子どもの声が聞えるお寺になっていきましょう
2020-09-25
雨の中をようこそのお参りです。
昨日は一日中雨が降って秋雨です。
春は春雨秋は秋雨で
お彼岸をはさんで季節の移り変わりです。
天気も不安定なのでしょう。
こうした変わりゆく自然の営みのなかに
今日の一日が始まります。
一昨日のお話です。
水曜日で水曜学校の子ども会を毎週しています。
たまたまその時間にお客さんがあって
私が事務所で応対していたのですが
本堂から聞こえてくる大きな声にびっくりして
「何ですか?」と尋ねられ
「子ども会でお勤めをしているのです」と言うと
「お経ですか」と言って何か感心した様子でした。
20分程してその方が玄関から帰られるときに
今度は本堂からお話が聞こえてきました。
「説教ですか?」と聞かれました。
「そうです。仏さまのお話をしているのです」と言うと
またまたびっくりされて
少し子ども会についてお話をさせていただきました。
お寺で子どもがお経をあげて説教を聞くということです。
ちょっと今どき考えられないというのでしょうね。
お寺には〇〇のお寺といった
色んなキャッチフレーズがあります。
浄土真宗のお寺は「親鸞さまのお寺」「門徒のお寺」と
聞法の道場や念仏の道場という言い方もあります。
全国の子ども会の組織の少年連盟では
「子どもの声が聞こえるお寺」のスローガンで
活動しています。
子どもの声が聞こえるお寺になっていきましょうと
子どもだけでなく大人もみんなが一緒に
お参りできる「みんなのお寺」づくりです。
水曜学校は私がお寺に戻って20歳代後半で始めました。
当時もその前も子ども会といったら日曜学校でした。
学校がお休みの日曜日に開くお寺の子ども会です。
今のように公園がない頃お寺は子どもの遊び場でした。
戦後まもなく高度経済成長で生活が豊かになり
子どもに習い事をさせることが多くなりました。
子どもたちの日曜日が忙しくなり
日曜学校の開催が難しくなったのです。
そこで学校が午前中で終わる水曜日に
子ども会を始めることにしたのです。
少し経って第二土曜日に学校が休みになりました。
少年連盟は「第二土曜日はお寺の日」として
第二土曜日に子ども会を開きましょうと呼びかけたのです。
ただ学校が休みの曜日や時間に
習い事やスポーツ少年団の活動が盛んになってきました。
水曜学校もご多聞にもれず
上級生になるほどに子どもが来なくなって
少ない時は1人2人で水曜学校をしていました。
でもやめずに続けてきて今は新院が中心にしていますが
子どもの声が聞こえるお寺って本当にいいなと思います。
皆さんも子どもの頃がありました。
子どもの頃お寺はどういう場所でしたか。
格好の遊び場所だったし皆さんの世代でしたら
中学生対象の学習塾をしてましたから
円光寺には小さい頃から馴染みがあると思います。
子どもの声が聞こえるお寺でした。
私たちはご縁があって今お寺にお参りしていますが
このご縁は私だけのものではなく
ずっとこれからもつながり続いていくのがお寺なのです。
人は変わりますが
変わらない仏さまがいらっしゃるお寺です。
ナンマンダブツとお念仏を申す私たちの
遠い遠いご先祖もまたナンマンダブツとお念仏を申して
生きてきたというお話です。
そしてこれから100年後200年後も
子や孫それからの世代の人たちが
ナンマンダブツとお念仏を申して生きてほしいと思います。
子どもの声が聞こえるお寺です。
毎週水曜日には子どもたちの元気な声が聞こえます。
円光寺は今日も朝からお念仏の大きな声が聞こえます。
今日は月の25日で皆さんお朝事にお参りいただきました。
お念仏申して共々に今日一日を始めさせていただきます。
ご一緒に、お念仏申しましょう。(2020.9.25)
お彼岸のお念仏のご縁をいただきました
2020-09-23
一昨日昨日とお彼岸のお勤めをさせていただきました。
このコロナ禍でどういうかたちでお勤めしたらいいのか
思慮するところですが
たくさんのお同行ご門徒衆がご一堂にお参りされ
お内陣もいつものようにお荘厳お飾りができて
賑々しくお勤めができました。
このたびの秋季彼岸会法要はご満座ですが
お念仏申す生活は今日も変わりません。
一年一月の節目節目にお寺のご本尊の阿弥陀さまに
皆さんご一同に御礼のお念仏ができて
また日々の生活を始めさせていただくことです。
コロナの中もお念仏を申す生活は変わりません。
諸行無常とこの世のあらゆる事柄が変わっていく中にも
変わらない真実の依りどころ浄土真宗のみ教えを
いただいていることの有難さを
お彼岸のご縁にまた深く味わわせていただきました。
ご一緒に、お念仏申しましょう。(2020.9.23)
今朝はにぎやかなお朝事のご縁になりました
2020-09-22
今日は秋分の日でお彼岸のお中日です。
いつもは9月23日ですが
今年は閏年で22日ということです。
今朝はにぎやかなお朝事になりました。
この後納骨堂でお勤めをさせていただきます。
円光寺墓地でもお彼岸のお勤めをさせていただきます。
やっぱりにぎやかがいいですね。
これからもご縁ご縁にお朝事にお参りしてください。
毎朝本堂でのお勤めの後納骨堂でお勤めをします。
毎日お朝事にお参りするのは大変だと思いますが
皆さんの大切なお方のお命日とか記念日に
誕生日とか結婚記念日もいいのではないでしょうか
ご縁ご縁にお朝事にお参りしましょうと呼びかけます。
仏さまのご縁です。
阿弥陀さまがこの私のために
仏法に遇ってお念仏申す身になってくれよと願い
つくってくださったご縁です。
阿弥陀さまはお参りしないといけないと
お参りしない人は救ってあげないという
仏さまではありません。
いつもどんな時も
この本堂の真ん中にお立ちになって
皆さんのお参りを待ってくださっています。
いつも私のことを思って必ず救うそのまま救うと
南無阿弥陀仏と喚び続けてくださっているのです。
南無阿弥陀仏のお喚び声に
「はい」と応えてお参りさせていただきましょう。
お朝事のご縁にお参りされてご一緒に
仏德讃嘆のお勤めをさせていただきます。
南無阿弥陀仏のお心を聞かせていただき
私にできる精いっぱいの仏恩報謝のお勤めです。
南無阿弥陀仏と御礼のお念仏を申して
清々しいなかに今日の一日を始めさせていただきましょう。
今日はお中日の法要を午後1時半からお勤めをします。
皆さんお誘いあわせどうぞお参りください。
ご一緒に、お念仏申しましょう。(2020.9.22)
古いお仏壇と聖典のいのちにお礼のお念仏です
2020-09-21
先ほど喚鐘をつく時ちょうど東の空に向かいますが
太陽が真正面から昇って陽が光輝いてまぶしかったです。
今日は清々しい秋の天気になりそうです。
昨日は仏壇じまいのお礼のお勤めをしました。
一昨年お家で一人暮らしのお母さんが亡くなって
ずっと住む人がなくお仏壇がそのままでした。
現在住いの福岡の家にお仏壇を申すということですが
住宅事情でお仏壇をそのまま移すわけにもいかず
コンパクトな小さなお仏壇を考えているとのことです。
現役でお勤めをされている方で定年後は
大分に帰って来たいということです。
ご本山のコンパクトなお仏壇を照会しました。
大分に帰った時には新しいお仏壇を申したらどうですか
と提案しました。
お礼のお勤めです。
お家の中心にあってずっとご家族の方々を
見守ってきてくださった仏さまです。
若い時分はお仏壇に手を合わせることが
中々できなかった私たちですが
どんな時にもお家の中心にお仏壇があったのです。
歳を重ねて大切な方とお別れする悲しいご縁で
お仏壇に手を合わせるご縁をいただいて
今ここ仏さまの御前に座らせていただき
ご一緒にお念仏申す私にしてくださったのです。
そして昨日はいつも法事に持っていく聖典を
新しい聖典に入れ替えました。
前々から気になっていたことですが
聖典が古く手あかがついたり折り目がついて
痛んで破れたりともうボロボロの状態でした。
特にこのコロナ禍で皆さんに不快感を与えていたら
ご法義に相済まないことです。
古いものから新しいものへ新旧交代です。
ただ何でも新しいものがいいということではありません。
古いお仏壇や聖典に先人の思いが偲ばれます。
確かに時間が経って使えば使うほど汚れて痛んできます。
お仏壇はお灯もつけず香も炊かず
閉めたままでしたらきれいなものです。
聖典もそのままどこかにしまい込んでいたら
ずっと新品のままです。
仏さまのものを使わせてもらうことの有難さです。
お仏壇にお参りして聖典を拝読します。
お念仏申すご縁をいただくほどに
仏さまのものは汚れて痛んでくるのです。
有難いことです。
今日明日とお彼岸のお勤めをさせていただきます。
どうぞ声をかけ合ってお参りしてください。
ご一緒に、お念仏申しましょう。(2020.9.21)
仏さまのお供えの栗ご飯をおすそ分けいただきました
2020-09-20
昨日が彼岸の入りで秋のお彼岸ウイークになります。
世の中は昨日から4連休のGOTOトラベルキャンペーンで
全国方々に行かれる方がたくさんいらっしゃるようです。
昨日は土曜日ということもあって
朝からピンポーンと本堂のチャイムが何度も鳴りました。
納骨堂にお参りされる方々で
ピンポーンをここちよく聞いていました。
お寺の納骨堂はお内陣の真下にあり
本堂から自由に出入りしてもらっています。
どなたがお参りされたのかはわかりませんが
私たちが居る庫裡に声をかけてくださる方がいて
HEさんでした。栗ご飯をもってきてくれたのです。
HEさんのお連れ合いが亡くなり
お母さんKSさんが亡くなって二度目のお彼岸を迎えます。
春のお彼岸の頃は百か日前で
まだまだ落ち着かなかったと思いますが
初盆のお勤めが済んでこの度の秋のお彼岸です。
栗ご飯を炊いて仏さまにお供えにみえたのでしょうね。
何かいいなあと思います。
ちょっとこんなことを想像してみました。
このお彼岸の時期にKSさんがよく栗ご飯を炊いて
仏さまにお供えしHEさんにもおすそ分けしていたのかな
ご親族の皆さんがKSさんのお家に集まって
お仏壇の前でKSさんが作ったものをいただいて
にぎやかにご一緒されていたのかななどです。
そのことを思い出してHEさんが栗ご飯を炊いて
仏さまにお供えし皆さんにおすそ分けするのかなと
思ったりです。
納骨堂のお家のお墓納骨壇に皆さんがお参りされます。
先に往かれた大切なお方に会いに行くんですね。
会いに行くところがある有難さです。
ナンマンダブツとお念仏申してお礼をさせていただきます。
南無阿弥陀仏のいのちに共々につながった
私たちのお念仏の営みお念仏申す生活です。
私たちは死んだらしまいの命を生きているのではなく
南無阿弥陀仏のおはたらき一つで
人の命終えて阿弥陀さまのお浄土に生まれ
仏さまに成らせていただく
南無阿弥陀仏のいのちを今ここに生きていると
聞かせていただきます。
お念仏のご縁つながりのなかに今も命終えた後も
私たちは共々に南無阿弥陀仏のいのちの物語を
これからもずっと紡いでいくのです。
人それぞれの物語ですが
南無阿弥陀仏のいのちのおはたらきにつながって
お念仏の生活をさせていただきます。
そして誰もがみんな必ず命終える時が来ますが
南無阿弥陀仏のおはたらきでお浄土の仏さまとなって
迷いのこの世に還って来て人々を護り救うというのです。
おすそ分けの栗ご飯をいただいて
色んなことを思い浮かべあったかい気持ちになりました。
朝方急に冷え込んできました。
あわてて布団を一枚重ねました。
お念仏の布団です。
私をそのまま包み込んでくださる
仏さまのお慈悲のぬくもりです。
お念仏の布団にくるまって
ゆっくり安心できる居場所があることを
またお彼岸のご縁に聞かせていただきましょう。
ご一緒に、お念仏申しましょう。(2020.9.20)