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お念仏を申す生活法話

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「うちの子も よその子もない みんな仏の子」

2021-01-23
 今日の御和讃は正像末和讃の聖徳太子讃で
毎日繰り読みさせていただく最後のところになります。

 聖徳太子さまのことを親鸞聖人は和国の教主
日本にお出ましになられたお釈迦さまと敬慕されています。
 浄土真宗のどの寺院にも
聖徳太子さまの御絵像がお内陣余間にご安置されています。

 聖徳太子は天皇を支える摂政として大変ご功績があり
仏教を篤く奉って施政にも反映されたお方です。

 御和讃に「多々」「阿摩」の言葉が出てまいります。
多々というのはお父さん阿摩はお母さんのことで
親鸞さまは聖徳太子さまのことを
父や母のように慕われていたといいます。

 父や母は子どものことがいつも心配です。
親は心配と思うだけではなく子どもに寄り添い
決して捨てることなく守り通すのです。

 お念仏の先人は阿弥陀さまを親さまと慕ってきました。
摂取不捨の仏さまです。
 一人子のようにこの私を思うてくださり
「我にまかせよ必ず救う」といつでもどこでも
南無阿弥陀仏と喚んでくださり
ご一緒してくださっているのです。

 阿弥陀さまの親さまと私たちの親の大きな違いは
親は我が子が心配なのは同じですが
自分の子どもと他の子どもを分別する見方です。

 阿弥陀さまは
「うちの子も よその子もない みんな仏の子」と
すべての人を我が子仏の子と喚んでくださるのです。
 南無阿弥陀仏のおはたらきで
どの子も誰一人見捨てず取り残さず
そのまま救うてくださるのです。

 阿弥陀さまの大きなお慈悲のお念仏のみ教えを
聖徳太子さまが日本にお生まれになって
親鸞さまに届けてくださったとほめたたえるのが
聖徳太子讃の御和讃です。

ご一緒に、お念仏申しましょう。(2021.1.23)


分断の闇の世界から結束して光の世界へ

2021-01-22
 アメリカのバイデン新大統領の就任演説を
仏さまのみ教えに重ねて聞かせていただきます。

 分断から結束へと何度も言われます。
闇の世界から光の世界へという言い方もしていました。
 阿弥陀さまのお慈悲のおはたらきを思います。

 分断対立は誰がつくるかというとこの私です。
トランプ前大統領が4年間でずっと言い続けてきた
アメリカ第一主義です。

 その根底にあるのがこの私の自己中心主義です。
自己中心に生きる私たちお互いが
みんなで仲良く生きていくことは甚だ難しいことです。

 みんなが生きる社会が大きくなればなるほど
みんなの思いがそれぞれに分断されて
同じ意見の者が集団化違うすると
意見の集団と対立を招きます。
 意見の対立を超えてお互いに譲り合ってこそ
社会が成り立つのですが
集団の中にいることで安心し
対立する集団を攻撃することで
自らの居場所を確かめるのです。

 同じ社会に生きる者同士仲良くすればということですが
自己中心に生きるお互いは自らの正当性を主張して
言い争い他者を非難排除するようになります。

 生きることに苦悩し傷つき疲れ果てた
私たちのありのままの姿を見て取って
すべての者をそのまま救うと
願われた仏さまが阿弥陀さまです。

「われをたのめ必ず救う」と私たち一人一人に寄り添って
南無阿弥陀仏とおはたらきくださってあるのです。

 阿弥陀さまのご本願を信じまかせてお念仏申して
お浄土への道を隣の人もみんな一緒に歩ませていただける
お念仏の世界です。

 私たちがどんなに頑張ってもお念仏のお浄土を
この現実社会に実現することは難しいですが
だからこそいよいよ私たちお互いが
お念仏のみ教えに聞かせていただき
仏さまのお心にかなうような私にできることを
精いっぱいさせていただきたいと思います。

ご一緒に、お念仏申しましょう。(2021.1.22)


お念仏のパートナー

2021-01-21
 今アメリカは1月20日で
新大統領の就任式が行われています。
バイデンさんです。

 トランプ大統領の印象が強烈だったので
先の大統領選挙もトランプか反トランプかの様相で
バイデンさんの名前が忘れられるほどでしたが
バイデン新大統領そして副大統領に初めて
女性のハリスさんが就任されました。

 ファーストレディのバイデン夫人が注目されます。
現役の学校の先生だそうです。
 ファーストレディは外交や公の場に
夫婦で一緒のことが多く
大変大事な役割を担っています。
 まさに人生のパートナーです。

 日本もそうですがアメリカでも昔から良妻賢母といって
奥さんは家に居て家事をし家を守ることが
理想と言われますが
今回は夫が大統領に就任しても
自分の仕事は続けるといっています。

 今は女性も男性と同じように
外で仕事をされる方が多くなりました。
 夫婦で家事を分担する生活も当たり前になってきて
これからのバイデン大統領夫妻の言動に注目です。

 一方副大統領のハリスさんは女性で
ハリスさんの夫はセカンドジェントルマンというそうです。
 夫婦ともに弁護士でこれからも仕事を続け
アドバイスもしていきたいということです。

 トランプさんの大統領時代と大きな様変わりです。
男女や人種を超えた多様な人事をみるにつけ
アメリカの新しい4年間の歴史が始まるということです。

 親鸞聖人には恵信尼さまという
お念仏のパートナーがいました。
 親鸞さまは京都に恵信尼さまは新潟に別々に暮らして
ご往生の時も傍にいることなく
ずっと離れ離れの生活でした。

 恵信尼さまは親鸞さまが往生された後も
新潟から京都に帰ることなく新潟でご往生されます。
 恵信尼さまと末娘の覚信尼さまの手紙のやり取りがあり
覚信尼さまから恵信尼さまに
親鸞さまの往生の知らせが届き
恵信尼さまが返事を書かれたものが残っています。

 親鸞さまとお出会いした
青年時代の頃からのことが書かれており
親鸞さまの人物像を知るうえで貴重な資料です。
 決して平坦な90年のご生涯ではなく困難ななかにも
お念仏申す人生を共に歩まれた親鸞さまへの思いが
偲ばれるものです。

 南無阿弥陀仏のお念仏のつながりの中に
ご一緒に生きてこられたということです。

 親鸞さまがお生まれになってもうすぐ850年になります。
南無阿弥陀仏のいのちのつながりの中に
私たちは皆さんそれぞれ生活ぶりは違いますが
ナンマンダブツとお念仏を申して
共々にお浄土にお参りさせていただくお同行お仲間
お念仏のパートナーです。

 そのこと一つどうぞ心に入れて
これからもご縁ご縁にお寺にお参りしてください。

ご一緒に、お念仏申しましょう。(2021.1.21)


初めてのご縁ですが何か懐かしいです

2021-01-20
 国東のお寺さんからのご紹介で
大分市内のご門徒さんのお葬儀を頼まれて
昨日臨終勤行にお参りさせていただきました。

 全く初めてのご縁です。
初めてお会いする方です。
 初めてお参りするお家です。
少し遠方でこれまで行ったことのない地域で
少々不安でしたが携帯でうまく連絡が取れて
お参りさせていただいたことです。

 臨終勤行のお勤めを済ませて
お葬儀のこれからの段取りについてお話しました。
 円光寺の葬儀の規定をつくっています。
もちろん同じ宗派ですからお勤めの仕方とか
基本的なことは他のお寺と変わりませんが
そのお寺お寺で昔から伝えられたお葬儀の習慣があって
丁寧に説明させていただきました。

 ただ葬儀のご縁は突然のことで準備もなく
次から次へとすることが迫ってきます。
 文書だけではわかりにくいのは十分承知の上で
「分からないことは何でも電話ででも聞いてください」と
申しました。

 初めてのご縁というのは私もそうですが
ご遺族の方もそうで大変不安だったと思います。

 ご遺体をご安置していたお部屋は仏間ではなく
その後仏間でお仏壇のお飾りをさせていただきました。

 浄土真宗本願寺派のお仏壇です。
真ん真ん中にご本尊の阿弥陀さまのお木像が
ご安置されてありました。
 何かほっと安心できました。
初めてのご縁ですが
何かこれまでに何回もお参りさせていただいたような
懐かしさを覚えました。

 南無阿弥陀仏の大きないのちのつながりです。
お葬儀の悲しみのご縁ですが
そのままお念仏のご縁といただいて
精いっぱいお勤めさせていただきます。

ご一緒に、お念仏申しましょう。(2021.1.20)

南無阿弥陀仏のいのちのバトンにつながって

2021-01-19
 コロナ禍でテレビ番組の制作も地方取材ができません。
そこで今までのものを編集して放送しています。

 NHKの「鶴瓶の家族に乾杯」は長崎編ということで
昨日放送がありました。
 21年前の2000年の録画です。
鶴瓶さんも21年前と今とでは大分変わっています。
 私たちは他人の変わり様はよくわかりますが
自分はそんなに変わっていないと思っていても
写真など映像で見ると明らかに変わっています。

 21年前当時20歳で結婚し子どもがいた青年が
現在は42歳になって21歳と19歳の子どもと一緒に
リモートでテレビ出演していました。
 子どもがちょうど親の年齢になったということで
他の家族も子や孫ができて家族が増えています。

 番組のゲストが「人類の歴史ということを思います」と
ふと言っていました。
 命のつながり命のバトンです。
親から子へ子から孫へと命の歴史です。

 私たちはいつまでもこの人間界に居るわけにはいきません。
誰しもみんな必ずこの命を終えていかねばなりません。
 そのことだけを考えると何か悲しくなりますが
お念仏のご法義を聞かせていただきますと
この命終えて死んだらしまいではなくて
阿弥陀さまのお浄土に生まれて仏と成り
無量のいのちをいただいて
これからもずっと生き続けるというのです。

 南無阿弥陀仏のいのちのつながりのなかに
生かされて生きている私たちなのです。

 お念仏はいつから始まったかというと
無始よりと言われます。
 始めが無いようにはるか遠い昔からということです。
そしてその大本が阿弥陀さまなのです。

 この私は何か分からないうちに自然発生的に
この世に生まれて来たのではありません。
 阿弥陀さまのご本願大きな願いがあったのです。
阿弥陀さまの願いがお念仏のおはたらきとなって
綿々と受け継がれ私のところに届けられたということです。
 
 この目には見えないけれども
私たちのご先祖有縁の仏さま無量の諸仏方が
南無阿弥陀仏のおはたらきで
私のことを思ってくださり願ってくださり
ご一緒してくださるなかに
今日もお朝事のご縁をいただいたことです。

ご一緒に、お念仏申しましょう。(2021.1.19)


円光寺
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