよお念仏を申す身になってくれよとのおはたらきです。
このたびのご縁も仏さまのご縁といただいて
ていねいに向き合ってご相談させていただきたいと思います。
 
 ご一緒に、お念仏申しましょう。(2019.11.8)

アマゾンの「お坊さん便」が中止になりました

 昨日のお参りでご門徒さんからアマゾンの「お坊さん便」が急に(10月24日付)中止になったと聞きました。
お坊さん便とはお葬式や法事などのお勤めにお坊さんを紹介する
お寺と門徒檀家との関係ではなくネット業者が仲を取り持つサービスです。
 
 中止になった理由です。
紹介されるお坊さんはこれまで会ったこともない一度きりのご縁のお坊さんです。
 どんなお坊さんが派遣されてくるのかわからないなかで
ていねいにお経をあげてくれてお説法もしてくれる有難いお坊さんもいれば
ロクにお経も読めないとてもお坊さんとは思えない方もいるそうです。
 
 お坊さんの資質が問われるということです。
資質が良いとか悪いとかでいろんな苦情が寄せられることもあり
お坊さん便がネット上に登場した約6年前からずっと既成仏教教団からの抗議もあって
話し合いを重ね今回中止になったということです。
 
 昨日ご門徒さんのお葬式がありました。
お寺とご門徒との関係があって亡くなってすぐお寺に連絡があり葬儀社で通夜葬儀を行います。
 お寺とご門徒の関係は住職と門徒、新院坊守と門徒というあなたと私の関係です。
住職坊守は時を経て人が変わりますが
円光寺というお寺の住職であり坊守は変わりません。
 
 お寺をご縁にした関係つながりなのです。
お葬儀の時だけのご縁ではなくてずっと以前からご先祖からつながって
日頃からつながってあるという関係です。
 
 そのお寺とご門徒とのつながり関係が今希薄になってきているといわれます。
ご門徒さんが遠方に転居されて他のお寺に転出する例もありますが
お寺の門徒をやめるという申し出があったり葬儀もお寺に頼まないところがあるようです。
 
 お寺とご門徒の関係はお寺の住職とご門徒のあなたとの関係です。
お葬儀の時だけのご縁ではないということです。
 昔と今では家族の形態も随分変わり生活ぶりもそれぞれ違いお寺に対する思いも種々あると思いますが
お手次ぎ所属のお寺があることの安心です。
 
 今はネット社会でネットの情報を鵜呑みにして
何か分からないままにお寺のことを批判的に思っている人がいますが
どうぞお寺とのご縁つながりを大事にして何でも分からないことは直接お寺に聞いてください。
 
 ご一緒に、お念仏申しましょう。(2019.11.7)
円光寺
〒870-0108
大分県大分市三佐3丁目15番18号
TEL.097-527-6916
FAX.097-527-6949
0
6
0
6
5
4
TOPへ戻る