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お念仏を申す生活法話

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共生といういのちのお付き合いです

 今日は振替休みでゴールデンウィークが終わります。
今年はコロナ禍の緊急事態宣言下でのステイホームウィークとなりました。
 今日までだった緊急事態宣言が5月31日までに延長されました。
生活の自粛要請が続きます。
 会社での仕事や学校での勉強ができないといった
これまでの社会活動のあり方が見直され工夫され変わりました。
 休業を余儀なくされている飲食店などのサービス業は
今後の見通しが困難を極め死活問題になっています。
 
 対コロナ戦争と世界のリーダーはコロナとの闘いを語り対策を講じてきましたが
コロナ感染は世界中に拡大蔓延しウイルスを止めることはできていません。
 今回のコロナウイルスは特にしつこく厄介で
今後も長期の取り組みになるとの専門家の見方です。
 
 強い気持ちをもってこの問題に立ち向かうことは本当に大事なことですが
コロナとうまく付き合っていくという視点で
これからの私たちの生活のあり方を展望することも大切になってくるのではないでしょうか。
 
 お念仏のみ教えに聞かせていただきます。
阿弥陀さまの本願念仏のお救いの法は十方衆生といって
人間だけではなくあらゆる世界の生きとし生けるものに広く開かれた教えです。
コロナウイルスもその中のいのちだということです。
 
 長い長い人類の歴史の中でこれまでにも人類存亡の危機があったと思います。
感染症の問題もありました。
 私たちの一生にしてもそうですが
私たちがこの社会世の中を生きることについて
人間にとって自分にとって不都合なことがたくさんあります。
 私たちの先人は知恵と工夫でそうした不都合なこととうまく付き合って
生きてきたのです。
 
 自分に都合の良いものは取り込んで都合が悪くなったら排除すれば
結局最終的には自分が一人だけ取り残されることになってしまうのです。
 今回のコロナ禍は私たちのこれまでの人間中心のあり方自分中心の生き方が
根底から問われているような気がします。
 
 南無阿弥陀仏の大きないのちのつながりのなかに共々に生かされて
共存していくという基本的なあり方です。
 専門者会議は新しい生活様式を具体的に提案しています。
この数か月で培った経験を活かし
今できる精いっぱいのことをさせていただく今日の一日でありたいと思います。
 
 ご一緒に、お念仏申しましょう。(2020.5.6)

明日をも知れないはかない命を生きている私たちです

 昨日月参りのご縁でお勤めの前に
「先日東京の弟が亡くなったのでそのお勤めをお願いします」と言われました。
 お勤めといってお葬儀やご法事はお衣も作法も異なりますが
急に言われてもいつもと同じお勤めです。
 普段のお参りでしたらお勤めの後お茶をいただき少し話をして失礼するのですが
ご法話をして白骨の御文章さまをいただきました。
 
 今日の御文章さまにも通じることで
「明日(みょうにち)もしらぬいのちにてこそ候にと」明日をも知れないはかない命を生きている私たちです。
 いつこの身に往生の死期が来るのかわからないなかにあって
仏法を聞かせていただくことの有難さです。
 ただ私たちの日々の生活は自分のことで精いっぱい生きることで精いっぱいで
仏法に遇うことは本当に難しいです。
 
 64歳で急に倒れられ40時間後には亡くなられたといいます。
特に悪いところはなかったといいますが、皆さんはどうですか。
 私は大丈夫というところがどこかにありませんか。
一度も病院にかかったことがないとか自慢げにおっしゃる方がいますが
本当に大丈夫でしょうか。
 
 どんなに健康で長寿を誇る人もみんな等しく命を終えていきます。
自分のことと聞きたくないけれども本当のことです。
死亡率100%の命を生きてる私たちお互いなのです。
 
 この命終えることについて親鸞聖人のご和讃
「本願力に 遇いぬれば 空しく過ぎる 人ぞなき」をいただきます。
 阿弥陀さまの「必ず救うまかせよ」の南無阿弥陀仏のおはたらきに遇うことによって
この人生色んなことがあるけれども「人間に生まれてよかった」と人生を歩むことができるというのです。
 
 お念仏申す人生は死んだらおしまいの人生ではなくて
阿弥陀さまのお浄土に生まれて仏さまに成らせていただき
この娑婆世界に還って来てすべてのものを救う阿弥陀さまのお手伝いをさせていただけるという
南無阿弥陀仏の大きないのちのつながりのなかに生かされて今生きているのですよとお話させていただきました。
 
 「死ということを身近に考え思うようになった」と言われました。
ご縁の深い大切なお方の死そして別れは私たちのいのちの琴線を揺さぶります。
 ただこれも時間が経てば私は大丈夫という自分に戻ります。
本当にしたたかでしぶとい私です。
 本当のことに向き合うことなく知らないふりしてごまかして生きている私がいます。
 
 阿弥陀さまはそんな私を放っておけない必ず救うとおはたらきの仏さまです。
ナンマンダブツとお念仏申してくれよとおはたらきです。
 ナンマンダブツとお念仏申して自分の思い通りに生きるという教えではありません。
ナンマンダブツとお念仏を申しても命終えていきます。
 お念仏申す人生のなかに思ってもみなかったことにもたくさん遭遇します。
 
 お念仏のお救いは私のことをいつでもどこでも見放さず南無阿弥陀仏と寄り添ってくださる
阿弥陀さまがご一緒の生活をさせていただくことです。
 南無阿弥陀仏の大きな大きないのちのつながりのなかに生かされて生きて
お浄土への人生を歩ませていただきます。
 
 お念仏のご縁に遇わせていただきましょう。
お念仏を申す身にさせていただきましょう。
 
 ご一緒に、お念仏申しましょう。(2020.5.5)

南無阿弥陀仏のおはたらきつながりのなかに共々に生かされている私たちです

 このたびのコロナ禍で私たちの日暮らしが否応なしに変わり
改めてこれまでの生活のあり方を見直すことです。
 ステイホームで生活の行動範囲が狭くなりました。
子どもは学校が休校で大人は仕事をテレワークでと家族が一緒に家に居る時間が増えました。
 
 夫婦でこんなに長く一緒に居ることが今までにあっただろうかと思うほど
一緒に居る時間が多くなったということです。
 夫婦のきずなが深まったということも聞きますが
自粛生活が続く中ストレスがたまり一緒に居ることで喧嘩が絶えずコロナ離婚ということも話題になっているそうです。
 
 人と人とのつながり関係の中で私たちの社会はできています。
家族は一番小さな社会のあり方であり
お互いに思い合い支え合って生きていかねばなりません。
 自分の思い通りにいけばいいのでしょうが
必ずしもそうはいかないなかで互いに不平不満がつのります。
 
 コロナ感染防止対策でソーシャルディスタンス社会的な距離間を保ちましょうと言われますが
今こそ人と人とのつながり関係がお互いにうまく保てるようになりたいものです。
 
 南無阿弥陀仏のお念仏のご法義です。
阿弥陀さまはお念仏の声となって私のところに届いてくださっています。
 人と人とのつながりもそうだと思います。
人がいても声を交わすということがなかったら何か不信に不安に思います。
 
 今日も皆さんとご一緒にお勤めができました。
この口からお念仏が出てくださりこの耳に聞こえてきました。
 南無阿弥陀仏のお念仏の声がお互いに聞こえて安心できます。
南無阿弥陀仏の声の仏さまに成ってくださったおはたらきつながりです。
 
 コロナ禍にあって私たちの日々の生活を見つめ直すなかで
お念仏のみ教えに遇えて本当によかったと有難く思います。
 
 ご一緒に、お念仏申しましょう。(2020.5.4)

仏さまにお供えをして今日の一日が始まります

 毎朝本堂お内陣の御仏前にお仏飯をお供えしお灯明お香をあげて
お朝事のお勤めをさせていただきます。
 仏さまのお供えです。
讃嘆供養といって仏さまのお德をほめたたえるしるしです。
 
 仏さまの智慧と慈悲のお徳です。
お灯明やお花お香のおはたらきをいただきます。
私の行為としては上げるということですがいただくのです。
 お仏飯です。
お仏飯は上げっぱなしではなく下げていただきます。
 お下がりをいただくといいます。
お仏飯にお育てをいただくといいます。
 仏さまの智慧と慈悲のおはたらきをいっぱいいっぱいいただくのです。
 
 南無阿弥陀仏のお徳おはたらきです。
「必ず救うまかせよ」と南無阿弥陀仏のお喚び声となって
私の心に至り届き私の口からお念仏が出てくださいます。
 手が合わさってナンマンダブツとお念仏申し
阿弥陀さまのお徳をほめたたえお礼をさせていただきます。
 
 南無阿弥陀仏の大きないのちにつながりのなかに生かされて生きていると聞かせていただき
今日もお念仏申す生活を始めさせていただく有難さを思います。
 
 ご一緒に、お念仏申しましょう。(2020.5.3)

阿弥陀さまのお救いは平生今のお救いです

 昨日はお葬儀のご縁でした。
お葬儀やご法事を仏事といいます。
仏さまの事ご縁でお勤めをさせていただくことは同じですが
そのあり方はお家お家でそれぞれ違います。
 
 お葬儀は今は葬儀社で行うことが一般的になっていますが
以前のようにお家でもできますし円光寺ではお寺でのお葬儀を提案しています。
 それぞれのお家のご事情もあります。
前もってご相談してくださいとご門徒皆さんに呼びかけてはいますが
お葬儀はお家の大切なお方が亡くなってのご縁で
いくら病状が悪くもう長くないといわれても
お葬儀の準備をするような相談ははばかれます。
 
 差し迫った状況になる前にでも
平生日頃から仏さまのご縁に遇ってほしいと思います。
 
 今日の御文章さまのなかに平生業成とありました。
蓮如上人が常日頃から言われていたお言葉です。
 浄土真宗の本願念仏のみ教え阿弥陀さまのお救いは平生今のお救いとのお示しです。
法然聖人の教えをいただかれた親鸞聖人の現生正定聚のお心です。
 浄土真宗は迷いの私が阿弥陀さまのお浄土に往生してさとりの仏に成る仏教で
私が命終えてから後のお救いと聞かれる方がいますが
阿弥陀さまは今ここに生きる私を目あてに南無阿弥陀仏「われにまかせよ必ず救う」とおはたらきであり
私はもうすでに阿弥陀さまの大きなお慈悲のお救いの中にあるといただくのが現生正定聚の教えです。
 
 「信心定まるとき往生また定まるなり」と
南無阿弥陀仏のお心を聞かせて信心いただくときに
私の往生成仏は阿弥陀さまがもうすでに決めてくださってあるというのです。
 
 正定聚とは正しくお浄土に生まれて仏さまに成ることが定まった信心の行者のなかまということで
現生とは平生です。平生とは今です。
 今南無阿弥陀仏のお心を聞かせていただき
今お念仏申す身にさせていただきましょうとの阿弥陀さまの願いなのです。
 
 平生今のご縁です。
皆さんは毎日お朝事のご縁をいただいていますが
ご門徒有縁の方にもどうか仏さまのご縁に遇って
阿弥陀さまの本願念仏のお救いの法を聞いていただきたいものです。
 
 平生日頃のご縁です。
昨日一昨日のお通夜お葬儀のご縁で初めて仏さまのご縁に遇われた方もあったと思います。
 南無阿弥陀仏のおはたらきはいつでもどこでも誰にでもです。
今こここの私を必ず救うとおはたらきの阿弥陀さまがいらっしゃることを
お念仏申しこれからも聞かせていだきましょう。
 
 ご一緒に、お念仏申しましょう。(2020.5.2)
円光寺
〒870-0108
大分県大分市三佐3丁目15番18号
TEL.097-527-6916
FAX.097-527-6949
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