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お念仏を申す生活法話

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2月15日は涅槃会です

2022-02-15
 今日2月15日はお釈迦さまが涅槃に入られた日で
涅槃会という法要をお勤めして
お釈迦さまのご遺徳を偲びます。

 涅槃とは煩悩の火が吹き消された
「さとり」のことですが
お釈迦さまは35歳の時に
すでにおさとりを開かれているので
完全な涅槃大般涅槃に入られたといいます。

 お釈迦さまは私たちと同じこの人間界に生まれ
生老病死の身を生きて命終えていかれました。
 80歳でお亡くなりになるまで45年間
インド各地に伝道の旅を続けられ
人々に仏さまのみ教えを説かれました。

 ご高齢になり旅の途中で重い病気になられて
クシナーラの沙羅双樹の下に横になり命終えていかれます。
 その時の様子を描いた涅槃図が伝えられています。

 頭を北に顔は西を向き右脇を下にして横になった
頭北面西右脇のおすがただったといわれます
 
 涅槃図にはお釈迦さまの周りで悲しむ弟子とともに
さまざまな動物たちが描かれているものがありますが
仏教が人間だけではなくすべてのいのちの尊さを
説かれたことを意味するもので
お釈迦さまの死を多くの方が悲しまれる様子を見守るように
たくさんの菩薩さまが描かれているものがあります。

 その菩薩さまの表情が微笑んでいるのです。
愛別離苦の悲しみのご縁に
これはどういうことでしょうか。

 お釈迦さまが仏法を説くために
仏さまの国から生まれて来て
80年のご生涯を通し私たちに仏法を明らかに教え
仏さまの国に還って往かれたことに
お敬いの心いっぱいに感謝申し上げ
お釈迦さまが入滅した後も
仏法がいよいよ盛んになることを楽しみに喜ぶ心から
微笑まれているというお話を聞きました。

 親鸞さまは晩年京都に帰られ
関東の門弟が往生されたとの便りに
「往生めでたし」と送ったお手紙が残されています。

 大切な方との今生の別れです。
悲しみに暮れる凡情そのままですが
浄土真宗のご法義は
お念仏の人は死んだらお終いではなく
命終えてそのままお浄土に往き生まれ
南無阿弥陀仏の仏さまとなって
私たちの迷いの世に還って来ると
聞かせていただきます。

 今日も私の口から南無阿弥陀仏と
阿弥陀さまのお慈悲のおはたらきが届けられ
お念仏が出てくださいました。

 先に往かれた仏さまもご一緒に
南無阿弥陀仏の大きないのちのつながりのなかに
私たちは共々に生かされて生きているのです。

 今日一日もお念仏申して
お慈悲の中に生かされて生きてまいりましょう。

ご一緒に、お念仏申しましょう。(2022.2.15)


十方の諸仏諸菩薩がほめたたえるお念仏の声です

2022-02-14
 今『浄土和讃』を拝読させて頂いてますが
阿弥陀如来とその浄土のお徳を讃嘆したものです。

 今日は「自余の九方の仏国も」より始まりました。
昨日の最後の和讃には
「東方恒沙の仏国より」とありました。

 東方以外の九方ということで十方です。
東西南北の四方その間の八方、上下があって十方です。
 すなわちあらゆる仏の国々から
無数の菩薩方が阿弥陀仏の浄土に往かれて
すぐれたはたらきがきわまりない阿弥陀仏を仰ぎ
そのお徳をほめたたえられると讃嘆されるのです。

 第17願の「諸仏称名の願」に
十方世界の諸仏方が阿弥陀仏のみ名を称揚して
阿弥陀さまのお徳をほめたたえるとあります。

 十方世界の諸仏諸菩薩がほめたたえる
阿弥陀さまの南無阿弥陀仏のお徳おはたらきは
私たちの思いはからいを超えたものであり
十方衆生を救うというのです。
 十方衆生と聞いてこの私のことです。

 この私一人を救うために
阿弥陀さまが立ち上がってくださり
本願成就された名号のお徳を
十方の諸仏諸菩薩がほめたたえて
私一人の救いを証明してくださるのです。

 これほど安心できることはありません。
南無阿弥陀仏のお心を聞いて
お念仏申す身になってくれよと
親鸞さまのお勧めです。

 今日もこの口から
南無阿弥陀仏とお念仏が出てくださいました。
「必ず救うまかせよ」の阿弥陀さまのお喚び声であり
十方世界の諸仏諸菩薩方がほめたたえる
頼もしい声でもあります。

 南無阿弥陀仏と
ようこそ私のところに至り届いてくださって
今日は月曜日で一週間の始まりです。
 お念仏を申す一日を始めさせていただきましょう。

ご一緒に、お念仏申しましょう。(2022.2.14)


御仏前に俱会一処のご縁です(2014年アーカイブ)

2022-02-13
 昨日の夜<百華のつどい>のご縁をいただきました。
浄土真宗門徒の基礎学習講座と銘打って
一年12回の連続法座のご縁です。

 今年は三組の会ができて
同時進行していますが
昨日のご縁は三佐地区外の
明野、明治、三川のご門徒さんがメンバーの会です。

 暗い中寒い中を皆さん車でいらっしゃっています。
一組の方はタクシーでいらっしゃったと後で聞きました。
 本当に有難いなあと思います。
ご一緒にお聴聞させていただけるご縁です。

 空調設備の整ったあんのん館でのご縁です。
4年程前にあんのん館を建てた時の思いです。
 いろいろなご縁をいただくなかで改めて思うのは
お互いに顔と顔が見えるなかで
ご一緒にお念仏のご法義に遇わせていただく
有難さ尊さです。

 今はネット社会でスマホやパソコンで
家に居りながら一人で自由自在に
いろんな情報を得ることができます。

 仏事についても知識や情報を知り得ますが
仏さまのご縁は私のこの身を仏さまの御前に
御仏前にはこぶことが肝心要だと思います。

 最近皆さんに俱会一処のお話をよくします。
俱会一処とは阿弥陀さまのお浄土のことで
阿弥陀経さまに説かれてあることですが
まさにこのお朝事のご縁が
俱会一処のご縁といただきます。

 俱(とも)に一処で会うと
二つも三つもあったら迷う私をご存知で
阿弥陀さまが一つ処と決めてくださっているお浄土です。

 このお朝事のご縁です。
毎朝6時半に円光寺の本堂の御仏前と
決めてくださっているから
今日も皆さんと会うことができました。

 ところがこの身をはこぶことが中々難しいです。
自己中心に自分の都合に合わせて生きているお互いです。
 今日も皆さん都合をつけて万障繰り合わせて
この御仏前に身をはこんでくださったんですよね。

 ただここに座ってみるとどうでしょう。
私が私がじゃなかった
仏さまがこの私にしてくださったといただきます。
 それも私一人ではなくて隣の人も
あなたもあなたもあなたも皆さん一緒にというご縁です。

 これこそが俱会一処
阿弥陀さまの御仏前にご縁をいただくということです。

ご一緒に、お念仏申しましょう。(2014.2.13)


小さなお同行がご法事にお参りです(2011年アーカイブ)

2022-02-12
 昨日は建国記念日の祝日でご法事があって
小さなお同行の子どもさんがお参りでした。

 お参された大人の皆さんと同じように聖典をお配りして
お正信偈さまのお勤めを一緒にしてくれました。
 漢字のふり仮名を追っていっては
大きな声で読んでくれます。
 大人は中々声が出ませんが
子どもはそのままです。
 そのことがその場の雰囲気を和らげて
賑やかで有難いご法事のご縁になりました。

 年回のご法事は悲しみのご縁で始まります。
大切な方とお別れするこれほどの悲しみはないご縁です。
 悲しみのご縁ですが
そのまま先に往かれた方をお浄土の仏さまと仰ぎ
ご一緒に阿弥陀さまのお徳をほめたたえる
仏德讃嘆のご縁といただきます。

 仏さまのご縁です。
先に往かれた仏さまがこの身を御仏前に座らせて
手を合わさせお念仏申す身にさせてくださるのです。

 駐車場の道沿いのフェンスにかけた横断幕に
「いのち みんな つながって ひとつ」と掲示しています。
 親鸞聖人750回大遠忌法要に向けて
円光寺のスローガンです。

 日頃は私が私がと自己中心に生きる者同士が
仏さまの御仏前に一緒に座ることができる
仏さまのご縁です。

 ご法事のご縁で浄土真宗のみ教えを
聞かせていただきます。
 お念仏申して阿弥陀さまのお浄土に
生まれさせていただく真実まことの教えです。

 生活ぶりはそれぞれ違う私たちですが
お浄土一つの世界に共に往生させていただく
お念仏の道を阿弥陀さまが開いてくださり
親鸞さまが明らかにしてくださったのです。

 それは死んでから後のことではなくて
今こここの私に開かれた道です。
 お念仏申して来いよと阿弥陀さまのお喚び声を聞きつつ
日々お念仏を申す生活をさせていただきます。

 先に往かれた方のご法事で
御仏前に有縁の皆さんが一堂に集い
小さなお同行の大きな声につられて
ご一緒にお念仏申させていただいた
尊い仏さまのご縁になりました。
 
ご一緒に、お念仏申しましょう。(2011.2.12)


ファイザーかモデルナか

2022-02-11
 昨日コロナウイルスの3回目のワクチン接種に
行ってまいりました。

 接種についてファイザーかモデルナかという
ワクチンの選択が問題です。

 どちらを選ぶかといわれて
難しいですね。
 私は1回目2回目に接種した会場で打ちましたから
その接種会場で決められたワクチンでした。

 副作用のことに関して
フアイザーがいいとかモデルナがいいとか言われます。
 これまで世界中でファイザーもモデルナも
多くの人が接種しているわけですから
副作用の有無も含めて
接種後のデータはネット等で見れますが
その人人それぞれのことで
参考になるようでかえって迷ってしまいます。

 健康な体に異物を入れるわけですから
何らかの副作用も出てくると思うのですが
生死にかかわったり後遺症がのこることでは困ります。
 ワクチン接種が現状でコロナ感染対策の
有効な手段ということもわかります。

 どうしたらいいのでしょう?

 世界各国でファイザーの接種が先行し
安全性が立証されているとか
モデルナも安全性は確かで
ファイザーを2回接種し
3回目はモデルナがより効果的だとか
いろんな情報が飛び交って
結果ファイザーが供給不足になってモデルナが余る事態に
尾身会長や小池東京都知事が
3回目はモデルナを打ちましたと明かす始末です。

 皆さんはどのように選択しますか?

 私は同じ会場ということで選択しました。
あれこれ考えてもそれに周りからあれこれ言われたら
迷うなかにまた迷ってしまいます。
 最終的には私が決めることですが
決めていただくということで
会場が決めたワクチンという選択でした。

 浄土真宗のみ教えでは
お念仏の人が命終えて生まれ往くところを
阿弥陀さまがお浄土と決めてくださっていると
聞かせていただきます。

 私たちはいつか必ず命終えて行きますが
命終えてどこに行くのでしょうか?

 お浄土の他に選択肢を示されて
どこを選ぶかといわれたら迷いますね。

 それこそ行って帰ってきた人がいないという言い方で
考えても誰も分からないことで
「人間死んだらゴミになる」などと
遺骨になる見たままのことを言う人もいます。

 死んだら終いでなるようにしかならないと
達観しているような方も
待ったなしのその時が来たらどうでしょう。

 阿弥陀さまは生死(しょうじ)の苦悩に迷う私を見抜かれて
阿弥陀さまの方でこの私が生まれて往くところを
お浄土と決めてくださったのです。

 私に選択を迫るのではなく
阿弥陀さまが選んでくださったお浄土です。

 親鸞さまの師匠法然さまの主著が
『選択本願念仏集』です。
 私の選択ではありません。
本願念仏という阿弥陀さまの選択です。

 阿弥陀さまの本願他力回向のおはたらきです。
「われにまかせよ必ず救う」南無阿弥陀仏のおはたらきに
まかせるかまかせないか、信か疑なのです。

 阿弥陀さまの南無阿弥陀仏の仰せに
「おまかせします阿弥陀さま」とお念仏を申して
阿弥陀さまのお浄土に生まれさせていただくのです。

 昨日会場に行ったときに
ワクチン接種の人が誰もいなかったら
ものすごく不安になりますが
大丈夫でした。
 多くの人が次から次に接種に来ていて
安心して接種を受けました。

 お浄土もそうです。
往って一人じゃ「こんなはずじゃなかった」と困ります。
 お経にお浄土を俱会一処の世界と書かれてあります。
(とも)に一処で会える世界ですから
お浄土には私たちの懐かしい方々が往ってらっしゃって
お浄土で再び会うことができるのです。
 私たちの凡情までも汲み取ってくださる
阿弥陀さまの大悲のお救いです。

 接種会場でご一緒した皆さんそれぞれに
いろんな思いがあると思います。
 この後はどうなるか。
今日は二日目で前回のことでいったら熱が出そうですが
対処法も聞いてまいりました。

 そのことも含めて「おまかせします阿弥陀さま」と
南無阿弥陀仏とお念仏を申して
今日一日も日暮らしさせていただこうと思います。

ご一緒に、お念仏申しましょう。(2022.2.11)


円光寺
〒870-0108
大分県大分市三佐3丁目15番18号
TEL.097-527-6916
FAX.097-527-6949
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