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お念仏を申す生活法話

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「信は荘厳より起こる」

2020-12-09
 「信は荘厳より起こる」という言葉があります。
寺社の建築佇まいや美しい装飾などを見て
信仰心が起きるといったことです。
 
 浄土真宗のお寺のお内陣や
皆さんのお家のお仏壇のお飾りです。
 阿弥陀さまのお浄土の荘厳を表しています。
 
 浄土真宗のご法義の要は他力の信心です。
阿弥陀さまの本願念仏のお心を聞かせて
信心いただくといいます。
 
 「必ず救うまかせよ」の南無阿弥陀仏のお心おはたらきが
お浄土の荘厳として示され
お仏壇のお飾りとなって私たちの目に見れるのです。
 
 お仏壇のお飾りそのままが阿弥陀さまの教えであり
この私が救われていく手立てがすべてお荘厳という
私の目に見える形で表されているといただきます。
 
 お仏壇のお飾りには決まりがあります。
阿弥陀さまがこの私を必ず救うと
決めてくださったものなのです。
 教えの通りにそのままお飾りさせていただきましょう。
 
 浄土真宗のお仏壇のお荘厳は至ってシンプルです。
無駄なものが一つもないというか
南無阿弥陀仏一つで救うという
阿弥陀さまの大きなおはたらきです。
 
 ただじっとしていたらお仏壇は埃がたまるばかりです。
きれいにお飾りさせていただくのは私たちのつとめです。
日々怠りなくきれいにお飾りさせていただきましょう。
 
 きれいにお荘厳されたお仏壇の前に座りほれぼれと
阿弥陀さまのお救いにまかせて
お礼のお念仏を申させていただきます。
 
 信は荘厳より起こるです。
大事なことはご本尊の阿弥陀さまを中心に
南無阿弥陀仏のおはたらきで救われる教えです。
 教えを聞かせて信心いただき
ナンマンダブツと阿弥陀さまに日々お礼させていただく
お念仏申す生活をさせていただきましょう。
 
ご一緒に、お念仏申しましょう。(2020.12.9)

今日12月8日は何の日?

2020-12-08
 去年の今日12月8日に中国で新型コロナウイルスの発症が
初めて確認されたということです。
 一年経つんですね。
今もコロナ禍の最中でいつ収束するのかわかりません。
大きな不安をかかえて私たちの日暮らしがあります。
 
 今日12月8日は日本が真珠湾攻撃をして
アメリカとの太平洋戦争が始まった日です。
 石油や燃料などアメリカの経済封鎖に不平不満だった
当時の人たちは戦勝気分に酔いしれたと思いますが
それから3年7か月に及ぶ戦争は形勢が徐々に悪くなり
多くの人が戦地に赴き身近に戦死される方が増え
日本全土が空襲に遭って家を失い大切な人を亡くし
いつ戦争が終わるか分からない不安な状況のなかで
先人は苦難の生活を強いられたのです。
 
 そして今日12月8日はお釈迦さまが成道といって
仏さまのお悟りを開かれた日といわれています。
 お釈迦さまが仏さまのみ教えを開いてくださって
私たちは阿弥陀さまの救いの法に遇うことができたのです。
 
 お釈迦さまと阿弥陀さまです。
この本堂のお内陣や皆さんのお家のお仏壇には
阿弥陀さまの御尊像をご本尊としてご安置していますが
お釈迦さまのおすがたはありません。
 釈迦弥陀二尊と申します。
教主のお釈迦さまと救主の阿弥陀さまが一体の関係で
阿弥陀さまを拝むそのままが
お釈迦さまにお礼をさせていただくのです。
 
 死んだら仏といって何か死者=仏といわれますが
お釈迦さまは私たちと同じ人間の身に生まれて生きて
35歳の時にお悟りを開かれて仏に成られたのです。
 死んで仏に成られたのではなく
生身のままで仏に成られたのです。
 
 そして80歳まで45年間インド中を伝道といって
仏さまの教えを伝えて行かれたのです。
 仏教は釈迦さまが仏と成り開かれた仏さまの教えです。
誰のために開かれたのかというと
この私のために開かれた教えなのです。
 
 12月8日は私たち仏教徒にとってとても大事な日です。
お念仏のみ教えを聞かせていただきお念仏を申して
お浄土への人生の道すがらを歩ませていただきましょう。
 
ご一緒に、お念仏申しましょう。(2020.12.8)

歳末助け合い運動です

2020-12-07
 12月に入って一週間が過ぎました。
師走です。早いです。
 
 12月というと歳末助け合い運動です。
お坊さんの托鉢が12月歳末の歳時記になっていますが
今年はコロナ禍で少し様子が違います。
 
 先日班の役員さんが助け合い募金を集めにきました。
歳末から新年にかけて年越しのもち代にと
生活が困難な人もみんな笑顔で年越ししましょうと
同じ社会に生きる者同士の助け合いの実践です。
 
 先日報恩講のお参りでご門徒さんが
周囲に新しい家が何軒も建ち子どもがいる世帯が
多くなったということで
隣の家の子どもの声が聞こえていいと言われます。
 子どもの声というと元気な賑やかな声を思いますが
子どもの泣き声や親が叱る声も聞こえてくるといいます。
 
 私たちの生活の声です。
生きてるということです。
 自分の思い通りになって
いつも笑って生きていければいいのでしょうが
そんなわけにはいきません。
 泣きたい時もあります。
寂しいと声にならない時もあります。
 
 そうした人の生きる声が聞こえない
生活のようすが見えない社会になったように思います。
 「困っているから助けてくれ」と
声をあげることが難しいのです。
本当は困っているけれども内に隠してしまうのです。
 
 問題なのは見て見ぬふりをする
無関心を装う私たちの有り様です。
 縁あって同じ地域社会隣りに生きる者同士が
お互いに助け合い支え合っていきたいものです。
 
 仏さまのお心に聞かせていただきます。
布施の心です。
 私にできることをさせていただくことです。
見て見ぬふりをするのではなく
見えたら気づいたらさせていただく布施行です。
 
 浄土真宗の教章に
「自他ともに心豊かに生きることのできる社会の
実現に貢献する」とあります。
 自他共にです。
自分さえよければいいのではなく
自他共にと周りの方々と一緒に生きていける
お互いに支え合い助け合って生きる社会をめざして
お念仏のみ教えに聞かせていただきましょう。
 
ご一緒に、お念仏申しましょう。(2020.12.7)

南無阿弥陀仏のいのちのロマンです

2020-12-06
 朝のニュースで宇宙探査機はやぶさ2号が
小惑星りゅうぐうから持ち帰った
砂の入ったカプセルが帰還したということです。
 はやぶさ2号はこれからも次のミッションのために
宇宙の旅を続け次の小惑星に2031年に着くといいます。
 
 はやぶさ2号が地球を出発したのが6年前です。
初代のはやぶさがの印象が強く残っていて
もう6年経ったのかという感じです。
 
 はやぶさは宇宙の小惑星をめぐり
宇宙の起源を探査するミッションをもっています。
 地球の生命体のいのちの成り立ちを
解明する科学的な使命です。
 
 うがった見方をしますと
そんなことをして一体何になるのか
多額のお金を使ってまでしてする必要があるのか
といった見方もあります。
 
 11年後私が人の命を生きているのかわかりません。
それ以上にこの命がどこから来てこれからどうなるのか
科学的に人知を尽くしても
推測の域を出ることはないでしょう。
 だからこそそこに大きなロマンがあり
壮大なロマンに魅せられる人がいるのでしょう。
 
 仏教は私たちのいのちのあり方を
教えてくださいます。
 縁あってこの人間世界に生まれて来た私です。
私が望んで願って選んで生まれて来たのではありません。
気がついたらこの私でした。
 
 どこから来たのかと仏さまに聞かせていただくと
私たちは何度も何度も迷いの生死を繰り返してきて
このたびは人間に生まれてきたというのです。
 ずっと迷ってきて今もまだ迷いの中にある
という見立てです。
 
 私が私がと小さな我執の世界に閉じこもるように生きて
我他彼此と自他分別の見方で苦悩しているというのです。
 
 迷いの世界に沈むこの私を見て取って
阿弥陀さまは必ず救うとご本願をたて成就して
南無阿弥陀仏のおはたらきで私を浄土に生まれさせ
さとりの仏にしてくださると聞かせていただきます。
 
 南無阿弥陀仏のいのちのロマンです。
南無阿弥陀仏の大きないのちのおはたらきの中に
私も隣の人もみんな等しく生きているというのです。
 南無阿弥陀仏の大きないのちのつながりの中に
これまでもそしてこれからもずっと生きて往けると
お念仏のみ教えに聞かせていただきます。
 
 人間界に生まれて来たのは
お念仏のみ教えに遇ってお念仏申す身となり
人の命終えて浄土に生まれ
南無阿弥陀仏のいのちに成らせていただくことだと
聞かせていただきます。
 
 南無阿弥陀仏のお念仏のロマンです。
はやぶさのロマンもすごいですが
お念仏の悠久のロマンを聞かせていただき
お浄土への人生をお念仏申して共々に生きて参りましょう。
 
ご一緒に、お念仏申しましょう。(2020.12.6)

仏さまのご縁でお仏壇がきれいにお荘厳されます

2020-12-05
 今門徒報恩講のお参りをしています。
地区ごとに日を決めてお参りするのですが
お寺からの案内をよく見ていないのでしょう
昨日お参りしたお家で「明日じゃないのですか」と言われ
お仏壇にお参りしたらそのままのお仏壇でした。
 
 平生日常の皆さんのお家のお仏壇はどうですか。
お寺からお参りがある日のお仏壇はどうですか。
お仏飯がお供えされお花もきれいにお荘厳されています。
 
 あるご門徒さんが
「家で法事をするっていいことですね」と言われます。
 家で法事をすると家が片付くというのです。
ご法事は何年に一度の大事なお客事です。
 
 今は親戚縁者もよほどの大事がない限り
実家であっても家に出入りすることが少なくなりました。
 何かあっても現地集合現地解散です。
お仏壇をご安置する仏間は今は殆ど用事がなくなりました。
 
 法事が唯一お家の仏間でおこなうお客事です。
きれいに掃除しておかないと後で何を言われるのか
分からないという緊張感があります。
 
 お寺からお参りする平生のご縁が月参りです。
お家のご先祖の月命日にお参りさせていただきます。
 平生のお参りですがお仏壇をきれいにお飾りして
大切なお方のお命日を迎える心構えが大事です。
 
 そして何より大事なことは
お坊さんにお経をあげてもらったらいいのではなく
そのご縁にご一緒に御仏前に座らせていただくことです。
 
 仏さまからいただくご縁です。
御仏前に座ってお念仏申して
仏さまに御礼をさせていただきます。
 仏法に遇ってお念仏申す身になってほしいとの
仏さまの願いを聞かせていただきましょう。
 
 きれいにお荘厳されたお仏壇の御仏前に座り
お念仏申させていただくそのままが
南無阿弥陀仏の大きなおはたらきに生かされてあると
有難く味わわせていただきます。
 
ご一緒に、お念仏申しましょう。(2020.12.5)
円光寺
〒870-0108
大分県大分市三佐3丁目15番18号
TEL.097-527-6916
FAX.097-527-6949
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