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お念仏を申す生活法話

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ここはお念仏? それとも拍手?

 昨日は中津の扇城学園の創立120周年の記念式典に出席しました。
前の扇城高校今は東九州龍谷高校で女子バレーの強豪としで全国的に有名です。
大学も幼稚園もあって全体で扇城学園といいます。
 
 明治32年1899年の創立で大分県の私学で最も古い歴史をもつ伝統ある学校で
地域の方々にもずっと親しまれてきていることから
昨日は大分県知事から中津市長、国会議員県会議員市会議員大分県中津市内の学校関係者
そして地元の方と幅広い分野からたくさんの人が体育館に集まっての式典でした。
 
 浄土真宗本願寺派(お西)の宗門校といって親鸞聖人の開かれたみ教えを建学の精神にする学校です。
献灯献花に始まる仏式の式典でした。
 一般の出席者にも親しみやすい音楽礼拝のお勤めでした。
その後挨拶が続きましたがちょっと戸惑うことがありました。
 
 まず理事長の式辞そして京都の本願寺からご出向されたご門主さまからお言葉がありました。
お二人とも僧侶お坊さんです。
スーツにネクタイの上から布袍というお衣と輪袈裟を着けています。
 終わって会場は拍手はなく私や周囲の方々はお礼をしました。
 
 一般の会ではここは拍手だと思いますが
私たちのお寺の社会お寺で行われる会のご縁では
会が始まる前に「ご法話の後は拍手ではなくお念仏でお礼をしましょう」とアナウンスがあります。
 そのことが徹底されてというか挨拶の後もお念仏申すことが当たり前のようになっています。
ただそれはお寺のなかのことで皆さんご縁の方の会ということです。
 
 さて次に来賓挨拶になりました。
 まず大分県知事さんです。
終わって一斉に拍手があったかというと周りを見て促されるようなワンテンポ遅れの拍手になりました。
 次に袈裟衣を着けた来賓の方の挨拶です。
終わって拍手はありましたが疎らなものでした。
 
 宗門校とはいえ一般の方々が多くいらっしゃる中でのそれも挨拶です。
何か変な感じでした。
 これって本当に戸惑いますよね。
遠方から来られた来賓の方に何か失礼なような気もします。
 
 拍手をしようがしまいがありがとうございますというお礼の気持ちを伝えるということです。
何か皆さんがすっと受け入れられることができないものかと思ったりしました。
 
 このたびのご縁をいただいて宗教教育の大切さを思います。
公立学校ではできないことも私学だからこそできることがあるということです。
 お寺という場もまた仏さまのみ教えを聞かせていただく宗教教育の場です。
昨日も龍谷学園の若い生徒学生さんの口からお念仏の声が出てくださっていました。
 120年の歴史先人が伝えてくださった尊いお念仏のみ教えを
次の人たちに送っていくことの大切さをまた思いました。
 
 ご一緒に、お念仏申しましょう。(2019.11.9)

「お遺骨にお経をあげてほしいのですが…」

 昨日電話がありまして初めての方からです。
お遺骨を家にずっと置いていてお経をあげてほしいということです。
 電話では詳しい事情まで分かりませんが
お寺に何日の何時に来てくださいお勤めをしましょうということで電話を切りました。
 
 それから私が留守をしてその間にその方が直接お寺に訪ねてみえて30分ばかり話をして帰ったということです。
坊守が対応したのですが後で話を聞けば聞くほどややっこしいお家の事情があって
その後また私の方から先方にお電話をしました。
 
 前にお約束した時間に来てください、お勤めをしてお話もさせていただきます
そしてこれからのことについてもご相談させていただきますという内容です。
 
 お家にお遺骨があるということで何か深いご事情があるのかなと思ったりします。
家族の方の最も大切なお方のお遺骨です。
 供養です。お経をあげて供養をしてもらうといいます。
供養してもらわないと故人が浮かばれないとか後に遺った者に禍を引きおこすというような話も聞きます。
 追善供養といって亡き人のために善根功徳を追加しようとする行為です。
 
 仏教では讃嘆供養ということで
お遺骨にお経をあげて供養するのではなくて
先に往かれた方を仏さまと敬うなかにこの私が仏法を聞かせていただくことが肝要なのです。
 私が供養するのではなく仏さまから供養されているということです。
南無阿弥陀仏のおはたらきで養われ護られお育てをいただくのです。
 
 有縁の大切なお方とお別れする悲しいご縁ですが
私たちの阿弥陀さまは深い悲しみのなかに沈む私を必ず救うと南無阿弥陀仏のおはたらきとなって
仏さまのご縁としてくださるのです。
 
 仏法を聞いてくれよお念仏を申す身になってくれよとのおはたらきです。
このたびのご縁も仏さまのご縁といただいて
ていねいに向き合ってご相談させていただきたいと思います。
 
 ご一緒に、お念仏申しましょう。(2019.11.8)

アマゾンの「お坊さん便」が中止になりました

 昨日のお参りでご門徒さんからアマゾンの「お坊さん便」が急に(10月24日付)中止になったと聞きました。
お坊さん便とはお葬式や法事などのお勤めにお坊さんを紹介する
お寺と門徒檀家との関係ではなくネット業者が仲を取り持つサービスです。
 
 中止になった理由です。
紹介されるお坊さんはこれまで会ったこともない一度きりのご縁のお坊さんです。
 どんなお坊さんが派遣されてくるのかわからないなかで
ていねいにお経をあげてくれてお説法もしてくれる有難いお坊さんもいれば
ロクにお経も読めないとてもお坊さんとは思えない方もいるそうです。
 
 お坊さんの資質が問われるということです。
資質が良いとか悪いとかでいろんな苦情が寄せられることもあり
お坊さん便がネット上に登場した約6年前からずっと既成仏教教団からの抗議もあって
話し合いを重ね今回中止になったということです。
 
 昨日ご門徒さんのお葬式がありました。
お寺とご門徒との関係があって亡くなってすぐお寺に連絡があり葬儀社で通夜葬儀を行います。
 お寺とご門徒の関係は住職と門徒、新院坊守と門徒というあなたと私の関係です。
住職坊守は時を経て人が変わりますが
円光寺というお寺の住職であり坊守は変わりません。
 
 お寺をご縁にした関係つながりなのです。
お葬儀の時だけのご縁ではなくてずっと以前からご先祖からつながって
日頃からつながってあるという関係です。
 
 そのお寺とご門徒とのつながり関係が今希薄になってきているといわれます。
ご門徒さんが遠方に転居されて他のお寺に転出する例もありますが
お寺の門徒をやめるという申し出があったり葬儀もお寺に頼まないところがあるようです。
 
 お寺とご門徒の関係はお寺の住職とご門徒のあなたとの関係です。
お葬儀の時だけのご縁ではないということです。
 昔と今では家族の形態も随分変わり生活ぶりもそれぞれ違いお寺に対する思いも種々あると思いますが
お手次ぎ所属のお寺があることの安心です。
 
 今はネット社会でネットの情報を鵜呑みにして
何か分からないままにお寺のことを批判的に思っている人がいますが
どうぞお寺とのご縁つながりを大事にして何でも分からないことは直接お寺に聞いてください。
 
 ご一緒に、お念仏申しましょう。(2019.11.7)

あなたと私の仏さまのご縁です

 急に寒くなりました。
今朝は一つ上着を重ね着して朝の支度をしたことです。
 
 昨日お通夜のご縁がありました。
葬儀社に行きますと係の方が早速みえて「お参りの方は3人です。お話はどうしますか」と聞かれました。
「いつものようにお勤めをさせていただきます。ご法話をして御文章をいただきます」と言いました。
 
 3人というとこれまで経験したことがない最も少ない人数です。
ただお通夜のお勤めは先に往かれた方が阿弥陀さまに最後のお礼をさせていただくという尊いご縁です。
お参りされる方の人数の問題ではありません。
 そしてお参りされた方が仏さまのご縁をいただく仏法聴聞の場でもあります。
仏さまのご縁に遇うことは難中の難ですがお通夜お葬式はまさに待ったなしのご縁です。
ていねいにお勤めさせていただきお念仏のみ教えを精いっぱいお取り次ぎさせていただきます。
 
 仏法をお取り次ぎするご縁はお寺のご縁ご門徒皆さんのお家のご縁葬儀社のご縁とそれぞれで
大人数のご縁もあれば一人のご縁もあるでしょうが
すべてがご本尊の阿弥陀如来さまを中心としたご縁なのです。
 
 南無阿弥陀仏の救いの法をお取り次ぎ聞かせていただきます。
人数の問題ではなくお聴聞の場にいらっしゃるその人人の問題なのです。
 阿弥陀さまと私です。
この私一人のために開かれた南無阿弥陀仏の救いの法なのです。
 
 「ようこそ あなたと 南無阿弥陀仏」です。
私が住職になってずっと皆さんにお伝えしている言葉そのお心です。
 ようこそようこそ阿弥陀さまのお慈悲南無阿弥陀仏の救いの法に遇わせていただきました。
いつでもどこでも阿弥陀さまあなたがご一緒してくださり安心です。
 そしてすぐそばには同じお念仏の友のあなたがご一緒です。
あなたとご一緒にナムアミダブツお念仏を申すなかに共々に日暮しをさせていただきます。
 
 どんな状況にあっても私一人じゃないということです。
阿弥陀さまがご一緒です。親鸞さまがご一緒です。
 そしてあなたがご一緒です。
そのあなたが二人三人四人と増えて私たちです。
 私たちが共にご一緒できるお念仏の仏道なのです。
 
 今日はお葬儀のご縁です。
精いっぱいていねいにお勤めをさせていただきます。
 
 ご一緒に、お念仏申しましょう。(2019.11.6)

すべてがご法座のご縁です

 お朝事のご縁です。ご法座です。
仏法の座に座るということ仏法に遇わせていただくご縁です。
 南無阿弥陀仏のお心を聞かせていただく私たちのご法座です。
 
 昨日一昨日と妙蓮寺さんの住職継職法要にお参りさせていただきました。
大きな法要もまたご法座のご縁です。
 各地から有縁のお坊さんはじめ多くの方々がお参りでした。
それこそ何年も前から準備をしてくださってできる法要です。
 ご門徒皆さんが施主となって一つの目標に向かい心を一つにして取り組まれることです。
総代さんはじめご門徒幹部の方々にはいろんな役割を担い連日ご加勢をいただくことです。
 
 法要が無事円成して
関係の方々は本当にお疲れになったことだと思います。
 おかげさまで尊い南無阿弥陀仏のご縁に遇うことができました。
 
 ご法座は私たち皆さんが施主です。
布施の主です。
 このお朝事もそうです。
皆さんが施主になってお朝事を毎朝ご一緒にお勤めさせていただける有難さです。
 
 大きな法要もあれば小さなご縁もあります。
すべてはご法座のご縁です。
 南無阿弥陀仏の仏法に遇わせていただきお念仏申す身にさせていただくご法座のご縁なのです。
今日もこうして皆さんとお念仏のご縁をいただくなかに一日を始めさせていただきます。
 
 ご一緒に、お念仏申しましょう。(2019.11.5)
円光寺
〒870-0108
大分県大分市三佐3丁目15番18号
TEL.097-527-6916
FAX.097-527-6949
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