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お念仏を申す生活法話

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「後生の一大事油断あるまじく候」

2020-09-06
 嵐の前の静けさと言います。
台風がどこかに逸れて行ったのかと思ったら
予報通り勢力はそのままで九州の方に向かっています。
 
 大型で非常に強い台風という形容詞がついていますが
もう一つ今までに経験したことがないという凄い文句です。
 とにかくできる限りの備えをしましょう。
 
 昨日少しふれましたが
「後生の一大事油断あるまじく候」という
越中赤尾の道宗という蓮如上人の頃のお同行の言葉です。
 後生の一大事とは後生は今生の後のことで
この命終えてどうなるのか命のゆく先の解決を
油断なく聞いておきなさいと
仏法に遇うことを勧められるのです。
 
 今日は忙しいから明日聞けばいいとか
まだ若いから歳をとってから聞けばいいからと
油断していたら
若くて健康な人もどんな人もいつどんな形で
この命を終えていくか分からないのだから
仏法を聞かずじまいに命終えるのは空しいもったいないと
今日この時に仏さまのご縁に遇って
早く後生の一大事の解決をして
お念仏申す身になってくれよというのです。
 
 阿弥陀如来のご本願のお力おはたらきをいただいて
お念仏申す人生を歩ませていただき
命終わってそのまま阿弥陀さまのお浄土に生まれて
仏さまに成らせていただける南無阿弥陀仏の救いの法です。
 死んでから後では間に合いません。
仏さまのご縁に遇って今聞けよとのご催促なのです。
 
 台風が来てからでは間に合いません。
油断なく今できることを精いっぱいして
台風10号に備えましょう。
 
 明日の朝に最接近との予報です。
明日のお朝事はお休みさせていただきます。
 どうぞ皆さんお気をつけください。
 
ご一緒に、お念仏申しましょう。(2020.9.6)

台風襲来の備えはできていますか?

2020-09-05
 強烈な台風が来るというニュースで大騒ぎです。
これまでの強い台風の映像が流れます。
 2年前の台風21号はちょうど今頃の時期でした。
大阪を中心に大きな被害が出て
関西空港が大浸水で閉鎖され
トラックが横転し家屋も吹き飛ばされるなど大変でした。
 
 そうした映像を見せつけられると
じっとしておれません。
 わが家も備えをしなければということで
昨日の夕方ナフコに行きました。
 お店に入ったらレジの前に大勢の人が
列をつくって並んでいました。
 時間がかかって大変だと思いつつも
防災グッズを買おうとお店の人に尋ねたら案の定
「もう早く売り切れました」と即答されました。
 
 台風対策の備えです。
備えはしておかないといけません。
 かといってどれだけ備えればいいのか
これは分かりません。
 これでもかと備えを十分ばっちりしていても
災難に遭うときは災難に遭うんですね。
 
 災難を逃れる方法を聞かれて
良寛さんが「災難に遭うときは災難に遭うのがよい」
と言われたそうです。
 私たちは災難から逃れよう逃れようとしますが
災難に遭うときは遭うわけで
これはどうしようもないことです。
 そこで「災難に遭うときは災難に遭うのがよい」とは
究極の仏さまの教えですが
私たちは中々そのまま受けとめることはできません。
 
 台風が来るぞ来るぞといって
じたばたするのが私たちです。
 あっちに行ったりこっちに行ったり
不安におののき苦悩し迷うこの私を
阿弥陀さまはしっかり見て取って必ず救うそのまま救うと
阿弥陀さまの方で私が災難から逃れる苦悩から逃れる法を
南無阿弥陀仏とつくってくださったのです。
 
 南無阿弥陀仏のおはたらき一つで救われる
お念仏の救いの法です。
 ただナンマンダブツとお念仏申したら
台風がどこかに逸れて消えてなくなるのではありません。
 ナンマンダブツとお念仏申したから
今の困難な状況が思い通りになるのではありません。
 
 どんなことがあってもあなたを見捨てることがないと
阿弥陀さまは南無阿弥陀仏のおはたらきで
いつでもどこでも私にご一緒くださり
命終わるときそのまま阿弥陀さまのお浄土に生まれさせて
私をさとりの仏にしてくださるのです。
 
 お釈迦さまは「諸行は無常なり怠りなくつとめよ」と
最期にお説法されたといいます。
 「後生の一大事油断あるまじく候」とは
お念仏の先人の言葉です。
 
 南無阿弥陀仏のお心おはたらきを聞かせていただき
準備万端怠りなくこのたびの台風10号に備えましょう。
 
ご一緒に、お念仏申しましょう。(2020.9.5)

コロナ禍も平生普段のお念仏申す日常の生活です

2020-09-04
 昨日大海組の法中会というお寺の会議がありました。
毎月1回の開催ですが
8月は盆月で7月以来2か月ぶりのことでした。
 
 大海組で例年僧侶門信徒のいろんな行事があります。
7月までの前期は壮年会婦人会などの総会行事
そして9月からは各会の大会研修会です。
 
 今年はコロナ禍で前期の行事は殆ど中止しましたが
今後の行事をどうするかが主な議題でした。
 
 それぞれの会のあり様が異なります。
ただ大海組の行事ですから
組内17のお寺が足並みを揃えることが大事です。
 コロナの感染状況によりますが
大分県内でしばらく感染者が出ていなかったなかで
それぞれの会で取り組みを始めていたのです。
 
 全国的にも大分県内にも感染者が再び増える中で
当面の行事については取り止めにして
これから先のことは感染状況をみながら
各会の担当者がもちかえることになりました。
 
 担当者のご苦労を思うと大変です。
行事をするとなると企画から種々相談し準備して実行
そして行事が終わっても二週間は
体調が悪い人がでたらなどと心配が尽きません。
 
 今度のコロナ禍では殆どの行事が中止されました。
公共団体などの大きな組織は横並びで
中止の決定がされやすかったと思いますが
組織の中には多くの人がいて意見も色々様々で
中々小回りが利かないで決定が遅れる傾向です。
 
 今の感染状況をどう見るか
そしてGOTOキャンペーンなどで
人の往来が勧められている現実があります。
 新しい生活様式が求められ
どう生活していくのか問われるなかでの
行事をやるやらない
やるんだったらどのようにやるのかということです。
 
 そして果たして今やるべきことかという問題です。
何か私たちは前年踏襲で毎年同じように
行事を繰り返し行っていますが
何のためにするのか
根本がわからなくなっているとの指摘です。
 コロナ禍で一つ立ち止まり
これまでの行事を見直すチャンスになると思います。
 
 お寺のあり様についてもお寺によって対応が違います。
円光寺はずっと毎日お朝事のお勤めを続けています。
 日常普段のお寺の生活です。
 
 食事をすることに譬えます。
コロナでもどんな悲しみの中でも災害に遭う中も
私たちは食事をします。
 食べるということは生きるということで
私たちは生きているのです。
 
 お朝事のお勤めも食べる食事といただきます。
普段日常のことです。
 食事をして今日一日の生活が始まります。
お念仏申して今日の一日が始まるのです。
 お念仏を申す生活です。
普段日常の生活です。
 
 お念仏申すなかに生きとるぞということです。
円光寺は生きとるぞということです。
 このコロナの時に朝早くから喚鐘をついて
誰がお参りしてお勤めしているのかなどと
外から見る人の見方は平生でも色々あります。
 
 お念仏を申すご縁をいただいているということです。
特別なご縁ではないいつも平生日常のご縁です。
 お念仏のご縁をいただいて
私たちの確かなお浄土へのお念仏の歩みがあるのです。
 
 お念仏が身についている皆さんです。
お朝事のご縁にお念仏の食事をいただいて日々の営みを
今日もこうして始めさせていただきます。
 平生もコロナの非常時もまた同じく
お念仏申す生活を有難くさせていただきます。
 
一緒に、お念仏申しましょう。(2020.9.4)

仏さまの願いを聞いて私にできる精いっぱいのことをさせていただきましょう

2020-09-03
 8月の平均気温が去年に比べて全国的に
1.7度から2.1度上がったということです。
 お盆も過ぎ太陽の日照時間が益々短くなるなか
猛暑日が各地で連日のように続く
異常な酷暑の夏が裏付けられたことです。
 
 昨日は台風9号が続いて週末には10号が
九州に接近または上陸するということで
史上最大級の台風ともいわれ
特別警報が出されるような勢いだそうです。
 気温が高くなり海水温も高くなるということで
そのエネルギーを吸収して台風が勢力を増すという
自然現象です。
 
 この地球環境の中に私たちが生きているのです。
地球温暖化の問題がいわれて大分経ちます。
 その最たる原因は私たち人間の日々の営みにあると
科学的に指摘され分かっていながら
世界の国々は自国の主張を繰り返すばかりで
地球温暖化の解消に向けた世界的な取り組みが
本格的になされていない現状です。
 
 昨今の相次ぐ自然災害は
私たち人間がもたらす人災に思えてなりません。
 今の地球を私たち人間の営みあり様を
外から眺めたら本当に愚かなことをしているなと
見られるのではないでしょうか。
 
 人間だけではなくあらゆる生命が
生きている地球にあって
いかに生きるのかと
仏さまのみ教えに聞かせていただきます。
 
 あらゆるいのちのつながりのなかに
互いに支え支えられて共に生きている私たちです。
 人間中心自分中心に生きることが
どれだけ窮屈で愚かな生き方なのかと
阿弥陀さまは見抜かれたうえで
十方衆生生きとし生けるものすべてを
そのまま救う必ず救うとご本願をおこされ
南無阿弥陀仏のおはたらきで
「まかせよ救う」と喚び続けてくださってあるのです。
 
 そのまま救うと聞いて
何もしないということではありません。
 阿弥陀さまの大きな願いを聞かせていただいて
私にできる精いっぱいのことをさせていただきましょう。
 
ご一緒に、お念仏申しましょう。(2020.9.3)

南無阿弥陀仏のおはたらきのなかに歳を重ねてまいります

2020-09-02
 毎月1日に円成会の月例会をして
その月に誕生日を迎える方をお祝いする誕生会をします。
 今月9月は二人の方で
いつものようにお花をプレゼントし
今の心境を一言ずつお話していただきました。
 
 お一人の方が「今度89歳になります」と言われて
えっと思いました。
 その方とは今から9年前の2011年の春に
親鸞聖人750回大遠忌のご縁で
竹田から京都に歩いてお参りしましょうとの企画で
野津原の専念寺さんから円光寺まで
一緒に歩いてくださったことを懐かしく思い出します。
 
 当時80歳にして大変お元気で
毎日お家の周辺を近所の方々と
一緒に歩いているということでした。
 足取りも実に軽やかですごく印象に残っています。
 
 あれから9年経ったのですね。
私もまた9年歳を重ねてきたということです。
 自分のことはどこかにおいて
いつまでもその時のことが強く残って
80歳のその人の思い入れがずっとあるのです。
 
 歳を聞いてえっと思うのですが
私たちの日暮らしはそのまま歳を重ねることなのです。
 歳はとりたくないと言われますが
歳を重ねて気づかされること
見えてくるものがあるというのが
仏法に遇った人のいのちの見方です。
 
 歳をとることは無常のこの世に生きるものの
自然の摂理です。
 仏さまのおはたらきのなかに歳を重ね
今を生きているということです。
 
 今です。この場所です。
阿弥陀さまの御前に今日も皆さんお参りされて
ご一緒にお勤めができて
お念仏申してお礼ができた今です。
 南無阿弥陀仏の大きなおはたらきのなかに
今を生きて歳を重ねお浄土への人生を往くのです。
 
 日々刻々と移り変わるなかにあって
今日もいろんなことがありますが
お念仏を申して阿弥陀さまと共々に
ご家族有縁の方もご一緒に
お浄土への人生を歩ませていただきましょう。
 
ご一緒に、お念仏申しましょう。(2020.9.2)
円光寺
〒870-0108
大分県大分市三佐3丁目15番18号
TEL.097-527-6916
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