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お念仏を申す生活法話

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今年のお盆の過ごし方

2020-08-12
 東海道中第50宿の水口(みなくち)の宿です。
昨日の土山の宿に続いて滋賀県の甲賀市です。
 ここは干瓢(かんぴょう)が名産で広重の浮世絵にも
何人かの女性が干瓢作りをしている姿が描かれてあります。
 広重の絵には庶民の生活ぶりが
生き生きと描かれていて本当にいいですね。
 
 今日8月12日は毎年いつもでしたら
朝早く薄暗いうちから仏教壮年会はじめ男性のご門徒衆に
盆踊り大会の舞台づくりをしていただくのですが
今年はコロナ禍で盆踊り大会が取り止めになり
静かな8月12日の円光寺の朝になりました。
 夜は7時から本堂で恒例の盆法要と門徒初盆会を
あわせてお勤めさせていただきます。
 どうぞお参りください。
 
 いつもお盆のご縁でお話することです。
「静かなお盆になりました。寂しいお盆になりました」と
初盆のお家にお参りして挨拶しますが
初盆のご縁ほど賑やかなお盆のご縁はないというお話です。
 
 遠くから家族が帰省します。
親族も集まります。そして有縁の皆さんがお参りです。
 賑やかにお飾りされた御仏前に多くの方々が集まり
ご一緒にお勤めをさせていただきます。
 先に往かれた仏さまが後に遺った私たちに
命がけでつくってくださった仏さまのご縁と戴きます。
 
 今年はちょっと事情が違いますが
お盆の仏さまのご縁に変わりありません。
 御仏前に皆さんご一緒してご先祖を偲び
コロナ禍の生活を振り返って新たな生活のあり方を
仏さまのみ教えに聞かせていただくのも
いいのではないでしょうか。
 
ご一緒に、お念仏申しましょう。(2020.8.12)

甲子園で高校野球の交流試合です

2020-08-11
 東海道中第49宿の土山(つちやま)の宿です。
京都に向かう旅の人は鈴鹿峠を越えて
伊勢の国三重県から近江の国滋賀県に入ります。
滋賀県の甲賀市です。
 
 広重の浮世絵の題は春之雨です。
かなり強い雨が降っている様子が描かれています。
 雨の多い所だそうで
「坂は照る照る鈴鹿は曇るあいの土山雨が降る」と
坂の宿鈴鹿の宿土山の宿をうたっています。
 
 昨日は甲子園で高校野球の交流試合が始まりました。
春の選抜夏の選手権と今年はコロナ禍で
甲子園の大会が中止になりましたが
選抜に出場が決まっていた32校を甲子園に招待して
各チーム一試合だけの交流試合する粋なはからいです。
 
 小さい頃から甲子園を目ざして野球に取り組んできた
全国の高校球児を代表してあこがれの甲子園で
思いっきりはつらつとプレーしてほしいものです。
 
 昨日の開幕試合に大分商業が出て
今日は明豊と大分県から二校が出場します。
 無観客試合でブラスバンドや声援いっぱいの
色とりどりの応援風景はありませんが
野球音が聞こえて野球の醍醐味を味わえ楽しいものです。
 
 金属バットの鋭い打撃音や投球の捕球音とかで
何といってもベンチから聞こえる選手たちの声です。
 それゆけやれゆけガンバレと
大きな声がグランド中にこだまします。
 選手には大観客の大声援が大きな力になりますが
甲子園で野球ができる喜びにあふれて
生き生きとプレーする選手たちの姿がよかったです。
 
 選手宣誓でも試合後のインタービューでも
何度も選手から出てきた言葉が感謝です。
 どんなすごい選手でも一人で野球はできません。
9人でチームになり相手をいれたら18人が必要です。
 それだけではありません。
控えの選手そして監督スタッフの方がいてくれて
家族や応援してくれる人たちをいれると
本当に多くの方々に支えられてあるということなのです。
 
 周囲の大きな力おかげさまに支えられていることを
選手一人一人が思い一番の人生の宝ものにして
これからも生きてほしいと思います。
 
ご一緒に、お念仏申しましょう。(2020.8.11)

コロナ禍のお盆のご縁

2020-08-10
 東海道中第48宿の坂下(さかのした)の宿です。
三重県の亀山市です。
 鈴鹿峠の難所にあって広重の浮世絵には
筆捨岳の山が描かれています。
 筆を捨てると書きます。
著名な絵描きさんがこの山を描こうとして
美しさのあまりに筆を捨てて断念したという由来です。
 絵の右端に茶屋があって旅の人が何人か休憩していて
一人が筆捨山の方をほれぼれと眺めている様子です。
 
 今朝の新聞にお盆の帰省をどうするか
皆さん色々と悩まれているという記事がありました。
 コロナ禍にあって初盆に東京から帰るのがはばかれ
このたびは帰省を取り止めた人がいます。
 帰ると決めたけれども
帰ってどう行動していいのか心配だといいます。
 
 コロナ禍でのお寺の対応も載っていました。
感染を考慮してお家へのお盆参りをやめたお寺もあります。
 円光寺でも今お盆参りをしていますが
年に一度お盆にだけお参りするご門徒さんから
お盆参りのお断りの申し入れがありました。
 お盆の法要をネット配信してるお寺もあるようです。
それぞれのお寺でのさまざまな取り組みです。
 
 毎日10数件のお家にお参りします。
マスクを着けたり感染防止に心がけていますが
人と人が接するなかで感染することも起こりうることです。
 目に見えないだけに絶対大丈夫とは言い切れませんが
それぞれの人人の対応にまかせるしかないと思います。
 
 その人その人が思ってすることで
誰彼からこうしなさいこうしないといけない
と言われることではありません。
 
 お寺のご縁は阿弥陀さままかせのお念仏のご縁です。
お盆の期間中もずっとお寺の門本堂の戸は開いています。
 納骨堂もお参りされる方が多くなってきました。
お飾りもきれいにされて納骨堂がにぎやかです。
 
 日常生活の中にお念仏申しお礼をさせていただく
ご本尊の阿弥陀さまをいただいている有難さです。
 コロナ禍の不安ななかにも
安心できる私たちのいのちの帰依処です。
 
ご一緒に、お念仏申しましょう。(2020.8.10)

ご門徒皆さんお一人お一人のお力添えがあってのお寺の活動です

2020-08-09
 打ち明け話です。
実は今日の仏教壮年会の例会を忘れていまして
いつものようにお仏飯を申していたら
外で声がするので見ると車がとまっていました。
 「あっ今日は仏壮だった」と気がついて
お仏飯を本堂の仏さまにお供えして
いつもの例会の資料をバタバタ作ったことです。
 
 何で忘れていたのかと思ったら
8月の例会はいつも盆踊り大会の準備で
第2日曜日でない12日にしていました。
 もう一つは今お盆参りをしていますが
今日が特別お参りが多くて一日中忙しいことから
お参りの段取りをずっとどこかで考えていたのです。
 それで例会のことがすっと抜けてしまっていましたが
間に合いました。よかったです。
 
 さて東海道中お念仏の旅ということで
毎朝ずっとお朝事のご縁でお話をしています。
 今日は第47宿の関(せき)の宿です。
三重県の亀山市です。
 関所の関です。
全国で三大難関の関所の一つだそうで
600年以上も昔から宿場町で栄えたということです。
 
 広重の浮世絵には早立と題があります。
朝早く立つということです。
 東海道は各藩の参勤交代の街道でもあります。
その一行が本陣に泊まり次の本陣へと旅立つのです。
 殿様はゆっくりされていると思いますが
家臣家来たちは朝早くから準備に余念がありません。
その様子が生き生きとあざやかに描かれています。
 
 お寺もまた同じようなことがいえると思います。
住職一人がが頑張ってやっているお寺ではありません。
 今日は仏教壮年会の皆さんですが
円成会仏教婦人会仏教青年会と
多くのご門徒衆皆さんのおかげで
お寺の活動ができているのです。
 
 先日のサマースクールそして大掃除も
皆さんのお手伝いお力添えがあってできました。
 皆さんお一人お一人がお寺のことを思うてくださり
よかったと喜んでいただける仏さまの御恩報謝の活動です。
 
 東海道中は愈々8月15日が最後の第53宿になります。
あと6日のご縁です。
 暑い時期ですが朝はとってもさわやかです。
お朝事でお念仏の旅をご一緒させていただきましょう。
 
ご一緒に、お念仏申しましょう。(2020.8.9)

お念仏の心でさせていただく私たちの布施行です

2020-08-08
 東海道中第46宿の亀山(かめやま)の宿です。
三重県の亀山市です。
 亀山城があり広重の絵には雪晴の題で
雪の朝の情景が描かれています。
 太陽が昇った朝焼けに白い雪がきれいに映えています。
亀山城の門に向かう坂道を行く行列の姿もあります。
 亀山ローソクの発祥の地です。
昭和の創業ですから江戸の当時はありませんでしたが
何かのご縁を感じます。
 
 今お盆参りをさせていただいています。
ご門徒皆さんのお家のお参りといいますと
お葬儀のご縁でご法事そして月参りがありますが
月参りも近年減ってまいりました。
 お仕事やデイサービスに通われるなどで
家を留守にするところが多くなったのです。
 
 ただお盆参りは三佐内でいいますと
全てのご門徒のお家にお参りさせていただいています。
 お寺とご門徒の関係が薄くなったということでしょうか
各地区ごとにご案内した日にお参りしますと
「えっ」と言われ「何ですか」と聞かれます。
「お盆のお参りにきました」と応えると
「用意してません」とお参りを断られます。
 
 お寺から月々の通信でご案内していることですが
そのまま素通りして読んでいないのですね。
 大変寂しい思いがしますが
これが現実なのだとあらためて思います。
 
 お家の仏さまにお参りさせていただくご縁です。
お坊さんだけでなくお家の人もお参りなのです。
 お坊さんも皆さんも共に布施行のおつとめです。
お坊さんは法施ご門徒さんは財施の布施行です。
 お坊さんはお参りをさせていただく
ご門徒さんからいったらお参りしていただくのです。
 同じさせていただくのです。
仏さまのお徳おはたらきをご一緒にいただくのです。
 
 お坊さんは仏さまのお使いをさせていただくのです。
お坊さんという職業の方が仕事としてお参りにきて
お経を読んでもらう代価がお布施と思ってる方が
結構多いのではないでしょうか。
 
 それもいい年頃の年配の方に多いのです。
この上の世代まではお寺さんとのお付き合いを
心得ていたと思うのですが伝えられていないのです。
 だから施主が自分の代になったときに
どうしていいのか分からないのです。
 
 分からなかったら近所の長老とかに
聞けばいいのですが聞きません。
隣近所の日頃の付き合いもなくなっているのです。
 そこで重宝する便利なのがインターネットですが
ネットの情報は何でも手軽に入るものの
自分の都合のいい所だけを切り取って
普段私たちがお店で買い物をする感覚です。
売り買いのギブアンドテイクの関係です。
 
 仏さまのお話は日頃からさせていただいてますが
仏さまのご縁に遇ってほしい方が
お参りされていないのです。
 お寺とのつながりが益々薄くなる傾向で心配です。
 
 死んだ時だけ用事があるお寺では
本来のお寺ではありません。
 今を生きる平生日頃が大事なのです。
日頃からのお寺参り仏法聴聞です。
 蓮如上人が平生業成と言われるのも
ここが肝心要なのです。
 
 人の命恵まれて生きている今日の日暮らしです。
今日一日を南無阿弥陀仏とお念仏を申すなかに
生かされて生きる有難さ尊さを
一人でも多くの方に聞いてほしい
お伝えしたいご縁がお盆参りなのです。
 
ご一緒に、お念仏申しましょう。(2020.8.8)
円光寺
〒870-0108
大分県大分市三佐3丁目15番18号
TEL.097-527-6916
FAX.097-527-6949
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