お通夜のご縁でご法話をさせていただきます
2018-10-02
お通夜のご縁でご法話をさせていただきます。
短いお取り次ぎですが、皆さんよく聞いてらっしゃるなということをいつも感じます。
お通夜にお参りする方は必ずしも浄土真宗の門徒ということではありません。
それこそ初めて仏さまのお話を聞くという方もたくさんいらっしゃるのではないでしょうか。
ただよく聞かれるというのは、先に往かれた大切なお方と最後に過ごすお通夜のご縁ということなのだと思います。
大切なお方が亡くなって今は棺の中に懐かしいお姿を見ることができますが、明日は火葬され白骨となるということです。
日常当たり前のように会って話をしていた方が生活のなかからいなくなるということです。
これほど悲しいことはない、本当にさびしい限りです。
お通夜のご縁で仏さまのお話を聞かせていただくのです。
どこかで皆さんも思い知っていることですが、私たちはどんな人も命終えていかねばなりません。
死ぬということです。死は避けて通れぬことですが、自分のことと思いたくない考えたくない私がいます。
お聴聞といいますが、お法話を我が事として聞くということは、これほど難しいことはありません。
ただこの難しいことができる場そのご縁がお通夜のご縁なのです。
どなたがこのお通夜のご縁この私をここに座らせてくれたのでしょうか。
先に往かれた大切なお方です。今はもうすでに仏さまとなって私を仏さまのご縁に遇わせてくださっているのです。
お通夜のご縁を仏さまのご縁として、仏さまのご縁にこれからも遇っていただきたいと思います。
お通夜のご縁はその人人一度きりのご縁です。
悲しみのご縁ですがそのまま仏さまのご縁に遇わせていただいて
いよいよナンマンダブツナンマンダブツとお念仏を申す生活をさせていただきましょう。
ご一緒に、お念仏申しましょう。(2018.10.2)
