継続は力なり
2022-02-24
お寺からホームページを発信しています。
開設して5年8カ月になりますが
昨日でアクセス数が5万回を超えました。
多いのか少ないのかわかりませんが
ありがたいことです。
始めた頃は一日に4回か5回ぐらいのアクセスで
半年程経ってネットに詳しい方に
ホームページを立ち上げてこんな回数ではという思いを
愚痴をこぼすように言ったら
「すごいじゃないですか」と言われました。
1回でも2回でもアクセスがあることが
すごいというのです。
誰かと確かにつながっているということです。
別に回数を誇ることではなくて
一人でも多くの方に見て読んでいただく思いから
始めたわけですからね。
ただ欲が出るんですね。
欲が出て悩み苦しみ迷うのです。
とにかくできるだけ日々発信しようと
自分なりに工夫し続けるうちに
アクセス数が徐々に増えてきて
今は40回とか50回、多い時には70回前後の日もあります。
「継続は力なり」という格言です。
小さい頃からよく聞かされました。
私という人間は生来の怠けものですから
何事も続かないのです。
だから先人は「継続は力なり」と
自分たちの失敗経験も踏まえて
続けていたら何かいいことがあるよって
教えてくれたんでしょうね。
このお朝事もまた
継続は力なりと力をいただきます。
この力は皆さんそれぞれ
色んな受け止め方があると思いますが
逆に私に力が入ると継続が難しいのです。
私が私がという力です。
しないといけない続けないといけないと
頑張って頑張ってと
私に力が入ると継続すら難しくなるということです。
継続は力なりといただく力は
お念仏のご法義を聞かせていただくと
阿弥陀さまの本願力なのです。
私が私がと頑張っては悩み苦しみ迷う
私のことをいつも思うてくださり
「必ず救うまかせよ」とご一緒くださる
南無阿弥陀仏のおはたらきです。
阿弥陀さまの大きなお慈悲の中に生かされて
お念仏相続させていただけるのです。
仏さまのご縁をいただいて
こうして御仏前に座らせてもらって
お念仏申す身にお育ていただいたのです。
今日も一日色んなことがあるけれども
お念仏申して阿弥陀さまの大悲の中に
私にできる精いっぱいのことをさせていただいて
私一人じゃなくて隣の人も隣の人もみんな一緒に
生かされて生きて往きましょう。
ご一緒に、お念仏申しましょう。(2022.2.24)

そして「今日は何の日?」
2022-02-23
昨日2月22日はニャンニャンニャンの<ねこの日>で
今日2月23日は語呂合わせで<富士山の日>だそうです。
誰が考えるのでしょうか。
とにかく毎日が何かの日で賑やかです。
今日は天皇誕生日の祝日で
いつもと違う朝の時間をゆっくり過ごしている方も
多いのではないでしょうか。
令和の時代の天皇誕生日です。
昨日私と同年輩の皆さんがたくさん集まる場所で
「昭和天皇の誕生日はよかったな」という声が
聞こえてきました。
昭和天皇の誕生日は4月29日で
5月の連休に重なることで
ゴールデンウィークという
まとまった休みが続くということです。
70歳代の方々です。
高度経済成長期の日本社会の最前線で
頑張って頑張って働いてきた世代です。
若い時分は週に日曜日だけの休みで
家でゆっくり体を休めるということだったと思います。
家族でどこかに行くとか
自分の趣味を見つけて広げるとかの
心の余裕もないなかに
まとまった休みは本当に有難かったと聞こえました。
平成の天皇誕生日は12月23日で
学校が冬休みに入る前でした。
このたびの令和の天皇誕生日は2月23日で
前後にそうした休みがありません。
昭和平成そして令和と生きてきて
「昭和の天皇誕生日はよかったな」ということです。
さて今年は昭和何年かご存知ですか。
年回のご法事をお勤めさせていただく上で
今は昭和何年と頭に入っていないと都合が悪いのです。
今年は昭和97年です。
だから50回忌のご縁のお方は
昭和48年にご往生されたという計算です。
平成でいったら平成34年です。
令和が始まる令和元年は5月1日から始まりました。
その年の1月から4月までは平成31年で
令和の天皇誕生日は今年で3回目になります。
コロナ禍にずっとかかって
今年も天皇誕生の祝賀行事はほぼありません。
そうしたなかにあって私たちの日常生活
日々の営みです。
皆さんにとって今日は何の日と言われたら
家族の記念日を思うのではありませんか。
それぞれの誕生日ということでしょうし
ご先祖有縁の大切なお方のお命日ではないでしょうか。
お命日のご縁に阿弥陀さまの御仏前に座らせていただき
お念仏を申して御礼をさせていただける
南無阿弥陀仏の大きないのちのつながりのなかに
共々に生かされて生きている仏さまのご縁と
有難くいただきます。
ご一緒に、お念仏申しましょう。(2022.2.23)

今日はにゃんの日?
2022-02-22
今日2月22日はニャンニャンニャンの<ねこの日>で
2022年と2が合わせて6つで
<スーパーねこの日>だそうです。
1ではなくて2
二番目ということで№2という言い方をします。
会社でいうと№1が社長で
№2は副社長でしょうか。
№1は組織の代表
顔であり責任者です。
ただ№1が一人で組織を取り仕切っているわけではなく
大きな組織の取り仕切り役は実は№2で
№1を直に支える№2の存在は欠かせないものです。
あえて№1にならないで
№2の妙味に生きる人がいます。
参謀とか黒幕とかいった
暗いイメージもありますが
スポーツチームでいうと
№1が監督で№2がヘッドコーチということでしょうか
№1と№2の関係がその組織の浮沈を決めます。
22日は夫婦の日でもあります。
夫婦という連れ合いパートナーの関係です。
2と2が並びます。
1と1ではありません。
2と2だからいいのです。
2は1を立てます。
お互いに認め合い支え合うという関係です。
さて仏さまは私たちを
どう見てくださっているのでしょうか。
仏さまの見方に№1も№2もなく
私たちをすべてオンリー1と見てくださっているのです。
私たちは人それぞれ顔が違うように
性格も生活ぶりもみんなそれぞれ違います。
みんなが№1にはなれませんが
「みんな違ってみんないい」と
みんなそれぞれがオンリー1で生きていけるのです。
猫の世界もそれぞれです。
ニャンニャン2と2の関係で
オンリー1のいのちを共に生きてまいりましょう。
ご一緒に、お念仏申しましょう。(2022.2.22)

お念仏のお救いに万が一はありません
2022-02-21
17日間の北京冬季オリンピックが閉幕しました。
カーリング女子の銀メダルの活躍で
最後の最後まで日本中を楽しませてくれました。
そのなかで土曜日の新聞のテレビ欄に注目しました。
NHKの夜の放送案内に
「カーリング女子準決勝の結果
万が一日本が3位決定戦に進む場合~中継予定」と
番組変更の表示がありました。
ベスト4になって金曜日の夜の準決勝で
勝ったら日曜日の朝の決勝に進むわけですが
万が一負けた場合は
土曜日の夜の時間に3位決定戦があるわけです。
準決勝の結果が判明しないなかでの新聞発行で
その意図はわからないわけではありませんが
案内の最後に
「日本が決勝に進んでいることを願っています」とあって
公共放送のNHKのあからさまな日本びいきの表現です。
準決勝に勝って決勝に進んでほしいという
日本国民の思いいっぱいを代弁したかたちですが
勝負は時の運で勝つこともあれば負けることもあります。
それを「万が一(負けた時は)」と表現したところが
対戦相手チームには失礼なことですが
何か微笑ましかったです。
万が一ということで
私たちの阿弥陀さまのお念仏のお救いを思います。
親鸞聖人は『高僧和讃』の源信讃に
「専修のひとをほむるには 千無一失とをしへたり
雑修のひとをきらふには 万不一生とのべたまふ」
(源信和尚は、念仏をもっぱら修める人をほめ
真実の浄土に往生できないものは
千人に一人もいないと教え
さまざまな行を修める人を嫌い
真実の浄土に往生できるものは
万人に一人もいないといわれた)
と述べられています。
一万人の中に一人でも救いに漏れる人がいたら
阿弥陀さまの本意ではないのです。
御文章さまに蓮如上人は
「十人は十人百人は百人ながら」と
阿弥陀さまのお救いを述べられています。
百人いて99人が救われたらいいのではないのです。
残る一人こそが阿弥陀さまの救いのめあてなのです。
その一人こそこの私と聞かせていただくのが
南無阿弥陀仏のお救いです。
お念仏のお救いに万が一はありません。
「大丈夫安心なさい。われにまかせよ必ず救う」と
阿弥陀さまはいつも喚んでくださっているのです。
阿弥陀さまの大きなお慈悲の中に生かされて
今日一日も日暮らしさせていただきましょう。
ご一緒に、お念仏申しましょう。(2022.2.21)

ライバル以上の友人(2018年アーカイブ)
2022-02-20
オリンピックでメダルをとった選手の人生に
スポットライトが当たります。
その人の人生いのちの物語です。
スピードスケートの小平選手です。
千mで銀メダルそして五百mで金メダルをとりました。
皆さんはどんな思いで
テレビを観ていましたか。
日本の選手は頑張ってほしい
メダルを取ってほしいと応援します。
一方他国のライバル選手には
転んでほしい失敗してほしいと観ている私がいます。
いやですね。
競技自体を何も知らない者が色々言って
日本のメダルはいくつだとか
結局はメダルを取ったか取らなかったかで
その選手の扱い方が全然違ってきます。
本当に身勝手な私たちだと思います。
では当事者はどうなのでしょうか。
ライバル同士でいつもいがみ合っているのでしょうか。
500mの全選手の出走を終えて
金メダルが確定した小平選手が
韓国のイサンファ選手と健闘をたたえ合う場面が
とても感動的でした。
お互いにベストを尽くした結果が
金メダルと銀メダルということです。
確かに選手は高みをめざしますが
それは全ての選手に言えることで
お互いの実力も知りつつ競技しているのですね。
イ選手は母国開催の期待を一身に背負って
この競技に集中してきたことを
小平選手はよく知っていたからこそ
五輪新記録で走ってメダルをほぼ手中に入れたと
歓喜に沸くスタンドに観客に静寂をよびかけ
次のレースのイ選手の走りに注目するように促したのです。
競技を終えて泣き崩れるイ選手を
抱きかかえるようにして
小平選手がかけた言葉が
「あなたを今も尊敬してます」でした。
その後の記者会見で
「ライバル以上の友人です」と言われました。
本当に素晴らしいと思いました。
お互いに尊敬しあい
相手のことをよく知っているからこその言葉です。
小平選手のいのちの物語です。
長野の大学を卒業しどうしても師事する先生のいる
長野で競技を続けたいと就職活動をするなかで、
病院の先生が声をかけてくれて今があるといいます。
小平選手は自らを求道者といっていました。
固い信念を貫いて自分の人生を切り開くといいますが
決して自分一人の力ではない
そこに家族をはじめたくさんの方々の
サポートがあったからこそですと
感謝の言葉が何度もでてきました。
このいのちの物語はオリンピック選手だけではなく
私たちも一人一人いのちの物語を紡ぐんでいるのですね。
今もいのちの物語を生きているのです。
私一人じゃない、いろんな人にたくさんのいのちに
支えられてあるということです。
本当にお互いに尊敬しあえる友人に会うということは
人生の大きな宝ものです。
私たちは阿弥陀さまのお念仏のお仲間です。
阿弥陀さまのお慈悲の中に
南無阿弥陀仏の大きないのちの物語を
今日も一日お念仏を申して
お互いに敬い合い励まし合い支え合って
生かされて生きてまいりましょう。
ご一緒に、お念仏申しましょう。(2018.2.20)
