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お念仏を申す生活法話

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南無阿弥陀仏のワンチームです

 ラグビーワールドカップ日本大会が昨日南アフリカの優勝で終わりました。
44日間日本中が大変熱狂しました。
 
 私もその中の一人ですが日本の大健闘が大きな要因です。
ワンチームを合言葉に初のベスト8進出という快進撃でした。
 外国国籍の選手が半分のチームですが
日本代表の熱い思いをもって一致団結し体を張ったプレーで
私たちにラグビーのすばらしさと感動をあたえてくれました。
 
 南アフリカの主将は初めての黒人選手です。
南アフリカはアパルトヘイトという人種差別の長い辛酸な歴史をもつ国です。
 いろんな人種と言語生活環境が異なる選手が集まって
一つの目標をめざし一つになることでこの優勝を勝ち得たと誇らしげに言っていました。
 
 ワンチームです。
私たちのお念仏の営みお寺の営みもまたワンチームということを思います。
 この後で掲示伝道今月の言葉を配って頂きますが今月はいつもより少し遅れました。
毎月板屋町のHさんに書いていただくのですがお家を留守にするということで遅くなることは聞いていました。
 一昨日帰ってみえて早速書いてくださり昨日お寺に届けてくださったのです。
そして今日皆さんのところにお届けできるということです。
 
 町角伝道掲示板です。
どんな人が足を止めて見てくれるか読んでくれるか分かりませんが
お念仏のおはたらきのお手伝いをご門徒皆さんでさせていただけるということです。
 
 南無阿弥陀仏のワンチームです。
ワンチームといって私が私がと私たちが力を入れてつくりあげていくチームではありません。
 
 南無阿弥陀仏の大きないのちのおはたらきのなかに
あなたも私もみんなつながってあるというのです。
 私たちの全てをご存知で「必ず救うまかせよ」と
阿弥陀さまがつくってくださった南無阿弥陀仏というワンチームなのです。
 
 お念仏を申す私たちの生活ぶりは皆さんそれぞれ違いますが
この口から出てくださる南無阿弥陀仏は同じです。
 お念仏申して往生浄土の同じ道を歩ませていただけるのです。
ナンマンダブツとお念仏を申すなかにお念仏のお心を聞いていきましょう。
一人でも多くの方にお念仏を届けてまいりましょう。
 
 ご一緒に、お念仏申しましょう。(2019.11.3)

火宅無常の世界にあってただ念仏のみぞまことといただきます

 沖縄の首里城がメラメラと炎をあげて燃え上がり焼け落ちる様子をテレビで観ました。
何も為す術もなくただ茫然とながめるしかない沖縄の人たちの悲痛な思いが伝わってきます。
 
 諸行無常すべてのものは止まることなく日々移り変わり必ず滅していくと聞かせていただきます。
火宅無常と燃えさかるわが家に譬えて火事は私が今まで大事にしてきたもの全てを焼き尽くします。
 
 私たちのこの身の上のことです。
私たちは日頃いろんなものを当て頼りにして生きています。
 それは健康であったりお金であったり家族であったりですが
私たちは命終わる時にそれまで大事に握りしめていた一切を手放していかねばなりません。
 私の命の依りどころと大事に思っていたものが何も役に立たないというほどに
本当のところ当て頼りにならないものを私たちは当て頼りにして生きているのではないでしょうか。
 
 歎異抄に「煩悩具足の凡夫 火宅無常の世界は よろづのこと みなもつてそらごとたはごと まことあることなきに
ただ念仏のみぞ まことにておはします」という御文があります。
 
 この身この世の中のことはすべてそらごとたわごとばかりで何一つ真実なるものはない無常のなかにあって
ただ念仏だけが真実まこと変わらないものですとの仰せです。
 無常の世に凡夫の身を生きる私もお念仏ひとつで救われていくんだよとの教えです。
 
 昨日は前住職の21年回のご法座をご門徒皆さんとお勤めしました。
往生して20年になります。
 前住職のみならず阿弥陀さまのお浄土に先に往かれた私たちのお念仏の先人の遺徳です。
私たちに真実変わらない南無阿弥陀仏の法を遺してくださっているのです。
 
 南無阿弥陀仏を遺してくださったおかげで昨日のご縁ができました。
皆さんが今日こうしてお朝事にお参りされているのも先人が遺してくれた南無阿弥陀仏のお徳おはたらきです。
 
 先人たちが遺し伝えてくださった南無阿弥陀仏はこれからもずっと遺っていくのです。
私の口から出てくださるお念仏となって遺ってくださいます。
 確かに健康は大事です。お金がないと日々の生活がおぼつかないです。家族は大きな大きな支えです。
人と人とのつながりのなかにこの世を生きる私たちですが
南無阿弥陀仏の大きないのちに抱かれてお互いに生かされて生きていると聞かせていただきます。
 
 ご一緒に、お念仏申しましょう。(2019.11.2)

灯りのともった家に帰ります

 今朝6時の梵鐘をついて見るとぽっかり灯りのついた本堂が目に入りました。
朝は日ごとに暗くなってまいりました。
 暗い中に灯のともった本堂が一層浮かび上がります。
何かほっと安心します。
 
 灯のともった家です。
灯りのついた我が家に帰ります。
 灯のついた家には人がいます。それも特別な人です。
私の帰りを待ってくれてる人です。いつも私のことを心にかけ思ってくれてる人がいます。
 
 お浄土という阿弥陀さまのおさとりの国を思います。
お浄土は無量光明土、光の国です。
 お浄土には私たちの懐かしい大切な方々が往ってらっしゃいます。
その方々が光を照らして「帰って来いよ」と待ってらっしゃる
私のことをいつも思い南無阿弥陀仏となって私のところに還って来て
「いっしょにいこうえ~」と共々にお浄土参りしてくださる仏さまに成ってくださいました。
 浄土真宗南無阿弥陀仏のお救いの法です。
 
 今朝もこうして灯りのともった本堂からナンマンダブツナンマンダブツとお念仏の声が聞こえます。
阿弥陀さまのお喚び声を聞かせていただき今日の一日を始めさせていただきます。
 お念仏の声を世界に子や孫にと一人でも多くの方にお伝えしたいものです。
 
 11月に入りました。
11月1日は前住職の祥月命日です。一年一度の大切なご縁です。
午前10時からお勤めをさせていただきます。
 どうぞ皆さんお誘い合わせお参りしてください。
 
 ご一緒に、お念仏申しましょう。(2019.11.1)

歳を重ねお念仏の人となりお念仏の仏さまに成らせていただきます

 昨日は新院が留守で久しぶりに私が月参りをさせていただきました。
8年前に新院が寺に帰って来て月参りをするようになりましたが
お参りをするお家お家のご門徒さんの顔ぶれは7、8年前と全く変わっていません。
 
 私もそうですがお互いに7歳8歳年を重ねてきたということです。
お話をしていますと「もう何もできん耳も聞こえん体も動かん」とついつい愚痴が出てきます。
 皆さんもう70歳80歳を超える方ばかりです。
 
 ただ有難いのはお正信偈さまのお勤めを皆さんご一緒に声を出してしていただけることです。
ナンマンダブナンマンダブとお念仏を一堂に申すことができるのです。
 
 お念仏を申す身にさせていただくのです。
お念仏申す身になるまでにどのくらい年月がかかったんでしょうかと思います。
 
 歳をとるということはお念仏を申すご縁を愈々いただけるということです。
そして人間の命は終えていきますがお念仏の人となりお念仏の仏さまに成らせていただけるのです。
 
 ナンマンダブツナンマンダブツとお念仏申すなかに
南無阿弥陀仏の大きないのちにつながって私たちはこうしてお朝事のお勤めをご一緒させていただき
お念仏申す生活お浄土への人生を共々に生かされて生きて往けるのです。
 本当に有難いことだと思います。
 
 ご一緒に、お念仏申しましょう。(2019.10.31)

「身の丈に合わせて」発言から

 文部科学大臣の「身の丈に合わせて」という発言が問題になっています。
大学入試に新たに英語の民間試験を導入することについての発言だったといいます。
 
 大学入試には受験料をはじめたくさんのお金がかかります。
それに加えて英語検定試験は受験地が首都圏や大都市に限られ高額な受験料に交通費や宿泊費も要ります。
 地方の受験生には不利な条件が重なり地方格差経済格差がいわれて
教育の機会均等に反し不公平ではないかという指摘もあるなかでの発言です。
 
 身の丈に応じてということは受験生個々の生活状況経済状態に鑑みて
自ずから判断しなさいと聞こえます。
 いくら頑張ってもあなたの身の丈では希望の大学は難しいからあきらめなさいと言われているようで
何か虚しさが残ります。
 
 私たちの阿弥陀さまのお救いはそのままの救いといいます。
あなたの身の丈に合わせて救うと聞こえるかもしれませんが違います。
 身の丈というと昔の身分や家柄といったものを連想し
生まれた家のこと社会的経済的な生活ぶりといったものを思います。
 
 阿弥陀さまのお救いはこの身を目当てのお救いです。
今ここに生きているこの私この身です。
 これまでの人生で多くの人と出会いいろんなことを経験するなかで
思い通りにならないことに苦しみ悩み迷うこの身です。
 
 この身そのままの私を必ず救うと南無阿弥陀仏の仏さまに成ってくださったのです。
ありのままの私のすべてを見て取られ必ず救うと南無阿弥陀仏とおはたらきです。
 
 阿弥陀さまのお救いをオーダーメイドの服に喩えます。
サイズの決まった既製服に合うように生きなさいと言われたらしんどいですが
阿弥陀さまは私のこの身にぴたっと合うような服を作ってくださってあるというのです。
 
 オーダーは本来私の注文ですが
阿弥陀さまの仕立てた服は阿弥陀さまが私に相談なしに作ってくださった
阿弥陀メイドの服なのです。
 阿弥陀さまに背を向けるような生き方ばかりしているこの私を阿弥陀さまは決して見逃しません。
追っかけて追っかけて追っかけてついには摂め取って捨てないのです。
 
 阿弥陀メイドの服が南無阿弥陀仏と私に届いてこの口からお念仏が出てくださいます。
声に出してお念仏を申させていただきましょう。
 私のこの身そのままを必ず救うとおはたらきの阿弥陀さまがいらっしゃるのです。
ナンマンダブツナンマンダブツと今日一日もお念仏申す生活をさせていただきましょう。
 
 ご一緒に、お念仏申しましょう。(2019.10.30)
円光寺
〒870-0108
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TEL.097-527-6916
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