冬支度
2024-11-09
朝晩急に冷え込んできました。
暦の上では冬に入りましたが
日中はまだまだ暑い日もあり
秋をゆっくり満喫することなく
このまま本格的な冬になるのでしょうか。
急いで冬支度です。
半袖物から長袖物への衣替えです。
冬が来る前の冬支度ですが
この命終わる前の
この世からあの世への旅支度はできていますか?
何か急に突拍子もないことを言うようですが
どんな人もこの命終えていきます。
そんなこと知ってる分かってると言って
死んだら終いと言っても
自分事と死を受け入れることが
本当にできているのでしょうか?
後生の一大事といいます。
「死んだらどうなるのか?」
浄土真宗お念仏のみ教えに聞かせていただきます。
この世からあの世への人生ということで
あの世は阿弥陀さまのお浄土といわれ
私たちはどんな人も
お念仏一つで救われるといわれます。
「まかせよ救う」の阿弥陀さまの仰せ
南無阿弥陀仏のおはたらきにおまかせして
命終わるとき
そのままお浄土に生まれさせていただくのです。
後生の一大事の解決をこそと
南無阿弥陀仏のお心おはたらきを聞き信じまかせて
「信心いただくとき往生また定まるなり」と
聞かせていただきます。
臨終を待つことも臨終に慌てることもいりません。
安心してこの命終わらせていただけるのです。
南無阿弥陀仏に安心して迷いのこの世を生き抜き
阿弥陀さまのお浄土に往生してさとりの仏さまとなり
再び迷いのこの世に還って来て
衆生を救う阿弥陀さまのおはたらきの
お手伝いをさせていただくのです。
お念仏申してお浄土参りの支度を整え安心して
今日一日も往生浄土のお念仏の旅を
共々にさせていただきましょう。
ご一緒に、お念仏申しましょう。(2024.11.9)
お念仏のお同行
2024-11-08
月に一度お念仏のお同行の会があります。
一緒にお念仏の書籍を読んで話し合いをします。
日頃の日常生活の中で
お念仏のご縁に遇わせていただく
法味愛敬(ほうみあいぎょう)のお話です。
お念仏申す生活です。
お浄土から「まかせよ救う」の
南無阿弥陀仏のおはたらきに
「おまかせします阿弥陀さま」と
お念仏申して往生浄土の道を歩ませていただきます。
往生浄土の道すがらを共に歩ませていただく
お念仏のお同行です。
それぞれの生活ぶりは違いますが
阿弥陀さまの大きなお慈悲の中に
共々に生かされて生きる
お念仏のお同行に会って
ほっと安心いたします。
ご一緒に、お念仏申しましょう。(2024.11.8)
分断と対立を超えて
2024-11-07
世界が注目するアメリカ大統領選挙は
共和党のトランプ元大統領が勝利しました。
トランプ氏は三期連続の選挙で
4年ぶりに大統領に復帰する異例の事態です。
民主党ハリス副大統領との選挙は
最終盤まで大接戦が伝えられていましたが
終ってみればトランプ氏の圧勝でした。
アメリカ国内トランプ陣営の熱狂とは裏腹に
国外の反応はこれからの4年間を憂慮するように
極めて冷静です。
なぜ? そんなに心配になるのでしょうか?
4年前の選挙で敗れたトランプ氏は
自らの敗戦を認めず選挙に不正があったと主張して
熱狂的なトランプ支持者は
大挙議会議事堂に押しかけ襲撃しました。
そしてバイデン新大統領の栄えある就任式に
欠席しました。
アメリカ第一主義を掲げ自国の利益を追求する一方
増え続ける国外からの移民を違法と排除することで
国内の対立と分断という
深刻な事態を招いたとされます。
トランプ氏が自らに都合の悪い情報に対し多用する
フェイクニュースかどうか真偽のほどは分かりませんが
選挙戦の言動をみても
対立候補を一方的に非難罵倒するすがたは
支持者聴衆を強く引きつけるにしても
あまりにも醜く目を塞ぎたくなるものです。
アメリカ国内ばかりでなくまさに世界中を
対立と分断の混乱に導きかねないことです。
それほどまでに大統領の力が強く
世界の中でアメリカの力が強いということでしょうか。
一人の人間によってこれほどまでに
世情が動揺し混乱するのは
アメリカに本来の民主主義が
根付いていない証拠なのかもしれません。
ロシアのウクライナ侵攻や
イスラエルのガザ攻撃が止まない現状で
これからの世界のあり方が大変心配されるなかで
大国の自国中心主義に振り回されてはかないません。
同じ地球上に住む私たちは
国のあり方の違いや人それぞれの価値観に関係なく
嫌が応でも運命共同体です。
みんなが同じ方向に向いて行くことの難しさですが
『仏説阿弥陀経』に出てくる
極楽浄土に住むとされる
共命鳥(ぐみょうちょう)のお話です。
共命鳥は一つの身体に二つの頭をもつ鳥です。
考え方生き方が違っていても
いのちはつながっているという仏さまの教えです。
あなたと私が生きる社会で
互いに自己中心の思いはからいで生きていこうとすると
行き違いが生じ争いになることもあるということで
互いにいのちの尊さを大切に認め合い
共に生きる社会をめざしましょうと
聞かせていただきます。
今はグローバルな世界で多様性の社会といわれ
様々な価値観ものの見方考え方があるなかで
だからこそあらゆるいのちのつながりのなかに
私たちは共々に生かされて生きているという
仏教の縁起の理法に聞かせていただきたいものです。
ご一緒に、お念仏申しましょう。(2024。11.7)
「役に立たないと ダメですか?」(北豊・上毛組伝道ポスター) ※転載
2024-11-06
高齢になればなるほど
残念ながらできることが減ってきます。
そうなると、人や社会の役に立つことが
生きがいだった人は
大きなショックを受けるようです。
役に立てなくなった状況に直面して
自分を責める人、愚痴が増える人、イライラする人
タイプは実にさまざまです。
先日、俳優の松坂桃李さんが、ある番組の中で
女優の樹木希林さんとの思い出話を語っていました。
松坂さんにとって映画初主演作品の撮影の際
一人で気負いすぎて演技がうまくいかず
撮影で一緒だった樹木希林さんが
非常に気を遣ってくれました。
そして撮影後、樹木さんから言われた次の言葉を
松坂さんは今でも大切な教訓にしているそうです。
謙虚に人の世話になりなさい
これは人生の中で大切なことでもあり
困難なことでもあります。
プライドが邪魔してお世話を頼めなかったり
お世話されることに過度に申し訳ない気持ちになり
自己嫌悪に陥ったりします。
役に立つ・役に立たないという物差しが
心に沁みついているため
他人から一方的にお世話になる自分を
強く責めてしまうのです。
私たちの心を支配している
役に立つ・役に立たないという物差しは
あくまで煩悩にすぎず
阿弥陀さまにそのような物差しや
分け隔てはありません。
お念仏を称えることによって
自分の思い通りになることは残念ながらありませんが
思い通りにならない自分が
そのまま救われていく世界があることを知らされます。
それは自分の居場所が明確に存在することを
知らされることでもあります。
阿弥陀さまのご本願に出遇ったならば
人生を空しくする価値観(役に立つ・役に立たない)に
惑わされ続けることなく
浄土へ向かう人生を
しっかり歩ませていただけるのです。
※江田智昭氏著「ご機言!お寺の掲示板」
―『大乗』2024年11月号より ―
ご一緒に、お念仏申しましょう。(2024.11.6)
仏法聴聞のすすめ
2024-11-05
蓮如上人は「ただ仏法は聴聞にきわまる」と
私たちに仏法聴聞をおすすめです。
浄土真宗の仏法は
阿弥陀仏の本願念仏のお救いの名号法です。
本願成就の南無阿弥陀仏のお名号のおいわれを
聞かせて信心いただくことことが肝要です。
聴聞の「聴」も「聞」も「きく」と読みますが
「聴」は積極的にこちらから聴くということで
「聞」は聞こえてくるということです。
仏法を重ねて聴くなかに
ご本願のお心南無阿弥陀仏のおはたらきが
聞こえてくるというのです。
「まかせよ救う」の阿弥陀仏のお心おはたらきで
ご信心をいただきお念仏申す身に
お育ていただくのです。
お念仏のおはたらきがこの身に来てくださり
「法味愛敬(ほうみあいぎょう)」の生活を
させていただきます。
仏法を味わうといいます。
阿弥陀仏の大きなお慈悲のなかに生かされて
生きる身にさせていただくのです。
私がどうこうするのではなく
もうすでに阿弥陀さまの大きなお慈悲の中に
あなたも私も皆共にあったと聞こえてきて
南無阿弥陀仏の大きないのちのつながりのなかに
私たちは御同朋御同行と手を携えお念仏申して
往生浄土の道行きをご一緒させていただくのです。
ご一緒に、お念仏申しましょう。(2024.11.5)