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お念仏を申す生活法話

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今こそ声をあげて行動です(2009年アーカイブ)

2022-07-17
 衆議院の解散総選挙の話題が
連日報道されていますが
宮崎県の東国原知事が
衆議院選挙出馬を断念したといいます。

 東国原さんは元タレントのそのまんま東さんです。
知事は県の行政公職のトップの立場にあり
知名度を生かして宮崎県を大いに盛り上げ
地方分権という問題提起を広くされてきました。
 そのことを今度は国会の場でという思いで
国政選挙出馬という更なる転身をはかったということです。

 私たちはそれぞれに個性がありいろんな立場
組織の中で役職をもって生きています。

 世界的に有名なデザイナー三宅一生さんが
自らの被爆体験をアメリカの新聞紙上に投稿しました。
 私も知りませんでしたが
幼い頃に広島で被爆されたといいます。

 何で今まで黙っていたのかというと
被爆者のデザイナーとして
見られたくなかったといわれます。

 はっとしました。

 一か月前に日本の全盲のピアニストが
アメリカの有名な国際コンクールで優勝したことが
大きな話題になりました。
 一般のコンクールですが
常に全盲のピアニストと紹介されるのですね。

 そういう見方をするのが私たちです。
あの人はあんなハンディキャップがあるのに
こんな大変なことができるのだという見方です。

 本人にとっては
全盲だからという見方で見てほしくないというのが
本意ではないでしょうか。

 そのまんま東さんといいますが
そのまんまありのままの自分を
見てほしいということでしょう。

 三宅一生さんは世界的なデザイナーで
日本以上に世界中で知られている方です。

 アメリカのオバマさんが大統領に就任して
この前チェコのプラハで核兵器を唯一使った核保有国として
核兵器の廃絶をめざしていく責任があると演説をされました。

 そのことに共感して三宅一生さんも
今こそ声をあげようと決心されたといいます。
 被爆体験を語って
ぜひオバマ大統領に広島の原爆記念式典に来てほしいと
働きかける手紙を送ったといいます。

 すごいことだなと思います。
自分の置かれている立場を活かして
三宅一生さんだからこその発信力です。

 有名人だからこそ周囲から色んな目で見られ
不本意な見方をされることもあるでしょう。
 発言すれば皆がみんな好意的に受け止められるのではなく
発言を控えがちになるのですが
そのことを敢えて言う言わなければならないことが
三宅さんにはちゃんとわかっていることだと思います。

 いい意味での影響力です。
自分を利するための行動発言ではなくて
私が今しなければならないことです。

 私たちにも皆それぞれに
そういうことってあるのではないでしょうか。

 ちょっと前を行く人生の先人として
子や孫の世代に送っていくべきことです。
 自分が今置かれた立場ということですが
おじいちゃんおばあちゃんの立場です
お父さんお母さんの務めです。
 そうした役割が私たち一人ひとりにあって
この人生を生きる意味があるのです。

 阿弥陀仏さまの願いです。
阿弥陀さまはそのまんまの私をそのまんまご覧になって
この私をこそそのまま救うとおはたらきの
南無阿弥陀仏の仏さまになってくださいました。

 「われにまかせよ。そのまま救う」というのです。
阿弥陀さまのお救いに一切条件はありません。

 南無阿弥陀仏のお心がそのまま聞こえたときに
私にできることを何か一つでもさせていただきたいと
生きる力をいただけるのが
阿弥陀さまの本願力という大きなおはたらきと
聞かせていただきます。

ご一緒に、お念仏申しましょう。(2009.7.17)


宗教は日々の生活を彩る豊かな文化です(2015年アーカイブ)

2022-07-16
 昨日は大分市のコンパルホールで
法話会のご縁をいただきました。

 この4月から毎月第3水曜日に法話会を開いていますが
今回で4回目になり大方出席する方も決まって
毎回十数人が月に一度のご縁に集まります。

 円光寺のご門徒さんばかりでなく
近くのお寺関係の有縁の方々も出席くださっています。

 ご夫婦でご参加の方は
毎回法話会が終わって一緒に食事をされるそうです。
 昨日も12時前に法話会が終わって食事に行き
その後県立美術館に行かれるというお話でした。

 日々の生活のなかで
月に一度大分の町中に出かけての法話会です。

 私たちは毎日同じような生活を
繰り返しているような感じってありませんか。

 まさに平凡な日暮しですが
お念仏という中心をいただいて
同じようなことの繰り返しのようで
何か日々新鮮なある意味緊張感のある生活を
させていただいているように思います。

 お念仏申す生活です

 宗教は日々の生活を彩る豊かな文化だと思います。
毎日が宗教文化生活です。

 私たちの宗教は浄土真宗の仏教です。
ご本尊の阿弥陀如来を中心とした生活
如来の本願を信じお念仏を申す生活です。

 お念仏を申して
自分に都合のよいことが起こるということではありません。
 お念仏申しても老いていくし病むときには病むし
そしてこの命いつか必ず終えていかねばなりません。

 ただ生まれて老いて病気になって死んでいくのでは
空しく終わる人生かも知れませんが
お念仏申す生活のなかに
宗教という中心料理でいったらスパイスをいただいて
味のある生活をさせていただけるのです。

 今日もこうして皆さんとご一緒に
お朝事のご縁に遇わせていただきました。
 いつものことのようですが
じっとしていてこのお朝事に
ご縁をいただくことはできません。
 皆さんの思いがあり
心がけがないとできないことです。

 ただ毎朝皆さんが円光寺にお参りし
共々に御仏前にご一緒させていただくと
私一人の力ではない
南無阿弥陀仏のおはたらきがあって
両手合わさってお念仏申すことができると
有難くいただけます。

 お念仏申す身にお育ていただいた
大きな力おはたらきを感じます。

 同じような生活を繰り返しているようで
日々生きてよかったあなたに遇えてよかったと
お念仏を申し感謝の日暮しさせていただく有難さです。

ご一緒に、お念仏申しましょう。(2015.7.16)

宗教の救い

2022-07-15
 安倍元首相の銃撃事件が
宗教の問題になって報道されています。

 容疑者のお母さんがある宗教団体の信者になり
多額の献金をして家庭崩壊を招いた恨みが
今回の事件の動機だと容疑者の供述です。

 テレビ新聞週刊誌などで次々と報道がなされて
献金金額が1億円にのぼることや
家庭内のことが具体的に時系列で明らされています。

 この宗教団体は過去に霊感商法や合同結婚式で
社会的にも大変注目されていましたが
なぜこのような宗教にのめり込むのかということで
元信者の告白や識者の分析でいわれるのが
マインドコントロールです。

 宗教はその人人の心の問題を
信仰によって解決するといいますが
マインドコントロールされると
救世主メシアといわれる教祖の仰せを
信じて生きることが救いとなることで
一旦その宗教に入信すると脱退することは
極めて難しいと言われます。

 私たちがご縁をいただく浄土真宗も宗教です。
皆さんは浄土真宗の門徒信者です。
 今日も南無阿弥陀仏と何度も
お念仏申させていただきましたが
浄土真宗は「念仏一つで救われる」宗教です。

 いつでもどこでもどんなことがあっても
南無阿弥陀仏のおはたらき一つで
摂め取って捨てないという
阿弥陀仏の仰せに順いまかせることで
救われるというのです。

 今問題になっている宗教団体は
あなたの家族がこんなひどい目に遭っているのは
先祖の供養ができていないことで
先祖の霊が迷い祟っているからですよと
言葉巧みに信じ込ませ
寄付献金を迫るといいます。

 傍から見ると
えっ何でどうしてと分からないことだらけで
何でこんな宗教に騙されるのかと思うようなことですが
信者にとってはそれが救いと信じて疑わないのです。

 オウム真理教の一件も然りで
宗教は恐いといった感覚を一般的に助長させることですが
仏教も説き方次第では人びとを恐怖に陥れ
誤った救いを説くことにもなるのです。

 仏教の救いは私の苦悩の原因が
わが身の煩悩にあると明かし知らせて
煩悩から解き放たれるところに
真の自由真の救いがあると教えます。

 阿弥陀仏の救いはそのままの救いですから
救いの条件は一切ありません。

 献金で救いがかなうというならば
献金できる人が救われて
できない人は救われないとでもいうのでしょうか。
 宗教の救いを世間のものの見方の延長上に説くことで
煩悩の身にも分かりやすく受け入れやすい論理です。

 阿弥陀さまはどんな人も分け隔てなく救うと
南無阿弥陀仏となって今こここの私におはたらきです。
 富める者も貧しき者もどんな人にも
「あなたの命そのまま引き受けた。まかせよ必ず救う」と
南無阿弥陀仏のお心を聞いてくれよ信じてくれよと
お念仏の声で喚んでくださっているのです。

 親鸞さまは法然さまから
「ただ念仏して弥陀にたすけられまいらすべし」と
「よき人の仰せをかぶりて」お聞かせにあずかり
「信ずるほかに別の子細なきなり」と
門弟たちに説いて行かれました。

 お念仏を申して今日の一日も
阿弥陀さまの大きなお慈悲の中に
共々に生かされて生きてまりましょう。

ご一緒に、お念仏申しましょう。(2022.7.15)


一緒に思ってくれてる人がいるお念仏のご縁の有難さです

2022-07-14
 コロナ感染者が急激に増えて
大分県は二日続けて過去最高を更新して
1100人を超える事態です。

 全国的な激増状況ですが
感染者数は増えても重症者は少ないということで
外出制限まではしないという政府の方針です。

 ただコロナに感染すると
周りの濃厚接触者を含めて生活制限が出てきます。
 目立った症状がなくても
一定期間家庭内隔離の状態で
外出はもとより家族との接触も仕事もできず
日常生活がままならなくなります。

 昨日の夕方電話がありました。
コンパルホールで毎月開いている法話会の
お世話をしてくださっている方からでした。

 感染状況が心配ななかで
これまでも何度か電話がありましたが
「ご院家さんどうされますか?」と聞かれました。

 一週間後に7月の法話会を予定していて
メンバーには既にご案内しているのですが
法話会をしますかしませんかという相談です。

 私もどうしたものかと思っていましたが
有難いですね。
 私と同じ思いで
心配してくださる方がいるということです。

 私たちのお念仏のご縁は
私たちがつくっていくご縁ではありません。
 仏さまからいただくご縁ですが
私がじっとしていてできるものではなく
私たち一人一人が思いをもって
それぞれの役割をさせていただくなかに
できるご縁です。

 皆さんが思ってくださる
それぞれの思いを寄せてくださり
お念仏のご縁ができるのです。

 私たちのそれぞれの思いの大本は
南無阿弥陀仏の仏さまです。
 阿弥陀さまのお念仏のおはたらきがあって
今日もこうして皆さんとご一緒にお朝事のお勤めができて
日々の生活をさせていただく大きな安心です。

 私たちの日々の生活を振り返ると
私が私がと一人で頑張っているところがありませんか。
 しんどいですね。
何か自分一人でと思うと不安になることもあります。

 一人で頑張っているといって
全て一人でできることは何一つありません。
 自分ができることって
ほんのわずかな少しのことです。

 一人一人の小さな思いを少しずつ寄せて集めて
お念仏のご縁ができるのです。

 「われにまかせよ」と
阿弥陀さまが喚んでくださるご縁です。
 「ここに座れ」と阿弥陀さまの御仏前に座らせていただき
お念仏申して今日一日も
私にできる精いっぱいのことをさせていただきましょう。

ご一緒に、お念仏申しましょう。(2022.7.14)


初盆会のご案内

2022-07-13
玄関のお花たち(2022.7.13.18:00)
 この数日前から大分合同新聞の社会面の広告欄に
<初盆会のご案内>が目立つようになりました。

 大方大きな会社組織の関係者の初盆会で
二通りのご案内に分かれます。

 一つは何日の何時から何時までと時間設定し
場所はほぼ葬儀社での初盆会に
お参りしてくださいというご案内です。

 もう一つは初盆会は家族だけでしますので
自宅へのお参りはご遠慮くださいといったもので
両方とも御仏前や供花を辞退される文面です。

 丁寧なご案内のようですが
昔からの初盆会の習わしを思うとき
何か寂しい感じもいたします。

 初盆会は先に往かれた方の初めてのお盆のご縁で
8月13日14日15日の三日間
家族親族縁者がお仏壇のある仏間で一堂に会し
故人を偲ぶ仏さまのご縁です。

 今は車社会で駐車場がないとか
いつ誰がお参りされるかどうかわからないなかで
三日間ずっと家を空けられないということは
本当に大変です。

 そうしたことが煩わしいという見方もありますが
有縁の方がお参りされて故人の思い出話に花が咲き
人と人とがつながりがまた広がります。

 先に往かれた方を偲ぶ人人の情です。
そうした人人の思いを寄せ合えるご縁で
あってほしいと思います。

 昨日は安倍元首相の葬儀が東京の増上寺であって
たくさんの一般の方々がお参りされ
また沿道で見送っていました。

 安倍さんに直接関係があった方ではありません。
ただお礼を表したかったという思いで
暑い中を遠方からも駆けつけられたということです。

 人人の情です、思いです。
何か閉塞したギスギスした今の社会にあって
人と人とが思いを寄せ合いつながって
乾いた空気を潤わせてくれるようにも感じます。

 このお朝事のご縁もそうです。
皆さんそれぞれに思いをはこんでくださって
お念仏申して円光寺の朝
今日の一日を始めさせていただきます。

 お参りしないといけないのではありません。
お参りしようと思うなかに
お朝事のご縁が開かれるのです。
 どうぞご縁ご縁にこれからもご一緒に
お参りさせていただきましょう。

ご一緒に、お念仏申しましょう。(2022.7.13)


円光寺
〒870-0108
大分県大分市三佐3丁目15番18号
TEL.097-527-6916
FAX.097-527-6949
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