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お念仏を申す生活法話

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ただひとすじに阿弥陀さまのお袖にすがるような思いで

2020-07-25
 東海道中今日は第32宿の白須賀(しらすか)の宿です。
広重の浮世絵には汐見坂が描かれていて
南に遠州灘の大海原が広がっています。
 遠江(とおとうみ)の国今の静岡県の最西端にあります。
これから三河の国愛知県に入っていきます。
 
 国々の境を越えてお念仏の旅をご一緒しましょうと
東海道五十三次の旅に重ねてお浄土への旅です。
 
 毎月25日はお寺の配り物をしていただくことで
総代お世話人の皆さんもご一緒にお朝事にお参りです。
 毎日御文章さまを拝読しますが
一月の日によって拝読の御文章は決まっており
今日25日は「御袖の章」といいます。
 
 ただひとすじに阿弥陀さまのお袖にすがるような思いで
後生をおたすけくださいとおまかせするならば
阿弥陀さまは深く喜ばれて八万四千の光明を放って
その光明のなかにおさめとってくださるとのお心です。
 
 私たちの前にお立ちの阿弥陀さまのお姿です。
長い袖が広がっています。
 そして全身が光り輝くお姿で
光明を放ってくださっています。
 
 私たちの目に見えるお姿で
摂取不捨のおはたらきを表してくださっているのです。
 蓮如上人は阿弥陀さまの光明無量の救いのおはたらきを
私たちが身近に親しく感じることができるように
阿弥陀さまを人格的に表現されて伝道されたのです。
 
 日々の生活のなかのことのように
阿弥陀さまのお徳おはたらきを説くなかに
いつでもどこでも阿弥陀さまはご一緒してくださっている
仏さまだといただけるのです。
 
 いつでもどこでもどんな状況にあってもです。
思い通りにならない苦悩の人生にあって
阿弥陀さまはいつも私のことを思い取って
私のところに来てくださり抱き取ってくださる
仏さまに成ってくださったのです。
 
 今日も何度も何度もこの私の口から
ナンマンダブツとお念仏が出てくださいました。
 南無阿弥陀仏のおはたらきが私に至り届き
お念仏申す身にさせていただいたということです。
 
 そのこと一つ心に入れて
今日も一日色んなことがあると思いますが
お念仏申すなかに阿弥陀さまと共々に
お念仏の旅を続けさせていただきましょう。
 
ご一緒に、お念仏申しましょう。(2020.7.25)

コロナと豪雨と猛暑のなかをいかに生きるか

2020-07-24
 東海道中第31宿の新居(荒井)の宿です。
静岡県の湖西市にあります。
 湖の西と書きます。
浜名湖の西岸にあり大変賑わったそうです。
 新居の関所という箱根の関所と並ぶ東海道の難関があり
道中旅の人は通行に苦労されたといいます。
 通行止めされて人で賑わったということでしょう。
 
 今日は雨になりました。
昨日からは四連休です。
 コロナ禍がなければ今日は東京五輪開会式の日でした。
昨日が海の日そして今日は10月の体育の日を移行し
スポーツの日の祝日として四連休をつくって
待ち望んだオリンピックは来年に延期になり
GoToトラベルスタートの四連休となって
連日大きな話題になっています。
 
 そしてこの雨です。
先日大変な豪雨災害に遭ったばかりのところに
今日もまた北部九州に前線がかかって大雨になる予報です。
 
 梅雨が明ければ本格的な夏到来で今年も猛暑の予想です。
こんな猛暑の時期に何でオリンピックかと言われましたが
オリンピックは無くても猛烈な猛暑日は続きます。
 
 関所ではありませんがコロナと豪雨と猛暑の難関です。
この三重難関を乗り越えていこうということですが
現実は八方塞がりといった状況で
経済の再生が叫ばれオリンピックもというなかで
昨日は東京で過去最多の366人の感染者がでました。
 
 緊急事態宣言の時のような緊迫した状況ではないと
言われても然したる根拠はなく
数字だけを見る限り不安は広がる一方です。
 
 後年世界史に大きく語り継がれるであろう
新型コロナウイルス禍のただ中を生きている私たちです。
 コロナ感染防止の新しい生活様式が言われる中で
私たちはいかに生きていけばよいのでしょうか。
 
 お念仏申す生活をさせていただきましょう。
阿弥陀さまのご本願のお心を聞かせて信心いただき
南無阿弥陀仏とお念仏申す身にさせていただく生活です。
 
 南無阿弥陀仏とお念仏申したら自分の都合のいいように
事態が好転するようになるということではありません。
 南無阿弥陀仏とお念仏申し阿弥陀さまの仰せを聞いて
今私ができることを精いっぱいさせていただくことです。
 
 この私のことを一人子のようにいつも心配してくださり
摂め取て捨てないとおはたらきの大悲の親さまのお心です。
 阿弥陀さまの仰せにまかせてお念仏申す生活です。
今日一日ずっと雨ですが
皆さんの生活の場でお念仏申して生きてまいりましょう。
 
ご一緒に、お念仏申しましょう。(2020.7.24)

時空を超えて南無阿弥陀仏のお念仏のつながりです

2020-07-23
 東海道中第30宿の舞坂(まいさか)の宿です。
浜松市の浜名湖の東岸にあります。
 浜名湖は海水の混じった汽水湖といいます。
元々は琵琶湖のような淡水湖でしたが
明応七年(1498年)に明応の大地震があって
南に面した遠州灘との境にあった砂州の堰が壊れて
海水が入ってきたというのです。
 淡水に海水が入り混じったことで
豊富な海川の幸に恵まれるようになったといいます。
 
 翌明応八年は蓮如上人がご往生された年です。
本願寺お念仏の再興を果たされた85歳のご生涯でした。
 南無阿弥陀仏のお念仏のつながりを思います。
東海地方は古くから浄土真宗のご法義地で
親鸞聖人が60歳を過ぎて関東から京都に帰られる途中
この地に寄られた由来のお寺も残っており
三河門徒という篤信のお同行が今でも多いところです。
 
 東海道が多くの旅の人で賑わっていた江戸時代
お念仏の同行も京都のご本山にお参りされ
旅の途中に真宗寺院にお参りしてはお念仏のご縁を
いただいたなどと想うと何か楽しくなります。
 
 時空を超えて私たちはお念仏につながっているのです。
南無阿弥陀仏の大きないのちのつながりのなかに
生かされて生きていると思うと生きる力をいただけます。
 
 何か自分が一人で頑張って頑張って
頑張って生きてきた私です。
 自分の都合に合わせて思うようにいけば有頂天になり
少しでも思い通りにならないと周囲のものを恨み妬み
傷つけるようなことをして
結果自分一人のカプセルに閉じこもり
苦しみ悩み迷いの中から逃れられない私です。
 
 そんな私がどんな人とも共々にお念仏のおはたらきで
つながってあるというのです。
 南無阿弥陀仏の大きないのちのつながりのなかに
生かされて生きてきて生きていると聞かせていただきます。
 そしてこれからもお念仏申して生かされて生きて往き
人の命が終わってもお浄土の仏と成って
ずっとずっと南無阿弥陀仏のお念仏のつながりのなかに
生きていけると有難くお聴聞させていただきます。
 
ご一緒に、お念仏申しましょう。(2020.7.23)

お寺の Go To キャンペーンです

2020-07-22
 東海道中第29宿の浜松の宿です。
広重の浮世絵には浜辺に一本の松が描かれています。
まさに浜松ということです。
 浜松には浜名湖があり今は鰻で有名ですが
当時はどうだったのでしょうか。
 
 GoToキャンペーンのことが連日話題になっています。
コロナ禍での経済復興策との肝いりで
多額の予算を計上していよいよ今日からスタートする
観光支援事業のGoToトラベルがトラブルになっています。
 東京を中心に感染者が広がり第二派が懸念される中で
さまざまな問題点が指摘されています。
 
 私たちのお寺のGoToキャンペーンです。
お念仏の旅をご一緒しましょうと呼びかけます。
 「Go To West」西へ行こうキャンペーンです。
東海道でいうと江戸から西の京都を目ざしてです。
 お念仏の旅は京都の親鸞さまを
遠くインドの国のお釈迦さまを訪ねてということです。
 そして私たちのいのちの古里である
阿弥陀さまの西方浄土をめざして往きます。
 
 京都もインドも実在する所で行く感覚がありますが
お浄土はこの目には見えない地図にも載っていない所で
行くと言われてどう思われるでしょうか。
 
 この目に見えないお浄土を模した所がお寺なのです。
阿弥陀さまを中心にきれいにお荘厳された
このお寺の本堂のお内陣です。
 お寺にお参りしましょうGoToキャンペーンです。
お寺参りがそのままお浄土参りなのです。
 お念仏申して往けよとお釈迦さまが発遣し
お念仏申して来いよと阿弥陀さまが招喚するお浄土です。
「まかせよ救う」のお喚び声に「はい」とおまかせして
お念仏申してご一緒させていただきましょう。
 
ご一緒に、お念仏申しましょう。(2020.7.22)

お浄土へのお念仏の旅をさせていただきます

2020-07-21
 東海道中第28宿の見附(みつけ) の宿です。
静岡県の磐田市です。
 広重の浮世絵には天竜川の舟渡しの絵が描かれています。
この前は大井川でした。
 大井川は人足で渡りますが
天竜川は水深が深いことで船で渡るのです。
 
 見附の宿は江戸からも京都からも60里のところで
東海道約500㎞の中間にあたります。
 京都から見附に入ると初めて富士山が見える所でもあり
大変賑わった宿場町だったそうです。
 
 明日は浜松の宿です。
浜松といったら鰻です。
 今日は土用の丑の日で
鰻を食べて暑い夏を乗り越えようということですが
鰻にとっては一番の受難の日になります。
 
 梅雨明け宣言はまだですが何か急に暑くなりました。
昨日は大分の犬飼で全国の最高気温を記録したそうです。
 
 今日は7月21日でいつもだったら学校が夏休みですが
今年はコロナ禍で夏休みが大幅に短縮され
今日も山門の前を小学生が列をつくって登校します。
 猛暑の中をとても大変だなあということですが
今の学校は冷房が入るというから驚きです。
 私たちの時とはえらい違いですが
今に比べれば自然の風も吹いて暑さもほどほどでした。
 
 暑い時期も早々に過ぎて涼しくなり寒くなってきます。
日々の生活のなかで月日の移ろいを感じます。
 今は朝早く太陽が昇って明るい中に
お朝事のお勤めをさせていただいています。
 
 お朝事のご縁に月日の移ろいを日々感じながら
東海道五十三次に重ねてもうしばらくお念仏の旅を
一日一日お浄土へとご一緒させていただきましょう。
 
ご一緒に、お念仏申しましょう。(2020.7.21)
円光寺
〒870-0108
大分県大分市三佐3丁目15番18号
TEL.097-527-6916
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