桜の歌人、西行法師
2018-04-01
4月1日です。新年度の始まりで新たな気持ちで今日の朝を迎えた方が多いと思います。
昨日は満中陰のお勤めで墓地に納骨に参りました。
昔からの地域の墓地で桜の木がたくさんあり青空のもと満開の桜花でした。
墓地に桜の木はつきもののようにあります。
私が若い頃、大分の花見といったら松栄山の護国神社か上野の墓地公園でした。
墓地であったり神社仏閣に桜がよく似合います。
桜を詠んだ和歌も多くありますが、平安時代の末期にでられた西行法師は桜の歌人とよばれるほど有名です。
平安末期は源氏平氏の武家勢力が台頭して貴族政治から武家政治へと転換する大きな歴史の過渡期で
親鸞聖人もこの平安末期に生まれ鎌倉時代を生きられました。
西行は元々は武士で妻や子どももいましたが、ある日突然出家してお坊さんになります。
桜を詠んだ一首に「願わくは 花の下にて 春死なん あの如月の 望月の頃」とあります。
願うならば桜の花の下で死にたいと。如月は旧暦の二月、望月の頃とは15日の頃をいうそうです。
2月15日はお釈迦さまが入滅された、お亡くなりになった日といわれています。
そしてその願いがかなったのか、2月16日に亡くなられます。
1190年といいますから、親鸞聖人が17歳、ちょうど比叡山で学問修行に励まれていた頃です。
桜の花のいのちに重ねてもののあわれ無常感ということを仏さまのみ教えに聞かせていただきます。
仏さまの国日本の人ひとが桜を愛でる大きな意味ではないかなと思います。
ご一緒に、お念仏申しましょう。(2018.4.1)
