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お念仏を申す生活法話

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[道徳いくつになるぞ 道徳念仏申さるべし」

 毎朝御文章さまを拝読させていただきます。
本願寺第8代宗主の蓮如上人が私たちにくだされたお手紙です。
 このお手紙には親鸞聖人が開かれた浄土真宗のみ教えの肝要が書かれてあります。
 
 このお正月に因んだ蓮如上人のエピソードに
新年の挨拶に来られた勧修寺村の道徳さんに「道徳いくつになるぞ 道徳念仏申さるべし」と言われたお話があります。
 お正月で一つ年を重ねる習わしのなかであらためてお念仏を勧められたのです。
 
 念仏一つで救われるというと
何か私が称える念仏に力が入って数多く称えてその功徳で救われると聞かれる方が多いのではないでしょうか。
 私が申す念仏も皆さんが申す念仏も阿弥陀さまが私たちを必ず救うという南無阿弥陀仏のおはたらきなのです。
南無阿弥陀仏のおはたらき一つでどんな人も等しく救われるという浄土真宗のご宗旨です。
 
 阿弥陀さまの本願念仏のお心を聞かせて信心いただいて救われるのです。
信心一つで救われると蓮如上人は御文章「聖人一流の章」で
「聖人一流のご勧化のおもむきは信心をもって本とせられ候」といわれ
親鸞聖人が私たちにお勧めくださった浄土真宗のみ教えの根本は信心だとお示しです。
 
 今日の御文章さまにも御和讃にも他力という言葉が何度もでてきました。
念仏といい信心といい他力の念仏他力の信心なのです。
 私たちは自分のところに引き寄せて念仏や信心を語りますが
少しでも自力が混じるところに阿弥陀さまのご本願を疑う心が起こるのです。
 
 この私一人を目当てに必ず救うとご本願をたてられ成就して
南無阿弥陀仏の仏さまに成ってくださったことをそのまま聞かせていただきましょう。
 南無阿弥陀仏の大きな大きなおはたらきのなかにもうすでに救われてあることに安心しまかせて
お念仏申す生活をさせていただきましょう。
 
 御恩報謝の念仏といいます。
今日もお朝事のご縁で阿弥陀さまに共々にお礼を申させていただき一日を始めさせていただきます。
 
 「道徳いくつになるぞ 道徳念仏申さるべし」と
道徳を皆さんのお名前に置き換えて聞かせていただきましょう。
 
 ご一緒に、お念仏申しましょう。(2020.1.10)

ペットの猫ちゃんのお葬式

 昨日ペットのお葬式をお勤めしました。
ご門徒の方から電話があってお家にお参りしましたらお仏壇の横の布団に猫ちゃんが横になっていました。
ご家族ご縁の方が4人黒い服装でいらっしゃいました。
 お仏壇の前で短いお勤めをさせていただき皆さんにお焼香していただきました。
ご臨終のようすを聞き少しご法話をさせていただきました。
 
 近くで拾ってきた猫で14歳といいます。人間でいうと75歳ぐらいという高齢です。
子猫の頃から他の猫と共に家族同然に同じマンションで生活していたそうです。
 今日も朝いつものように元気で食事をしたといいますが
急なことで病院に連れていったもののそのまま命終えたということです。
 本当に急だったということで涙いっぱいに悲しみのようすでした。
 
 猫も犬も人もみんな命を生きているんですね。
この命いつか必ず終えていかねばなりません。別れが来ます。
 悲しみのご縁ですが御仏前でお勤めをさせていただき仏さまのご縁をいただくという仏さまのお話です。
 
 仏さまのご縁につながって私たちはお互いに命をいただき人と生き猫と生き犬と生きているということです。
このたびは私たちは人の命を生きていますが猫の命犬の命をいただいてこの世に生まれ生きているということです。 
 それぞれ違う命のあり方ですが仏さまから見ればみんな同じいのちなのです。
南無阿弥陀仏の大きな大きないのちのつながりのなかに私たちはお互いに生かされて生きてあるのです。
 
 愛別離苦の悲しいご縁です。
「猫ちゃん幸せですね」と口に出ました。
そして猫ちゃんがつくってくれた仏さまのご縁といただきましょうとお話して
ご一緒にナンマンダブツとお念仏申しました。
 
 ご一緒に、お念仏申しましょう。(2020.1.9)

「がんばって」

 阿弥陀さまは南無阿弥陀仏の言葉になった仏さまといいます。
昨日の新聞のコラムに「同じ言葉でも、使われ方によっては全く違うものに変わる。
突き放すように言われる「がんばって」があるかと思えば
抱きしめて言ってもらえる「がんばって」もある」とありました。
 
 日常生活のなかで私たちは「がんばって」とよく使いますが
使い方によっては受け止め方が違うということです。
 例えば病気見舞いに行って「がんばって」と言いますが
言われた方にとっては「がんばって」と言われるほどつらいことはないと言われます。
 頑張って思うようにできるなら早く退院して元通りの生活がしたいのです。
元気な人から「がんばって」と言われても素直に受け止められないということでしょう。
一緒に頑張っていきましょうということではないですからね。
 
 頑張るということについて
我を張るということで我とは我執のこと私が私がと自分にとらわれ自己中心の見方考え方になって
私たちの苦しみ悩み迷いの原因であると聞き私もそのようなお話をします。
 
 頑張るとは生きる励みになる言葉だと思います。
精いっぱい今私にできることをさせていただくということではないでしょうか。
 できることしかできないけれども精いっぱいです。
できないから駄目ではないのです。
 
 南無阿弥陀仏のお心を
「私がいるよ大丈夫だよ。あなたはあなたの命を精いっぱい輝かせて一緒に頑張って生きていこうね」といただきます。
 ナンマンダブツとお念仏申すところに阿弥陀さまがご一緒です。
私がどんな状況にあっても阿弥陀さまは私について離れずご一緒してくださる仏さまに成ってくださったのです。
 そのこと一つ心に入れて今日も一日頑張って生きてまいりましょう。
 
 ご一緒に、お念仏申しましょう。(2020.1.8)

円光寺の鐘の音

 今朝6時の梵鐘をつこうと鐘楼に向かっていたらゴーンと鐘の音が聞こえてきました。
今までも聞くことはありましたが本当に久しぶりのことで耳を澄ませました。
 冬のこの時期は空気が澄んで法学や風の具合にもよりますがよく音が伝わってくるのです。
多分毎朝6時についているお寺の鐘だと思います。
 円光寺も同じ6時の鐘ですから他のお寺の鐘の音が聞こえないということかもしれませんが
あらためて梵鐘の音を聞くっていいものだと思います。
 
 私が若い頃京都のご本山に電車で行く用事があって
鶴崎駅のプラットホームで6時半頃に喚鐘の音が聞こえてきたんです。
 ああこれは円光寺の喚鐘だとすぐ思いました。
梵鐘をつくお寺はあっても朝から喚鐘をつくお寺はこの辺では滅多にありません。
 ちょうど今の自分まだうす暗く寒い朝でしたが
あたたかいほっとした気持ちになりました。
 
 お朝事の喚鐘です。
いつものように住職の父がたたいて本堂にはたくさんの常朝事のお同行が集まって
これからお正信偈さまのお勤めが始まるんだなという光景がスーッと浮かびました。
 人が生きている光景です。
それぞれのお役目をしてお念仏のおつとめです。
 
 私たちの日々の生活です。
梵鐘にしても喚鐘にしても阿弥陀さまの思いが願いがいっぱいつまったものなのです。
 「お寺にお参りなさい」と仏法を聞いてくれよお念仏申す身になってくれよとの阿弥陀さまのお喚び声です。
梵鐘や喚鐘の音となって私の耳に届けられてあるのです。
 「必ず救うまかせよ」の南無阿弥陀仏の大きな大きないのちのつながりのなかに
生かされて生きるお念仏申す生活です。
 今日の一日もナンマンダブツとお念仏申して共々に生かされて生きてまいりましょう。
 
 ご一緒に、お念仏申しましょう。(2020.1.7)

阿弥陀さまの仕事始めのお朝事のご縁です

 今日は月曜日で今日から仕事始めという方が多いと思います。
年末年始に古里に帰省したり海外で新年を迎えた方が帰宅して
インタービューに「月曜からのことは考えたくない」と応えていました。
 そうですね。
 
 生活です。私たちが生きている現実それが日々の生活です。
新聞記事に「健康の秘訣は毎日することがあり生活のリズムを変えないこと」とありました。
 
 私たちの生活ぶりはそれぞれ違います。
それぞれに生活のリズムがありますがその基本は食事です。
 生きることは食べることです。
規則正しい生活の基本は食事です。
朝昼晩と決まった時間に食事をすることで生活のリズムをつくるということです。
 
 でもこれが中々うまくいかない。
というのは働いている方は仕事が中心になりますから仕事によっては朝食べる暇がない昼もずっと時間が遅れて
夜は夜で人との関係付き合いもあり不規則になり
暴飲暴食ということになって健康を害することになるということです。
 
 毎日のこのお朝事のご縁です。
お念仏を申して今日の一日を始めさせていただきます。
 お念仏申す生活です。
お朝事で始まる生活が私の生活の基本になっています。
 
 お朝事のお勤めは私が毎日することで何か力が入りますが
それが身に付いていることを有難く思います。
 
 確かにこうしようという思いと行動がないと
ずっと寝ていて気がついたらここに運んでくれていたということではありません。
 ただいつもの阿弥陀さまの御前に座らせていただいて
仏さまのご縁おはたらき一つでお念仏を申す身にさせていただけたと思うのです。
 
 皆さんもこのお朝事が生活の大きな基になっているのではありませんか。
お念仏申す生活のリズムです。
 南無阿弥陀仏にまかせ安心して今日一日も日暮しさせていただきましょう。
今日は阿弥陀さまの仕事始めのお朝事のご縁です。
 
 ご一緒に、お念仏申しましょう。(2020.1.6)
円光寺
〒870-0108
大分県大分市三佐3丁目15番18号
TEL.097-527-6916
FAX.097-527-6949
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