仏さまの願いを聞いて私にできる精いっぱいのことをさせていただきましょう
2020-09-03
8月の平均気温が去年に比べて全国的に
1.7度から2.1度上がったということです。
お盆も過ぎ太陽の日照時間が益々短くなるなか
猛暑日が各地で連日のように続く
異常な酷暑の夏が裏付けられたことです。
昨日は台風9号が続いて週末には10号が
九州に接近または上陸するということで
史上最大級の台風ともいわれ
特別警報が出されるような勢いだそうです。
気温が高くなり海水温も高くなるということで
そのエネルギーを吸収して台風が勢力を増すという
自然現象です。
この地球環境の中に私たちが生きているのです。
地球温暖化の問題がいわれて大分経ちます。
その最たる原因は私たち人間の日々の営みにあると
科学的に指摘され分かっていながら
世界の国々は自国の主張を繰り返すばかりで
地球温暖化の解消に向けた世界的な取り組みが
本格的になされていない現状です。
昨今の相次ぐ自然災害は
私たち人間がもたらす人災に思えてなりません。
今の地球を私たち人間の営みあり様を
外から眺めたら本当に愚かなことをしているなと
見られるのではないでしょうか。
人間だけではなくあらゆる生命が
生きている地球にあって
いかに生きるのかと
仏さまのみ教えに聞かせていただきます。
あらゆるいのちのつながりのなかに
互いに支え支えられて共に生きている私たちです。
人間中心自分中心に生きることが
どれだけ窮屈で愚かな生き方なのかと
阿弥陀さまは見抜かれたうえで
十方衆生生きとし生けるものすべてを
そのまま救う必ず救うとご本願をおこされ
南無阿弥陀仏のおはたらきで
「まかせよ救う」と喚び続けてくださってあるのです。
そのまま救うと聞いて
何もしないということではありません。
阿弥陀さまの大きな願いを聞かせていただいて
私にできる精いっぱいのことをさせていただきましょう。
ご一緒に、お念仏申しましょう。(2020.9.3)
南無阿弥陀仏のおはたらきのなかに歳を重ねてまいります
2020-09-02
毎月1日に円成会の月例会をして
その月に誕生日を迎える方をお祝いする誕生会をします。
今月9月は二人の方で
いつものようにお花をプレゼントし
今の心境を一言ずつお話していただきました。
お一人の方が「今度89歳になります」と言われて
えっと思いました。
その方とは今から9年前の2011年の春に
親鸞聖人750回大遠忌のご縁で
竹田から京都に歩いてお参りしましょうとの企画で
野津原の専念寺さんから円光寺まで
一緒に歩いてくださったことを懐かしく思い出します。
当時80歳にして大変お元気で
毎日お家の周辺を近所の方々と
一緒に歩いているということでした。
足取りも実に軽やかですごく印象に残っています。
あれから9年経ったのですね。
私もまた9年歳を重ねてきたということです。
自分のことはどこかにおいて
いつまでもその時のことが強く残って
80歳のその人の思い入れがずっとあるのです。
歳を聞いてえっと思うのですが
私たちの日暮らしはそのまま歳を重ねることなのです。
歳はとりたくないと言われますが
歳を重ねて気づかされること
見えてくるものがあるというのが
仏法に遇った人のいのちの見方です。
歳をとることは無常のこの世に生きるものの
自然の摂理です。
仏さまのおはたらきのなかに歳を重ね
今を生きているということです。
今です。この場所です。
阿弥陀さまの御前に今日も皆さんお参りされて
ご一緒にお勤めができて
お念仏申してお礼ができた今です。
南無阿弥陀仏の大きなおはたらきのなかに
今を生きて歳を重ねお浄土への人生を往くのです。
日々刻々と移り変わるなかにあって
今日もいろんなことがありますが
お念仏を申して阿弥陀さまと共々に
ご家族有縁の方もご一緒に
お浄土への人生を歩ませていただきましょう。
ご一緒に、お念仏申しましょう。(2020.9.2)
何ともやるせない私たちの現実社会です
2020-09-01
安倍首相の辞任表明後のニュース情報番組は
自民党の総裁選挙のことばかりです。
狭いムラ社会という言い方をしますが
私たちの社会生活のあり様を重ねて
見せつけられているような気がして
何ともやるせない思いがつのります。
自民党の総裁が日本の首相になるわけですから
私たち国民にとって最大関心事になります。
ところがしていることはというと
小さな組織の中での人と人との関係駆け引きで
どこどこの派閥があそこについたここについた
あの人がこの人がという感じのことです。
正式に出馬表明したわけではありませんが
三人の候補があがっています。
有力と言われる方を除く二人が
昨夜テレビ出演して自らの主義主張を述べていました。
おっしゃることに同感するところもありますが
今までも発言の機会があったのに
何故今ここでと思ってしまいます。
組織の中での力関係で恨み節も聞こえてきますが
テレビという公共の場を借りて少しでも
国民の支持を取り付けようということでしょうか。
大事なことは日々の生活日頃の活動です。
特に政治は理想ではなく現実社会にあって
人との関係をつくりだし
自身の政策を発揮していくことです。
私たちがしていることは
どこまでも自己中心的ですから
自分に分からないことが実はたくさんあって
他人から見られて教えられることがあるのですが
自分に耳障りなことは聞かない聞こうとしません。
組織が大きくなればなるほど
分かっていても自ら見ない言わない行動しないで
他人任せにして責任をとらないこともでてきます。
結局は自分の保身です。
今は駄目でもこれから先があると勝手に思い込んで
自分の都合に合わせて自分のためになるかどうか
天秤にかけて行動するようなことです。
他人の話ではなくこの私のことです。
保身です。自分の身を守ることにあくせくして
本当の大事なことが遠く見えにくくなってくるのです。
今度の総裁選でいったら周囲の人は票の数の1票と
見ている自分はそう見られているということです。
人人の顔を伺いただ勝ち馬に乗っていくことで
自分が本当にしたいことが見えなくなるのです。
これほど空しい悲しいことはありません。
自己中心に生きて苦悩し迷う私の姿をご覧になった
阿弥陀さまです。
この私をこそ必ず救うと本願をたてられ成就して
お念仏の教えに遇ってお念仏申す身になってくれよと
南無阿弥陀仏とおはたらきです。
今日も皆さんとご一緒にお朝事のお勤めができて
この一日を始めさせていただきます。
今日も一日色んなことがあるでしょう。
思い通りにならないことも
思いがけないこともあるかもしれません。
皆さんそれぞれ生活ぶりは違いますが
お念仏申して南無阿弥陀仏のお心を聞かせていただき
阿弥陀さまの大悲に抱かれて生きてまいりましょう。
ご一緒に、お念仏申しましょう。(2020.9.1)
お葬式が続けて二件できました
2020-08-31
昨日お朝事の後お葬式の連絡が二件続けてありました。
昨日は日曜日で法事もありましたから
早速二件の臨終勤行にお参りをして
夕方二件お通夜のお勤めをして
今日は午前中二件のお葬儀ということです。
お葬儀のあり方が変わってきてます。
コロナでという言い方をよくしますが
コロナが一つの大きな要因ですが
元々見直すところもあったということです。
どのお葬儀も家族葬ということが言われます。
家族葬にもいろんな形態があって
これが家族葬という決まった葬儀の様式はありません。
ただこのコロナ禍では
消毒液の手洗いとマスクの着用はもとより
参拝席を開けたりお斎を出さないといったことです。
先日お寺で大人数のお葬儀が続きましたが
お通夜やお葬儀の時間に合わせてお参りするのではなく
その前後にお参りしお悔やみをして帰るということです。
二件の一つは家族葬専門の葬儀社の会館で
もう一つは自宅でのご縁です。
こじんまりしたお家でのお通夜でした。
ご家族にご親族の小人数でしたが
お家のお仏壇のご本尊を中心にしたご縁でよかったです。
特別に荘厳壇を設けるのではなく
お仏壇をきれいにお飾りしシンプルにしてベストでした。
お家の中心にあって毎日家族を見守りお育てくださった
阿弥陀さまに今生最後の御礼のお勤めです。
阿弥陀さまとご一緒に最後の夜を通して過ごし葬送です。
ナンマンダブツと念仏申して大切な方をお浄土に送ります。
夕刻には白骨となって懐かしいわが家に帰ってみえます。
この目で見えるお姿はそうですが
もうすでにこの口から出てくださるお念仏となって
後に遺った私たちのところに還って来てくださり
これからずっと南無阿弥陀仏とご一緒してくださるのです。
お家のお仏壇で初七日に始まるご縁は
先に往かれた仏さまの
仏法に遇ってお念仏申す身になってくれよとの
ご催促のご縁といただきます。
阿弥陀さまを中心にお念仏申して
南無阿弥陀仏の大きないのちのつながりのなかに
先に往かれた方もご一緒に生かされて生きて往くのです。
お葬儀のご縁はその人人にとって
今生最後の一度っきりのご縁です。
丁寧に精いっぱいお勤めさせていただきましょうと
お通夜のお話をさせていただいたことです。
ご一緒に、お念仏申しましょう。(2020.8.31)
池江璃花子さんの復帰レースです
2020-08-30
白血病を発症して長らく療養を重ねてこられた
競泳の池江璃花子さんが1年7か月ぶりに
レースに復帰したというニュースです。
トレーニングを再開したのが4月頃からということで
テレビの画面で見た姿は少し線が細くなって
筋力も全盛期からほど遠いように見えました。
それでも彼女はアスリートですね。
スタートを切って入水したら
ゴールを目ざしベストを尽くして泳ぎ切るということです。
目標タイムを超える記録で泳ぎ
「またこの場所で泳げたことに感動した」と
言われました。
この場所です。
池江さんにとって待ち通しかった
この場所はプールでした。
私にとってとても大切な私の居場所
安心できるところです。
今日もこうしてお朝事のご縁で
私たちは一堂に阿弥陀さまの御前に座らせていただき
ご一緒にお勤めができてお念仏申し
阿弥陀さまにお礼をさせていただきます。
私の居場所です。
またこの場所阿弥陀さまの御前にご一緒できて
これほどの感動喜びはないということですが
皆さんどうですか。
池江さんは自ら感動したと言われました。
それを見た私たちもまた感動しました。
東京五輪の有望選手でメダル確実と期待されながら
病気に無縁と思われたアスリートが突然の病気です。
失意のどん底にあって苦しい治療に向き合って
レースに復帰するまで大変なご苦労があったと思います。
この場所に帰って来られて
すばらしい泳ぎを見せてくれて
本当にありがとうございました。
ご一緒に、お念仏申しましょう。(2020.8.30)