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お念仏を申す生活法話

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お朝事のご縁お念仏の同行

 こうしてお朝事のご縁は毎日です。
一日一日お勤めさせていただくご縁です。
 
 昨日は毎月の用事で一カ月に一度のご縁がありました。
ご縁をいただく度に一か月が経つということです。
12回繰り返すと一年が経ちます。
 
 時の経つことの早さを身をもって思います。
それこそ駆け足のように過ぎ去っていくという感じです。
 
 そのなかに私たちの日々の生活があります。
一日一日お朝事のご縁でお浄土への人生を皆さんとご一緒に歩ませていただきます。
 
 皆さんの生活ぶりはそれぞれ違いますが私たちは同じ南無阿弥陀仏のみ教えにつながったお仲間です。
お浄土への旅といいますから私たちはお同行です。
同じ道を往く同じところに往くお同行です。
 
 お念仏の道を往きお浄土に生まれる道すがらをお朝事のご縁で共々にして
それぞれの生活を今日も一日させていただきましょう。
 
 ご一緒に、お念仏申しましょう。(2019.10.19)

名残り惜しく思えどもお念仏申して今を生きる

 昨日はラグビーワールドカップの準々決勝日本対南アフリカの試合をずっとテレビで観ていました。
試合が終わり日本が負けましたがずっとテレビの前から離れられませんでした。
 
 会場の観衆もずっとスタンドにとどまった方が多かったようです。
日本の選手もずっとグランドで健闘を讃え合いほっとした表情を浮かべて写真を撮ったりしていました。
 
 何かみんなが名残りを惜しむような感じでした。
日本の試合はこれで最後で寂しいという感情とありがとうという気持ちが行き交う名残り惜しさです。
 名残り惜しくてその場を中々立ち去れない思い、もっともっと余韻に浸っていたいということでしょう。
 
 『歎異抄』の御文に
「名残り惜しく思えども娑婆の縁尽きて力なくして終わる時に彼の土には参るべきなり」とあります。
 名残り惜しく思ってもこの世を去っていかねばならない時が来ます。その寂しさはありますが
この命終わっても南無阿弥陀仏のおはたらき一つで阿弥陀さまのお浄土に生まれさせていただけるというのです。
 
 名残り惜しいといって選手も観衆もスタジアムにずっと留まるわけにはいきません。
試合に負けてこの大会での日本の活躍はもう観ることはできませんが、次の試合次の大会があるのです。
 次の楽しみです。次に向けてこれからも続くのです。
 
 私たちのこの命です。
死んだら終いの命ではなくお浄土で仏さまと成りこの世に還って来て人々を救うというのです。
南無阿弥陀仏の大きないのちの営みつながりのなかに生かされているというのです。
だからこそ今を精いっぱい生きていこうというのです。
 
 南無阿弥陀仏の仏さまは死んでから後に用事のある仏さまではありません。
今まさに私のところに来てくれて私の口からナンマンダブツとお念仏が出てくださるのです。
 お念仏申しお念仏のお心を聞かせていただくなかに今日の一日も生き抜かせていただきたいと思います。
 
 ご一緒に、お念仏申しましょう。(2019.10.21)

ご本山のお朝事参り

 昨日今日と大海組の連続研修会の修了生の皆さんが京都のご本山に修了奉告参拝でお参りしています。
円光寺からは連研担当の新院と修了生二人が参加です。
 
 ご本山にお参りしますと毎朝晨朝勤行(じんじょうごんぎょう)というお朝事のお勤めにお参りできます。
別に申込みすることもなく誰でもその時間にお参りできるのです。
 
 ご本山のお朝事は毎朝6時からです。
近くの旅館に宿泊し5時前から目覚めて身仕度を整えお参りして今はもうお勤めが終わった頃だと思います。
 
 有難いのはお朝事に毎日お参りされる常朝事のお同行がいらっしゃるということです。
お坊さんだけがお勤めするお朝事でしたら中々お参りしにくいと思いますが
常朝事のお同行がいて全国各地からお参りされるお同行とご一緒に大きなご縁になるのです。
 お正信偈さまを共々に唱和してお念仏の輪が広がります。
初めてお会いする者同士でも何か懐かしい感じがしてとても有難いご縁です。
 
 ご本山のお朝事のご縁も円光寺のお朝事のご縁も
ご本尊の阿弥陀さまを中心とした南無阿弥陀仏のご縁です。
 私たちの生活ぶりはそれぞれに違いますが
お朝事のご縁をいただいて今日も一日お念仏申す生活を始めさせていただきましょう。
 
 ご一緒に、お念仏申しましょう。(2019.10.20)

ご本尊の阿弥陀さまを中心とした仏事私たちの念仏生活です

 昨日別府でお葬式をお勤めさせていただきました。
葬儀社の式場に入り何か違和感を覚えました。
 ご本尊の阿弥陀さまの前に大きなご遺影とその前に法名を書いた位牌が真ん中に並べられていました。
今大分でお勤めする私たちの浄土真宗のお葬式は真ん中に阿弥陀さまをご安置しお遺影と位牌は一段下の左右に置きます。
ご本尊を中心にしてセンターがすーっと空いているのです。
 大海組で『浄土真宗の葬儀のしおり』を作りご本尊を中心とした葬儀の執行をテーマに
葬儀場のお荘厳の形から統一していきましょうという取り組みです。
 
 別府は以前の大分のまんまで違和感を感じるということですが
数年前まではそうしたお荘厳が当たり前だったのです。
 宗派によって違いもありお葬式にお参りされる皆さんは昔のまんまが当たり前で
今のものに抵抗感を感じる人もあると思いますが
この目で見ることから変えていくことでそれが落ち着いてくると返って昔のものに違和感があるということです。
 
 この本堂そして皆さんのお家のお仏壇も同じことが言えます。
お仏壇の真ん中に位牌と写真があると何か亡き人を偲ぶということのようですが
私たちのお念仏のご法義はどこまでもご本尊の阿弥陀さまを中心としたご法義なのです。
 すべてのものを分け隔てなく必ず救うとおはたらきにくださっている阿弥陀さまのご法義です。
中央に位牌や写真を置かないことで先に往かれた方を粗末にしているのではありません。
 阿弥陀さまのお念仏のお救いのなかに先に往かれた方も後にのこった私たちもあり
南無阿弥陀仏の大きな大きないのちのつながりのなかに生かされてあるといただいてお念仏申させていただくのです。
 
 位牌や写真を置くことにとらわれてお経をあげてもらうことで追善供養するということなのでしょうか。
それではお経をあげて供養しなければ安心できないという不安や迷いから逃れることはできません。
 
 本来のお念仏のご法義をこの目に見える形から改めて聞いていきましょうというのが
大海組の葬儀のしおりの取り組みです。
 
 ただお坊さんだけが自己満足するのではなくご門徒皆さんも一般の方にも
悲しみのご縁ですがそのまま仏さまのご縁といただいて
お念仏のみ教えをお互いに聞かせていただくなかに
ご本尊の阿弥陀さまを中心とした日々の生活お浄土への人生を歩ませていただきたいと思います。
 
 ご一緒に、お念仏申しましょう。(2019.10.17)

「ここに座れ」と待ったなしのご縁です

 昨日は別府でお通夜のご縁がありました。
お家と会社合同の社葬ということでたくさんのお方がお参りでした。
 社葬という限りはお仕事の関係の方が殆どです。
黒い礼服に身を固めた皆さんがお参りでした。
 
 お通夜のご縁にご法話をさせていただきます。
ご法話の内容はずっと変わっていません。
同じことを繰り返し繰り返しお話しています。
 何度も何度もご縁のある方は「この話はもう聞いた」
「もう聞いた」「もう聞いた」と聞かれる方もいらっしゃるかと思います。
 
 ただ昨日のお通夜は初めてのご縁の方私からいうと初めて会う人知らない人ばかりです。
いつもと同じお話ですがこれはいいご縁だと思ってちょっと力が入りました。
阿弥陀さまのお話を聞いてくれよというのが私たちのご法義ですからね。
 
 待ったなしのご縁です。
お通夜のご縁でいまだかつてお勤めが終わってすっと背中を向けて帰る人はいません。
 もうどうしようもありません。
最後に喪主の挨拶があるまでここに座るしかないわけです。
 
 ここという場が大事なんです。
皆さんが今座っているところです。
 仏さまの御仏前です。
仏さまから頂いた席、指定席です。
 
 「ここに座れ」って、ここに座ってどうかどうか仏さまのみ教えを聞いておくれという仏さまのご催促なのです。
仏さまのみ教えを聞いて覚えて知って救われるということではありません。
 聞いても聞いても右から左にスーッと抜けてすぐ忘れることもあるでしょう。
心ここにあらずで忙しい私たちです。
 
 ただ阿弥陀さまのお心南無阿弥陀仏のおはたらきはすごいですよ。
私たちの有り様をもうすでに見抜かれて
お念仏となっていつでもどこでも付いて離れず私たちを決して見捨てないとおはたらきくださってあるのです。
 
 いつか何かのご縁でふっと仏さまのお話を思い起こすこともあるでしょう。
お念仏申してくれよと喚び続け、お念仏申すところ阿弥陀さまがこの私を必ず救うとご一緒してくださっているのです。
 
 南無阿弥陀仏のおはたらきがもうすでに私のところに届いているのです。
「いつもの話だもう聞いた」と聞く人もいつもの話が確かに届いているのです。
 
 大切なお方とお別れする悲しいご縁ですがそのまま仏さまのご縁といただける有難さです。
どうぞご縁ご縁にお念仏申すなかにお聴聞させていただきましょう。
 
 ご一緒に、お念仏申しましょう。(2019.10.16)
円光寺
〒870-0108
大分県大分市三佐3丁目15番18号
TEL.097-527-6916
FAX.097-527-6949
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