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お念仏を申す生活法話

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母の誕生日

2024-11-24
 今日11月24日は母の誕生日です。
今年で満99歳白寿のお祝いでしたが
今年1月10日にお浄土に往生されました。

 人と生まれた誕生日ですが
南無阿弥陀仏のおはたらきで
人の命終わるそのままに
浄土の仏と生まれさせていただくと
お念仏のみ教えに聞かせていただきます。 

 遥か昔の無始以来迷いの生死を繰り返してきて
このたびは人間界に生まれたといわれます。
 迷いの境涯を輪廻転生するこの私を
放っておけず救わずにはおかないとご本願をおこし
南無阿弥陀仏と成就してくださったのが
阿弥陀如来さまです。

 阿弥陀さまの「まかせよ救う」本願力に
遇わせていただき
この人生を空しく過ごすのではなく
お念仏申して生き抜かせていただき
人の命終わるときにそのままお浄土に生まれ
さとりの仏にさせていただくのです。

 母の誕生日は父の誕生日と同じく
私のいのちの起点であり
これからも大切な日であり続けます。
 母がこの世に生まれたればこそ
お念仏のご縁に遇わせていただいたことです。
 南無阿弥陀仏とお念仏申して
いつでもどこでもご一緒してくださる
母の仏さまにお礼をいたします。

ご一緒に、お念仏申しましょう。(20241124)

お通夜のご縁

2024-11-23
 お通夜のご縁にお参りしました。
今は家族葬という葬儀のあり方が一般的になって
お参りは家族と主な親族が殆どです。

 広い空間の葬儀場で
10数人のお参りの方が特に遠くに感じられます。
 そして知り合いのご門徒有縁の方が
いらっしゃらないなかでのご縁です。

 いつものようにお勤めをして
ご法話お取り次ぎをさせていただきました。
 お通夜のいつものお話ですが
お参りに方にとっては
初めて仏さまのお話を聞く人も多いと思います。

 これまで多くの人がお参りされるお通夜のご縁で
初めての方もよく聞いてくださる印象がありましたが
何かさらっとした雰囲気で
返ってくるものが感じられません。
 私の勝手な思い過ごしかもしれません。

 お通夜のご縁は先に往かれたお方が
まさに命がけでつくってくださった尊いご縁です。
 有縁の方々を御仏前に誘い
仏法聴聞をお勧めです。
 大切なお方とお別れする悲しい縁ですが
そのまま仏さまのご縁といただきましょう。

ご一緒に、お念仏申しましょう。(20241123)

山門をくぐる

2024-11-22
 神社には鳥居があり寺院には山門があります。
それぞれに意味は異なりますが
世俗の世界から神や仏が住む聖域に入る
境界ということです。

 お寺の山門は解脱門といわれ
山門をくぐって入るときは世間のことはすっかり忘れて
御仏前に身を置き仏法聴聞しなさい
ということでしょう。

 お寺でご法話聴聞させていただきます。
仏さまのお話です。
 阿弥陀仏の本願念仏のお救いの法を
聴かせていただきます。
南無阿弥陀仏のお心おはたらきです。
 「まかせよ救う」の心強いみ教えを
有難く聴聞させていただきますが
山門から出るときには聴いたご法話をすっかり忘れて
家に帰ってしまうということをよく聞きます。

 あひる同行というそうです。
アヒルは水陸両用で池の上でも泳げて
池から陸に上がる時にブルッと羽を振るって
羽についた水滴を払いますが
聴いたことを全部ブルッと振り落として
しまうというのです。

 浄土真宗の救いの肝要は
阿弥陀仏の本願成就の名号法を聞いて信心いただき
お念仏申す身にさせていただくことです。
 南無阿弥陀仏のおはたらきが
私の心に届いて信心いただき
私の口からいお念仏が出てくださるのです。

 「まかせよ救う」のおはたらきにそのまままかせて
お念仏申させていただきましょう。
 お念仏は救いの条件ではありません。
お念仏申すところに
阿弥陀さまがご一緒くださっていることを
有難く尊く聞かせていただきましょう。

 お念仏申す身につけばしめたものです。
忘れてもいいのです。
 お念仏のご法義の確かさは
私が忘れても阿弥陀さまは決して私のことを忘れない
摂取不捨のおはたらきなのです。

ご一緒に、お念仏申しましょう。(20241122)

同級生と御仏前で再会です

2024-11-21
 俳優の火野正平さん
元横綱の北の富士さんの訃報です。
若い時分は元祖プレイボーイ
プレイボーイ横綱と言われ
浮名を流した御仁です。

 近年は火野さんはNHK『にっぽん縦断 こころ旅』で
北の富士さんは大相撲の解説でお茶の間の人気を博し
私もいつも楽しみにしていました。
 一度もお会いしたことはありませんが
若い頃からずっと知り合いの
身近な方が亡くなったようで残念です。

 火野さん75歳、北の富士さん82歳です。
自分の年齢に重ねてふと人生の機微を思います。

 先日中学校の同級生2人が訪ねて来られました。
1人はお寺のご門徒のお家の方で
もう1人は以前有縁の方のお通夜のご縁で会って
お話をしたことがありました。

 散歩の途中にあるお寺の掲示伝道の話です。
「釈尊 お前も死ぬぞ!」という言葉についてでした。

 仏教の開祖でおさとりを開かれたお釈迦さまも
私たちと同じ生死の身を生きて命終えていきました。

 どんな人も諸行無常のこの世に生きて
この命終えていかねばなりません。
 愛別離苦と
愛する大切な方とも別れ離れていく
思い通りにならない苦悩に迷う私のいのちの真相です。

 お釈迦さまは
生死の迷いを超えていく仏道を明らかにしてくださり
私たちに仏法聴聞をお勧めです。

 死んだら終いのいのちを生きているのではなく
「まかせよ救う」南無阿弥陀仏のおはたらき一つで
どんな人も命終わるとき
そのまま阿弥陀仏のお浄土に生れて
さとりの仏さまに成らせていただく
浄土真宗のみ教えです。

 阿弥陀さまの御仏前での再会でした。
ご一緒にお念仏申して仏さまにお礼をしました。

ご一緒に、お念仏申しましょう。(2024.1121)

いまお念仏の旅の途中です

2024-11-20
 知らなかった
『鉄腕アトム』の主題歌を作詞したのが
谷川俊太郎さんだった

 手塚治さん原作の日本初のテレビアニメで
小学5年の私は毎週楽しみに観ていた
そして主題歌をずっと歌い続けてきた

 谷川俊太郎さんが亡くなった
92歳だったという

 年齢を重ねるなかで人生の機微を
みずみずしい感性でそのまま詩にして届けてくださり
ここちよかった

 1952年初めての詩集『二十億光年の孤独』を刊行
私が生まれた年だった

<『二十億光年の孤独』 谷川俊太郎

  人類は小さな球の上で
  眠り起きそして働き
  ときどき火星に仲間を欲しがったりする

  火星人は小さな球の上で
  何をしているか 僕は知らない
 (或いは ネリリし キルルし ハララしているか)
  しかしときどき地球に仲間を欲しがったりする
  それはまったくたしかなことだ

  万有引力とは
  ひき合う孤独の力である

  宇宙はひずんでいる
  それ故みんなはもとめ合う

  宇宙はどんどん膨らんでゆく
  それ故みんなは不安である

  二十億光年の孤独に
  僕は思わずくしゃみをした >

 大宇宙にあって
大きないのちのつながりのなかに
今こここの私を生きている

 この私の存在と孤独とは
小さな限りあるいのちが愛おしく尊く大切に思える

「空をこえて ラララ 星のかなた
 ゆくぞ アトム ジェットのかぎり
 心やさしい ラララ 科学の子
 十万馬力だ 鉄腕アトム」

 心やさしい人間の心をもつ科学の子が
人間の夢をのせて宇宙の彼方をめざす
人間の善悪を超えた
真実のいのちのあり方を求めているようで
まばゆい
10万馬力のジェットをもつアトムだが
私たちと同じように
限りあるいのちを生きて
何か健気でさびしい

 人間界に生まれて
気がついてみたらこの時代この社会この私だった
何も私の選択の余地がなかった
この私の存在
人の命恵まれて生きてそして終えていく
限りあるこのいのち
果たしてどこから来てどこに行くのか

 六道といわれる迷いの境涯を
生まれては死にと生死を繰り返してきて
このたびはこの人間界に生まれて来たと仏教は説く

 人間界もまた迷いの世界だが
仏法に遇えることばの世界だという
お釈迦さまが真実の仏法をさとり
お経にして私たちに届けてくれた

 大無量寿経には阿弥陀如来の本願の救いが説かれ
生きとし生けるものすべてを分け隔てなく救うと
南無阿弥陀仏の六字に仕上げてくださり
今こここの私に届けてくださって
この口からお念仏が出てくださる

  「ようこそ あなたと ナモアミダブツ
あなたにあえて 本当によかった」と
南無阿弥陀仏の無量のいのちに共々につながって
これからもずっと生きて往ける
今お念仏の旅の途中です

ご一緒に、お念仏申しましょう。(20241120)

円光寺
〒870-0108
大分県大分市三佐3丁目15番18号
TEL.097-527-6916
FAX.097-527-6949
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