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お念仏を申す生活法話

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選ばれたい人より選びたい人

2021-02-16
 昨日から大分市議会議員選挙が始まり
町角に候補者のポスターが貼り出され
選挙カーが町を行き交って
一挙に町が賑やかになりました。

 一週間の選挙戦で今度の日曜日が投票日です。
昨日大分の町中に出かけることがあって
何台も選挙カーにあいました。
 コロナでいつもの音量いっぱいの声ではありませんが
自分の名前を呼ぶんですね。
 自分の名前を言ってより多くの人に届けるのです。
その心は名前を聞いて覚えてほしい
そして自分に投票してほしいということです。

 選ばれたい人です。
私たちは選ぶ人です。
 選挙は選ばれたい人より選びたい人といいます。
今朝新聞で初めて候補者の氏名や経歴をみましたが
地縁血縁など誰も知っている方はいませんでした。

 選挙ですから
候補者の人となりを知らないと選ぶに選べません。
 どうやって選ぶのか人それぞれでしょうが
政党、年齢、性別、役職はたまた学歴等々
新聞に記載された極めて少ない情報で
投票しなければいけません。

 選挙ではありませんが
私たちの阿弥陀さまも自分の名前を呼んでいます。
 南無阿弥陀仏と私を喚んでくださっています。
その心は我が名を称えて聞いてくれよ
南無阿弥陀仏の心を聞いてくれよというのです。

 今日の御文章さまにも
阿弥陀さまのご本願第十八願を
南無阿弥陀仏のいわれを聞いて心得て
信心獲得してくれよと蓮如さまのご教示です。

 阿弥陀さまはあらん限りの声を出して
私を喚んでくださっているのです。
 今日も南無阿弥陀仏と何度も聞こえてきます。
そのお心がおはたらきがわが身に届いて
皆さんのこの口から
ナモアミダブツとお念仏が出てくださるのです。

 南無阿弥陀仏のお喚び声です。
どんなことがあっても私が阿弥陀がいるよ大丈夫だよ
あなたを決して見捨てることなく摂め取とって
我が国浄土に生まれさせて必ず仏にするよと
喚び通しに喚んでくださっているのです。

 南無阿弥陀仏のお心おはたらきが私に届いて
私の口から南無阿弥陀仏とお念仏が出てくださるのです。

 それもこの一週間だけのことではありません。
昨日も一昨日もこれまでもずっとそうだったし
今度の日曜日に選挙が終わった後もずっと
私を喚で続けてくださるのです。

 南無阿弥陀仏のお心おはたらきが私に届いて
南無阿弥陀仏とお念仏申す身にお育ていただくことの
有難さ尊さをを思います。

ご一緒に、お念仏申しましょう。(2021.2.16)


往生極楽の信心獲得のために開かれたお念仏のご縁です

2021-02-15
 昨日は仏教壮年会の総会で
皆さんにお参りいただきました。
 久しぶりにお会いする方もいらっしゃいます。
顔と顔を合わせるっていいですね。
何かほっと安心できます。

 御仏前です。
阿弥陀さまの御尊前に皆さんご一緒に座らせていただき
お勤めができ仏さまにお礼ができて
そして総会の話し合いも仏さまのご縁です。

 御和讃は高僧和讃で七高僧の第二祖
インドに出られた天親菩薩さまを讃えるところです。
 何度も「一心」という言葉がでてまいりました。
「世尊我一心帰命尽十方無碍光如来往生安楽国」と
天親菩薩が主著の『浄土論』の冒頭に
自ら一心に無碍光如来に帰命しますと述べられています。

 無碍光如来は阿弥陀さまのことです。
一心とは一つ心で二つも三つもないということで
今日の御和讃に他力と回向という言葉をいただきました。

 阿弥陀さまのご本願のお心
「我にまかせよ必ず救う」南無阿弥陀仏のおはたらきで
信心をいただく他力回向の信心が
浄土真宗のご法義の要なのです。

 如来より賜わる信心だから
誰もみんな同じ信心なのです。

 私たちはそれぞれ生活ぶりは違いますが
阿弥陀さまの大きなお慈悲のおはたらきのなかに
お互いに生かされて生きて
同じ阿弥陀さまのお浄土に生まれさせていただけると
そのこと一つ聞かせていただくお念仏のご縁が
今日のお朝事のご縁であり
昨日の仏教壮年会のご縁でもあるのです。

 往生極楽の信心獲得のために
ご法座のご縁が阿弥陀さまから私に開かれてあることを
今日の御文章さまに蓮如さまから重ねていただくことです。

ご一緒に、お念仏申しましょう。(2021.2.15)


南無阿弥陀仏のご本願の船にご一緒させていただきましょう

2021-02-14
 昨夜遅く福島宮城で震度6強の大きな地震がありました。
被害に遭われた皆様にお見舞い申し上げます。

 地震があって大変だということですが
実は私たちは今も大変な中に生きているのです。
 大きな災害や想定できない事件に遭って
大変だと不安になりますが
日々刻々とあらゆるものが移り変わるこの世の中に
真実変わらない仏さまのみ教えに遇って
私たちは安心して日暮しさせていただきます。

 昨日から高僧和讃の龍樹菩薩讃に入って
今日は龍樹菩薩が仏道に難行易行の道があることを
明らかにしてお念仏の易行道を勧められます。

 難行道とは種々困難な行を修めて
仏になろうとする道で陸路の歩行の道に喩えられます。
 易行道は阿弥陀仏の本願力によって浄土に往生して
さとりを開く道で水路の乗船に喩えられます。

 陸路の道は私が一歩一歩確かめて歩くことで
充実した歩みのようですが
自らの力を頼りにするもので
これからの行方が定まらずずっと心配が尽きません。

 水路の船旅は船に乗ってしまえば
後は船にまかすだけですから易行の道ですが
船を信じるか疑うか大きな問題です。

 今日の最初の御和讃です。
「生死の苦海ほとりなし ひさしく沈める我らをば
弥陀弘誓の船のみぞ 乗せて必ず渡しける」
(苦しみに満ちた迷いの海は
 どこまでも果てしなく続いている
 その海に長い間沈んでいる私たちを
 阿弥陀仏の本願の船だけが
 必ず乗せて浄土に渡してくださる)
とあります。

 生死の迷いの海に沈んでいる私たちを
阿弥陀さまは見抜かれて
必ず救うとご本願の船を用意されて
南無阿弥陀仏「必ず救うまかせよ」と
喚んでくださっているのです。

 本願の船にまかせて乗れと言われて
乗るか乗らないか躊躇するのが私たちです。
 南無阿弥陀仏のお喚び声を聞いて
信ずるが疑うかです。

 船に乗ってしまえばもう船のはたらきに
まかせるしかありません。
 阿弥陀さまのご本願のお心を聞いて信じて
南無阿弥陀仏のおはたらきにまかせて
ご本願の船に乗せてもらって行く先は
阿弥陀さまが決めてくださったお浄土なのです。

 生死の苦海ほとりなしと
これからの人生も変わり行くなかに
何があるかわかりませんが
真実変わらない南無阿弥陀仏のおはたらきにまかせて
お念仏申してお浄土への旅を共々に
ご一緒させていただきましょう。

ご一緒に、お念仏申しましょう。(2021.2.14)


老若男女の違いを超えて大きな乗物にご一緒しましょう

2021-02-13
 今日から高僧和讃に入ります。
インド中国日本に出られた七人の高僧方によって
お釈迦さまが説かれた阿弥陀さまの本願念仏のみ教えが
親鸞さまのところに届けられた喜びを
ご和讃にまたお正信偈さまに讃嘆されています。

 第一祖はインドの龍樹菩薩で
お釈迦さまから約七百年後の方です。
 龍樹菩薩は第二の釈迦といわれ
お釈迦さまのお心を開いて
大乗仏教の基盤を確立されました。

 御和讃に「有無の邪見を破すべしと」とあります。
お正信偈にも「悉能摧破有無見(しつのうざいはうむけん)
有無の邪見をすべて打ち破りと
親鸞さまは龍樹菩薩のご功績を讃えています。

 有無の邪見とは有るか無いか
一方に偏ったものの見方で
それを邪見間違った見方とお示しです。
 有無の邪見にとらわれるところに
私たちの苦悩のもとがあるというのです。

 お釈迦さまが悟られた真実の見方は如実知見といって
ものごとをありのままに見る見方です。
 私のはからい偏見が一切入らない見方ですが
私たちは私の色眼鏡でものごとを見ては
善悪の判断までするのです。

 東京五輪組織委員会の会長問題が
二転三転しています。
 男で有るとか無いとか女で有るとか無いとか
年寄りで有るとか無いとか若い者で有るとか無いとか
私たちのものの見方はそれぞれ違いますが
自分の都合に合わせて
ものごとを見ていることは同じです。

 共々に仏法に聞かせていただきましょう。
大乗の教法です。
 衆生をさとりに向かわせる大きな乗物のことで
自らさとりを求めるとともに
ひろく一切衆生をも救済しようとする
自利利他の教えです。

 すべてのものが救われなかったら
私はさとりを開かないと誓われた
阿弥陀仏のご本願のお心そのものです。

 私もあなたも私たちみんなが一緒に乗っていける
大乗大きな乗物の教法です。
 老若男女の違いを超えて
共に救われていくお念仏のみ教えを
今こそ聞かせていただきましょう。

ご一緒に、お念仏申しましょう。(2021.2.13)


勢至菩薩観音菩薩とお慕い申し上げてお念仏の道をご一緒です

2021-02-12
 今日の御和讃は八首でした。
通常は六首で、七首の時もありますが
この八首というのが一番長いです。

 大勢至菩薩和讃八首といって勢至菩薩を讃えるものです。
阿弥陀如来の脇侍の菩薩さまです。
 智慧の菩薩の勢至菩薩と
もう一方が慈悲の菩薩の観音菩薩です。

 御和讃の最後に「源空聖人本地也」と記されています。
親鸞聖人が源空聖人法然さまを勢至菩薩の化身と
敬い慕われていたということです。

 ところで奥さんの恵信尼さまが夢で
お二方の菩薩さまの夢を見たというお話です。
 一方は勢至菩薩で法然さまのことであり
もう一方は観音菩薩で親鸞さまのことだという夢です。

 翌朝その夢のことを親鸞さまにお話されたそうです。
法然さまが勢至菩薩さまということについて
親鸞さまは肯定されます。
 しかし親鸞さまが観音菩薩だという夢のことは
恵信尼さまは生涯親鸞さまに打ち明けることなく
ずっと親鸞さまを観音菩薩の化身と思い
敬いお慕い申し上げてきましたと
親鸞さまがご往生の後で娘の覚信尼さまに送った
手紙に書かれています。

 阿弥陀さまの大きなお慈悲のおはたらきのなかに
親鸞さまは法然さまのことを勢至菩薩と
恵信尼さまは親鸞さまのことを観音菩薩と
お慕い申し上げ
南無阿弥陀仏のお念仏につながって
日々麗しく日暮らしされていかれたことを
有難く聞かせていただきます。

ご一緒に、お念仏申しましょう。(2021.2.12)


円光寺
〒870-0108
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