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お念仏を申す生活法話

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お念仏の声が聞こえてきません

2021-08-17
 お勤めの最後は回向句で終わります。
「願以此功徳 平等施一切 同発菩提心 往生安楽国」
(願わくはこの功徳を以って 平等に一切に施し
 同じく菩提心を発して 安楽国に往生せん)です。

 意訳に
わたしは願う。
「この身に与えられた如来の功徳を
 すべての生けるものたちと
 等しく分けあいともどもに信心に恵まれて
 安楽浄土に生まれよう」とあり
別の訳には
「お経に説かれた阿弥陀如来のお徳を
 平等にすべてのものといただき
 阿弥陀如来の浄土に向かって歩んで行こう」と
 お参りした一同で唱和する一種の決意表明と
著書に書かれてありました。

 お経さまに説かれた阿弥陀さまのお徳は
すべての生きとし生けるものを
分け隔てなく等しく救うという
南無阿弥陀仏のお心おはたらきです。

 そのおはたらきを平等に等しく施された私たちは
共々にお浄土への道を歩ませていただく
お念仏のお仲間です。

 仏さまのお徳を共々にほめ讃え
皆々心を一つにしてお浄土に向かって
この道を歩んで往きましょうという結びです。
 
 回向句を唱和して南無阿弥陀仏南無阿弥陀仏と
報恩謝德のお礼のお念仏をさせていただきます。

 昨日はお通夜のご縁があり
今日がお葬式です。
 お通夜にはいつもお正信偈をお勤めさせていただき
「願以此功徳」の回向句で終わります。

 葬儀社でのことでお家でのご縁のように聖典を配って
一緒にお勤めすることではないのでしょうか
お念仏の声が聞こえてきません。

 お勤めの後で参列された皆さんの方を向いて
ご法話をさせていただきます。
 葬送のご縁で南無阿弥陀仏とお念仏申して
阿弥陀さまのお浄土に送りましょうとお話しますが
お念仏の声が聞こえてきません。

 日頃お念仏を申すことがなかったのでしょうか
自ら声に出してお念仏申すことに躊躇するのでしょうか
周りの人がお念仏していたらつられて
お念仏することもあるのでしょうが
みんながシーンとしたなかで
お念仏の声が聞こえてきません。

 お念仏が有難いのは
今日のお朝事のご縁もそうですが
お勤めが終わって「お念仏申しましょう」と言わなくても
皆さんの口からお念仏が出てくださる有難さです。

 平生日常のことです。
特別なことではなくて平生なのです。
 阿弥陀さまのお救いは平生いつでもどこでも
「私が一緒だよ」という南無阿弥陀仏のおはたらきです。

 南無阿弥陀仏のおはたらきの中に
私たちの日々の生活があるのです。
 お念仏を申すなかに今日の一日も
阿弥陀さまご先祖有縁の仏さまと共々に
日暮らしをさせていただきましょう。

ご一緒に、お念仏申しましょう。(2021.8.17)


いつものようにこのお朝事から今日の一日を始めさせていただきます

2021-08-16
 お盆のお参りそして行事が昨日で終わりました。
今日は雨が降ってちょっとしっとり心も落ち着きます。

 いつものようにこのお朝事から
今日の一日を始めさせていただきます。

 毎年のことですが歳を重ねるなかで
最後までお盆のお参りができるか大丈夫かなと思いつつ
声がガラガラでいつつぶれてしまうかと不安を抱えながら
何とか15日のお盆の最終日を迎えることができました。

 声です。
お念仏の声です。
 私たちの阿弥陀さまは
南無阿弥陀仏の声の仏さまといいます。

 わが名を称えてくれよと阿弥陀さまのご催促です。
南無阿弥陀仏とお念仏申すところに
「私がいるよ」と南無阿弥陀仏のお念仏が聞こえてきます。

 私の声ですがそのまま阿弥陀さまの
私たちのご先祖有縁の仏さまの声と聞かせていただきます。

 南無阿弥陀仏「私がいるよ大丈夫だよ
どんなことがあってもあなたを見捨てることがないから
あなたはあなたの命を精いっぱい輝かせて
一緒に生きて往こう」と
私を喚んでくださる仏さまに成ってくださったのです。

 今日の御和讃の中に無明という言葉がありました。
無明の世界にあって煩悩を兼ね備えた身を生きる私です。
 阿弥陀さまは無明煩悩の私のすがたを見抜かれ
智慧大悲の光明を放ち照らして
そのまま救うてくださいます。

 光明無量のお念仏の中に
すでに私たちは包まれてあるのですが
そのことに気づかずじまいに無明の世を生き命終えては
また迷いの世界を経巡って行かねばならないのです。

 「光明遍照十方世界念仏衆生摂取不捨」と
お経さまのお言葉を御文章さまの中にも書かれてあります。
 光明遍照十方世界(こうみょうへんじょうじっぽうせかい)
阿弥陀さまの光明はありとあらゆる十方の世界を
遍く照らし無明煩悩の私たちを分け隔てなく救うのです。
 念仏衆生摂取不捨(ねんぶつしゅじょうせっしゅふしゃ)と続きます。
念仏を申す衆生を摂め取って捨てない救うというのです。

 何で十方衆生と言わないで念仏衆生と
言ったのでしょうか。

 お念仏を申しお念仏を聞く衆生です。
南無阿弥陀仏のお念仏に
阿弥陀さまがこの私を救うために
ありとあらゆる手立てを込めて
私を噛んでくださる声を聞いて
「はい」と応じてお念仏申します。

 雨が続き各地で被害も出ていますが
お大事にしてください。
 お念仏を申して今日も一日
阿弥陀さまの大悲の中に
日暮らしさせていただきましょう。

ご一緒に、お念仏申しましょう。(2021.8.16)


雨の中をようこそお参りです

2021-08-15
 雨のお盆になりました。
雨の中を納骨堂のお参りの方がピンポーンピンポーンと
本堂のチャイムを鳴らしてお参りされます。

 仏さまにお供えの品を持って
ご家族ご親戚の方でしょうか
老若男女若い人も子どもさんも一緒に
何とも微笑ましいお盆の光景です。

 納骨堂にお参りして
扉のしまった納骨壇が目に付きます。
どなたもお参りされていないようで気になります。

 初盆やご法事のお勤めを
お寺でされるお家が多くなりました。
 マンションなどの集合住宅にお家を引っ越され
お仏壇をご安置する仏間が狭いなどや
初めてのご縁でお家にお仏壇が無いところです。

 お寺での初盆のお勤めをご案内しましたが
2件のお家は何も連絡がないまま
お参りがありませんでした。
 去年も一件ありましたが
お葬儀だけのご縁になってしまっているのです。

 最近はお葬儀だけお勤めするお坊さんもいて
お寺とのご縁つながりを敬遠されているようで
お葬儀の意味が伝えられていないもどかしさを覚えます。

 浄土真宗のお葬儀は
大切な方を阿弥陀さまのお浄土に送り
先に往かれた仏さまと南無阿弥陀仏のご縁に
これからもつながっていく
私がお念仏のみ教えに遇わせていただく
大事な仏縁なのです。

 浄土真宗のご門徒になって
仏弟子としての法名をいただき
仏式のお葬儀のお勤めをさせていただきます。

 先に往かれた方はお手次ぎのお寺の過去帳に記載されて
その後のご法事のお勤めをさせていただく
お寺とのつながり仏さまのご縁です。

 仏さまのご縁は仏さまからいただくもので
私の思いはからいでどうこうということではありません。
 後に遺った方々の思いはからいで
お葬儀をどうするのか
その後のお寺とのおつきあいをどうするのか
ということでしょうが
仏さまのご縁は私の思いで
ついたり離れたりするものではありません。

 お寺とのご縁はご先祖有縁の方との
悲しみのご縁に始まることが殆どです。
 先に往かれた仏さまと聞かせていただきます。
お浄土の阿弥陀さまがご先祖有縁の仏さまが
南無阿弥陀仏のおはたらきで
仏法を聞いてお念仏申す身になっておくれと
仏さまのご縁を勧められるのです。

 仏さまのお念仏のお喚び声にうながされて
「はい」っと
今ここ阿弥陀さまのご尊前に座らせていただいた
今日お朝事のご縁にお参りされた皆さん私たちです。

 どうぞこれからもご縁ご縁にお参りください。

ご一緒に、お念仏申しましょう。(2021.8.15)


御仏前がにぎやかな初盆のご縁です

2021-08-14
 昨日今日と初盆のお参りをしています。
お参りの時間を決めてご案内していますので
私がお参りする頃には皆さんが仏間にそろって
座ってらっしゃるところもあります。

 ご法事のご縁です。
黒衣五条に中啓念珠の衣体をつけてお勤めしますが
次から次へお参りすることで
普段のご法事のように
ゆっくりお勤めすることではありません。
 お家の皆さんにもその気配がわかるようで
長話はせずに次のお家に向かうようなことです。

 そうしたバタバタした中でのご縁ですが
お参りの皆さんとご一緒に
お勤めができる有難さを思います。
 いつものお正信偈さまです。
聖典を持参しお配りしてお勤めをし
その間にお焼香をしていただきます。

 皆さんの気持ちが一つになる
仏さまのご縁です。

 お仏間の御仏前に皆さんが集いそろいます。
一人ではありません。
 隣の人も隣の人もみんな
先に往かれた仏さまのご縁につながった
家族だけではなくご親族の方々もご一緒です。

 そこにお盆のお参りに来られたご近所有縁の方は
いらっしゃいませんが
たくさんの品が所狭しと御仏前にお供えされています。

 初盆は静かなお盆寂しいお盆といわれますが
本当ににぎやかなお盆です。
 仏さまのお飾りももちろんですが
御仏前にお参りされる方がたくさんいらっしゃることです。

 「ご一緒に、お念仏申しましょう」と
皆さんご一同に南無阿弥陀仏と
お念仏を申させていただきます。
 浄土真宗のご縁の有難さです。
お念仏申す所作が調えられた有難いご縁です。

 お経さまには阿弥陀さまのお浄土を
俱に一処で会える俱会一処の世界と説かれています。
 今日のお朝事のご縁ももそうですが
阿弥陀さまの御仏前に集う私たちは
俱会一処のお念仏のお仲間です。

 御仏前の一処で皆さんと会うなかに
先に往かれた方は今はお浄土の仏さまとなって
懐かしいお姿はこの目には見えませんが
お念仏のおはたらきで私と共に生きてくださるのです。

 南無阿弥陀仏の大きな大きないのちのつながりのなかに
お盆の三日間だけではなくこれからも
共々に生かされて生きていくことができる
まさにお念仏は私の生きる力です。

ご一緒に、お念仏申しましょう。(2021.8.14)


お仏間でみんな一緒ににぎやかな初盆のご縁です

2021-08-13
 今日から三日間のお盆の期間に入ります。

 昨日は円光寺門徒初盆会のお勤めを
本堂でさせていただきましたが
初盆を迎えるお家の方には特別なお盆ということです。

 遠方にいる家族親族も帰ってみえて
ご近所有縁の方々もお参りされるということで
いつもより賑やかなお盆になります。

 この三日間は家にずっと居ることになります。
今はコロナでお家時間が増えたということですが
家に家族親族が一緒にそれも御仏前に居るということです。

 お仏壇をご安置しているお部屋です。
この部屋は普段はあまり使うところではなく
日常家族がそろう部屋でもありません。
 家族が一緒に食事をしたりテレビを観たりする
部屋ではありません。

 お仏壇をご安置する仏間にご家族ご縁の皆さんが
心を一つにして集うご縁が初盆です。
 大きなテーブルを囲んで食事をしたり
お酒も入ってお話がはずみます。
 仏間で先に往かれたご先祖有縁の仏さまと
ご一緒に過ごす初盆のにぎやかな風景です。

 昨日からすごい雨です。
昨日は薬師堂から仲村をお参りしましたが
仲村のお参りの途中で凄い雨にあい
全身びしょ濡れになって一旦お寺に戻って
夕方残った4軒のお家にお参りしました。

 いろんなことがある日々の生活です。
今日も続いて大雨になりそうです。
 皆さんそれぞれのお盆ですが
ご先祖を思いお念仏を申すなかに
過ごさせていただきましょう。

ご一緒に、お念仏申しましょう。(2021.8.13)


円光寺
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大分県大分市三佐3丁目15番18号
TEL.097-527-6916
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