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お念仏を申す生活法話

「天国や地獄は本当にあるんですか?」

2018-03-31
 今は春休みで、先日七日日のお参りで子どもたちが後ろで一緒にお勤めをされました。
いつものようにお話をさせていただいた後、女の子に「天国や地獄は本当にあるんですか?」と質問されました。
えっと思いました。どうすぐ答えたらいいものか少し戸惑いました。
 
 逆にこう聞きました。「そういうことってお友だちの間でも話題になっているの?」と。
今はユーチューブなどネットですぐ検索ができるということです。
 そのなかで有るという回答もあれば無いということも、また有るとも無いとも答えない回答もあるのでしょう。
そこでお坊さんに聞いてみろうということになったのかもしれません。
 
 小学5年生の素直な質問です。ここはていねいに答えることが肝心と思いましたが
小学校5年生にわかるようにどう答えていいのか考えてしまいました。
 
 お経にはこう書いてあるよというのも一つの答え方ですが、
すぐ有るとか無いとか答えるのではなく、私自身の問いとして一緒に向き合うことが大事だなと思いました。
無理に答えを出そうとすると、聞く方は納得がいかない、ごまかされたような感じになるかもしれません。
 
 その子のおばあちゃんが最近亡くなって、七日七日のお参りが始まり先日このお家にお仏壇を申すことになりました。
そこでこんな話をしました。
 
 地獄には鬼がいるというね。鬼は悪いことをしたらその人を責めて懲らしめるというね。
だから昔の人は地獄が有るということを言って、私たちに悪いことをしちゃあいかんよ、
善いことをしなさいと教えてくれたんではないかな。
 
 ただおばあちゃんは今は阿弥陀さまのお浄土に生まれて仏さまに成ってくださってあると聞かせていただくから
お浄土の仏さまに成ったら、悪いことをしている私を責めたり懲らしめたりはしないで
そんな私を見て悲しまれるんだって、悲しくて悲しくて涙を流して
居ても立ってもおられず、南無阿弥陀仏のおはたらきで私のところに来てくださり
「いつも私が一緒だから、大丈夫だよ」と私に寄り添い抱き取ってくださるんだよ。
 
 私たちのすべてをすでに見抜かれてそのまま救うとおはたらきの仏さまが阿弥陀さまなのです。
その南無阿弥陀仏の大きなお慈悲のお心おはたらきを聞かせていただくことが大事なんだよ、とお話しました。
 
 もう一つ「死んだら仏さまに成るんですか」と聞かれました。
 仏さまは今迷いの身を生きている私のことが心配なのです。
だから今仏さまのお心を聞いてくれよと願っておられるのです。
 死んでから後のことではなく今聞かせていただくことが大事なのです。
 
 ただ先に往かれたおばあちゃんのことは心配しなくて大丈夫だよ。
阿弥陀さまの大きな大きなお慈悲のおはたらきで今はお浄土に生まれて仏さまに成ってくださっているからね。
 
 お浄土を表すこのお仏壇にお参りして仏さまにお礼をしようね。
お参りしてもしなくてもいつでもどこでもおばあちゃんの仏さまはあなたのことを見守っているからね。
だから大丈夫だから、これからも仏さまのお話を聞いてください、と言いました。
 
 最初は何とか質問に答えようと力が入りましたが
お話をしながら共々に聞かせていただき、仏さまのお心を味わわせていただきました。
 
 ご一緒に、お念仏申しましょう。(2018.3.31)
円光寺
〒870-0108
大分県大分市三佐3丁目15番18号
TEL.097-527-6916
FAX.097-527-6949
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