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お念仏を申す生活法話

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南無阿弥陀仏のいのちの襷をつないで往きます

2020-06-30
 東海道五十三次第7宿の平塚の宿です。
箱根駅伝でいいますと第三中継所にあたります。
東京から約60㎞というところです。
 
 箱根駅伝は各大学10区間の走者が襷を
前の走者から受け継ぎ次の走者に渡して
チームで東京箱根間の往復を走ります。
 
 いのちのバトンというお話を思います。
私は今ここに生きています。
 このいのち人間界にぽくっと生まれてきたのではなく
お父さんお母さんのいのちを受け継いで生まれて
生きているのです。
 いのちのバトンを襷を受け継いで
今私がここに生きてるということです。
 
 昨日は四十九日満中陰のお勤めと
お葬儀のお勤めがありました。
 毎週月曜日七日七日のご縁にお勤めをさせていただき
四十九日満中陰です。
 これがゴールではありませんが大きな節目のお勤めです。
お勤めの後で納骨をさせていただきました。
 先に往かれた大切なお方のいのちのバトンを
いただいたご縁と味わわせていただきます。
 
 お葬儀もそうです。
往生の時から臨終勤行がありお通夜があってお葬儀です。
 火葬場からお遺骨をお供されてお寺の阿弥陀さまに
お礼のお勤めをさせていただきました。
 これから初七日に始まる七日七日のご縁を
お家のお仏壇でお勤めさせていただきます。
 
 何回も何回もお勤めがあって一緒にまとめて
お勤めできないのかという声が聞えてきそうですが
いのちのバトンをいただいて一つ一つ丁寧に
仏さまのご縁に遇わせていただく有難さ尊さです。
 
 南無阿弥陀仏のいのちのバトンです。
そんなに私が一生懸命に頑張ることではありません。
 ナンマンダブツとお念仏申してくれよと喚ばれますから
ナンマンダブツとそのままいただいて
お念仏申させていただきましょう。
 
 ご仏前に身を置かせていただくことが大事です。
仏さまからいただいた尊いご縁です。
 自分のことで精いっぱい生きることで精いっぱいで
忙しく日暮らしする私たちに「ここに座れ」と
仏さまのご催促です。
 
 今日もこうしてお朝事のご縁に仏さまの前に
身を置かせていただきお念仏申させていただきます。
 南無阿弥陀仏のいのちのバトンをいただき
つないでいくことの大切さをまたあらためて思います。
 
ご一緒に、お念仏申しましょう。(2020.6.30)

「どんな服装でお参りしたらいいのですか」

2020-06-29
 東海道五十三次第6宿の藤沢の宿です。
鎌倉にすぐ近い所で藤沢市というところです。
 今日はこれから次の平塚の宿に向かって旅をします。
江の島で有名な湘南海岸に沿うように
国道1号線を西へ西へと進みます。
 
 昨日は日曜日でご法事が2件ありました。
ご法事とかお寺のお勤めもそうですが
皆さんが気になることの一つが
どんな服装でお参りしたらいいのか
ということではないでしょうか。
 
 取り立てて着飾ってということはありません。
平服でいいですよとお答えしますが
この平服という服装が一人一人受け止め方が違うのです。
 お坊さんの服装には決まりがあって
平服は布袍と輪袈裟ですが
皆さんのお家でお勤めするご法事では
黒衣に着替えお袈裟も五条袈裟でお勤めをします。
 
 お家によっては皆さん全員が黒い礼服で
お参りされているところがあります。
 予め皆さんで申し合わせるといいのでしょうが
法事に参ったら一人礼服だった一人平服だった
ということで何か居心地の悪いものにもなってしまいます。
 
 礼服は平服ではありません。
平服とは普段着用している服ということですが
Tシャツといったものはどうでしょうか。
ちょっとびっくりするような服装に時々出あいます。
 
 法事は普段のお参りとは違います。
お寺とも連絡を取り合って日時や場所を決めて臨む
厳粛な仏事です。
 お坊さんも普段の着衣ではありません。
平服とはいえご法事をお勤めする気持ちをもって
服装にも心がけていただきたいと思います。
 
 最近のご法事は家族だけで勤める事が多くなりました。
親族縁者の方々がお参りされていないのです。
 ご親族がみえたらちょっと違うと思います。
私たちは常に周りが気になります。
 だからご親族をご案内するときは
ものすごく気を使うと思います。
 
 ご法事は仏さまのご縁です。
仏さまを中心としたご縁ということに心を置かれたら
平服のあり様も大方決まってくるのではないでしょうか。
 
ご一緒に、お念仏申しましょう。(2020.6.29)
 

「四十九日と初盆を一緒にお勤めしていいですか?」

2020-06-28
 東海道五十三次第5宿の戸塚の宿です。
東海道に53ある宿場に日々泊まって行きますと
終点の京都三条大橋に到着する日が決まります。
 8月15日になります。
 
 昨日一周忌の祥月命日のご法事があり
ご門徒の方がご往生されました。
 昨日のご往生の方は四十九日が8月14日になります。
今日ご往生されると8月15日です。
 
 臨終勤行にお参りして
四十九日と初盆をどうお勤めするか
という話になりました。
 四十九日は当たり日にそのままお勤めして
初盆は来年にするということと
四十九日を盆前に勤めて
今年初盆を勤めるという二つの提案をしました。
 
 お家の方から「四十九日と初盆を一緒にできませんか」
という相談がありました。
 遠方からお参りされるご親戚があり
一回にしてもらったらたすかるということです。
 
 四十九日と初盆はそれぞれ意味があるのです。
四十九日間の中陰の期間懐かしいお家のお仏壇の横に
お遺骨をご安置して
初七日に始まる七日七日のお勤めをさせていただき
四十九日に満中陰のお勤めをして納骨します。
 納骨して初めて迎えるお盆ということで
初盆のお勤めをさせていただくのです。
 
 そんな話をしていたらお家の方がふと
「生きてる人間の都合やな」と言われました。
 そうですね。
お葬式の日に初七日をお勤めすることもそうです。
 
 仏事ということのそもそもの意味です。
仏さまのご縁です。
 大切なお方とお別れする悲しみのご縁ですが
そのまま仏さまのご縁といただけるのが仏事なのです。
 私が仏さまからいただくご縁です。
仏さまを中心においてそのままいただけばいいのです。
 ところが親族縁者周りの人の事ばかりが気になって
自分たちの都合を持ち出すのではありませんか。
 
 遠方の方が続いて2回お参りするのは大変だからと
1回で済ませばそれはそれで合理的です。
 ただ葬儀の日の初七日についていえば
円光寺は火葬の後お寺で還骨お礼参のお勤めをしますので
それを初七日のお勤めと受け止めてお参りされたらと
お話をしています。
 喪主遺族の主な方は一週間は家にいるわけですから
主な方が代表して初七日の法要は初七日の日に
お家のお仏壇でお勤めをしましょうということです。
 
 仏さまのご縁ですからそのまま丁寧に
お勤めさせていただきましょう。
 私がいただくご縁ですから
周りのことばかり気にするのではなく
仏さまに相談すればよいのです。
 
 私たち人間の都合で仏事をみれば
非合理的で無駄なことばかりかもしれませんが
だからこそ仏さまのみ教えを聞かせていただくのです。
 まさに仏さまが私にくだされた有難いご縁なのです。
 
 聞いてください。
ご一緒に聞かせていただきましょう。
 
ご一緒に、お念仏申しましょう。(2020.6.28)
 
 

箱根駅伝の往路をお念仏の旅です

2020-06-27
 東海道五十三次の第四宿目は保土ヶ谷の宿で
横浜市の保土ヶ谷区になります。
 
 東海道は現在の国道一号線で
今私たちは箱根駅伝の往路を旅しているのです。
 箱根駅伝は折り返しの箱根まで5区あります。
1区間20㎞の走路で昔でいいますと5里です。
 東海道は京都まで約500㎞で宿場が53ありますから
宿場から宿場までの区間が平均10㎞2里半です。
 
 今が保土ヶ谷で次が戸塚の宿です。
箱根駅伝のテレビ中継を観ていますと
1区の中継所が鶴見で2区が戸塚です。
 鶴見戸塚間は花の二区といわれ
各大学のエースが走る注目の区間です。
 
 今私たちは花の二区の途中です。
昨日から保戸谷の宿に一泊しお朝事のお勤めをして
これから出発!
 第5宿の戸塚を目ざします。
 
ご一緒に、お念仏申しましょう。(2020.6.27)

お念仏の二人旅です

2020-06-26
 東海道五十三次の第三宿目は神奈川の宿です。
東海道五十三次を有名にしたのは江戸時代十返舎一九が
書いた「東海道中膝栗毛」という本です。
 皆さんよくご存知の弥次郎兵衛と喜多八の弥次さん
喜多さんの二人旅で東海道を旅する道中で繰り広げられる
いろんな出来事を面白おかしく書かれたもので
舞台や映画テレビなどでもおなじみのお話です。
 
 お念仏のお同行といいます。
往生浄土の人生を生きる私たちの日々の生活を旅に喩えて
阿弥陀さまのお浄土に共々にご一緒させていただく
私たちお互いのことです。
 
 旅にはいろんなかたちがあって一人旅もあれば
家族やお友だちとの二人旅三人四人でという旅もあり
何十人もの団体旅行もあります。
 それぞれ趣が異なって旅の楽しさがあります。
 
 一人旅は自由気ままなところがあってあこがれますが
弥次さん喜多さんは二人旅です。
 この二人旅はお互いに気心が知れた者同士で
一人旅にはできない楽しみがありますが
一つ意見が合わないと大変困ったことになってしまいます。
 
 旅の道中寝起きを共にする中でお互い相手のことが
見えてきて「もうやめた」と離反することもあります。
 顔と顔を見合わすことで意見の違い対立が出てきます。
 
 私たちの旅はお浄土へのお念仏の旅です。
旅の目的地を阿弥陀さまがちゃんと決めてくださって
ご一緒くださるということです。
 私と阿弥陀さまのお念仏のご縁つながりです。
阿弥陀さまが「ナンマンダブツとお念仏を申して来いよ」
と喚ばれているわけですから
「はい」とナンマンダブツとお念仏を申して
阿弥陀さまとご一緒させていただくことです。
 
 それは私もそうだし隣の人も隣の人もナンマンダブツ
みんなナンマンダブツのお念仏のご縁につながって
旅の道中色んなことがあるけれども
同じお浄土への道すがらをご一緒させていただく
お念仏のお同行お念仏のお仲間といただけるのです。
 
 五十三次の旅明日は第四宿保土ヶ谷の宿です。
 
 ご一緒に、お念仏申しましょう。(2020.6.26)
円光寺
〒870-0108
大分県大分市三佐3丁目15番18号
TEL.097-527-6916
FAX.097-527-6949
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