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お念仏を申す生活法話

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大空を舞う凧のように念仏自在に生きてまいりましょう

2020-07-20
 東海道五十三次今日は第27宿の袋井(ふくろい)の宿です。
53宿のちょうど中間点になります。
それで今日の御和讃も53段の中間27段になります。
 
 袋井の宿は今の静岡県袋井市になります。
昔は遠江(とおとうみ)の国といわれたところです。
 駿河の国から遠江の国を経て三河の国に入ります。
戦国時代に興味のある方は駿河の今川三河の徳川
そして甲斐の武田の大きな国に囲まれた遠江は
数年前の大河ドラマ「おんな城主直虎」の井伊家はじめ
多くの領主が割拠する政情不安定なところでした。
 
 遠州という言い方もされ清水の次郎長一家の
遠州森の石松が有名です。
 広重の浮世絵には空に凧が舞っている絵があります。
遠州だこといって当時から有名だったようです。
 はるばる名物の遠州だこを見に来られた旅の人も
多かったのではないでしょうか。
 
 大空を悠々と舞う凧は何かいいですね。
風に吹かれて自由気ままな風情に惹かれますが
凧は糸で操る人がいて風まかせなところがあります。
 
 凧に重ねて我が人生を思います。
凧は我が身のあり様です。
 風に吹かれて舞うようすは
わが人生の営み生活ぶりでしょう。
 穏やかな心地よい風の時ばかりではありません。
強い風暴風が吹くこともあります。
 それこそ糸が切れたら大変です。
どこにいってしまうかわかりません。
 
 大事なのは凧の糸であり
支えてくれるものがあるということです。
 私が生きる支えを南無阿弥陀仏のお念仏といただきます。
ナンマンダブツとお念仏申して生きてくれよと
阿弥陀さまは喚んでくださっているのです。
 
 ナンマンダブツとお念仏申す生活をさせていただきます。
私たちの生活ぶりはそれぞれ違いますが
阿弥陀さまは違いを認めてそのまま救うてくださるのです。
 善いことをしたら救うて悪いことをしたら救わないと
救いの条件を課すような仏さまではありません。
 
 どこまでも自己中心的な生き方しかできなくて
苦しみ悩み迷いの中にある私をすでに見て取って
どんな生活ぶりであってもこの私をこそ必ず救うと
南無阿弥陀仏とおはたらきなのです。
 
 今日の日々も生活ぶりはそれぞれ違いますが
お念仏を申して大空を舞う凧のように悠々と
念仏自在に生きてまいりましょう。
 
ご一緒に、お念仏申しましょう。(2020.7.20)

この私を救うために南無阿弥陀仏の仏さまになってくださったのです

2020-07-19
 東海道中第26宿の掛川(かけがわ)の宿です。
 
 浄土真宗のご本尊に三つのお姿があるというお話です。
一つはこの本堂にご安置のお木像の阿弥陀如来さまです。
お家のお仏壇に多いのはご絵像の阿弥陀如来さまです。
そして南無阿弥陀仏の六字のお名号のお姿です。
 
 三つとも同じ阿弥陀さまの本願成就のお姿なのです。
この私を必ず救うとお立ちになって来てくださり
我にまかせよとおはたらきのお姿です。
 
 南無阿弥陀仏になってくださった仏さまです。
十方衆生を残らず救うとすべての手立てを
どんな人にも称えやすくたもちやすい
南無阿弥陀仏に仕上げられて
わが名を称えてくれよと喚び通しに喚んで
お念仏申す者をそのまま迎え取るとおはたらきなのです。
 
 お念仏一つで救われるどんな人にも開かれた仏道です。
南無阿弥陀仏のおはたらき一つで救われるのです。
お念仏申してそのまま阿弥陀さまのお喚び声を聞くことで
阿弥陀さまのご本願のお心を聞かせていただくのです。
 
 ご縁ご縁にお念仏申して聞かせていただきましょう。
お念仏の声はいつでもどこでも私に届けられているのです。
 この私が称えやすくたもちやすいお名号となって
私とご一緒してくださる仏さまに成ってくださったのです。
 
 今朝の御和讃に「名号不思議の海水」とありました。
南無阿弥陀仏のおはたらきを海水にたとえられ
一方で「諸悪の万川」とありました。
 いろんな川が海に流れ込みます。
その川は皆さんお一人お一人の川です。
 救われがたい罪業を抱え諸悪の凡夫の身を生きる私です。
諸悪の万川はそのまま名号不思議の海に流れ込み
一味の海水になるのです。
 
 大きなご本願の海に入らせていただくお救いのなかに
私たちの今日一日があることをまた有難く思います。
 
ご一緒に、お念仏申しましょう。(2020.7.19)

毎日一万歩歩行連続記録がついに途切れました

2020-07-18
 東海道中第25宿の遠江の国(掛川市)日坂(にっさか)の宿です。
名前に坂がつくように峠のあるところで
広重の浮世絵にも急な坂道が描かれてあります。
 東海道三大難所の一つといわれます。
 
 昨日は月に一度の決まった用事が二つ重なって
それに予定外のお葬儀が入り
三件とも大分中心部のことでして
朝から家を出て夕方帰って初七日のお勤めをしました。
 前日までの準備などもありくたくたに疲れてしまい
家に帰って座り込んだら体が動かない状態になりました。
 
 私の日課の一つに一万歩行を決めています。
2月にスマホを持ち始め2月末から毎日ずっと
どんなに疲れてきつい時でも一万歩を目標に
本堂や庫裡の廊下を歩いています。
 
 スマホには色んな機能があり使いこなすと便利ですが
私が主に使うのは万歩計の機能です。
 スマホは本当に賢いというか正確です。
これまでに何度も万歩計を買い替えましたが
性能が悪くスマホは何よりもデータが残るのがよいです。
 データを見てもう少し頑張らなければと気合が入ります。
毎日一万歩以上の歩数データが残り励みになっていますが
昨日は全く体が言うことを聞かず完全にアウトでした。
 
 まさに難所での難行苦行を思いました。
それで昨夜はゆっくり休んで今日の朝を迎えました。
 このお朝事は毎日のおつとめ日課です。
外から見ると大変難行苦行に思われてるかもしれませんが
皆さんにとってお朝事はどんなご縁でしょうか。
 
 日課としてしなければといけないと思うと大変ですが
これでは長続きしません。
 しかしこの日課が身につくと
毎日の楽しみになってくるのではないでしょうか。
 体調がすぐれずきついと感じることもあります。
どうぞその時は無理をしないで休んでください。
 
 身につくと毎日のお朝事が私の生活のリズムになります。
決まった時間にお寺にお参りしお念仏申して
仏さまにお礼をし今日一日を始めさせていただけるのです。
 そして何より皆さんとご一緒にお勤めができることです。
毎日皆さんと御仏前でお会いできることは
生活のリズム以上に私の大きな生きる力になっています。
 本当に有り難いことです。
 
ご一緒に、お念仏申しましょう。(2020.7.18)

お念仏の旅は船路の旅といただきます

2020-07-18
 東海道中第24宿の金谷(かなや)の宿です。
昨日は大井川の川越えの話をしましたが
大井川の東側が島田の宿で西側が金谷の宿です。
 江戸からお伊勢参りなどで西に向かう人は
大井川の増水で川越えが禁止され島田の宿に止まります。
 逆に江戸に行く人帰る人にとっては
金谷の宿に足止めされることで大変賑わった宿場町です。
 
 日々お念仏申して往くお念仏の旅です。
旅の交通手段は今は車や電車飛行機とあって便利ですが
江戸時代は籠や馬はありましたが旅というと大抵歩きです。
 一歩一歩踏みしめて歩いて行く旅は道中の楽しみもあり
目的地が一歩一歩近づくことで充実したものですが
自分の歩く力が頼りです。
 
 お念仏の旅は船路の旅といいます。
船の旅は船に乗ればそのまま目的地に送ってくれます。
 お浄土への旅です。
阿弥陀さまのご本願の船に
南無阿弥陀仏「まかせよ救う」のおはたらきにまかせて
乗ってこの身をそのままお浄土へ運んでくださるのです。
 
 昨日はコロナ関連対策で盛んに
go to トラベルのことが国会で報道で言われていました。
 旅に出ろうというキャンペーンです。
コロナでみんなが自粛していたら経済が回らないからと
観光浮揚策で国がお金を出すからとのことですが
急に東京だけは駄目よという話になりました。
 コロナ感染対策を取りつつ経済振興策も講じていくって
真逆な事でそこに人の思いが入ってくると難しいですね。
 
 お念仏の旅は南無阿弥陀仏まかせの自由な旅です。
私が私がと私の思いがその時時に入る旅ではありません。
 南無阿弥陀仏と阿弥陀さまにおまかせしてそのままです。
お念仏申す生活そのままがお念仏の旅なのです。
 今日一日もナンマンダブツとお念仏を申しながら
お浄土への旅をご一緒させていただきましょう。
 
ご一緒に、お念仏申しましょう。(2020.7.17)

「箱根八里は 馬でも越すが 越すに越されぬ 大井川」

2020-07-16
 東海道中第23宿は島田の宿です。
島田の宿から次の金谷の宿の間に大井川が流れています。
 有名な大井川の渡しです。
船で渡るのではなく人力です。
 輿に乗って渡る人いれば肩車されて渡る人もいますが
雨が降って川が増水すると川越えが禁止されます。
 
 「箱根八里は馬でも越すが越すに越されぬ大井川」と
詠われるほどの東海道きっての難所です。
 ただ川越えが禁止されると旅の客が宿場に足止めされて
かえって宿場町が江戸の町のように賑わうともいうのです。
 これも予定外の旅の楽しみということです。
もちろん急ぐ旅の人やお金のない人には迷惑な話です。
 
 私たちの仏事で初盆のご縁を重ねて思います。
大切な方とお別れして初めて迎えるお盆です。
 初盆の挨拶は「静かな寂しいお盆になりました」ですが
実際は初盆のお家はどこも賑やかです。
 御仏前にお供え物が賑やかに並び遠方から家族が帰省し
親戚や友人もたくさん集まってご一緒するご縁なのです。
 
 御仏前阿弥陀さま仏さまの御前に集まります。
先に往かれた仏さまが集めてくださるご縁なのです。
 愛別離苦の悲しみにある私たちを阿弥陀さまは見て取り
「必ず救うまかせよ」と南無阿弥陀仏のおはたらきで
大きな大きなお慈悲のなかに摂め取ってくださって
ご一緒くださるのです。
 
ご一緒に、お念仏申しましょう。(2020.7.16)
円光寺
〒870-0108
大分県大分市三佐3丁目15番18号
TEL.097-527-6916
FAX.097-527-6949
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