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お念仏を申す生活法話

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何ともやるせない私たちの現実社会です

2020-09-01
 安倍首相の辞任表明後のニュース情報番組は
自民党の総裁選挙のことばかりです。
 狭いムラ社会という言い方をしますが
私たちの社会生活のあり様を重ねて
見せつけられているような気がして
何ともやるせない思いがつのります。
 
 自民党の総裁が日本の首相になるわけですから
私たち国民にとって最大関心事になります。
 ところがしていることはというと
小さな組織の中での人と人との関係駆け引きで
どこどこの派閥があそこについたここについた
あの人がこの人がという感じのことです。
 
 正式に出馬表明したわけではありませんが
三人の候補があがっています。
 有力と言われる方を除く二人が
昨夜テレビ出演して自らの主義主張を述べていました。
 
 おっしゃることに同感するところもありますが
今までも発言の機会があったのに
何故今ここでと思ってしまいます。
 組織の中での力関係で恨み節も聞こえてきますが
テレビという公共の場を借りて少しでも
国民の支持を取り付けようということでしょうか。
 
 大事なことは日々の生活日頃の活動です。
特に政治は理想ではなく現実社会にあって
人との関係をつくりだし
自身の政策を発揮していくことです。
 
 私たちがしていることは
どこまでも自己中心的ですから
自分に分からないことが実はたくさんあって
他人から見られて教えられることがあるのですが
自分に耳障りなことは聞かない聞こうとしません。
 組織が大きくなればなるほど
分かっていても自ら見ない言わない行動しないで
他人任せにして責任をとらないこともでてきます。
 
 結局は自分の保身です。
今は駄目でもこれから先があると勝手に思い込んで
自分の都合に合わせて自分のためになるかどうか
天秤にかけて行動するようなことです。
 
 他人の話ではなくこの私のことです。
保身です。自分の身を守ることにあくせくして
本当の大事なことが遠く見えにくくなってくるのです。
 
 今度の総裁選でいったら周囲の人は票の数の1票と
見ている自分はそう見られているということです。
 人人の顔を伺いただ勝ち馬に乗っていくことで
自分が本当にしたいことが見えなくなるのです。
 これほど空しい悲しいことはありません。
 
 自己中心に生きて苦悩し迷う私の姿をご覧になった
阿弥陀さまです。
 この私をこそ必ず救うと本願をたてられ成就して
お念仏の教えに遇ってお念仏申す身になってくれよと
南無阿弥陀仏とおはたらきです。
 
 今日も皆さんとご一緒にお朝事のお勤めができて
この一日を始めさせていただきます。
 今日も一日色んなことがあるでしょう。
思い通りにならないことも
思いがけないこともあるかもしれません。
 
 皆さんそれぞれ生活ぶりは違いますが
お念仏申して南無阿弥陀仏のお心を聞かせていただき
阿弥陀さまの大悲に抱かれて生きてまいりましょう。
 
ご一緒に、お念仏申しましょう。(2020.9.1)

お葬式が続けて二件できました

2020-08-31
 昨日お朝事の後お葬式の連絡が二件続けてありました。
昨日は日曜日で法事もありましたから
早速二件の臨終勤行にお参りをして
夕方二件お通夜のお勤めをして
今日は午前中二件のお葬儀ということです。
 
 お葬儀のあり方が変わってきてます。
コロナでという言い方をよくしますが
コロナが一つの大きな要因ですが
元々見直すところもあったということです。
 
 どのお葬儀も家族葬ということが言われます。
家族葬にもいろんな形態があって
これが家族葬という決まった葬儀の様式はありません。
 ただこのコロナ禍では
消毒液の手洗いとマスクの着用はもとより
参拝席を開けたりお斎を出さないといったことです。
 
 先日お寺で大人数のお葬儀が続きましたが
お通夜やお葬儀の時間に合わせてお参りするのではなく
その前後にお参りしお悔やみをして帰るということです。
 
 二件の一つは家族葬専門の葬儀社の会館で
もう一つは自宅でのご縁です。
 こじんまりしたお家でのお通夜でした。
ご家族にご親族の小人数でしたが
お家のお仏壇のご本尊を中心にしたご縁でよかったです。
 特別に荘厳壇を設けるのではなく
お仏壇をきれいにお飾りしシンプルにしてベストでした。
 
 お家の中心にあって毎日家族を見守りお育てくださった
阿弥陀さまに今生最後の御礼のお勤めです。
 阿弥陀さまとご一緒に最後の夜を通して過ごし葬送です。
ナンマンダブツと念仏申して大切な方をお浄土に送ります。
夕刻には白骨となって懐かしいわが家に帰ってみえます。
 この目で見えるお姿はそうですが
もうすでにこの口から出てくださるお念仏となって
後に遺った私たちのところに還って来てくださり
これからずっと南無阿弥陀仏とご一緒してくださるのです。
 
 お家のお仏壇で初七日に始まるご縁は
先に往かれた仏さまの
仏法に遇ってお念仏申す身になってくれよとの
ご催促のご縁といただきます。
 
 阿弥陀さまを中心にお念仏申して
南無阿弥陀仏の大きないのちのつながりのなかに
先に往かれた方もご一緒に生かされて生きて往くのです。
 
 お葬儀のご縁はその人人にとって
今生最後の一度っきりのご縁です。
 丁寧に精いっぱいお勤めさせていただきましょうと
お通夜のお話をさせていただいたことです。
 
ご一緒に、お念仏申しましょう。(2020.8.31)

池江璃花子さんの復帰レースです

2020-08-30
 白血病を発症して長らく療養を重ねてこられた
競泳の池江璃花子さんが1年7か月ぶりに
レースに復帰したというニュースです。
 
 トレーニングを再開したのが4月頃からということで
テレビの画面で見た姿は少し線が細くなって
筋力も全盛期からほど遠いように見えました。
 
 それでも彼女はアスリートですね。
スタートを切って入水したら
ゴールを目ざしベストを尽くして泳ぎ切るということです。
 目標タイムを超える記録で泳ぎ
「またこの場所で泳げたことに感動した」と
言われました。
 
 この場所です。
池江さんにとって待ち通しかった
この場所はプールでした。
 
 私にとってとても大切な私の居場所
安心できるところです。
 
 今日もこうしてお朝事のご縁で
私たちは一堂に阿弥陀さまの御前に座らせていただき
ご一緒にお勤めができてお念仏申し
阿弥陀さまにお礼をさせていただきます。
 私の居場所です。
またこの場所阿弥陀さまの御前にご一緒できて
これほどの感動喜びはないということですが
皆さんどうですか。
 
 池江さんは自ら感動したと言われました。
それを見た私たちもまた感動しました。
 東京五輪の有望選手でメダル確実と期待されながら
病気に無縁と思われたアスリートが突然の病気です。
 失意のどん底にあって苦しい治療に向き合って
レースに復帰するまで大変なご苦労があったと思います。
 
 この場所に帰って来られて
すばらしい泳ぎを見せてくれて
本当にありがとうございました。
 
ご一緒に、お念仏申しましょう。(2020.8.30)

安倍首相の辞任表明です

2020-08-29
 安倍首相が辞任を表明しました。
前々から健康不安説の報道がありましたから
突然といっても冷静にそのまま受けとめる人が
多かったのではないでしょうか。
 
 この身です。
私たちは生老病死の生身をそれぞれ生きています。
 どんなに絶大な権力をもっている人でも
この身は如何ともしがたい思い通りになりません。
 あらめて生老病死の四苦を
わが身のことと仏法に聞かせていただきます。
 
 総理大臣は日本の一国一番の権力者の職です。
その職の内容重さはそれぞれ異なりますが
私たちもそれぞれ役職を担っています。
 
 私でいうと円光寺の住職です。
生身でありいつまでもその職にあり続けることはなく
年老いてまで長く在職することはよろしくない
といわれるところです。
 逆にこの人がこの職にいるから大丈夫
という安心感もあります。
 
 名実共にと言われるように
その名にふさわしい実力をもって
職にあたりたいところですがこれが中々難しい。
 以前でしたら名前だけでいいということでした。
組織の重しといった存在で
日頃はどうあれ何かあった時お伺いを立てる方です。
 でもそれは目の上のたん瘤となって厄介ですし
組織の閉塞感にもつながって有害になりかねません。
 
 昨日の安倍さんの会見を聞きますと
首相辞任は自分で決めたそうです。
 その出処進退は最終的にはその人が決めることで
周りに相談していたら
そのままずるずると尾を引くことにもなります。
 
 人生の節目に当たって自分で決めることって
どれくらいあるでしょうか。
 この身を生きているということです。
明日も明後日もこれからもずっとと思いがあっても
いつどういう形でこの命を終えていかねばならないか
誰しも分からない中にこの身を生きているのです。
 
 諸行無常の理です。
私たちはいつまでも若く健康でありたいと思っても
思い通りにならないなかに
今日この今を生きていると仏法は教えてくださいます。
 
 今を生きていることの有難さです。
そして今こそ仏法を聞いてお念仏申す身になってくれよと
阿弥陀さまは願ってくださってあるのです。
 
 首相であってもどんな職にある人でも無職の人でも
そのまま救う必ず救うと南無阿弥陀仏のお心おはたらきを
お念仏申して聞かせていただきましょう。
 
ご一緒に、お念仏申しましょう。(2020.8.29)

庶民の魚サンマです

2020-08-28
 秋の味覚サンマが今年も不漁で高値の花という報道です。
北海道で今年初めて水揚げがあり初ぜりで凄い値段がつき
店頭に出たサンマが一尾1000円といいます。
 
 さんまの値段の相場っていくらでしょうか。
これまで100円150円で買えていたサンマが
東京では5000円とか一万円近い値段になるというのです。
 
 庶民の魚がいつのまにか鰻やマグロのような
高級魚になってしまうのでしょうか。
 
 庶民の魚で思うのは
「お魚くわえたどら猫追いかけて」で始まる
テレビ漫画「サザエさん」のテーマソングです。
 猫がくわえた魚ってどんな魚でしょうかね。
サンマであったりイワシであったり
アジかなサバかなと思ったりします。
 誰もが日常食することができる大衆魚です。
 
 阿弥陀さまのお念仏のお救いは
十方衆生に向けられたものです。
 生きとし生けるすべてのものを必ず救うと
南無阿弥陀仏とおはたらきです。
 
 どんな人も誰もがです。
お金持ちも貧しき人も
地位や名誉を築いた有名人も名もなき人も
老いも若きも健康な人も病気の人も男も女も
すべての人に等しくお念仏のおはたらきが
届いているというのです。
 
 「光明遍照十方世界念仏衆生摂取不捨」と
お経さまに説かれています。
 阿弥陀仏の救いの光明はありとあらゆる世界を照らし
念仏衆生を摂め取って捨てないといわれます。
 
 十方衆生といわずに念仏衆生と言われます。
お念仏の人を救うのです。
 念仏する人しない人を差別しているのではありません。
すべての人にお念仏のお救いの法を届けて
「わが名をよんでくれよ、お念仏申してくれよ」と
いうのです。
 
 お念仏申させていただきましょう。
ナンマンダブツナンマンダブツとお念仏を申すところに
お念仏のお心おはたらきを聞かせていただくのです。
 
 サンマがおいしいといっても
落語の「目黒のサンマ」じゃありませんが
お殿様も口に食して味わっておいしいんですね。
 おいしいおいしいと言ってるだけでは
そのおいしさはわかりません。
 
 ナンマンダブツとお念仏申してお念仏の心を味わって
お念仏のお救いになかに生かされて
今日一日も生きてまいりましょう。
 
ご一緒に、お念仏申しましょう。(2020.8.28)
円光寺
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