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お念仏を申す生活法話

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南無阿弥陀仏に安心して生きる

 今朝6時の梵鐘をつきに外に出ると南の空に三日月がきれいに浮かんでいました。
この時節のこの時間です。朝一番の天体ショーを有難く観ました。
 
 昨日散髪に行きました。
ちょっと疲れもあってほとんど眠っていたと思いますが、こんなことを思い出します。
 高校の時の倫理社会の授業で散髪してもらうときの話です。
髭を剃ってもらいます。床屋さんは剃刀をもっています。
髭を剃るための剃刀ですが凶器にもなります。
 皆さんも目をつぶって床屋さんに身をまかせることだと思いますが
考えてみれば全く無防備な危険な状況下にあるということです。
 その床屋さんを信じるか疑うかが大きな問題です。
信じて安心して身をまかすということです。
 
 南無阿弥陀仏のお名号は「まかせよ救う」のおはたらきと聞かせていただきます。
阿弥陀さまに全て100%まかせるのです。
 中々できません。
私がという自力の心がすぐでてきます。
どこまでも私のところに重心を置いて用心深い疑い深い私がいます。
 
 「まかせよ救う」の南無阿弥陀仏のおはたらきに「はい」っと応えておまかせします。
南無阿弥陀仏のお心おはたらきを聞かせていただく信心です。
他力回向の信心です。
 
 信の反対は疑です。疑うということです。
阿弥陀さまのお心を疑う心自力の心です。
 ずっとずっと死ぬまで自力の心を持ち合わせているこの私に
阿弥陀さまはナムアミダブツとお念仏申してくれよと喚び続けられているのです。
お立ち続ける阿弥陀さまになってくださったのです。
 
 善いことをしたから救われるではありません。
南無阿弥陀仏「まかせよ救う」のおはたらきに「はい」っと応えてお念仏申させていただきます。
 念仏一つでどんな人も救われるという阿弥陀さまのお救いの法です。
 
 善いことをしたら救われて悪いことをしたら救われないと聞けば何か納得がいくようですが
果たして私は善いことができる人でしょうか悪いことをしたことがないのでしょうか。
 
 阿弥陀さまの救いにあずかるのは阿弥陀さまのおはたらきにまかせるということです。
そのまま「はい」っとお念仏申させていただきます。
 どこまでも自力の心を振り回し不安の中に苦悩する私だからこそ
阿弥陀さまは南無阿弥陀仏南無阿弥陀仏と何度も何度もあきることなく喚び続けてくださるのです。
 南無阿弥陀仏のおはたらきのなかに安心して今日一日も生かされて生きてまいりましょう。
 
 ご一緒に、お念仏申しましょう。(2019.12.23)

それぞれのルーティンに同じ所作

 今朝6時の梵鐘をついていましたら車が一台入ってきました。
Uさんの車でした。「えっ今日は日曜日かな」と一瞬思いましたが今日は土曜日です。
 
 ルーティンといいます。その人その人の日課ということで
6時半のこのお朝事にお参りされるのに皆さん朝早く起きてそれぞれの朝のことを済ませ準備を整えて
今円光寺の本堂御仏前に座ってらっしゃっるということです。
 
 その人人のルーティンは違いますが
ここにお参りされてまず仏さまに手が合わさるナンマンダブツとお念仏を申してお礼ができること
この所作は皆さん同じです。
 誰から言われるまでもなくお念仏申すことが同じようにすっとできることの有難さです。
今はもう皆さん自然に身に付いたことで仏さまのお育てをいただいてお念仏申す身にさせていただいたことです。
 今皆さんが座ってらっしゃるその場所は仏さまからご縁をいただいたお一人お一人の居場所です。
お寺に私の居場所があることの尊さを思います。
 
 お朝事のお勤めが終わってこれから皆さんそれぞれの一日が始まります。
生活ぶりはそれぞれ違いますがお念仏申すなかに阿弥陀さまがご一緒の日暮しをさせていただき
今日のおつとめに励んでいただきたいと思います。
 
 ご一緒に、お念仏申しましょう。(2019.12.21)

そのまま仏さまのご縁といただきましょう

 11月に4件お葬式が続き今七日七日のご縁をいただいていますが
ちょうど満中陰四十九日が年末年始になります。
 
 昨日お参りしたお家で「お正月の三が日が七日日になりますがお参りしてくださいますか」と聞かれて
「お参りさせていただきます」とこたえました。
 
 死の縁無量です。何時どういうかたちでこの命終わるか誰もわかりません。
それが12月31日であったり1月1日であったりすることもあります。
 年末年始で皆さん大変だからこの日だけは避けてといってもかないません。
 
 大切なお方とお別れする悲しみのご縁ですがそのまま仏さまのご縁といただきましょうと
七日七日のご縁にお取り次ぎさせていただきます。
 前もって予定が入っていることもあります。
それはお互いのことで相談して別の日に変更させていただくこともありますが
年末年始だから七日日のお参りはしませんということではありません。
 
 私たちの都合であれこれ考えることではなくそのまま仏さまからいただいたご縁だということです。
仏さまが決めてくださったとお互いにいただければかえっていろいろ迷わないでいいのではないでしょうか。
 
 今はお葬式やご法事のあり方が随分変わってきています。
昨日の新聞に仏事に関係する話題が載っていました。
 菩提寺という言い方をしていましたが
アンケート調査でその人そのお家が帰属するお寺が半数ぐらいはないという結果です。
 皆さんは円光寺に帰属する浄土真宗のご門徒です。
お寺があるから今ここ阿弥陀さまのご尊前に座ってらっしゃるということなのです。
 
 「そのまま来いよ」という阿弥陀さまのご法義ですから全く知らない方がここにみえてもいいのですが
私たちが今ここに座っている座ることができてるということが本当に大事なのです。
 有縁の方との悲しい別離のご縁でお葬式ご法事をお勤めさせていただくことの意味です。
死んだらお終いではなくて悲しみのご縁をそのまま仏さまのご縁といただける阿弥陀さまのお念仏のお救いの法です。
 「南無阿弥陀仏とお念仏申して来いよ」と阿弥陀さまは私たちに喚び通しです。
 
 ご一緒に、お念仏申しましょう。(2019.12.20)

手間ひまかかった阿弥陀さまのお救いです

 昨日ご法事のご縁がありました。
どこのお家もご法事の時はお仏壇のお荘厳お飾りをきれいにされていますが
特に昨日はお荘厳が見事にできていて有難かったです。
 
 お勤めの後でお話を聞きました。
90歳近いご高齢のおばあちゃんです。
 朝早く起きてお団子を作ったといいます。
特に目についたのが華瓶(けびょう)です。
お仏壇に供わっているお道具ですが使われていないお道具が華瓶です。
 ご本尊の阿弥陀さまのすぐ前に一対あるお道具で青木をさして水を入れます。
使い方がわからないというお話も聞いて何度もお話をしたつもりですがそのまんま置いてあるところが多いのです。
 その華瓶に青木があって水を入れてこれが香水です。
お浄土の香り高い清らかな水を表します。
 「ありがたいですね」と申しました。
 
 お仏壇のお飾りには手間がかかります。
お寺でいったら一年一度の最も大切な親鸞聖人のご法事御正忌報恩講のお荘厳です。
 大変手間がかかります。
二週間以上前から準備をして多くのご門徒衆にお手伝いいただきます。
 
 平生のお飾りは本当に基本的なものですが
平生からずっとお仏壇に打敷をしているところがあります。
もうずっと長くたって汚れてしまっています。
 打敷はご法事とかお彼岸お盆お正月などの特別なときに出してその後また仕舞うのです。
出し入れすること自体に手間がかかります。
 ただ手間がかかる時間がかかることが大事なのです。
その時間は仏さまと向き合う時間なのです。
ご法事でいったら先に往かれた大切なお方のことを思う時間なのです。
 
 今は何でも買ってくればあるという時代です。
すぐさま何とかできるという時代です。
 でも手間ひまかけることが大事なのは
この私のために手間ひまかかった阿弥陀さまのお救いに遇うということなのです。
 手間ひまかかったお救いが今こここの私のところに届いてくださってあるのです。
だからせめて私が出来ることでいうならば手間ひまかけてお荘厳させていただきましょうと思うのです。
 仏さまに向き合わせていただきます。
仏さまに向き合うなかにせめて手間ひまかかることですが精いっぱいさせていただくことです。
 
 このお朝事のお勤めもそうかもしれませんね。
この朝の時間それこそ家に居てゆっくりできる時間ですよ。
 朝の貴重な時間を皆さん手間ひまかけて準備しお参りされて今日もご一緒にお勤めができました。
お内陣のお荘厳を前にして手間ひまかかった阿弥陀さまのお救いの法に遇わせていただきます。
 この私にお念仏申す身になってくれよと南無阿弥陀仏とおはたらきです。
 
 ご一緒に、お念仏申しましょう。(2019.12.22)

お浄土の荘厳阿弥陀さまのご尊前でお勤めさせていただきます

 この本堂のお内陣そして皆さんのお家のお仏壇をお浄土の荘厳といいます。
いつも私はここに座って皆さんはそれぞれの椅子に腰かけて
阿弥陀さまの御尊前お浄土の荘厳を前にしてお勤めをさせていただきます。
 
 お内陣のようすをいつもまじまじと見ているわけではありませんが
ふっと見させていただくと有難いなと思います。
 今日一つ目に付いたのがこのすぐ前上方に備えられた大きな天蓋で
そこに描かれている天女のすがたです。そこにきれいな華々が散っています。
 
 散華といって大きな法要の時などに僧侶がたくさん内陣に出勤して
蓮の実をかたちどった華をまきます。
 仏さまのお徳をほめたたえるもので
お浄土は阿弥陀さまのおさとりの国だれもがみんな生まれさせていただくことを喜ばれるのです。
 
 お浄土のきれいな荘厳を私たちに振り向け「私の浄土に生まれて来いよ。必ず生まれさせる」と
南無阿弥陀仏とおはたらきです。
 先に往かれた方もお浄土ならば後に遺った私たちも同じお浄土に生まれさせていただく
喜びいっぱいにお勤めさせていただくこのお朝事のご縁であります。
 
 今日の一日もまたお念仏を申して南無阿弥陀仏の尊いおはたらきのなかに
共々に過ごさせていただきましょう。
 
 ご一緒に、お念仏申しましょう。(2019.12.19)
円光寺
〒870-0108
大分県大分市三佐3丁目15番18号
TEL.097-527-6916
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