初盆参り今昔
2022-08-14
どなたもおはようございます。
今日は仏教壮年会の例会ということで
朝早くから境内のお掃除をしていただきまして
ありがとうございます。
お盆の三日間の今日14日は中日ですが
ご門徒のお家のお盆参りは5日から始まり
今日が10日目であと2日を残すだけになりました。
今年のお盆参りの特徴はコロナ感染で
去年一昨年と比べてもお休みするお家が多いことです。
7月に入って感染者が急増し高止まりで
前以てお休みの連絡をいただいたお家もあり
家族に感染者が出て濃厚接触者になって
急遽お断りの連絡もありました。
コロナには勝てません。
今回一番心配だったのは私や新院が感染者濃厚接触者に
なったときのお盆参りの対処です。
今日も朝起きてすぐ体温を測り大丈夫でした。
お盆参りの期間中毎日検温しては大丈夫と一日を始め
明日までは何とか行けそうだというのが
今の私の心境です。
昨日今日と初盆のお参りを
させていただきます。
初盆のお参りに行きますと
いつものお盆よりずっと人が多く
お仏壇のお荘厳やお仏壇周りのお飾りが
本当に賑やかです。
「静かなお盆になりました」
「寂しいお盆になりました」というのが
初盆参りのご挨拶ですが
初盆のご縁ほど賑やかなお盆はありません。
何が一番賑やかというと
御仏前に人が集まるということです。
今はコロナ禍で家族ばかりのお家が多いのですが
それでも家族といっても
子や孫のお家が違うところから
世代を超えてみんなが一処に集まるのです。
集まるというより
御仏前に座ってみたら集められたのですね。
今日の皆さんもそうです。
今日は仏教壮年会の月例会ということで
皆さん心して14日の6時半にお参りされたと思います。
皆さんが思いをもって
今日この時間にお寺の本堂に集まったのです。
でもここに座って皆さんご一緒に
お正信偈さまのお勤めをし
手が合わさってお念仏を申させていただく
そのすべてが仏さまのお手回しといただける有難さです。
仏さまの南無阿弥陀仏のおはたらきが
私のところに届いてくださって
手が合わさったお念仏を申せたということ
それも一人じゃないということです。
周囲を見ると有縁の方がご一緒です。
これほど心強い力強いことはありませんよね。
何か私たちは私が私がと
一人で頑張って生きているようなところがあります。
生きることで精いっぱいです。
私のことで精いっぱいです。
そうした私たちお互いが
南無阿弥陀仏の大きないのちのつながりのなかに
共々に生かされてあることを有難く思います。
初盆のお参りは今は三佐地区外のご門徒が多くなって
今日も午前中からお家にお参りしたり
お寺でお勤めをさせていただきますが
三佐地区内は今も昔も夕方にかけてお参りしています。
私が住職になりたての頃の初盆です。
すごい賑やかな初盆のご縁でした。
最後のお参りは7時のお家もあって
お参りするともう皆さん出来上っているのです。
食事を囲んで家族親戚ばかりでなく近所の縁者も一緒に
お酒も入って出来上がっている中にお参りするのです。
いつものお正信偈のお勤めです。
お勤めが始まると皆さん思い思いに仏さまに向き合って
高い声低い声で音程も様々にお勤めをするのです。
御仏前の一処で皆さんが一緒に
お勤めできるのです。
父が住職だった頃の話です。
初盆参りで一杯よばれて
夜遅く自転車フラフラしながら帰ってきていました。
何とも懐かしい昔の話です。
今は今で初盆参りの様子も変わりました。
人と人とのつながりも薄くなる中で
お盆のご縁です。
要はこの私が御仏前にこの身をはこぶということです。
人数の問題ではありません。
この私のために先に往かれた仏さまが
つくってくださったご縁といただけるのです。
御仏前に身をはこんで南無阿弥陀仏とお念仏を申して
有縁の方々と「元気やったかえ」「また会おうね」と
声をかけ合えるのが私たちの仏さまのご縁であります。
お盆の三が日です。
先に往かれたご先祖有縁の方々を思うて
南無阿弥陀仏とお念仏を申す日々でありたいと思います。
ご一緒に、お念仏申しましょう。(2022.8.14)
