本文へ移動

お念仏を申す生活法話

RSS(別ウィンドウで開きます) 

混ぜご飯とけんちんと雑炊

2024-12-12
 テレビでご当地の名物料理として
椎茸を使った混ぜご飯が紹介されていました。

 その土地特産の椎茸に色んな野菜を混ぜ合わせて
つくるご飯ですが
元々は主食のお米が少ないなかでの窮余の策で
先人が工夫して考案したものだったといいます。

 私たちのお寺のお斎の定番はけんちん汁です。
旬の様々な野菜に豆腐やコンニャクを入れて
しょうゆで味を調えたお汁です。
 いろんな野菜の味が出て
あたたかくほっとする本当においしいものです。

 雑炊もまたお腹がふくれる食事です。
戦時中はいも類が主食になり
飢えをしのいできたといいます。

 大勢で同じものを食するおいしさでもあります。
大鍋で炊いたご飯をみんなで一緒に食べます。

 これを作ろうと食材を買い込んで
レシピ通りにつくるものではなくて
今家にあるもので工夫してつくるものです。

 食事の献立に困った時に
「今日はあるもので賄いましょう」という食事です。

 飽食ということが言われ
食べ残しの食品ロスが問題にもなっています。
 一方で今日の食事に困っている人もいます。
一日三食ではなく
二食や一食で済ませる人もいるようです。

 食事は生活の基本です。
食べることは生きること
生きることは食べることです。
 食べることは他の命をいただくということで
「生きることは殺し続けるということ」
と言われた方がいます。
 他の命をいただかなければ
生きていけないということで
「いただきます」と
いのちを尊び感謝していただきます。

 仏法聴聞について
聞くことは食べることと心得なさいと
教えていただきます。
 食べることは覚えなくても溜めなくても
必要なものは身につくといいます。
 仏法を聞くことも覚えなくても
阿弥陀さまのおはたらきはこの身について
この口から出てくださるお念仏となって
これからもずっと私にご一緒してくださると
聞かせていただきます。

 ただ食べることを止めたら死んでしまいます。
ご縁ご縁に仏法聴聞させていただくことで
私たちはこの人生をお念仏申して
生かされて生きて往くことができるのです。

 今あるものでつくる食事ということも
欲を張らず今あるものを互いに活かして
共に生きるということにつながります。

 南無阿弥陀仏の大きないのちのつながりのなかに
お念仏申して共々に生かされて生きてまいりましょう。

ご一緒に、お念仏申しましょう。(20241212)

先に往かれた仏さま

2024-12-11
 私が阿弥陀如来の本願を信じ
お念仏申す身にお育ていただいたのは
南無阿弥陀仏のおはたらきによるものです。

 大本は「生きとし生けるものすべてを
分け隔てなく必ず救う」との阿弥陀如来の本願ですが
今生で善知識のお育てがあってということです。

 お念仏のご縁に私を誘ってくださったお方はというと
一番身近なところで私を生んでくださった
お父さんお母さんです。
 この人間界に誕生したことで
お念仏のご縁に遇うことができたのです。
 お念仏申したことを見たことがない
お父さんお母さんかもしれませんが
今はお浄土の仏さまとなってくださってあると
聞かせていただけるのがお念仏のご法義です。

 仏に成っているかどうか
この私が誰かが証明することではありませんが
南無阿弥陀仏のおはたらき一つで
この私がお念仏申す身にお育ていただいたことが
お父さんお母さんが仏に成られている証しです。

 お父さんお母さんのご法事のご縁に
御仏前に家族親族有縁の方々と座らせていただき
ご一緒にお念仏申させていただきます。

 「ここに座れ」と私たちを御仏前に誘い
仏德讃嘆仏法聴聞のご縁をいただき
お念仏申す私にしてくださる
先に往かれた仏さまの尊いご縁です。

 先に阿弥陀さまのお浄土に往生されて
仏となりこの迷いの世に還って来て
お父さんお母さんの仏さまが
南無阿弥陀仏のおはたらきとなって
今こここの私に至り届いてくださっているのです。

 南無阿弥陀仏のおはたらきで
先にお浄土に往かれたお方も私も
阿弥陀さまの大きなお慈悲の中に
共々に生かされて生きていると聞かせていただきます。

 生きても死んでもお慈悲の中と
南無阿弥陀仏の大きないのちのつながりのなかに
これからも共々に生かされて生きてまいりましょう。

ご一緒に、お念仏申しましょう。(20241211)

ようこそあなたとナモアミダブツ

2024-12-10
 お念仏をよろこび申して
この人生を生き抜かれた
妙好人浅原才市さんは
「わたしゃあなたに拝まれて
助かってくれと拝まれて
ご恩うれしや南無阿弥陀仏」と
阿弥陀さまをあなたと仰ぎ
南無阿弥陀仏のおはたらきで救われるよろこびを
うたっています。

 足利源左さんは
阿弥陀さまのお慈悲の中に生かされていることを
日々の日暮らしのご縁ご縁に
「ようこそようこそ」と仰いで
往生浄土の人生を生きて往かれました。

 この人生人それぞれに色んなことがあり
不都合なことも多々あって
生老病死の思い通りにならない
この身を生きていかねばなりませんが
ようこそあなたがご一緒してくださって
お慈悲の中に安心して往生浄土の人生を
お念仏申して共々に生きて往けるのです。

 <ようこそあなたとナモアミダブツ>と
あなたも私もご一緒に
お念仏申して今日一日も生きてまいりましょう。

ご一緒に、お念仏申しましょう。(20241210)

お念仏は阿弥陀さまのおはたらき

2024-12-09
 「われにまかせよ必ず救う」
南無阿弥陀仏のおはたらきが
今こここの私に届いて
私の口からお念仏が出てくださいます。

 阿弥陀さまの無量寿無量光の
慈悲と智慧のおはたらきです。
 いつでもどこでも誰にでも
南無阿弥陀仏のおはたらきが
至り届いてくださっているのです。

 私がお願いしないのに頼まないのに
背を向けて逃げまわっている私を追いかけて
阿弥陀さまは私のところに来てくださり
いつも私に寄り添って
ご一緒してくださっているのです。

 どこまでも自己中心のものさしで
ああやこうやと自分の都合に合わせて
ものごとを思いはかり
自分の思い通りにいったときは有頂天になり
思い通りに行かないと自らを反省することなく
腹を立てて周囲に怒りをぶつける始末のこの私を
阿弥陀さまは煩悩具足の凡夫と見てとって
「われにまかせよ必ず救う」とご本願をたて
南無阿弥陀仏のお名号を成就してくださったのです。

 あなたと私が共に生きるこの社会で
私もあなたも自己中心に生きては
争いが絶えません。
 実はあなたも私も阿弥陀さまの大きなお慈悲の中に
共々に生かされて生きていると
お念仏のみ教えに聞かせていただくとき
私たちは共々に往生浄土の人生を
生きて往くことができるのです。

 お念仏申して今日一日も
お念仏の旅をご一緒しましょう。

ご一緒に、お念仏申しましょう。(2024.12.9)

成道ということ

2024-12-08
 今日12月8日は成道といって
お釈迦さまが仏教のおさとりを
開かれた日として伝えられています。

 2600年ほど前に北インドの王国の
王子として生まれたお釈迦さまは
生死の苦悩を超えるさとりの道を求めて
29歳で出家し修行者の道を歩まれます。
 6年間の苦行の末に
菩提樹の下に端座して瞑想に入り
12月8日の暁におさとりを開かれたといわれます。

 さとりとは真実真理の法に目覚めるということで
如実知見の智慧を得て
老病死の苦悩の原因を無明煩悩と見抜き
解決する道を完成されたということです。

 お釈迦さまはしばらく菩提樹のもとで
さとりの境地を一人楽しんでいましたが
インドの最高の神である梵天の勧めによって
さとりの内容を人々に説く決心をされ
伝道の旅に出られます。

 自分一人のさとりにしていては
本当にさとったことにならない
さとりの教えを迷い苦しんでいる人々に伝えて
はじめてさとりになると気づかれたのです。

 自利利他円満の大乗仏教のお心を
教えてくださるお話です。

 お釈迦さまが45年間の伝道の旅で人々に説かれた
仏教がお経となって時と所を超えて後世の人々に伝わり
今ここ私のところにお念仏のみ教えとなって
届けられているのです。

 南無阿弥陀仏の大きないのちのつながりのなかに
お念仏の先人方が届けてくださった
お念仏のみ教えです。
 自分一人の楽しみにするのではなく
有縁の方々にお念仏のみ教えをお伝えして
共々に往生浄土のお念仏の旅を
ご一緒させていただくことこそ
お念仏に生きる者の
この世に生まれたつとめだと思います。

ご一緒に、お念仏申しましょう。(2024.12.8)

円光寺
〒870-0108
大分県大分市三佐3丁目15番18号
TEL.097-527-6916
FAX.097-527-6949
0
6
9
6
5
9
TOPへ戻る