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お念仏を申す生活法話

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今日は冬至です

2021-12-22
 今日は冬至です。
今朝6時の鐘を撞いて西の空高く
ほぼ満月が輝いていました。
暗い中で月の光がきれいで有難いです。

 冬至は昼の時間が一年で一番短く
夜の時間が一番長い日です。
 冬のこの時期暗い夜が長いというのは
寒々しく何か寂しくもの悲しいものですが
これからは夜の時間が短くなって
昼の時間が長くなると考えると
何か楽しみです。

 気象的には今から一層寒くなって
暗くて寒い中を皆さん毎日ようこそお参りです。
 こうして皆さんと共々に
お朝事のお勤めができて
お念仏を申すなかに今日一日を始めさせていただける
これほどの贅沢はありません。

 一人でお勤めするということではなく
いつも皆さんがご一緒してくださいます。
 毎朝定刻に皆さんが円光寺にお参りされて
顔と顔を合わせて「おはようございます」と
朝の挨拶ができるということです。
 当たり前のようですが
この上ない有難いことと感謝いたします。

 できたら一人でも多くの方に
ご縁に遇ってもらいたいものですが
チャンスはあります。
 こうしてご縁を続ける限りは
チャンスはあります楽しみです。

 そうした楽しみももってこれからも
日々明るくなるなかに
いよいよお念仏を申して
日暮らしさせていただきましょう。

ご一緒に、お念仏申しましょう。(2021.12.22)


大分県が健康寿命全国一位になりました

2021-12-21
 今朝の合同新聞に
大分県が健康寿命で全国一になった
という記事が載っていました。

 健康寿命とは介護や寝た切りにならないで
何とか一人で日常生活を送れる年齢です。

 寿命というと平均寿命を思います。
平均寿命と健康寿命の差を縮めていくことを目標に
大分県が取り組んできた成果ということですが
健康寿命が男性で73歳女性で76歳といいます。
 一方平均寿命と健康寿命の差は
全国平均で男性で8歳女性で12歳といいます。

 単純に言いますと
8年12年を寝たきりなどの要介護で
過ごすということでしょうか。

 昨日の新聞のコラムで
介護の現実ということで老々介護の問題を
取り上げていました。

 息子さんが長く介護していたお母さんを
殺したという事件です。
 今は福祉の制度が充実していますが
そのシステムを知らなかったということを含めて
福祉のお世話にならなかったことで
経済的な理由も十分考えられますが
自宅で介護していたといいます。

 一方東京では80代の妹さんが介護していた
80代のお姉さんを殺したという事件です。
 福祉関係の方に施設の入所や生活保護の受給を
勧められても受け入れなかったといいます。
 世間に迷惑をかけることで申し訳ないという理由です。

 一方は世間と断絶した関係のなかでのことで
一方は世間を拒否したものです。

 今母が施設にお世話になっています。
医療福祉の従事者がその人に合ったプランを立てて
事細かに実践してくださいます。
 自宅で家族が介護することがよいのでしょうが
中々思うように行かないところが多く大変助かります。

 ここは広い意味で
社会にお世話になったらいいと思います。
 ところが私たちは社会といって人を見るのです。
周囲の目世間の目です。

 具体的に誰々の目です。
どんな風に思われているのかと
どんなことを言われているのかと気になるのです。
 人人で見ると
あの人にはお世話になりたくないとか
あの人にはお世話したくないとか
の見方になってしまいます。

 親子といって兄弟といって夫婦といって
関係が深いからこその愛憎です。

 だからこそ社会のお世話になればいいのです。

 母がお世話になっているヘルパーさんや福祉の関係者の
人となりまで知りません。
 昨日は自宅で面談がありましたが
「一切飲食等お茶もお断わりします」と言われました。
お世話になっているからこれをどうぞというのも駄目です。

 一切お断りでいいのです。
そこにいろんなものが入ってくると
あの人はあの家族はいいけれどもあの人は悪い
といった見方になってしまうのが
私たちのものの見方なのです。

 福祉介護には細かすぎるほどの料金規定があります。
お金がかかります。
 ヘルパーさんも生活者で給与をいただくのです。
それでいいのです。

 善意のお世話が一番厄介です。
善意でしてあげたのにという慢の心が
すぐ頭を持ち上げるのです。

 それなりにお金がかかるシステムなのです。
ここは国の出番です。
 国のいろんなお金の使い方に批判がありますが
本当に困っている人にシステムが運用できるように
お金を出せばいいと思います。

 お寺です。
お寺は本来社会に広く開かれた場でありました。
 お寺とご門徒さんはお互いに顔が見える関係で
その生活ぶりも見えます。

 お寺の住職にはお世話になりたくないのではないのです。
阿弥陀さまに共にお世話になるのです。
お世話になればいいのです。
 私もそして皆さんもです。

 阿弥陀さまのお念仏のお心です。
共々に聞かせていただくなかに
お互いにできることをさせていただくのです。

 お寺という社会です。
お念仏の社会です。
 お念仏のお心を聞いて
自他ともに心豊かに生きることのできる社会です。

 お念仏の社会をめざして
一つでも何かできることをさせていただきましょう。

ご一緒に、お念仏申しましょう。(2021.12.21)


大分トリニータ天皇杯準優勝

2021-12-20
 朝6時西の空の中空に真ん丸お月さんが見えました。
月の清かな明かりがこの寒い時期にとってもいいですね。

 昨日は大分トリニータが天皇杯の大きなタイトルをかけた
決勝戦で惜しくも敗れ準優勝でした。
 一週間前の準決勝で絶対王者の川崎に大金星をあげ
決勝でも鹿島相手に最後まであきらめない試合展開の大接戦で
国立競技場の5万7千人の大観衆を大いにわかせました。

 この二試合を楽しませてもらった私は
にわかトリニータファンです。
 トリニータは来シーズンはJ2降格が決まっており
J 1 復帰は中々難しいところです。

 トリニータの奮闘ぶりに
1994年クラブチーム結成以来のサポーターの声がありました。
 トリニータは地方チームが抱える経営難で
選手を育てても優秀な選手は有力なクラブに移籍するということで
決勝の対戦相手の鹿島のゴールキーパーの西川選手も
大分県宇佐市の出身でトリニータで活躍した選手です。

 主力選手が毎年のように移籍するなかで
チーム作りをされる監督の手腕が讃えられますが
この監督も今シーズンで辞任ということです。

 私のようなにわかファンは
いつもの日頃がないその時だけのファンです。
 何か注目される時だけ
それこそ大分の地元チームとして応援するのです。

 応援のしようも色々で
経営難の中では財的な支援が一番ですが
それもできていないのがにわかファンです。

 でもいいですね。
にわかであっても応援できるチームがあるということです。

 お寺のご門徒さんのことでも思います。
お寺を支えてくれるご門徒ですが
住職としてはご門徒にお寺にお参りしてもらいたいのです。
 中々思うようにいきません。それぞれの生活がありますからね。

 門徒であるということについては
お手次ぎのお寺があるということです。
 たのみ寺ともいいます。
何をたのむのか
お葬式でありご法事であり、何かの時です。

 ただ南無阿弥陀仏をたのむのです。
「われにまかせよ必ず救う」と阿弥陀さまがおはたらきだと
聞かせていただくのです。

 にわか門徒であっても
阿弥陀さまから見れば一番の救いのめあてなのです。
 あなたのいのちの古里をお浄土と用意しているからね
お念仏申して帰っておいでと
寒い中も暑い中も暗い時も明るい時も
いつもお立ちになって待ってくださっている阿弥陀さまです。

 今日一日もお念仏申して阿弥陀さまのお心を聞かせていただき
阿弥陀さまのお慈悲の中に生かされて生きてまいりましょう。

ご一緒に、お念仏申しましょう。(2021.12.20)

「この道をゆっくり一緒に往きましょう」

2021-12-19
 大阪のビルで起こった放火事件の続報です。

 49歳の院長先生の安否が不明ですが
その人となりを偲ぶ声がたくさん寄せられています。
 皆さん「優しい良い先生だった」と言われます。

 仕事で悩みを抱える人たちの声を
真摯に聞かれて治療や相談に応じていたといいます。

 人気のクリニックで
多い時は開院前から行列ができていたということで
火災があった金曜日は「リワークプログラム」があり
職場復帰をめざす多くの人が来院していたといいます。

 「こころとからだのクリニック」です。
からだのことは診断して大方のことが分かりますが
こころのことは見えるものではなく
体の症状と合わせて地道に聞き取っていくことです。

 分かろうとしても分からないことが多く
分かったつもりで分っていないこともあって
「分からない」というのが本当のことです。

 それぞれ体も違い心も違うなかに
ストレスもたまり苦悩する人に対応していくのです。
 よく話を聞いてくれたといいます。
人それぞれにものの見方考え方が違いますから
何か会話の中でちょっと気に入らないことがあったら
言い返したり無視するのがこの私です。

 自分の主義主張を伝えたいという思いがあります。
それを何か振りかざすように
相手を押さえつけるようなところが
この私のなかにあります。

 よく「頑張らないからこんなことになったんだ」と
自業自得と自己責任を厳しく問い
もっと頑張ればよかったのにと言われますが
治療に来た人は頑張れないんですね。
 頑張りたくても頑張れない。
深く暗い心の闇をとことん聞いていかれた
先生だったと思います。

 この前お話しましたが
頑張れ頑張れと言って
頑張れないのは救われないと言うのは
相手を責めることです。
 苦しみを増すことでしかありません。
宗教でいったら「裁きの宗教」というお話をしました。

 私たちの浄土真宗は阿弥陀さまのお慈悲のお救いです。
すべてのものを分け隔てなくそのまま受け入れ
救うてくださる阿弥陀さまのおはたらきです。

 頑張る人も頑張れない人も頑張りたくない人も
すべてあなたをそのまま受け入れ救うのです。

 クリニックに通っていた人たちが
「ここは私の唯一の居場所だった」
「先生に会うとほっとした」と言っていました。

 昨日も申しました。
お寺ということと重ねて思います。
 お寺が私の居場所になり
お寺に来るとお同行の皆さんに会えてほっと安心できる
そういうお寺になっているかという問いかけでもあります。

 その先生のアドバイスで仕事に復帰した人が
先生が「これからはゆっくり行きましょう」と
声かけをしてくださったと言います。

 「この道をゆっくり一緒に往きましょう」と
南無阿弥陀仏のお心といただきます。

ご一緒に、お念仏申しましょう。(2021.12.19)

こころとからだのクリニック

2021-12-18
 大阪駅近くの繁華街のビルで火災があって
24人の方がお亡くなりになりました。

 放火事件と伝えられます。
狭い敷地にすっと高い6階建てのビルです。
 いろんな店舗が雑居する
大分でもよく見かける機能的な構造のビルですが
今回の火災では
エレベーターと非常用階段がある入口付近からの出火で
逃げ場がなかったということです。

 黒煙があっという間に部屋中に広がって
殆どの方の死因が二酸化炭素中毒で
一呼吸二呼吸の間に意識がなくなって
大きな火傷をした方はいないといいます。

 現場はビルの4階にある心療内科の
「こころとからだのクリニック」です。

 病院というと体の不調を治療してもらうところですが
今は心療内科という心の病を治療する病院が多くあります。

 先日精神的なメンタルコントロールの話をしましたが
心と体のバランスがうまく行かないのが
この生身の人間です。
 私もこれまでの体験で思い当たることがありますが
メンタル面で仕事をする意欲をなくして職場を離れ
仕事に復帰しようとしても中々うまく行かないことです。

 何とか頑張らなければと頑張ろうとすればするほど
思うような成果にならなくて
増々苦しみ悩みの負のサイクルにもがくということです。

 心療内科のお仕事を
お寺ということで思います。

 お寺は仏さまの教えを伝え聞くところです。
仏教は死んでから後の教えではありません。
 死後のこともお話しますが
仏さまの教えは今聞かせていただく教えです。

 お釈迦さまは仏教を開かれました。
仏教は苦悩する私が迷いを離れて
さとりの仏に成る教えです。

 私たちがこの身に抱える苦悩は人人それぞれ違い
仏さまの教えを聞いたから
すぐ苦悩が解決するという問題ではありません。

 仏さまと私の一対一のご縁ですが
教えを伝えるお坊さんと皆さんが
御仏前に共々に向き合い
仏さまのみ教えを聞かせていただくなかに
生きるヒントが見つかればと思います。

ご一緒に、お念仏申しましょう。(2021.12.18)
円光寺
〒870-0108
大分県大分市三佐3丁目15番18号
TEL.097-527-6916
FAX.097-527-6949
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